24.アメリカ映画が時折見せる、反省と自戒のこもった作品。自国の黒歴史をきちんと残しておこうというその姿勢、やはり思想の自由が保全された国として米国はチャンピオンだろうな。過去にはその自由が怪しくなった時代があったぞという、一個人としてはどうにも戦いようの無い怖い話。勝ち目が無くとも、個人の内なる尊厳を守るべく生きがいを引き換えに闘うデニーロの姿は眩しかった。生命すら失った文化人も多数いたと聞くと、どうしても一人の映画監督が頭をよぎる。今はいろんな意見があるようだけど、彼のしたことをもっと後の歴史はどう評するのだろう。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2013-10-02 00:32:48) |
23.こういう敢然と闘いましたって話より、転向した者の苦衷とか、波に乗って告発して回った者の内面を描くほうが意味があるのではないか、などとブツブツ思いながら観ていたが、でも公聴会のシーンでは興奮しちゃった。アメリカ映画は、やっぱりこういう切り口が一番合う。狂った流れを止めようとする者の勇気は、何度でも何度でも賞揚しなければならない。流されたものの分析よりまずその目の前の勇気を褒め称える、これがアメリカ映画。ここから勇気が広がっていくことに希望を持つ。楽天主義かもしれないが、なんらの説得をも含まない強制させるだけの言葉の冷たさがクッキリ描かれているから、この楽天主義の必死さも伝わってくる。アメリカの楽天主義が説得力を持つとき、その裏には必死さがある。狂った正義は怖いけど、それを止めるのも正義感しかない、ということを繰り返し学んでいるからだろう(繰り返しても身に付かないってことか)。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 8点(2012-11-17 09:51:01) |
22.自由の国・アメリカでこんなに息苦しい時代があった事に正直驚いた。でも、よく考えるとアメリカは結構保守的な国だよね。音楽でもスポーツでもヨーロッパやアジアのものは絶対受け入れない風土がある。サッカーしかり、F1しかり。でもそういう時代はとうに終わっている。アメリカ国民はそろそろそれを自覚するべき時が来ているのでは。 【kaaaz】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2012-09-30 01:07:19) |
21.赤狩りにより共産党員として疑わしい者を売るとか売らないとかの話が中心で、売らなかった者が特に英雄として扱われてはいないので、物語的にはそんなに盛り上がりません。ある一人の共産党員の疑いをかけられた映画人の生き方を坦々と描いているだけなんですが、実に面白い(面白いという言葉は少し違うような気もしますが・・・)今でこそあのような時代をバカバカしいと言えるようになりましたが、当時は混沌とした暗黒の時代だったということがよく解ります。集団意識というものがつくづく怖いと認識させられました。 【みんてん】さん [DVD(字幕)] 6点(2007-04-06 16:27:01) |
20.映画の完成度としてはなかなかのものですが、内容そのものに興味を惹かれるかというと、少し厳しいです。とりあえず、もう一度鑑賞したくなるような作品ではありませんでした。 【K】さん [DVD(吹替)] 6点(2005-06-22 10:37:00) |
【ボバン】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-06-22 01:31:35) |
18.地味な作品ですが、なかなかおもしろかった。狂気の世界というのは、日常生活と紙一重のところにあるんですね。 しかも、誰もがおかしいと思いつつ、誰もマトモに反論できない。自分がかわいいから。明日は我が身かもしれません。 【眉山】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2005-06-04 19:30:28) |
【ケンジ】さん 6点(2005-02-08 21:41:54) |
16.デ・ニーロは安心して観てられる。クリス・クーパーも悩みながらも情けない役がよい。いい映画というより、よい映画って気がします。 【ぷー太。】さん 8点(2004-12-26 20:18:26) |
