52.第二次世界大戦前から北部が工業化し、ミシシッピーをはじめとする南部からシカゴを代表とする北部に黒人労働者が大挙して移住し、安価な労働力を奪われた南部は急速に凋落してゆく。その結果、北部と南部の貧富の差が広がる。「黒人でありながら」北部で知的労働に従事して高い給料を取るシドニーポワチエ。南部でくすぶっている白人にとって、シドニーポワチエは南部を捨てた(そして自分達を貧しくした)黒人を象徴するのでしょう。人種差別だけでなく、そういう米国内の南北問題が巧みに織り込まれた奥深い作品だと思います。 【とり】さん 10点(2003-03-31 23:28:55) (良:1票) |
51.「先生よゥ!」「元気でな。負けんなよな。」テレビの吹き替え版の方が、なぜか感動的でした。私が見た時は、シドニー・ポワチエが田中信夫、ロッド・スタイガーが内海賢二だったと思います。このラストシーンは、その後『パピヨン』『戦場のメリークリスマス』に脈々とつながってゆく歴史的ラストシーンですね。 【新加坡指令】さん 8点(2002-12-14 22:20:33) (良:1票) |
50.こんなに古い映画でワシ的には知名度の低い作品がDVDにまでなっている??きっと何かあるに違いない!と思ってピックアップしてみた。ちょうどこの時代はハリウッドにとって経営難の時代のはず。「え?そんな時代があったの?」っと思う若い世代の方もいると思う。テレビがどの家庭にもあり、映画館に足を運ばなくなった時代である。スタジオ側はさまざまな試みをした。【ワイド・スクリーン】【立体音響】など当時テレビでは不可能な技術を見せつけて客寄せに必死になっていた時代で、そんな時期に今回の映画は製作されている。[ベン・ハー] [ドクトル・ジバゴ] [クレオパトラ] [アラビアのロレンス]などの大型映画はそれなりに成功したが、観客はあまりにも自分の人生とかけ離れた夢物語に飽きてきた時期でもあり、スタジオ側も客離れ復帰に疲れてきた頃。1969年に製作された[イージー・ライダー]はそんな中で生まれた。何の飾りっけも無い等身大の主人公に観客は魅了された。アメリカン・ニューシネマの金字塔である。1962年から始まったベトナム戦争、68年のキング牧師暗殺、ケネディの弟ロバートの暗殺など壁にぶち当たりまくっていたアメリカ。そんな激動の時代とシンクロして沈んでいくハリウッド界に位置する今回の映画はさまざまな意味で見る価値はあった。ミシシッピーで黒人と白人といえば今でも映画になる素材はたくさんあるが、この時代にさらりと白人をアホ扱いしていて面白かった。公民権法が制定された直後の作品であることも覚えておかないといけない。アホ扱いといってもどちらの人種にも気を配った脚本で、人種問題を前面に出してはいない。どちらかというとテーマは別にあり、肌の色を超えた友情のようなものを感じ、観ていて清々しかった。まあ、人種問題があるから友情が映えて見えるのかもしれないが。主役のシドニー・ポワチエは59年の[ベン・ハー]ではキリストの十字架を一緒に背負う役を友情出演?したり、63年度のアカデミーで黒人は初の最優秀主演男優賞を得ている。近年の作品[ジャッカル]でも渋い演技を見せている。この映画でも素晴らしい演技を見せている。今で言うとデンゼル・ワシントンのような貴重な黒人俳優だったことが分かる。当時のポワチエが出演している他の映画を探したくなるほど魅力的な俳優である。[評決のとき] や [ミシシッピー・バーニング] のような作品も面白いが、こんなミシシッピーものもあるんだなぁっといった感じ。ちなみにこの作品は作品賞、主演男優賞、脚色賞、音響賞、編集賞でオスカーを取っている。 【マヒコ】さん 8点(2002-02-15 21:07:22) (良:1票) |
49.この時代に作られたことに価値がある映画だと思うが、今観てもそれなりに面白い。 緊迫するよりも、落ち着いて観られるところが多い。よく出来ている。 【simple】さん [地上波(吹替)] 7点(2017-03-26 17:33:50) |
48.当時としては斬新で、その後のお手本となるような要素がたっぷり。 アカデミー賞受賞も納得の出来栄えで、いろんな作品にも影響を与えていることがうかがえる。 【飛鳥】さん [CS・衛星(吹替)] 8点(2017-01-23 22:09:08) |
