80.世界一の映画大国といえば・・・言わずとしれたアメリカ・・・ではありません。年間製作本数と観客動員数ではインドが世界のトップだそうです。だから、この映画でエクストラも含め、インド・パキスタン系の俳優が何百人、もしかしたら延べ何千人の規模で登場し、主要な人物全てが打てば響くように好演されているのも何ら不思議ではないはずなのですが、それにしてもこれだけのスケールで多数の登場人物とエクストラがCGなしで撮影・オーガナイズされている背景にはやはりかの非暴力抵抗運動の元祖、マハトハ・ガンジーの足跡を何が何でも映像にしたいという映画人の執念、さらには非暴力を唱えながら暴力に倒れたガンジーがあの世から映画製作を指揮しているかのような鬼気さえ感じないわけにはいきません。 教科書的に鑑賞した箇所も多かったのですが、いかにも青年弁護士でハンサムでかっこよかった若いころのガンジーや「塩を作るキャンペーン」や「国産衣料を着るキャンペーン」など、子供のように思いついたことをすぐに実行に移す姿が印象的てした。ガンジーの希望に反して印パが分離独立した直後、印パ国境付近をイスラム教徒難民が北上、ヒンヅー教徒難民が南下するシーンは悲劇的で圧巻でしたが、パキスタン出身インド在住のヒンヅー教徒の人によると分離独立後、インドはイスラム教徒に対して寛容だったけれど、パキスタンはヒンヅー教徒を容赦なく追い出したそうです。この映画はドキュメンタリーではないのでカンジー翁の遺志にそった脚色が随所にあるのかもしれません。歴史上、「神の下の人間の平等」を説いた宗教家は多数存在しましたが、世界史上最初で最後になるかもしれない「全ての神の平等」を説いた宗教家を力強く描いています。 【かわまり】さん 10点(2004-01-25 08:38:20) (良:2票) |
79.年末NHKで映像の世紀ってのがやってってガンジーが出ててぼろ泣きし「ガンジーってすごい人間なんだな・・・俺、これからは尊敬する人ガンジーにしよっ」と思い、もっとガンジーを知るべくビデオを借りた。素晴らしい、さらにガンジーを知ることが出来た、しかもこれ以上無いくらいに・・・この人こそ本物の馬鹿で悲しくて、でっかい夢を持ってた人だと思う。俺は本当に世界平和がきた時にガンジーにノーベル平和賞をあげるべきだと思う。それまでとっておきましょうね。 【taron】さん 10点(2004-01-11 00:29:27) (良:2票) |
78.DVDには色んな特典がついていて、この映画をより楽しむことができる。特典にはイギリスのTV局が、ニュースで実物のガンジーを報道しているリアルな白黒の映像が見られる。それを見ると、一概にイギリスが悪であり、ガンジーが正義だという偏見はなくなる。 インドという国を、DVDの映像で見るだけでも価値がある。ガンジーの非暴力は、良識ある支配者であったイギリスだから成功したのであって、ドイツのヒットラーなどの独裁者が相手では難しかっただろう。 メイキングではガンジー役の俳優が減量したと言っているが、本物に比べたら、やはり太っている。 顔は確かに似ている。しかし、太って筋肉質のガンジーに見えてしまった。 【花守湖】さん 10点(2003-10-25 23:16:49) (良:2票) |
77.非暴力主義の重大さがよく分かりました。でも、普段面白いと言って見てる映画は暴力シーンばっかりや・・・。 【ケンジ】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2012-02-21 20:39:49) (笑:1票) |
76.映画としての出来はともかくとして、ガンジーという人物像に圧倒されてしまう。冒頭で引かれている「このような人物が存在したことを後世に伝えても人は信じないだろう」というアインシュタインの言葉はもっともである。 非暴力・不服従というほとんど非現実的とすら思える手段が力を持ち、やがては英国を退けてしまう過程は圧巻、脱帽だ。おそらくガンジーは、無闇に理想を唱えただけではなく、戦略を練り、十分な勝算を持った上で運動に身を投じていたのではないかと思う。イギリスの第一次大戦への参戦を支持したり、日本の太平洋戦争の会戦を支持したりと、必ずしも絶対の暴力反対を主張していたわけでもない。非暴力という手段が英国人に与える心理的影響もまた計算していたに違いない(そして相手がナチスドイツであれば違う手段を取ったのではないか)。つまりガンジーはずば抜けた知性と、高潔な人格の両方を兼ね備えた稀有な存在だったからこそ、歴史を大きく動かしたのではないか。甘っちょろい理想主義者であると同時に、鋭い知性を兼ね備えた現実主義者でもある。 ガンジーは言う、「私は楽観主義者なんだよ」。そう、この映画を観ると何よりもまず楽観主義者になれる。非暴力・不服従が現在の世界でどれだけ通用するかは定かではないものの、この映画を見るとその可能性を信じたくなる。高潔な精神が、暴力を超越するという、甘ったるい理想を信じたくなるのだ。 【no one】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-12-08 16:30:10) (良:1票) |
