1.《ネタバレ》 ダニエルボンドを観ようと思って座席指定しようとしたら、お客が多かったのでスルーしました。
他に何か無いかなと目に留まったのが本作です。前情報はアプリの作品紹介のみです、直感的に良作だと思いまして選びました。
最近は娯楽作品ばかり観ていたので、たまにはしんどそうな問題作?も良いかもといった具合です。
普段は「面白かった」とか言うだけなんですけど、やはりベクトルが違うので考えさせられました。
よくある対岸の火事の様に流されていくニュースでみかける事件です(翌日、翌週には忘れちゃうやつ)
本作は真相を追いかける内容ではなく、登場人物の事件後なのでモヤモヤする問題作ですね。
当事者にしかわからない、理屈では整理できない切ない話ですね。
再鑑賞したいとは思わない作品です、しんどいので。。。
実体験として思い出した事
後に死亡事故と知る交通事故に、目撃者として遭遇しました。
23時頃にALL赤信号タイミングでの事故で、タクシーが歩行者を轢いた形です。
責任は両方にある不幸な事故でした。。。。簡単に言うとこんな感じです。
黄色もしくは赤色で加速して交差点通過するのはよく見る光景ですし、車に乗る方なら経験もあるかと思います。
状況としては、僕を拾って発車してすぐの交差点で停車態勢中に、このタクシーに抜かされるのをオカンが目撃
「わー信号無視だぁ」「ギリOK」みたいなやりとりの後、赤信号停車中に「あそこに人が倒れてない?」みたいな会話をしたのを覚えている。
僕はカバンをゴソゴソしてて外は見ておらず、倒れているとの話を聞いても、暗くて全然気が付かなかった。
介抱に駆け付けた人が来て、横を通り過ぎるときに初めて分かった感じです。
翌朝、目撃情報を求める看板を見かけ交番にオカン連れて行きました。この後オカンは何度か協力を求められ出頭してます、この時にお兄さんが亡くなったとオカンから聞いたように思う。
そうしたら1年後ぐらいにオカンではなく、何故か見ていない僕に協力要請があり証言(オカンの証言を裏付ける補完的証言だと思います)さらに事故後2~3年後にオカンと僕は目撃証人の一人として裁判所に呼ばれました。
年数が曖昧なのは、僕の中では過去の事でしたし「え?まだやってんの?いつだっけ?」という感じでした。
ご遺族の方が「空白」を埋めるべくもがいていらっしゃったんだと改めて思い出しました。
映画の中だけの話ではなく日常で起こりうる事件だと言うことですね。
裁判が行われているだけ本作よりもマシだと感じるかと思います、でも、当事者にとっては理屈では無いのだと思います。
僕の心情を告白すると、亡くなったお兄さんには悪いけどタクシー運ちゃんに同情的でした。
ただ僕の証言はご遺族側の方だったので、運ちゃんには不利な証言で事実を証言するだけです。
でも、向こうの弁護士さんに反証というのかな?確認、質問(問い詰められる感じになる)されると、心情とは逆の立場からの発言でなんだか複雑な気持ちでした。
残って傍聴もできたみたいですが、めっちゃ疲れたしその日に終わるかも不明で、最終的な結果は聞かず帰りました。
僕らの証言要るの?ぐらいな立ち位置で、これだけ疲れるのですから、もっと近しい方はこんなものでは無いのだと思います。
正直言って事前訪問や裁判所出頭等めんどくさく嫌な気分になるので、今後は事故を見ても絶対に関わらないぞ!と帰り道でオカンと共に心に誓ったんだけども、本作を観て当事者の「空白」が少しでも埋まる一助となるならば、そうは言えないなぁと改めて思った次第です。
。。。と、まあそんなことを思い出しました(長文失礼)