2.《ネタバレ》 「雷神トール」と言っても大多数の人は「誰それ?」となるだろう。
では、「マイティ・ソー」は如何だろうか。
答えは聞くまでも無い。
あのマーベルのチャラい神様と、本作で描かれる主人公は実は北欧神話をベースとした同一人物なのである。
ここまで読んで本作を観てみようと思った貴方、実際に観る前に忠告しておきましょう。
本作にマーベル版と同じノリを期待してはいけません。
そう思って臨んだら、本作には至極ガッカリすると思います。
私はこう考えます。
「マイティ・ソー」では無く「雷神トール」は、北欧の人達に取っては物凄く愛着の有る、郷土愛と結びつく尊い存在なのでしょう。
本作を監督したアンドレ・ウーヴレダルさんもきっとその一人、それは過去作品からしても判ります。
アンドレさん、恐らく「マイティ・ソー」を観て忸怩たる思いをずっと抱いていたのでは。
曰く、「俺たちのヒーローをあんなチャランポランなキャラにしやがって!」と。
そして、「俺だったらもっと良い作品が絶対に出来る!!」とも。
そういう前提で観ると、本作に感じる様々な疑問が氷解します。
怠い展開は初めから二部作・三部作を想定していたから。
説明が不十分なのは「余計な説明などしなくても北欧の皆は判ってくれる!」と思っているから。
そして、スポンサー側が皆その考えに賛同してくれたから。
じゃなければ、生殺しも良い所のラストを迎えるこんな映画には誰もGOサインなど出しません!
北欧神話を少し勉強すると、本作への見方がもの凄く変わります。
正直に書いちゃいましょう。
私、本作の続編に物凄く期待しています。 続きが滅茶苦茶観たいです。
「普通の女性」に弱い私にグサッと来たヒロインのキャラに対する加点も含めて多少甘めの点数で、7点献上します。