蛇の道(2024)のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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蛇の道(2024)

[ヘビノミチ]
Serpent's Path
(Le Chemin du Serpent)
2024年ベルギールクセンブルグ上映時間:113分
平均点:6.00 / 10(Review 3人) (点数分布表示)
公開開始日(2024-06-14)
ドラマサスペンスミステリーリメイク
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タイトル情報更新(2024-06-15)【Cinecdocke】さん
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監督黒沢清
キャスト柴咲コウ(女優)新島小夜子
ダミアン・ボナール(男優)アルベール・バシュレ
マチュー・アマルリック(男優)ティボー・ラヴァル
西島秀俊(男優)吉村
青木崇高(男優)新島宗一郎
原作高橋洋〔脚本〕(原案)
脚本黒沢清
配給KADOKAWA
あらすじ
8歳だった娘を惨殺されたフランス人のアルベールは、小夜子というパリの心療内科に勤める日本人医師の協力のもと、犯人と思しき男たちを拉致・監禁し拷問によって自白させようとするが、どの男も自分の無実を主張するばかり。しかし、次第にアルベールの娘の死と児童の人身売買組織とのが関係が浮かび上がり…。黒沢清監督が1998年の自身による同名邦画を全編フランスロケによってセルフリメイク。
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3.《ネタバレ》 元ネタ未見です。あくまでも本作のみについての感想です。  物語の中心をなす復讐譚を少々トリッキーに語った作品ですね。主軸に力点を置いて装飾は省いたような。まともに考えてしまったら、例えば拉致の方法が杜撰過ぎて、目撃者不在だったりスタンガンの効果が過剰だったり都合よく意識失ってたりとか、クライマックスで武装した相手が戦闘能力ゼロでヘタレ過ぎだったり等々、「んなわけないだろ!」的な曖昧さとか物足りなさが相当数見受けられます。なので、作品世界を楽しむためにはいろいろと目を瞑らなければならないです。そこまでして観るべきかという根本的な問題はありますが。  結局、ヒロインの復讐譚は帰国した夫を始末して完成なんですか?私は最後まで観ててっきりアルベールの件を含めて真犯人はヒロインなのでは?などと思ってしまいました。だって死体にナイフを突き立てる姿とかドライバーを手にした表情とかが鬼気迫り過ぎていて常軌を逸しているような。あくまでも極度の復讐心がなせる業なのかも知れませんが。  それと西島氏の登場。黒沢作品に多数出演している御縁ですか?の如き唐突感が否めませんでした。ヒロインのマインドコントロール的台詞によって死を選んでしまう役処は、彼女の持つ恐ろしさを浮かび上がらせる上で重要だとは思いますが、サイドストーリーとして必要だったかどうか疑問。それもネームバリュー的に釣り合わないようなキャスティングに思えてしまったりして。だから「御縁ですか?」と思ってしまったのですが。  元ネタの邦画作品を観れば様々な疑問は解消されるのかも知れませんが、やはり1本の作品は独自に存在意義や感動を放って欲しいところ。本作だけを見た印象としてはかなりの消化不良でした。柴崎さんの熱演に+1点しても5点献上までかなと。
タコ太(ぺいぺい)さん [インターネット(字幕)] 5点(2025-02-15 11:49:13)
