5.ロナウド・ハーウッドの同名の舞台劇を映画化したので、登場人物の二人だけのガチンコ勝負になってしまうのは仕方ないことでしょう。でも、アルバート・フィニー演じるシェークスピア劇団の座長”サー”といい、トム・コートネイ演じる付き人のオカマ”ノーマン”といい、どちらも魅力たっぷりに好演しています。舞台は第二次世界大戦中のロンドンです。空襲によって街が破壊され、演劇の公演自体も中断されがちなため、”サー”は精神的にも疲れ果て、付き人の”ノーマン”にも当たり散らすのですが、長年付き添った経験から、”ノーマン”は”サー”を軽くいなして操縦し、なんとか公演を成功させようとするわけです。この二人の掛け合いが絶妙で、日本でも柄本明が”ノーマン”役で舞台をやっていましたが、こちらの方がやはりうまいなあと感じました。舞台裏を描く舞台劇として、かなり楽しめます。ただし、はまればね(微笑)。 【オオカミ】さん 8点(2003-12-02 07:43:59) |
4.アルバート・フィニーとトム・コートネイのせめぎ合いは、まさに舞台劇そのもので見応えある。ただ、あくの強い二人の演技が展開の大部分を占めるだけに、見ていて少々疲れるところはある。それとトム・コートネイのオカマぶりもなよなよし過ぎてどうも好みではない。見事な幕切れだけに作品にのめり込めたなら、好きな作品となっていただろう。 【ゆたKING】さん 6点(2003-03-04 22:14:32) |
3.たった一回の公演の話なのに、その間に小屋や楽屋や舞台袖の雰囲気、また芝居に携わる人々、役者や裏方ひとりひとりの人生や生活までをも、あますところなく生き生きと描き出してくれた。ボケとプライド、傲慢と弱気の間を揺れ動くワンマン座長アルバート・フィニーと、我こそが座長の唯一の理解者と思い込んで14年間仕えつづけたオカマ付き人トム・コートニー(コンティではありません)の名演技が、夢を与える職業の人々の歓喜と辛さ、孤独と親愛をつかみ出していた。芝居好きの人必見の名画です。 【アンドロ氏】さん 9点(2003-01-06 23:54:43) |
2.何故か不思議な魅力をふりまく映画でした。都会派ピーター・イエーツがカーテンコールの裏側を力強いタッチで描いた力作で、主演2人の演技にも見応えがある。ラストはさすがニューシネマ育ちのピーター・イエーツ。途方もない虚しさが観る者の胸を締め付ける。 【チャーリー】さん 8点(2001-08-28 16:28:45) |
1.刻々と老いさらばえていくシェークスピア役者(その声量の凄さは、走り出そうとしている列車をも停車させるほど!)と、その付人がそれぞれの人生を語る。他者を寄付けぬ二人の間に醸し出される、カミソリで切りつけあっているような緊張感が作品全体を覆う。 【ドラえもん】さん 7点(2001-01-14 18:44:41) |