21.表向きは好感度抜群だが内側には暗黒を抱えた高校教師が、一晩で生徒全員の抹殺を企む、という、現代版八つ墓村。ハスミ先生が生徒たちを血祭りにあげるだなんて、小説だからいいようなものの、映画だと、ちょっと違う意味に捉えられそうな。この業界には、もっとオソロしいハスミ先生が実在してますから、ねえ。 それはともかく、この「悪の教典」、原作には、「そのようなジェノサイドは実行可能か?」という疑問に対する思考実験みたいな側面があって。まず、血も涙もない暗黒の方程式に基づくハスミン氏の内面を描いて動機の部分を構築。そんでもって、恐怖の一夜が始まるのだけど、思えば13金のジェイソンなんて、無意味に神出鬼没だったり(絶対、ジェイソンはスタッフの手を借りてると思う)、はたはた急にドン臭くなったり、随分といい加減なヤツでした。しかし実際の人間は、あんなに神出鬼没の行動は取れないしスタッフの手も借りられない。襲われる方だって、逃げたり隠れたり、反撃を試みたりもするワケで。その中でいかにして殺戮を成立させるか、先生と生徒との命がけの知恵比べがそのまま作者の挑戦ともなって、一種の詰将棋みたいな小説になってます(そこが少し野暮ったくもあって。私の中での貴志祐介三大作品は、「黒い家」「天使の囀り」「ガラスのハンマー」。「悪の教典」や「新世界より」が、ちょっと劣ると思ってしまうのは、その三作があまりに圧倒的だからでもあるのですが)。 で、この映画化にあたっては、その辺りがうまく再構築されています。最初の方で「それもこれも伏線です」みたいな描写が連発されるのはいただけないけれど、それ以外の点では、描写の断片化によって理屈っぽさを排除し、シーンごとの映像の力、不穏な雰囲気で映画を引っ張っていて。原作の「小説としての魅力」はそぎ落とさざるを得なかった部分もあるにせよ、それを補う「映画としての魅力」があり、よく練られていると感じます。 伊藤英明も、役に完全にハマってます。もしかして彼をモデルにこの小説が書かれたんじゃなかろうか、と思えてくるほど。 ところで、最後にto be continuedと出てきますが、もしかしてあの文庫の最後に載っていたオマケ小説を映画化する? さらに映像化困難と予想されますが。 【鱗歌】さん [インターネット(邦画)] 7点(2021-05-16 23:49:31) (良:1票) |
20.なんじゃこりゃ。サスペンスかと思っていると、荒唐無稽のホラー、スプラッタ、グロ、悪趣味、アクの強さ......。ああ、そういえばこれが三池崇史映画の持ち味だったな、と不覚にも途中で思い出した。それがお好きな方はどうか知らないが、しかし、それにしても内容がなさすぎる。 【goro】さん [DVD(邦画)] 2点(2013-11-20 04:09:22) (良:1票) |
19.サイコパスを描くのが好きな作家貴志祐介が、もしサイコパス殺人鬼が性善説で成り立つ学校に先生として存在したらとゆう仮定のもとに書いた小説「悪の教典」、この本は、その不気味さに、2日で睡眠不足になりながらも読破してしまうほどの怖おもしろさだった。しかし読み終わった後に、冷静になると、バトルロワイアルなみに現実味のないファンタジーやったなー、ってのが正直な感想だったが、そのあとに読んだ、現実に起こった事件のドキュメンタリーノンフィクション「消された一家―北九州・連続監禁殺人事件」を読んで、びっくらこいた。現実のサイコパス殺人鬼松永太は、どっかハスミンとかぶるものがあるどころか、それ以上のモンスターであり、さらに現実の事件は、「悪の教典」以上に、非現実的で、リアリティーがなく理解不能だったのだ。事実は小説より奇なりだったのだ。もし松永太が先生だったら、これに似たことが起こってもおかしくないと感じたのだ。そう考えれば「悪の教典」は意外にもよくシミュレートされた小説だったのかもしれない。残念ながら映画のほうは、小説の1/10のおもしろさも感じなかった。確かにうまく2時間にまとめたし、伊藤英明もうまく演じていたと思う。