47.エリートで身分や権力があるからこそ、被差別者でも堂々と戦えるってのはあるよな。ある種の自信というか余裕というか。だから差別する側も一目置かなきゃいけない。決して公民権に目覚めたわけじゃない。この署長の葛藤が中々よかった。まずは能力からスタートして対等に渡り合う事により差別は撤廃していくしかないのか?という限界を思い知った。 |
46.60年代のアメリカ、そして当時の南部の風土を今に感じさせてくれる作品です。 北部からやって来た黒人の敏腕エリート刑事と、南部の白人の田舎警察の署長。様々な対立軸が存在する2人が時に静かに時に激しく対立の火花を散らす。 スタイガーとポワチエの演技合戦も非常に見応えがありました。 特にスタイガー。黒人への差別意識を持つ典型的南部人であり、その意識は払拭できないものの少しずつ北部の黒人エリート刑事を認めざるを得ないという複雑な心境を見事に演じた。 最後は駅で抱き合い別れを惜しむこともなく、軽く握手するのみですが、小さく微笑みあう2人の表情、特にスタイガーの微笑みが良かったですね。 この頃には考えられなかったことだと思いますが、今のアメリカはついに黒人大統領の時代となった。この小さな微笑に少しずつですが変化が感じられるいいラストでした。 【とらや】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-06-02 21:21:37) |
45.基本刑事ものではあるが、とてもシナリオのよく出来た作品。 サスペンスと友情を核に、人種差別をテーマに織り込み、人間ドラマとのバランスがとてもいい。 決して堅苦しさや重たい印象はなく、昔のテレビ映画のような雰囲気なので、さらってしていて、 とても観やすいかと。主人公の黒人刑事と地元の警察署長のキャラも個性的でよかったが、 嫌みのないラストシーンも心地いい余韻を残してくれる。派手さや映像的な見栄えはないけど、 満足感は十分に与えてくれる佳作。 【MAHITO】さん [DVD(字幕)] 6点(2012-03-23 02:48:10) |
44.都会の刑事と、所轄内におけるその所轄警察官との力関係に興味をそそられた。 話の内容に関してはそれなりに理解できたが、うまく犯人が見つかりすぎという印象はぬぐえない。 しかも、都合よく犯人の目星が二転三転し過ぎ。 その分、二時間ドラマを観るような飽きにくさと、卒のない面白さは感じられた。 黒人を刑事を演じたシドニー・ポワチエは、地味ながら確かな実力を感じさせた。 警察署長役のロッド・スタイガーの演技も負けず劣らずに良い。 二人の確かな演技が土台にある、安定感を感じる作品でもあった。 【にじばぶ】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2011-02-19 18:08:38) |
43.タイトルからしてかつてのGメン75のような、大事件に大捜査網が引かれるような派手派手しいお話を期待して借りたら・・・あれれ?なんか地味。基本的には刑事一人が、蒸せ返るような暑い夏の夜、地道に捜査を続けるお話でした。何でこんな邦題なんだろう…原題は内容ドンピシャなのに。 人種差別の激しい南部を舞台にした刑事ドラマ。これはこれで大変面白かったです。これは48時間等の刑事コンビものの出始めだろうか。 【番茶】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-08-03 15:11:38) |
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42.タイトルは昔からよく聞いていたけど初めて見ました。名作といわれているものでも現代では見るにたえないものもあるけど、飽きずに見ることができた。『野のユリ』以外では初めて見た、シドニー・ポワチエ。大分印象がちがったけどよかった。田舎町の警官とよそ者の構図は『ランボー』の1作目(ファーストブラッド)と同じ。それにしても、アメリカの地方の治安組織はこんなにいい加減なんだろうか? 差別意識があるのが当たり前という前提で作られているところに頭ではわかっていてもチョットとまどってしまう。 【フラミンゴ】さん [地上波(吹替)] 5点(2009-07-23 12:38:32) |
