430.『ダイ・ハード』を観ると、思い出す奴がいる。あいつとの最初の出会いは、確か雑誌の広告ページだった。“モノマネタレントの○○さんも愛用”みたいなキャプションが付いていた気がする。商品は何だったか忘れた。でもそいつの困った顔が心に焼き付いた。再会はテレビのバラエティ。モノマネ番組だ。色モノばかりの中でも、一際色モノばかりを集めたようなコーナーにあいつは出てきた。白のタンクトップに、おもちゃのマシンガン。在り得ないくらいに華奢な肉体からは、全盛期の春一番を髣髴とさせる「お前、大丈夫か?」感が漂っていた。冷静になれば、全く似ていないことは分かる。でも“激似”なのだ。奴が発した言葉は「ハーンス!」。その一言で、司会の今田は笑い転げていた。勿論テレビの前の自分ものた打ち回った。その後も何度かバラエティで見かけたが、あいつの台詞は決まって「ハーンス!」か「ホーリー!」。そしていつも困っちゃうんだ。あいつの名前は知らないし、知りたくも無い。でもあの困った顔だけは忘れられない。そこで気が付いた。本家ジョン・マクレーンの困った顔が『ダイ・ハード』の魅力だと。中年男の悲哀に、そしてどんな状況でも諦めない男の姿に共感するんだと。最高のアクション映画と愛すべき中年ヒーローに、そしてちゃんと食べられているか心配なあいつに乾杯だ。そして、日本版のマクレーン刑事に命を吹き込んだ野沢那智さんにも、心を込めて献杯を。(2010年10月30日) 【目隠シスト】さん [地上波(吹替)] 9点(2007-05-08 18:26:32) (良:2票)(笑:3票) |
429.小3の時に日曜洋画劇場ではじめて見たんですけど、普段にも増して興奮気味の淀長解説からして「これはエライもんだろうな」と期待しました。そして至福の2時間にただただ感動しましたが、あれから十数年、これを超えるアクションはいまだに登場していません。本作の斬新だった点はテロリストを敵としたことにあります。これ以前にテロリストを本格的な敵とした映画は、ジョン・フランケンハイマーの「ブラック・サンデー」くらいだったと思います。テロリストを敵とすることにより、犯罪組織のような従来の敵では設定上不自然なほどの過激な爆破アクションが可能となりました。そういえば「ブラック・サンデー」でも、飛行船がスタジアムに突っ込むなどなかなか過激なことをやってましたね。こうした見せ場の過激化がその後のアクションの雛型となったわけですけど、しかしそれらの映画がことごとく「ダイ・ハード」を越えられていないのは、表面的なドンパチや勢いのみを追求したためです。ロケット砲で装甲車を攻撃、C4でビルの屋上ごとヘリを吹っ飛ばすなど、「ダイ・ハード」のアクションは当時の常識をはるかに越えるほど壮大なものでしたが、その実、細部までよく考えられた凝ったアクションになっています。エレベーターや無線機など道具の使い方が非常にうまいし、敵は銃だけでなく装備の入ったバッグを携帯し(実用面から考えて合理的)、マクレーンは敵を倒すと、必ずそこから装備を奪います。銃撃戦になるときちんとマガジンをチェンジするのも、他のアクションには見られない丁寧演出。そうしたわかってらっしゃる描写のおかげで、荒唐無稽なアクションにも派手さだけではない味が出るんですね。そして何より人物描写の充実ぶりです。ピンチにもオヤジギャグを欠かさないマクレーンは愛すべきキャラだし、頭の切れるハンスのリーダーぶりもナイス。ビルの外にいる連中が何の役にも立たないってあたりも、アクションの極限ぶりを高めています。ああ、これを越えるアクションはいつ登場するのでしょう? 【ザ・チャンバラ】さん 10点(2004-09-10 18:38:18) (良:3票) |
