1.「個人教授」の日本での大ヒットで日本で爆発的な人気を得たフランスの俳優ルノー・ベルレーが日本映画に主演した恋愛映画。相手役が浅丘ルリ子、監督は市川崑という顔ぶれ。全体的にフランス映画のような感じを出そうとしているようだが、それがあまりうまくいっているとは思えず、市川監督の演出もいつもと比べておとなしめであり、出来のいい映画とははっきりいって言いにくく、日本でのルノー・ベルレー人気に頼って作られた一種のアイドル映画という気がしないでもない。浅丘ルリ子の妹役で出ている桃井かおりはこれがデビュー作だそうだが、面影はあるものの「幸福の黄色いハンカチ」や「男はつらいよ 翔んでる寅次郎」と比べてもまだ垢抜けない感じがして印象が少し違う。