だが、小説から放たれるあの異様な負のオーラは、この映画にはなかった。映画以上に不気味なハスミンを見たければ、小説を読むことをおすすめします。さらにそれ以上に非現実的な現実のサイコパスキラーを知りたければ「消された一家―北九州・連続監禁殺人事件」を読めばいいと思います。ただしこちらは、娯楽小説ではなく、現実の事件の記録なので、読後の精神疲労度は、映画や小説をはるかに超えてしまうので、自己責任で。 【なにわ君】さん [DVD(邦画)] 5点(2013-06-05 14:57:47) (良:1票) |
18.中身?ないですよ、そんなもの。エンターテインメントです。ただジャンルがジャンルだけにこれを単純に楽しめる人はそう多くないでしょうね。ちょっとコンビニいってくるーぐらいの感覚でハスミンがバンバンバンバン高校生をぶっ殺してく様を観て楽しむ映画です。大島優子とは逆に自分は一人殺されるごとにワクワクしましたね。いや、こう書くといささか趣味が悪いように思えますがwまあ要はB級映画ですよ。B級ホラー好きにはもってこいの一本だと思います。洋画のあのノリを邦画風に良くアレンジした感じ。 【ケ66軍曹】さん [映画館(邦画)] 8点(2012-11-27 18:29:50) (良:1票) |
17.てっきりサイコ野郎VS生徒達という構図の話だと、思ったので前置き長いなぁ~~、とか思いながら見ていましたが、蓮見が自分に都合の悪い人間を裏で淡々と殺して行ったり、弱みを握って行ったりしていく様は、なかなかのホラーな出来で、 逆にクライマックスの大量殺戮の方が間延びしてしまった。 原作未読なので、この辺のバランスが映画と小説は違うのだろうけど、 もう少し生徒役にも抵抗するシーンがあった方が見応えはあったと思う。 といってもショットガンに対し丸腰では、どうにもしようがないが。 それだけにあのアーチェリー少年がやけに印象に個人的に残ってしまった。 それにしても「to be continue」は強引だろ。あれをどう続けるつもりなんだろうか? 【バニーボーイ】さん [映画館(邦画)] 7点(2012-11-12 23:22:39) (良:1票) |
16.人殺しがどうとか無関係に、エンターテインメントとして駄作。 ちっとも面白くない 時間を無駄にした。 【マントタヌキ】さん [インターネット(邦画)] 0点(2019-04-16 17:22:18) |
15.これは。。。流石に厳しいか。原作を読んでからで無いと、なぜハスミンがああしたのか、分かりづらいし、その狂気が描ききれていなかった。 |
14. 先生がなぜ? という部分がないので、最後まですっきりしませんでした。 【海牛大夫】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2014-12-20 22:03:59) |
13.面白い映画ではあった。ただ、肝心かなめの殺りくシーンで、ドキドキ感とか恐怖感が感じられなかった。残念。「一命」の殺陣シーンも平板な印象だったし、三池崇史監督はアクションとかサスペンスをうまく撮れないのではないかと疑念をいだかざるをえない。 【えぴおう】さん [DVD(邦画)] 5点(2014-11-12 16:33:36) |
12.中盤までは良い意味でイカれていて、邦画でもこんな映画を期待して良いのだなと思ったが、以降終盤はただイカれているだけで、グロいだけの印象。TO BE CONTINUEDと言われても「んなこたぁない」と思ってしまった。 【元祖】さん [DVD(邦画)] 6点(2014-01-08 17:44:05) |
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11.3ヶ月ぶりに映画を見るのに、この映画をチョイスしてしまう自分が大好き。 【センブリーヌ】さん [DVD(邦画)] 6点(2014-01-06 18:57:00) |