75.1982年のこの作品を2005年の今観ますと、この世界に何が足りないかが良く分かる。 頑ななガンジーに最初は周囲も冷たい対応でした。 しかし、信念を貫く情熱と行動力、人を惹きつけるカリスマ性にも恵まれ、協力者を増やしていくのです。 噂には聞いていましたが、ベン・キングズレーさんの成りきりぶりには感服。 ガンジーの魂が乗り移ったかと思えるほど。 「復讐は何も生まない。」と暴力を忌み嫌ったガンジーの心を、現代の私たちも受け継がなければ!と感じました。 とても大事なことを気付かせてくれた傑作。 【たんぽぽ】さん [CS・衛星(字幕)] 10点(2005-10-08 11:30:02) (良:1票) |
74.なんか、ガンジーって、仏陀と同じようなことを言っている人だと思った。仏陀もインドで生まれた人。(ガンジーは違うけど。)インドに行ってみたいと思った。ガンジーは最初、キリスト教徒だったけど、最後に、「どの宗教を信仰していてもいい」みたいなことを言ってて、「嗚呼、そういう考えが世界平和を導くんだなぁ」と素直に思った。この映画を見て感動した皆さん、仏陀の本を一度読んでみて下さい。宗教うんぬんじゃなくて。素晴らしい人は、結局唱えていることは同じなんだなぁと思う。「暴力で平和は生まれないこと」、「全ては隣人への愛を大切にすること」それを改めて感じた。 【あしたかこ】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-07-03 08:06:33) (良:1票) |
73.この世界には「理想」と「現実」がある。始まりとしての「理想」、終わりとしての「現実」。理想とはきっかけでしかなく、決して終わりを飾ることはない。必ずどこかで現実に支配される。何人として例外はない。そう思っていた。そう決め付けていた。この映画を観るまでは。「非暴力不服従」―これは完全な理想である。現実に侵食された人間には考えることすら出来ないまっすぐな理想。これを実際に掲げ続け、唱え続けた人がいる、その事実だけで私の人生観を変えるには十分だった。全てのことには例外があり、叶わない理想などない・・・。圧倒的な開放感とかつてない高揚感、映画という媒体にこれ以上の何を望むというのだ。 【ガーデンノーム】さん 10点(2004-07-30 04:00:18) (良:1票) |
72.封切りの時、朝一番の上映を見に行きました。でももう会場は満席で、立ち見でした。それでもあまりのスケールに圧倒され、そのまま3回見てしまいました。映画館を出たらもう夜でした。一日立ちっぱなしで足が痛かったはずなのに、そんな記憶は全く残ってません。いまだに、ただただ涙が溢れて止まらなかった事ばかりを思い出します。…オイラ的にはそういう想い出のあるすごい映画です。もうしばらく見てませんが、きっと、今でも。 【エスねこ】さん 10点(2004-02-22 01:13:00) (良:1票) |
71.学校の世界史の先生が浪人生の頃に1度だけ予備校の授業をサボッて友達に誘われるがままに映画館に「ガンジー」を見に行ったと話してくれました。彼はガンジーについてあまり知らなかったので、壮絶なスケールに圧倒されただけだとも。その後はもっとガンジーについて深く知りたいと思い、勉強し直したとも。受験勉強の合間にコーヒータイムとしてぜひこの映画を見て欲しいという先生の言葉通りに私はDVDを借りてきて早速見てみることにしました。大好きな映画鑑賞から世界史についても学べるなんて一石二鳥だという軽い気持ちで。3時間を越える超大作なのに惹きこまれるがままにあっという間に過ぎてしまいました。率直な感想を述べます。素晴らしい。こんな偉人が存在したとは。言葉を失うほどでした。これは私の平凡な中身のない感想を読むより自分の目と心で確かめるべきだと思います。私も先生と同様にガンジーについてあまり知らずに見たので、その後また彼について教科書の内容から勉強し始めました。不思議なことにただ勉強して頭に詰め込むよりも、スムーズに理解し、自分のものに出来るものなんですね。