7.仲代達矢が机竜之助を演じる岡本喜八監督の「大菩薩峠」。大映の三部作を先に見てるため、これ一本で終わってしまう本作にはストーリー面でやや物足りなさを感じるものの、壮絶な戦闘シーンと仲代の不気味な存在感がとても印象的で、大映版とは違った面白さのある作品になっている。黒澤明監督の「用心棒」と「椿三十郎」で三船の主演作に敵役で助演していた仲代だが、本作では三船が仲代の主演作に助演しているのが面白い。二つとも好きな映画だものだから、本作でも二人の決闘シーンをつい期待してしまったではないか。 【イニシャルK】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2023-05-20 16:27:14) |
6.2015.04/21 鑑賞。白黒画面を生かし机の不気味さ凄さが良い。立ち回りも良いが超人過ぎてリアルさに欠け興ざめ。中途半端な大衆受けを削げ落とすいいかも。 【ご自由さん】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2015-04-23 22:39:21) |
5.片岡千恵蔵版や市川雷蔵版は見ていないので、それと比べてどうこうとは言えないが、仲代達矢の良さは最大限に引き出されている。いかにも切れ者の悪人という感じではあるが、どことなく悲しげだったり、うつろだったりもする。さらに島田虎之助の実力を目の当たりにした竜之助は、刀を抜くことができず固まってしまうという場面があるが、最高の演出だったと思う、雪が降る中ってのがまたかっこいい。そして最後の何人斬ったか数え切れないほどの立ち回り、斬られ役含めて全員のレベルが高くないとこれほどの物にはならないはず。本当に凄かった。 【リーム555】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2010-11-18 10:20:38) |
4.内田吐夢監督のとは違った雰囲気で、あれはあれで面白いけど、この岡本喜八監督版の方は凄い殺気が漲っている。机竜之介役の仲代達矢の眼が怖かった。最後はちょっとやり過ぎなんじゃないかと思うぐらいとにかく斬る。斬って、斬って、とにかく恐ろしいぐらいです。出来ることならもう少し血の見せ方を工夫して欲しい気もした。あれはいくら何でもやり過ぎでしょ!それでも今の時代劇よりは圧倒的に良い(俳優も脚本も) 【青観】さん [ビデオ(邦画)] 7点(2006-09-18 19:24:07) |
3.この終わり方は一体…?決死の覚悟の若大将も黄門様も放りっぱなし。でも重厚なムードの果てにこういうシメというのは妙な爽快感があります。竜之介、今なら人間離れしたサイコに描かれそうな所ですが、引き分けとなってホッと息をつく姿や、自信喪失した所を刺されそうになり激情に走る姿など、非常にこちらの感情が入っていきやすい。逆にこういった描き方の方が実は難しいのでは。古い邦画を見慣れない自分にとって色々な点が新鮮で見応えがありました。 【番茶】さん 7点(2004-11-22 23:51:09) |
2.私にとって机竜之介と言えば市川雷蔵。片岡千恵蔵版も見たのだがこの2作品は同じ様な雰囲気があり、どちらもドラマ性が強くて因果応報がメインテーマの感がある。それに対して本作では仲代達矢演じる竜之介の心の闇が映画の大部分を占めていて、そんな彼の心を映す、邪悪だが吸い込まれるような切れ味の剣術に表現の重点が置かれているように感じた。雷蔵の竜之介なら「ついて行きたい!」と思えるが仲代の方は人間とは思えない。恐ろしすぎる。【ユウヒ】さんがおっしゃられている通りコントラストの強いモノクロ映像で表現される一対一の立ち合いで睨み合った両者の緊迫感は手に汗握る。このシリーズの続編は製作されなかったのだろうか?最期まで見てみたい気もする。 【黒猫クロマティ】さん 8点(2004-01-13 16:28:57) |
1.一対一の勝負が凄い。小さな足の動き、間合いの詰めあい、隙の無い構え、滴る汗。空気の流れが止まる程の緊張感。一応剣道をかじったことがある自分としては、このリアルさに満足です。ただ、斬るときの音はやりすぎかなぁ 【紅蓮天国】さん 7点(2003-11-21 15:46:11) |