22.全体を貫くどんよりした雰囲気がいい。映像も美しい。音楽もいい。お話としては単純明快。しかし主人公のキャラが今ひとつ定まっていなかったような。やたらクールに決めていながら、突然バカ面になったり、実は優柔不断で任務を遂行できなかったり。「人は見かけによらない」とはいうものの、ギャップが激しすぎて嘘くささが漂います。それも巨匠の演出美と言われればそれまでですが。 余談ながら、途中で唐突にプラトンのイデア論に言及する場面がありました。日本で知っている人(覚えている人)は少ないと思いますが、ヨーロッパ界隈では常識なんですかね。 【眉山】さん [インターネット(字幕)] 6点(2024-04-05 00:49:44) |
21.映像と演出はとても格調高く、かなり芸術的と言えるが、そこまで物語には入り込めなかったかなぁ。 幼少期のトラウマからファシズムに傾倒して行く主人公だが、結局ファシストにはなり切れずにただ流れに身を任せて傍観しているだけというキャラクターなのであまり感情移入も難しい。 とても印象的だったのは、女同士によるダンスのシーンとか、最後の暗殺の森(よく考えたら全然暗殺じゃなくね?)のシーンとか、より主人公の孤独感を強調するシーンに思えたしなんか凄かった。 【ヴレア】さん [DVD(字幕)] 7点(2020-02-13 19:32:25) |
20.ややこしい作りの割には、退屈しないで、映像美を堪能することができた。何回か見てストーリーの深みを理解すると、もっと高評価できるのかもしれない。ステファナ・サンドレッリが魅力的だ。 【みんな嫌い】さん [DVD(字幕)] 7点(2012-11-27 12:47:25) |
19.ファシズム、ホモ、レズ、小児性愛、スワッピングもどき、殺人・・・と、タブー三昧だが、別に過激でもない。 内容は、ファシズムに関するものがメインで、何とも解りにくい。 映像は美しいが、映像だけで楽しめるほど美しくはない。 消化不良という言葉がピッタリくる、ベルナルド・ベルトルッチの代表作。 【にじばぶ】さん [ビデオ(字幕)] 3点(2010-01-03 01:27:07) |
18.この映画は人間の惨酷さと冷たさをあの青で表現しているような何とも全編に青、青、青が強調されている。ファシズムの暗い影に潜む官能的な映像の数々、タイトルにある森の中の暗殺シーンにおける映像の凄さの前には全てがかき消されてしまいそうなぐらいとにかく映像美の素晴らしさというものは心に残る。しかしながら登場人物の人間関係などを含めストーリーがいまひとつ理解しにくいという難点がある。明らかにストーリーよりも美しい映像を観て楽しむべき作品ではないかと思います。 【青観】さん [ビデオ(字幕)] 6点(2008-09-10 21:52:07) |
17.ぞくぞくするカメラの動き、美しい構図、翌々年の『ラストタンゴ・イン・パリ』に引けをとらない巧みな照明にため息が出っぱなし。とくに光の使い方は、ただ美しいだけではなく実に刺激的。主人公の婚約者を演じるステファニア・サンドレッリがまたものすごくいい。全てのシーンにこだわりを感じる。こだわりが出過ぎるとあざとくなったりするもんだが、この作品はぎりぎりのところで耐えてる。ベルトルッチの最高傑作と言ってしまおう。 【R&A】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2007-10-12 14:21:33) (良:1票) |
16.理詰めオンリーでは解釈不能です。あまり物事を深く考えたくない人、すべてにおいて合理的な説明を求める人には向かない映画のようです。 【K】さん [ビデオ(字幕)] 3点(2006-02-15 19:53:38) |
15.うーん…「結局、主人公は何がしたかったの?」って思いまして、ここを読むとどうやら主人公は何もしたくなかったようですね。そのあたりに僕の勝手な展開予想と差異がありまして上手く入り込めませんでした…。この映画が有名監督の作品ということもまったく知らずに観まして。「色彩、構図に狙いがあるのか、ただカッコよくみせたいのか。もっと緩急をつけてくれないと。」なんて思ってみてしまいました。「詩の出の人」って聞くと「なるほど、そうか」と思います。繊細な映画だったんだなあ、と。 【ようすけ】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2005-12-18 17:22:15) |
