1.《ネタバレ》 抜群のルックスを持つジョアンナに非凡な歌唱力を持つジャンヌがアテレコして一人のスターを作り上げる。
ミュージカル名作『雨に唄えば』にも同じような設定があった。
互いに足りない部分を補う苦肉の策だが、そこから生じる軋轢がよく描けている。
ジョアンナには操り人形の、ジャンヌには影の女の苦悩や虚しさがあっただろう。
親友同士が憎み合うと、相手の一番痛い部分を知っているだけに、そこを突いて傷つけあう口論が生々しくてとてもリアル。
ジャンヌが去ってますます男や薬に溺れたジョアンナが、男と寝た後に全裸で踊って窓から飛び降りるシーンに、追い詰められた女の壊れた心が表れていた。
が、その後の展開がパッとせず、ジョアンナの母にジャンヌが撃たれるのも唐突な印象が拭えず、ラストにも物足りなさが残った。
口パクをするジョアンナ役のルドワイヤンがキレイで魅力的。