13.まず、私は大槻ケンヂの原作本が大好きです!(特にグミ編)
そしてその映画化と聞きDVD化を楽しみにしていたのがこの映画でした。
映画も原作ファンでも中々楽しめる内容でした♪
初見の方ならばかなり新鮮な内容だったのではないだろうかと思います。
ここからは原作も含めた「グミ・チョコレート・パイン」(以下グミチョコ)の魅力について書きたいと思います。
一般的に青春映画というと、そのほとんどが部活などにその情熱を捧げるスポ根作品、あるいは学生ながらに素敵な恋に青春をかける恋愛作品に分けられるとするならば、この作品はどちらかというと、後者の恋愛作品といえるでしょう。
ただ、個々で描かれている主人公とヒロインの間にはとても埋められそうもないヒエラルキーが存在するのです。
そこの描かれ方が原作含めこの映画の一番面白いところなのではないかと思います。
日本人は確かに国民としては平等に扱われているかも知れませんが、
日本の高校には確かに見えない(恋の)カースト制度存在すると思います!
そして、今までの青春映画ではそのカースト制度のスードラ、すなわちモテない帰宅部に属する学生たちが表に出る事はほとんどありませんでした・・・。
そんな彼らにスポット当てただけでも、グミチョコの存在意義はあります!
ただ、そんな彼らに本当ならばクラスの南ちゃん(この作品の山口美甘子)が振り向いてくれるはずもないのが現実です。
だって同じクラスには男前でスポーツも出来るたっちゃんみたいな男子がいるはずだから・・・。
でも、この作品では「映画」というファクターで主人公の大橋賢三と山口美甘子が心の通う友達(ここ重要!)になってしまうのです。恋のカースト制度に反旗をひるがえしたわけです。
なんて素晴しい☆
ただ、若干映画版だと主人公である大橋賢三の悶々とした感が、オナニーシーンだけで済まされているのが残念でした。
原作だと彼はもっと病んでいます・・・。黒いマントの男とか出てくるんだけどな。
あえて言うならばそこが若干残念でした。
でもこの映画には間違いなく、美男美女、運動部という言葉では決して語られないであろう悶々とした青春が描かれています。
ある意味独特の存在感を放つ青春映画です。
観て損はないと思います!