428.コレを初めて観た時、当時まだ小6の頃だった俺は映画に対する知識もかなり乏しかったのでジョン・マクティアナン監督はおろか、ブルース・ウィリスも「アルマゲドン」に出てる程度しか知らなかった。そんな状態である日「日曜洋画劇場」で放送されていた本作を鑑賞。 すると2時間後・・・「うおおおおおおお!!!!」(暴走)ってな感じでエキサイトしている自分がいました(爆死) アクションや緊張感が凄いのはもちろんの事、ブルースの愚痴をこぼしながらも自らと愛する妻の命を守り抜こうとするダメダメオヤジぶり、アランのクールかつ冷酷な悪役ぶり、パウエルやソーンバーグなどのサブキャラクターにしても、それぞれしっかりとした人物像を描いていた事も本作の成功の要因の1つだと思います。 本作を機に「ダイ・ハード」類似作品が凄まじいほど出回りましたが、いずれも設定は本作と同じでも内容では本作に勝る物はありません。 俺自身も本作との出逢いがキッカケで映画鑑賞の楽しさに気づき、今日に至るまで500本近い映画を観て、毎回のように新たな感動を得ています。 今となっては本作は俺にとって「人生を変えた最高の1本!」と言っても過言じゃないほどの物になってます。 最後に本作を作っていただいた方々に心から「ありがとう!」と言いたいし、本作を放送してくれたテレビ朝日にも感謝!!! 追記・・・2004年10月1日、俺が映画好き、吹替えにも興味を持たせてくれるキッカケになった野沢那智版ダイ・ハードを放送してくれた日テレにも感謝!最高の夜をありがとう。 |
427.ブルース・ウィリス自らマクレーンにユーモアを加えたとのこと。そのおかげでマクレーンはただのアクションヒーローとはひと味違うキャラクターとなった。個人的には、本作品でB・ウィリスがオスカーにノミネートされなかったことは納得がいかない。弱さこそ時には最大の強さにつながること。この映画は男としての俺のバイブルである。だから、俺は家でも決して裸足にはならず靴下だけは履くようにしている。特にこれからの季節には。 【恭人】さん 10点(2003-11-21 14:52:29) (良:1票)(笑:2票) |
426.「なんでそんなに評判いいのかわからん。単なるアクション映画じゃん」と言った知人がいたが、そう、これは単なるアクション映画です。 でも「お約束」を完璧にこなせば、それだけですごい傑作になることを証明した映画。 【あばれて万歳】さん 10点(2003-11-17 22:53:58) (良:3票) |
425.グリーンベレーやターミネーターとかぢゃない血肉の通った「等身大の人間」が、地球を救ったり社会正義のためぢゃなく「妻を助ける」ために、嫌々ながら戦う。という斬新な設定と、限定されたフィールドからなる緊張感、よく練られた脚本。 文句なしに楽しめる快作。 【poppo】さん 8点(2004-04-30 13:30:28) (良:2票) |
424.初めて見た時の衝撃が忘れられない映画。全ての話が同時進行で進んで行き、最終的には全て繋がっている。伏線のための伏線でなく、必然として伏線があるのが素晴らしい。黒人の警官が視聴者の気持ちをうまく代弁してることが更に面白さをアップしてる要因かも。 【とんとん大好き】さん 9点(2004-02-07 00:33:56) (良:2票) |
423.高校生だった当時、公開の数カ月前から、某雑誌で紹介されていたのを読んで、こりゃスゴい映画が来たぞ、と一人で盛り上がってたっけ。前売り券買ったらオマケにくれたマグネット、その後何年も大事に使ってたよ。満を持して、試験休みの平日に映画館に一番乗りしたのも、懐かしいような、大して懐かしくもないような。80年代、スタやらシュワやらのアクション映画に世間がやや辟易してた頃でもあり、必ずしも注目度は高かったとは言えず(クリスマスが舞台なのに正月映画じゃなくって2月公開だったし)、日本で本格的に人気に火がつくのはビデオリリースを待たねばならなかった(この人気を受け、続編の方が遥かにヒットした)。私が何ゆえあんなに事前に盛り上がっていたかというと、雑誌の紹介記事にビルが爆発してる写真が載ってたから。その一点だけで、こりゃ傑作なんじゃないかと期待しまくってしまった。ま、さすがに過剰かつ短絡的な期待だった訳ですが。でもそれ以来、ずっと愛着のある作品です。伏線が張り巡らされているのが面白い? いや、映画における「上手い伏線」ってのはもっとイメージに直結するものでしょう。