95.最後に無事殿様に召し抱えられてハッピーエンド!じゃなくて本当によかったわ。 ドキドキしちゃったわよ、安っぽい終わり方になりそうで。 アタシがこの映画で最も強く感じたのは「優しさは難しい」ってこと。 殿様が「勝った者の優しい言葉は、負けた者の心を傷つける」って言ってるけど、まさにそうよねー。 憐れみとか同情ととられることなく人に優しくするのってホントに難しいし、それができないと変に恨みをかったり妬まれたりして…この映画の主人公も結局そこが下手なのよね、きっと。 優れた人は優れた人なりに悩みがあるのねえ。 難しいわね、人と人との関係って。 【梅桃】さん [地上波(字幕)] 6点(2004-09-07 13:10:55) (良:2票) |
94.どうも、三船史郎氏(役者で無いとの見地から氏を付けますが…)の演技に疑問を感じている人も多いようですが、私的には三船敏郎の代役的な役に他の役者が挑戦するには余りにリスクが多すぎるように思えて、ある種スケープゴートとしての抜擢であったのでなかったのかと同情しました。実際三船史郎氏も映画を離れている時期が長かったのは父敏郎のあまりにも強烈な個性とオーラとの比較を嫌がったのかもしれません。ですから、殿様は重要な役どころではあるんですが、この際私の映画を観る基準からは度外視して考えました。で、多くの人がレビューしているように私も清々しさを感じました。清貧という言葉の似合う主人公の生き様は私たち社会で生きていく人々にとっても一つの憧れの対象でしょう。それをキレイな映像としてみる事の出来たのは収穫でした。しかし、減点させていただいたのは、多くの人が指摘している『黒澤』の影響をそこまで残す必要があったのか?という点が疑問になり、言葉は悪いのですが製作者の個性がどこにも無いように感じるところです。 【クルイベル】さん 7点(2004-04-08 11:22:49) (良:1票) |
93.「ああ、三十郎、鞘に収まったんだね。」って感じ。顔付きも随分優しくなって・・・。話の流れも、風景の撮り方も、寺尾聡も良かった。見事にそれを壊してくれたのが三船史郎を始めとする城中の侍達の大根っぷり。いや、親父さんも大根だったけどさ、親父にはそれをカバーするオーラと、声の良さがあるんだよね。息子さんにはそれがない、だからただの大根。吉岡秀隆もミスキャスト。キャスティングさえよければ、大傑作だったろうに。 【C-14219】さん 7点(2003-08-21 08:16:52) (笑:1票) |
92.クロサワの遺稿を”黒澤組”とも言うべき縁のスタッフが映画化。ただ、いくら彼の傍で仕事をしたからと言っても演出家としての力量まで受け継いだ訳ではないので、出来は飽くまでそれなり…ってトコかな。それと、黒澤のネーム・バリューに「おんぶにだっこ」っていうか、スタッフが黒澤シナリオの再現に傾注し(過ぎ)て、本来黒澤作品に満ちていたダイナミズムが却って削ぎ落とされていた気がする。あとは…黒澤作品に限ったコトじゃないんだが、かつての邦画は渋い脇役や大部屋俳優たちに支えられていた事実を痛感させられた。本作に決定的に欠落しているのも正にココなのだ。特に長雨で足留めを食らった安宿での酒宴シーンは脇役が只のモブシーンのパーツでしかなく味わいに程遠い。あと、ラストを原作から改変したのが黒澤自身なのか本作スタッフなのか知らないが、山本周五郎の味わいが薄められたみたいで個人的には非常に遺憾である。役者では寺尾聰はそう悪くない(でも宇野重吉みたいな味はナイ)が、宮崎美子の奥方は生活感が無さ過ぎて余り頂けなかった。リアリズムに拘るならお歯黒メイクくらいしろ!と言いたい。三船史郎の殿様は若き日の父親を彷彿とさせる大根ぶりだが、逆にそれが味につながっていたのでまぁ良し。オマージュも程々にして、もっとスタッフ自身の個性を打ち出し黒澤を超えるぞ!!くらいの高い志を見せて欲しかった…!!でも、そりゃ酷過ぎるかな。取り敢えず6点どうぞ。 【へちょちょ】さん 6点(2003-08-10 23:32:49) (良:1票) |
91.話の筋は良いと思うし,寺尾聡も宮崎美子も悪くはないのだけれど,何かが足りないような気がしました.どうも現実を生きている人のようには感じませんでした.これが狙いなら成功でしょうけれど,昔の黒沢映画のような生活感のある迫力を期待していたのですが・・・.黒沢明ならどんな映画になっていたかと思うと残念です. 【Sharl】さん 7点(2001-12-27 15:13:24) (良:1票) |
90.墨絵のような山本周五郎の世界です。寺尾聡がほのぼのとした良い味を出しています。 【向日葵】さん 8点(2001-03-12 17:12:58) (良:1票) |
89.黒澤明っぽい作りの佳作。シナリオ通りだから当たり前か。 寺尾聡と宮崎あおいの夫婦の物語で、自然をバックにわりと淡々と進む。 人の良さが際立つ夫婦も良いし、殺陣もしっかり描かれていて良かった。 「人に優しくしながら世渡り」って、難しいもんだね。 【mhiro】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2024-03-23 18:03:28) |
88.優しい気持ちになれる作品だった。 最後の殿様と奥さんがよかったです。 【へまち】さん [DVD(邦画)] 6点(2017-11-04 20:19:59) |
87.あまり共感できるシーンがなかったです。印象の薄い映画でした。 【ProPace】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2014-09-07 20:03:33) |