14.徹底的に細部まで腐心した、名匠ベルナルド・ベルトルッチの究極の演出。あまりにも神経質に細部にまで執りすぎ、一部で崩壊さえ見受けられるが、それさえも、ある種の凄味に思える。脚本と役者の演技は凡庸で、台詞も単体では印象的ではあるものの、映画の流れで見ると浮いているように思える。しかし、ベルトリッチの演出は鬼気迫ると言っても過言でなく、息を呑むとは、まさにこのこと。弾けた瞬間に消えてしまうような、ベルトリッチの身を削るような小さな演出に心打たれる。 【永遠】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2005-10-20 06:12:39) (良:1票) |
13.集団のダンスシーン、女性同士のダンスシーンが凄く気に入っています。ファシズム関連は私には少し難しい内容なのですが、クールで底冷えのする映像が印象的でした。 【ピンク】さん 6点(2003-12-19 15:34:34) |
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12.ジャン・ルイ・トランティニャンは地味ですが、なんともいい俳優だなと思います。ドミニク・サンダが森で逃げまどうシーンも強烈ですが、最初にチラリと出てきた時の存在感もすごいです。 「まじめすぎはまじめではない」というセリフがヤケに残ってしまいました。あとネタバレになりますが、ラストのマルチェロが男に言うセリフも考えさせられます。ほんの些細なことで人生は180度も変わってしまうものです。 【omut】さん 7点(2003-09-30 02:14:47) |
11.全体に主人公の内面が伝わって来ず・・・好きな映画ではない。ただ、暗殺の場面、こんなコワイシーンは見たことが無い! 【Tomo】さん 9点(2003-04-27 18:27:58) |
10.主人公マルチェロの孤独感を、青を基調とした完璧な映像美で表現されている。時代に流されることしかできない男、それに翻弄される者達、サスペンスに芸術性が伴った傑作。ラストの仲間をファシスト呼ばわりし、保全を第一に考えるマルチェロの姿に痛烈な社会批判を感じる。 【ゆたKING】さん 10点(2002-12-11 23:59:08) |
9.完璧な映画!「完成し過ぎていて味気ない」と言う人もいるのではないかと思うほどの作品です。この頃から既に世界のベルトリッチだったんですね~ 【クロマス】さん 9点(2002-12-11 22:58:52) |
8.ファシズム政権のさなか、幼年時代のトラウマを抱えながら、平凡に生きようとするマルチェロを、ジャン・ルイ・トランティニャンがポーカーフェイスで見事に演じきっています。そして、この映画に花を添える二人の女性達、“フランス女”ドミニク・サンダの退廃的な美貌と“イタリア女”ステファニア・サンドレッリの色香がえもいわれぬ妖しいムードを作り出していました。 映像の美しさも必見です。 【リリー】さん 9点(2002-10-28 01:53:43) |
7.画がもうまさに芸術的ですね。特に森での暗殺シーンなんか、なんかわからんけどすごいね、、、。話は??デシタケド、、、。 【あろえりーな】さん 6点(2002-10-22 21:12:25) |
6.原作に比べると物語は「?」ってトコもありましたが、スタイルの美観にクラッときました。足元に虚無の深淵が広がっているのに、すがりつく樹を見出せない・・・そんな苦しみ哀しみがヒンヤリ伝わって、ある意味怖かったです。 【毬】さん 9点(2002-06-06 21:09:39) |
5.映画の官能美はもちろんだが、オリジナルの予告編もすばらしい。今見ても、全く色褪せない。ベルトルッチの野心ががんがん伝わってくるような気がする。 【美琴】さん 7点(2001-12-07 21:03:05) |
4.映像と演出は素晴らしいと思う。主人公の回想がそのまま映画のストーリーになっているようだがそのことに何の説明も付けずただ演出だけであそこまで主人公の心の歪みのようなものを表現できる監督はなかなかいないと思う。 【みか】さん 7点(2001-07-25 21:50:26) |
3.監督曰く、”青の色調に仕上げた”そうで、確かに全てが青色に表現されており、ファシスト時代のヒューマニズムを失った冷たさが伝わってくる。しかし一方で、映像のみに力を入れたみたいで、ストーリー性は殆ど無いと言っていい。イタリアのファシストを強烈に非難する訳でもなく、また反戦映画と言う印象も受けない。とにかく映像美を楽しむための映画であり、それ以上を期待しない方がいい。実験的映画を作るのもいいが、どこかのサッカー代表監督が、「今回の試合はテストだから負けてもいい」と言っているみたいで、こう言う台詞を聞くと、いつも馬鹿にされてるみたいな気にさせられる。 【☆】さん 7点(2001-02-05 06:17:22) (良:1票) |