10.原作を読んでいるので、ストーリーの上っ面を映像化しているだけのような感じがして少し残念だ。 しかし、伊藤英明はよくこの役を引き受けたよな。海猿でのイメージが台無しになるじゃないか・・・ 【あきぴー@武蔵国】さん [DVD(邦画)] 5点(2014-01-01 20:18:48) |
9.作品的には3点なのですが、伊藤英明の裸体鑑賞できたので+1点。感想としては、私はやっぱりこの監督とは相性が悪い、という事。彼のセンスは嫌いな方向ではないのに、ついついやりすぎちゃう癖がどうも...。悪趣味と評判のこの作品も、サイコパス系が好みの私には受け入れやすかったものの、随所に見られる三池節が鼻についちゃってなぁ。そうきたか、やられた~!感が欲しかった。最後にはコメディの印象が残ってしまう、それが三池作品。でも三池ファンはそこがたまらないんだろうな。 【movie海馬】さん [試写会(邦画)] 4点(2013-10-05 18:04:51) |
8.つまらなかったです。緊迫感がないし、主人公に魅力がない。シリアルキラーが高校生を殺しまくっただけの話でした。 【ぽじっこ】さん [CS・衛星(邦画)] 3点(2013-09-08 19:01:51) |
7.伊藤英明じゃなかったら退屈してたかも。演技はもちろん、華やかさや軽さがとても役に合っていた。内容的には「バトルロワイヤル」と比べるとエンターテイメント性が低いし、全体的に浅い感じ。つっこみ所がちょいちょいあるのは、内容に没頭させすぎないための配慮だろうか。 【邦画好き】さん [DVD(邦画)] 4点(2013-08-15 08:30:38) |
6.話題作だけに、どんなもんかと、観てみた..う~ん...斬新さは認めるが、どこかリアリティを感じない..“狂気” をもっと上手く表現してほしかった... 【コナンが一番】さん [DVD(邦画)] 5点(2013-07-13 19:33:07) |
【黒ネコ】さん [DVD(邦画)] 4点(2013-05-25 18:20:07) |
4.僕もこの映画は嫌いです。それは命の大切さがどうとかの理由ではありません。映画が面白くなるのであれば、いくらでも殺してほしいです。この作品は快楽殺人をただみせるだけで、映画として全く面白くなっていない。 【Yoshi】さん [映画館(邦画)] 2点(2012-12-02 00:22:37) |
3.サイコホラーと言うより、「殺人怪獣ハスミン」が大暴れする怪獣映画。異形の生物ゴジラが街を破壊しまくるように、異形の人間ハスミンは”邪魔者”を破壊していく。要するにゴジラ映画が見せ場として「大破壊」を描きたいのと同じレベルで、この映画は「大殺戮」を描きたかったのだろうとしか思えない。「お前もうちょっと慎重にしてれば、最後ここまでやる必要はなかっただろ」と言いたくなる、前半の行き当たりばったりな蓮実の凶行の数々は、後半のこの皆殺しに行き着くよう(作劇上の必要から)組み立てられたような感じで、今ひとつ釈然としない。何よりこの映画で残念だったのは、殺した生徒の携帯を持ち歩いたり、わざわざ人目の多い学校で偽装殺人を行ったり、蓮実の行動に合理性(ある意味での知的さ)が乏しく、また後半殺されまくる生徒側のドラマも焦点がぼやけているので、誰にも感情移入できず、圧倒的な殺戮シーンでも傍観者になるしかなかった事だ。(スクリーンから目を背けたくなったのは恐怖ではなく、単なる生理的な嫌悪感)まさにジェットコースーターみたいなもので、観終って僕に残ったのは、何らかの「感動」ではなく、ただただ衝撃の残滓である「疲労感」のようなものだった。ただ、伊藤英明の怪演は見事。 【大鉄人28号】さん [映画館(邦画)] 6点(2012-11-20 09:04:10) |
2.ややストーリーが単純にまとめられていたのとハスミンが強すぎるのですが悪くない。演技も良かった。 【東京ロッキー】さん [映画館(邦画)] 7点(2012-11-16 14:50:52) |