本作のは伏線なんてのは、およそ機械的な「答え合わせ」に近いもの。2回目の観賞くらいまでは発見もあるけれど、すぐに底が割れてしまう。やっぱり本作の魅力、愛着を感じる点って、ズバリ、作品の素朴なカッコ良さにあると思います。屋上で追うテロリストたち、応戦するマクレーン、カメラが上がるとそこに、銃を構え静かに闊歩するAゴドノフのカッコ良さ。装甲車はカッコ良いし、そこにミサイルが打ちこまれりゃもっとカッコ良い。その瞬間、街中が戦場と化し、気分は大いに盛り上がります。何を考え何を狙っているのか掴めないAリックマンもカッコ良い。Bウィリスは真剣な表情や焦った表情は正直似合わないけれど、飄々としたり弱音吐いたりするとやたら好感度が上がる。FBIのヘリが現れたらさらに気分はヒートアップ。そしてあの屋上大爆破。この爆破シーン、ビルの遠景近景、飛び降りるマクレーンを上から撮ったり下から撮ったり、地上から見上げる人々の姿を交えたり、これでもかと様々なショットで描写し、時間も自由に引き延ばされていて、やっぱりこんなカッコ良いシーン、そうそう無いと思うのです。で結局、何度見ても、カッコ良いなあ、魅力的な作品だなあ、とそう思う次第です。 【鱗歌】さん [映画館(字幕)] 10点(2014-04-21 21:49:31) (良:1票) |
422.これまでのアクション映画といえば、スーパーマン的な主人公が多かったが、 この映画の主役は冴えない中年男。その彼がぼやくは嘆くわで、強烈な人間臭さを発揮し、 新たなるヒーロー像を切り開いた。とにかく脚本の完成度が素晴らしく、演出も秀逸。 相手のテロリスト達も個性的な役者を起用し、娯楽作品としては申し分ない出来映えだった。 公開当時はあまりに面白いので、二回も見に行ったっけ。似たような設定の作品も乱発されたね。 難を言えば、ラストの黒人警官の演出は不要だったかな。 【MAHITO】さん [映画館(字幕)] 10点(2011-07-22 03:22:53) (良:1票) |
421.悪態をつきながらテロと闘うヒーローはこれが原点なのかな。毎年クリスマスはこれとグレムリンをみながらポップコーンをほおばることに限るよ。 【たっけ】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-03-15 11:30:13) (良:1票) |
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420.久しぶりにテレビで観た。 この頃のブルース・ウィルスには髪の毛がある。 毛根はダイハードじゃなかったらしい。 【ひで太郎】さん [地上波(吹替)] 8点(2007-06-24 21:35:34) (笑:1票) |
419.他のアクション映画とは違い、主役がブツクサ言いながら悪役と戦うところに人間臭さがあり、とっても親しみを感じる。サブキャラの使い方も上手くて、最後の最後まで楽しめる傑作。 【Keicy】さん [DVD(字幕)] 9点(2007-02-25 22:09:24) (良:1票) |
418.主役にブルース・ウィリスをもってきたのがよかった。そこらへんにいそうなおっさんがブツブツ泣き言言いながらテロリスト相手に大奮闘!これがジェームズボンドみたいな濃い叔父様がカッコよく決めてしまってたら、ここまでいい評価じゃなかったでしょう。 地上波で吹替え版やってるのをよく観てたので個人的には吹き替えの方がしっくりきます。何度でも楽しめる。 【ライトニングボルト】さん [DVD(吹替)] 8点(2007-01-21 00:29:50) (良:1票) |
417.生まれて初めて観た映画。野沢那智さんの吹き替えが大好き。この映画だけは絶対に葺き替えで観るべき。アクション映画に革命をもたらした大傑作。 【ローリング@ストーン】さん [地上波(吹替)] 10点(2006-12-26 11:31:58) (良:1票) |