あ~この事件はあのシーンですごいことになってたな~とか、このことは実際に映画の中でも登場したな~とか、盛り沢山でした。おかげで期末テストではインドの所は満点取れました(笑)受験生にもオススメですが、平和を願うすべての人に見ていただきたい1本です。「非暴力こそが最大の武器」という彼の言葉は現在世界で起きていることにも大いに通じるものだと確信しています。「歴史上の人物の中で尊敬する人は?」と聞かれたら私は胸を張って「ガンジーです」と答えます。非暴力・不服従の精神でインドを独立に導き、世界中の人々に平和の大切さを今もなお気付かせているガンジーに畏敬の念以上の何かを感じてなりません。 【未歩】さん 9点(2004-02-04 20:31:05) (良:1票) |
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70.「尊敬する人=ガンジー」です。彼の近くで生活してた人から、実際に暗殺の時の状態を聞きました。その他にも彼の考えや生活を聞いていたので、私にはガンジーの伝記ものとしてとても興味深かった。ベン・キングスレーはソックリ、実際のガンジーの映像が出ても全く違和感がなく、魂まで乗り移ったような演技でした。非暴力を貫き、多くの人の心をとらえ導き、インド独立を勝ち取った不屈の聖人の生き方を多くの人に知って欲しい。この作品は十分にその精神を伝えてくれると思います。 【キリコ】さん 9点(2003-02-20 21:15:51) (良:1票) |
69.(ネタバレあり)インドの高貴な弁護士だったガンジーは南アフリカへ出向いた際、はげしい人種差別を見て当時イギリスに支配されていたが、立ち上がった人だ。その方法とは、「非暴力、不服従」「やられて死ぬかもしれないけど、絶対に仕返しをしてはならない。」この定義は哲学である。相手の心理までをも突いた正攻法だが、一般の人々の感情を押さえたからインド人はすごいと思った。攻撃する側にとっては死体は手に入るが、目的の服従は手に入れられない。という寸法だ。果ては人間的感情も刺激し、イギリス兵は上層部の命令にそむいて非暴力なインド人に道を譲った。インド内部での紛争で、「私は子供を殺した。頭を壁にぶちつけてイスラム教の子供を殺したから地獄へ行く。なぜなら、私の子供もイスラム教徒にこうやって殺されたからだ。」ガンジーはこういった。「助かる方法はまだある。親の無い子供を拾い、あなたの子として育てなさい。あなたはイスラム教徒の子供を殺してしまったなら、イスラム教徒の子供をイスラム教徒として育てなさい。」ガンジーの考え方は全く正しい。が、どうやってそんな発想が浮かぶのか、また実行できるのか、本当に・・・・・・。教えられます。 【ノエミ】さん 10点(2002-08-23 04:00:46) (良:1票) |
68.まさに偉人ですね。インドのような多民族多宗教の国とは縁の無い国に住んでいると、こう言った人の苦労ってなかなか分かりづらいところもあります。後半になるにつれ、ガンジー氏の政治的手腕が問われ、賛否両論があるかと思いますが、それに対し彼を英雄ではなく、一人の人間として見つめるようなシーンがあれば作品としてもっと評価されていたのではと思います。彼の行動に対しはっきりとした評価を作品の中で下すのではなく、志半ばで倒れたとすることで、発展途上国が抱えるもやもやを浄化している気がしてしまいました。似たような作品に「マルコメX」がありますが、あれとは違って良い人ばかりが目につき、何が問題なのかを明確にしなかったことで、主人公に感情移入できない自分がいました。インドの紙幣は何カ国後もの文字で書いてあり、北や南によっては宗教の違いから牛を大事にする地方もあればそうでない地方もあります。幾つもの対立する思想の問題に対しどう対処するのか?そう言ったインド事情に対する効果的回答と真の姿を織り込まなかった作品性に、リチャード・アッテンボローと言う監督の業の限界をいつも感じてしまいます。 【☆】さん 9点(2001-02-05 06:15:13) (良:1票) |