86.黒澤最後期作品としてなんとなくは知っていたこのタイトル、正しくは企画段階までのぼっていたところ彼が没したため脚本のみが残されたという位置づけだった。黒澤「脚本のみ」作品としては木下惠介監督による「肖像」以来。彼が撮ったらこうなったんではないか…と努力を重ねている感がにじみ出ていたが、時代を問わぬ日本という国の良さを綺麗にその映像と音でまとめてくれていた。木立の間からの鳥や虫の声が心地よく響く。 彼の存命中にキャスティングはどの程度固まっていたのだろうか、wikipediaからはその部分は読み取れないがなかなかの高密度。典型的な殺陣だけにあらず、長尺の剣術鍛錬シーンを見事に演じていたのは寺尾聡。彼の魅力はその柔らかな声とともに思う存分引き出されていたように思う。そしてまぁ、宮崎美子の清々しいこと。この時彼女はいったいいくつだったのだろうと詮索してみると不惑を回っており、そしてその横で出番が少ないながらも輝きを放っていた原田美枝子も彼女と同い年だったときて、その事実に驚愕させらる。個人的には涼子先生と純とのからみが観たかったところではあるが(笑) ただ三船史郎は声だけが大きかった印象が…。 「なにをしたかではなく、なんのためにしたか。」 是非原作も手にしてみたい。 【kei】さん [DVD(邦画)] 6点(2014-05-10 09:23:53) |
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85.殿の三船氏は存在感があって、馬で駆けていくところなんかかっこいいですね。藤沢びいきなのでラストはもうひとほっこりしたかったところです。嫌いではないが。。 【HRM36】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2014-02-10 13:14:34) |
84.始まりからして地味な映画。盛り上がりがちょっとは無くもないが、物語は淡々と進んでいく。 結局今の自分には時代劇は合わないと分かった気がした。 最後の方の雨の上がった緑の風景はキレイで和む。 【simple】さん [CS・衛星(邦画)] 4点(2014-02-08 19:41:20) |
【michell】さん [地上波(邦画)] 6点(2014-02-07 09:57:31) |
82.ところどころ荒さというか、欠点のある映画なのですが、実にほのぼのとした良い映画です。私は大好きですね。寺尾聰のキャラが愚直な主人公にぴったりです。殺陣もなかなか見事でした。黒澤明へのリスペクトが十分に感じられる佳作です。 【ジャッカルの目】さん [DVD(邦画)] 8点(2012-02-08 23:18:45) |
81.先入観なく観れたので非常に楽しめました。欲を言えば、是非黒澤監督に作ってもらいたかったですね。 【アフロ】さん [地上波(邦画)] 7点(2012-01-12 19:58:03) |
80.脚本は黒澤明だし、キャストからスタッフまで黒沢劇場という感が強い。さすがに主役は三船俊郎ではなく寺尾聰だが、三船の息子史郎まで出ている。これでは監督もさぞやりにくかっただろう。 映画は黒沢映画らしいコミカル調で、おもしろいと言えばおもしろい。しかしどうしても作りすぎ、作為的感が強い。その中で剣の達人ながら人情家の主人公を演じる寺尾聰が光る。ミュージシャンに転向かと思っていたら、さすが宇野重吉の息子である。 宮崎美子はさておき、原田美枝子にはもう少し活躍してほしかった。 【ESPERANZA】さん [DVD(邦画)] 5点(2011-05-20 19:21:11) |
79.妻の終盤の「デクノボウ」は言い過ぎ。規律を重んじる所では当然と言えば当然であり、事情を知らない相手に向かってイキナリ言うべき台詞ではなく、かなり違和感がある。また目的のためには手段を選ばず的なものを擁護するのもちょっと違うような。 ラストの「不器用なアナタが好きよ」は、まあお決まりではあるが、 悪くは無いんだが、どうもこの2人が夫婦とは思えんというか、しっくりこないんだよね。現実社会で不器用で野心も無く出世できないというか行く先々でクビになる旦那に向かって、そう思える妻ってのも中々居ないだろうし、生き方も変えられず、そんな事の繰り返しで、旦那も本当に妻を大事に思ってるのか?っていう疑問もわくが。ちょっと不可解な夫婦ではあるな。 |
78.これは公開当時、映画館で観ました。それ以来、一度も観てない。内容もかなり度忘れしてしまっている。ただ黒沢明監督の晩年の作品に感じられた説教臭さが抜け、良い意味で如何にも日本映画的、しかし、悪く言えばあまりにも黒沢組ばかり集め、時代劇にさほど興味も無いような人にまでただ黒沢明という名前だけで観客を惹きつけようという嫌らしさが感じられてならない。タイトル通りの雨上がりの後の晴々とした雰囲気は感じることが出来た。それにしても昨今の日本映画関係者はどうして、黒沢明監督の雰囲気ばかり追いかけるのか?と言いたい。黒沢映画の真似せずにもっとオリジナルとしての映画作りというものを大事にして頂きたい。良い映画だとは思うけど、色んな意味で引っ掛ってしまいこれよりは高い点数は付けられません。 【青観】さん [映画館(邦画)] 6点(2009-08-30 20:24:54) |
77.でくの坊って台詞が良いですね。血がプシューは懐かしいですね。 【東京ロッキー】さん [DVD(邦画)] 6点(2009-08-11 15:52:23) |
76.いやあ、大変さわやか過ぎですねぇ。お城のお侍さんたちの公務員そっくりの言動も、ああ大変だよなぁ、と笑えてきます。主人公の奥さんの腹のくくり具合と気っぷの良さも爽快です。覚悟さえできれば、人間はどうにでも生きていけるんだな、としみじみと思わせてくれる佳作です。 【きのう来た人】さん [DVD(邦画)] 7点(2009-04-22 05:37:20) |