15.この作品の作り手達の主張がすごく伝わってきたし当時の映画関係者達の苦悩や混乱がリアルに表現されていた。ラストのデ・ニーロの姿を見て自分にも熱くなる何かを感じた。当時のアメリカが行った赤狩りについて云々言う事は自分には出来ないが、何かしらのメッセージを伝えてくれるという意味ではこの作品は成功だったのではないか。 【ゆきむら】さん 8点(2004-09-10 11:03:19) |
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14.いい加減という言葉が好きだ。チャランポランという意味ではなく、良い加減という意味である。これは多分、古墳文化の頃から、政治にしろ宗教にしろ、精神の2重構造に対応出来てきたことなんだろう。大皇がいるのに、豪族が政治をする。神道があるのに、仏教を取り入れる。あちらを立てて、こちらも立てる。要するに、上澄みを掬うのが上手い民族で、日本が、アジアよりヨーロッパにより魅力を感じたのは、精神の2重構造(二枚舌ともいう)が似ていたからなんだろう。そして、その2重構造について行けなくなって新大陸に逃げ出したのが、アメリカを作った人々なんだろうなと、本作を見ていて思った。駄目となったら、徹底して弾圧するこの気質は、この時代だけではない。こういう映画を製作出来るところがアメリカの良心というのだろうが、現在も、某国の虐待コンテストで同じ言い訳を聞いた。この国の保守的で狂信的な魔女狩り気質は、過去のものではないのだろう。ただし、上澄みを掬って、あまりにアメリカナイズした日本人も、そろそろ、良い加減という言葉を思い出した方がいいのかもしれない。面白い作品とは言えないけど、意義のある作品だった。役者は、テーマがテーマなだけに、デ・ニーロは勿論、登場人物全ての役者からオーラを感じたな。 【由布】さん 8点(2004-06-21 22:27:00) |
13.映像、音楽、デニーロの演技、全て派手さはなく抑え気味の映画だが衝撃的な素晴らしい作品だと思う。ラストの元相棒の証言に救われました。 |
12.正直、物語の展開が単調だなあ、とか、ラストがあっさりしすぎだなあ、とか文句がないわけではない。いっそのこと3時間くらいの大作にしてもよかったと思う。でもきっとハリウッドの人間にとって「赤狩り」は目を背けることが出来ないテーマだったのだと思う。そういう「思い」みたいなのはヒシヒシと伝わってきました。 【ぐるぐる】さん 8点(2004-04-21 16:48:56) |
【虎尾】さん 6点(2003-12-13 01:20:45) |
10.最後のデニーロの熱演に、泣いてしまいました。あの頃のアメリカは異常だったのでは?(今も変わらないか?)赤狩りによって、映画界にもいろんな打撃もあったでしょう。この映画を観てたら、こんな弾圧に苦しんだ人たちもいたんだと、改めて衝撃を受けた。 【カズレー】さん 8点(2003-11-15 06:42:50) |
9.レッドパージ当時の映画関係者の苦悩を伝える映画。これにまともに焦点を当てたというだけでも意味がある。しかし作品からはそのメッセージがやや弱い気がして、ちょっと物足りない感じがする。赤狩りの中心人物は確かFBIのフーバー長官。かのケネディ暗殺事件でも名前が取りざたされたというきな臭い人物ではなかったか・・映画界にとってこの時は本当に有能な人物達が失われた、悔やみきれないほど残念な時代だった。 【キリコ】さん 7点(2003-06-05 22:18:25) |
8.正義感や、今これを伝えなければ、という使命感はわかるのだけれど、それがちっとも伝わってこなかった。正義感、使命感だけでは、だめでしょ。これは、最近の社会派日本映画にも通じることだけど。 【おばちゃん】さん [映画館(字幕)] 5点(2003-04-14 12:02:56) |
7.こういうことがあったのは知っていたが、この映画が真実を語っているとしたら・・・まあ今となっては人が何を信じようがどうでもいいじゃないか。と思ってしまう所がこの映画の不条理加減を演出しているのではないかと思った。 【恥部@研】さん 7点(2002-12-25 11:17:25) |
6.歴史的意味とかは置いといて。デ・ニーロの生真面目さ。一言を発する勇気にジーンとした。 【bd】さん 9点(2002-11-04 01:57:25) |
5. 1950年代ってわりと最近ですよね。そんな時代に魔女狩りのような事が行われていること自体知りませんでした。目をそらしてはならない過去の汚点を映像化したという点だけを取ってもこの映画の意義は十分だと思います。 【K・Y】さん 8点(2002-04-01 23:25:36) |