41.重厚な作りですね。単なる刑事ものではなくて、黒人差別をからませながら描いているところが興味深く、シドニー・ポワチエ演じる黒人刑事の威厳ある存在感が素晴らしいです。40年前とはいえ、黒人差別について改めて考えさせられました。 【mhiro】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2007-01-27 23:19:45) |
40.あんな適当に殺人犯にされてたらたまったもんじゃないですね。 【ケンジ】さん [DVD(字幕)] 6点(2006-03-01 21:40:43) |
39.最近こんな感じの映画がめっきり減ったなあーと思う。無理に感動狙いに仕立て上げないで淡々と物語が進んでいく感じ、やっぱり好きだなこういうの。きっとリメイクされたら全然別物の映画になると思う。最終的に“友達”とまではいかなかったけど、お互いに少しは認め合えたあの微妙な距離の描き方が全体を通して物凄くリアルだったと思う。 【8823】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2005-12-24 00:05:50) |
【たま】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-11-24 22:08:46) |
37.何度目の鑑賞か? 時代を感じさせない。映画史上に残る佳作の一つ 。 2014.10/27 鑑賞。製作後50年近いが色褪せない秀作。 【ご自由さん】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2005-10-21 22:36:37) |
36.当時としては、かなり斬新でレベルの高い作品だったのでは..今でも十分楽しめます..人種差別をまざまざと見せつけてくれますし..刑事ものとしても秀作.. 難を言えば、あの妊娠ですべてが急展開するのは、ちょっと強引でしたね~ もう少し伏線を張ってつじつまが合うようにすれば、完璧だったのに..残念... 【コナンが一番】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-10-14 12:00:11) |
35.いくつか途中で機能しなくなる伏線があり、そのあたりに不整合を感じました。話もラスト間際になると複雑になり、整理に苦しみます。「人種差別もの」というジャンルで括れば、また別の見方ができるのかもしれませんが……。前半・中盤にかけては文句なしに面白かっただけに、終盤の綻び具合が残念です。 【K】さん 6点(2005-02-21 20:34:28) |
34.サスペンス映画だと思わないで見ていたので、最後に犯人が誰だか分かったことで、何かぶちこわしにあったような心持ちになった。それだけ、シドニー・ポワチエが演技をしていたということなんだろうか。 【みんな嫌い】さん 5点(2004-10-31 19:15:01) |
33.黒人刑事が差別の激しい地域で差別にあいながらも殺人事件を解決する映画。最初、差別的だった署長が徐々にわかりあえてくるっていう白人と黒人のバディームービーのハシリみたいな展開。雰囲気はジャジーな感じで独特やねんけど、なんかよくありそうな感じ。だからかな~。最近初めて観たんやけど、ちょっと退屈やった。もっと昔に観てたら評価違ってたかもしれんけど。うーん。差別、刑事 のキーワードなら、「ミシシッピー・バーニング」はすごい感動したのにな~。イマイチ差別の書き方が中途半端な気もするし、ストーリーもあんまりヒネリないような(今、まったく同じに作ったらあんまり売れないかも)ただ、これ作った当時の時代背景とか考えるとすごい映画やと思うで。その辺を考慮して観たらはまれるかも。俺は純粋に今の感覚で観ただけやから(我ながら薄っぺらい見方でごめん) 【なにわ君】さん 3点(2004-07-01 17:47:33) |