1.《ネタバレ》 上映時間139分というのが、まずは悪い冗談。
それを踏まえて観ているから、余計にテンポの悪さと散漫ぶりが目立つ。
梗概的な部分の整合性を突き詰めきれていない脚本や、ヒロインの口跡の一本調子や、感傷過多のBGMなどの貶しどころはヤフーレビューあたりに
散々書かれている通り。
水泳プールから花火を見るというシーンを設定するのなら、そのプールという場には二人を結びつける説話的論拠を付与するべきだし、
それ以上に、『海街diary』の花火のように水面に花火を美しく反映させるといった映画的論拠がまずあってしかるべきなのだが、
驚くべきことにそれらが何もない。舞台がプールである必然性が全く無い、という。そういうののオンパレードだ。
ソフトボールにサッカーにリレー競争と、運動競技を活かそうとするのは解るが、
それらは悉く、映画性ではなく道徳性のほうに収斂してしまう。
「重荷運び」のストレートで優等生的なメッセージ中毒&言語依存ぶりには、哀れみすら感じる。
上映時間が長いだけあって、6人の個性が明確になっていたのは救いだ。
並木道の木漏れ陽などはもっと巧く活かせたはずである。