416.一分のスキもなく楽しませてくれます! むさいおっさんがこんなにもカッコ悪く頑張ってるのがいい! やっほー! 【とっすぃ】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2005-11-02 03:38:29) (笑:1票) |
415.16年前、映画館で観終わって帰宅するまでの90分間「あぁ、面白かったぁ、最高やぁ」と感激し続けた事を今も覚えています。自分の中ではアクション映画の最高傑作です。マクレーンの「えらいこっちゃ、どないしょう、考えろ考えろ。」「しかし、ワシ一人何でこんな目に遭わんとイカンのや。」「嫁ハン助けるまでやめられへん、死んでたまるかいな」という思いが台詞と共に汚い姿から滲み出ていて、完全無欠・天下無敵では決してないオッサンの、『やらなあかん時はやる』のた打ち回りながらの奮闘ぶりは素晴らしいです。それと敵役のハンス・グルーバー。子供の時から悪役好きの自分にとって史上最高の敵役です。一つ一つの台詞と仕草、表情、あの散り様は忘れられません。こんな知的で冷酷非道な紳士が何でオッサンにやられるのか何時も腹立ちますが、そこがまた面白いところです。他にもホリー、パウエル、タカギ社長、カール、いらん事しいのソーンバーグの脇役陣、よく練られた脚本など何度観ても飽きることがありません。【2016/1/16追記】shoot the glass! 思い出すたびに身震いするワンシーン。さようなら、ハンス。 |
414.アクションシーンだけなら「ベン・ハー」の戦車競争や、「駅馬車」の応戦場面の方がはっきりいって一枚上。アクションがウリですが、それだけの映画ではありません。皆さんは、大人になってから、損得抜きで一生涯つきあっていける友達に何人出会ったことがあるでしょうか。正直、私は少ないです。ラストシーンを見るまでもなく、この映画は、そんな友達に偶然出会えたことの素晴らしさが謳われています。だからこそ心に残る名画なんだと、私は思います。 【南浦和で笑う三波】さん 10点(2004-03-08 09:35:31) (良:1票) |
413.「考えろっ、考えるんだっっ!」テスト中に何回この言葉を思い出しただろうか。 【さそりタイガー】さん 10点(2003-12-02 18:59:36) (笑:1票) |
412.アクションものではありがちな絶対的に強いヒーロー象ではなく、どことなく頼りなさげなところが良かった。決して敵に真正面から対抗せずに、そこからは逃げ、しかし果敢に抵抗し人質の解放にあの手この手を尽くす。その緊迫感が面白い。舞台もビルひとつに限っている。昨今ありがちなあっちのビルも爆破こっちのビルも爆破だったり、道路破壊しまくりなカーチェイスだったりしない。狭いスペースでの攻防。そしてその全てを活かしているから、ストーリーにもアクションにも無駄がない。かなり面白いアクション映画だと思う。 【智】さん 9点(2003-09-14 11:32:14) (良:1票) |
411. B・ウィリスにとっても、J・マクティアナンにとっても正にBEST。勝因の大半は練り込まれたプロットの巧みさにありますが、有名俳優を一切使わず、個性派で固めたキャストも可成り貢献していると思います。特にハンス役のアラン・リックマンとカール役のアレクサンダー・ゴドノフの好演が光ります。テオ役の黒人もコンピューター・ハッキングを担当する知能犯を演じる皮肉さが利いていますし。 2,3の敗因の一つに「悪役のインパクトの弱さ」が挙げられると思いますね。確かにフランコ・ネロやJ・アイアンズの方が知名度では上かもしれませんが、何をしでかすか読めない不気味さ等が決定的に欠落していました。 W・アザートンの突撃レポーターもB・ベデリアにグーで殴られるまでは笑えましたが、2でのスタンガンを食らわされる辺りになるとチトやり過ぎで興醒めでした。レジナルド・ベルジョンソン扮する黒人警官も本作では最後にオイシイ所を持っていく役回りでしたが、2では顔見せ程度の出演で寂しい限り…。「正編を凌ぐ続編無し」の法則は本シリーズも例外ではなかった、ということですネ。 【へちょちょ】さん 9点(2002-12-22 00:59:49) (良:1票) |