67.2021/12/22 再鑑賞。 自分の考え方に影響を与えてくれた作品となりました。何度も見る価値がある作品だと思います。 今の生活が当たり前になった今、この作品を見て本当の幸せとは。。と考えるきっかけを与えてくれました。 作品の中で印象に残ったセリフ。この言葉を忘れるな。 ・虐殺事件広場での演説者「我々は勇気を持たねばならない。怒りに耐える勇気を」 ・ガンジー「友人がよくいうが、英国は物資はくれるが、人間の幸福は物品ではない。たとえ豊かでもね。 「幸福は、労働と仕事に対する誇りかくる。インドは村が生命だ」 ・ガンジー奥さん「ヒンズーの教えでは、神への道は物欲からの解放。情欲からも」 ・ガンジー「私は回教徒で、ヒンズー教徒で、キリスト教徒で、ユダヤ教徒だ」 ・ガンジー「ヒンズー教徒と、回教徒に証明したい。この世の悪魔たちは、我々の心の中にいるのだと。心の中で戦うのだと」 ・ガンジー「私は失望するといつも思う。歴史を見れば、真実と愛は、常に勝利を収めた。暴君や残忍な為政者もいた。 一時は彼らは無敵にさえ見える。だが結局は滅びている。」 ーーーーーー 2021年3月初見レビュー(7点) ガンジーの偉大さがわかる。 しかし余計な脚色がないのもいいところですけど、映画としては少し物足りなさを感じます。 鑑賞後数日たって仕事中ずっとガンジーのことを考えてしまいます。ガンジーだったらどうするか? 非暴力で国を変えた。断食で人の心を動かした・・・。なぜこんな偉人が暗殺されなければいけないのか・・・ あまりに理不尽だ。悲しい。 【へまち】さん [DVD(字幕)] 10点(2021-03-14 21:09:17) |
66.インドのRCEP不参加時の「ガンジーも参加を許さない」という台詞が注目された。つまりガンジーは保護主義者という事になるわけだが、インド首脳は上手い具合にガンジーを利用したものである。歴史の潮流を考慮すれば、ガンジーがいなくとも結果的にインドは独立していただろう。という意味ではガンジーの果たした役割は「政治的」には大きくはない。では、ガンジーが歴史上の偉大な人物として評価される理由は何か。それは「非暴力・不服従」という「思想性」にあると言えるだろう。ただし、ガンジーの場合はただの思想家ではなく行動する思想家である。つまり、映像的にはガンジーの思想が行動で示された事を表現する事が重要になってくるわけだが、それは概ね成功していると言える。とは言え、只管「非暴力・不服従」の映像表現が続くだけではやや平坦で冗長に感じる部分もあり、やはりもうちょっと台詞等々で「思想性」を説明・アピールする必要もあったのではないかとも思う。印象的なのは対外政治的には「非暴力・不服従」で国内を団結させる事ができたにも関わらず、国内宗教的にはそれは不可能であったという皮肉な結果である。「寛容」は敵を生む内在性があるという事を痛感させられる。 |
65.ガンジーの偉大さや凄さは伝わる内容。 「教材」としては良くできた作品。 だが、3時間の「映画」としての面白いかは別の話。 個人的には冗長さが否めなかったです。 【愛野弾丸】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2020-08-26 12:07:31) |
64.独立、抵抗運動には犠牲がつきもので血が流れことは避けられないものだけど、全体としては静かで淡々と進む。 インドを愛し国民を愛し、強大な敵に非暴力主義で立ち向うガンジーをうまく写したテンポ。 さすがアカデミー賞というスケールの大きさ。またガンジー役のベンの役作りも凄い。 模範はちょっと言い過ぎだが、見習うことは多い。 |
63.歴史の教科書でサラリと書き飛ばされる「非暴力・不服従」の意味が、よくわかります。良くも悪くも、3時間以上にわたってその描写の繰り返し。ガンジーの偉大さは伝わってきました。 しかし、社会や周辺の動きについては不明な部分も多々。暗殺も、虐殺も、ガンジーが広く支持を集めるプロセスも、背景が描かれていないために唐突感があります。結局、wikiで調べて脳内補填しました。というかwikiを見ると、この作品はガンジーにまつわる微妙で複雑なエピソードをすっ飛ばし、ひたすら神格化しようとしたんじゃないかとさえ思えてきます。それはそれで悪くはありませんが。 【眉山】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2017-01-28 10:32:35) |
62.ガンジーの超人ぶりに比べると映画の出来は物足りないが、人間の優越感や宗教の排他性の根深さがよく分かるし、英連邦のインドが親日なのもなんとなく伝わってくる。非暴力が常に上手くいくとは限らないが、正義や真実や愛が勝つ史実には癒される。 【ProPace】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2016-11-20 00:51:59) |
61.近頃短気になっていると感じていたので、この映画が私にもたらしたものは大きかった。 【さわき】さん [地上波(字幕)] 8点(2016-09-12 18:40:00) |