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2.《ネタバレ》 (1998年のオリジナル版の感想から続く)オリジナルの感想を踏襲するなら本作を料理、当然「フランス料理」に喩える流れですが、フレンチもイタリアンもざっくり「洋食」にしか括れない庶民ゆえ頓珍漢ご容赦ください。 セルフリメイクである本作。舞台をフランスに変え、新島の性別職業を変更しています。オリジナルを「フグの塩丸焼き」とするなら、本作は「フグのポワレ」といったところでしょうか(ポワレってどんな料理でしたっけ?)。これはこれで悪いとは言いませんが、オリジナルという「正解例」を知っている以上「物足りなさ」は否めません。胸糞は「アク」なので不要ですが、不条理は「苦み」「エグ味」であると同時に「旨味」でもあります。観客に配慮するあまり黒沢映画の味まで失っては本末転倒な気がしました。そう本リメイクのキーワードは「配慮」です。その最たるポイントが舞台をフランスに移したことでしょう。登場人物がまるで「無味無臭」でした。設定(背景)を知っているから「そのつもりで観る」だけで、彼らの言動で感情は揺さぶられません。これは被害者も加害者も同じ。役者の技量の問題というより、もっと根本的な部分で「コミュニケーションの壁」を感じました。 映画レビューサイトでドラマの話をして恐縮ですが、今期『ホットスポット』というTVドラマがあります。バカリズム脚本。市川実日子と東京03角田の掛け合いをみると「日本人にしか伝わらないだろうな」と痛感するのです。例えば100%言っている「言ってません」。表情、口調、仕草、間。各種情報が瞬時に真相を伝えます。これを「機微」と呼ぶのでしょう。演技力は勿論のこと、カメラワークや演出が素晴らしいのは大前提ですが、心情を受け取る側にも技量が求められます。といっても日本人なら普通に身に着けているスキル。こう書くと「差別」云々言われそうですが、そんなつもりは毛頭ありません。単純に「慣れ」や「経験」の話。ひよこの雌雄鑑定が素人には無理ですよと同じ。外国人でも長年日本で暮らしていれば機微を感じ取れるでしょうし、日本人でも子どもでは無理です。舞台をフランスに移した理由も多分これかと。外国人俳優を起用することで「わざわざ感情を伝わり難くした」。胸糞ぶりは最高峰クラスの物語。直撃すると心がやられます。設定や表現同様、人物に配慮を加え「観易くした」と感じます。それはエンターテイメントとして正しい姿勢でしょう。ただし匙加減は間違えました。カレーから重要なスパイスを抜いたような。あれ全然フランス料理の喩えじゃないですね。 さらに補足するなら「夫婦」の視点を付加したこともセルフリメイクの意義と感じます。オリジナルは「父親」の話。「母親」は欠片も出てきません。その「不手際」を補い「夫婦」の話に落とし込んだのは流石だと思います。新島最後の台詞が「監督が一番言わせたかったこと」では。採点は6点。オリジナルは7点なので1点しか違いませんが、胸糞マイナスの8点満点中の7点に対し、本作は10点満で6点です。点数以上に満足度には差があります。
目隠シストさん [インターネット(字幕)] 6点(2025-01-23 18:14:36)
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1.《ネタバレ》 1998年のオリジナル版と筋書きはほぼ同じ。 オリジナル版を難解にさせていた数学教師の設定から精神科医に変更されたことで、 分かり易く洗練された演出で生まれ変わったリメイクのお手本。  主人公を男性から女性に変更した理由。 凄惨な過去で心が壊れた女とその過去から逃げ続けようとする男たちの対比を、 循環性の象徴である"ウロボロスの輪"に例えたのだろう。 何度も読み上げられる娘の死、繰り返される復讐行為が廻りに廻って日常になっていく。 だが、男たちは馴れ馴れしく、常に都合の悪い話をはぐらかそうとする。 女は延々に廻り続ける生き地獄から絶対に逃がさない。 結末における芯の冷え切った台詞の数々がそれを象徴している。 オリジナル版と比べてダミアン・ボナールの影が薄く、 むしろ柴咲演じる主人公の掘り下げが増えたことを考えると合点がいく。  蛇のように低体温でじわじわ嬲っていく主人公の果てしない闇と虚無が視線から発せられるラスト。 全てが終わっても心穏やかに過ごせるわけでもなく、西島演じる患者のような末路を迎えてしまうのか。 復讐という名のウロボロスの輪に囚われ続けなければ生きていく理由を失ってしまうのかもしれない。  見ていて答え合わせしている感じは否めないが、 黒沢清の作風がフランス映画と親和性があり、ヨーロッパで評価されている理由に納得した。
Cinecdockeさん [映画館(字幕)] 7点(2024-06-14 22:44:02)
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【点数情報】

Review人数 3人
平均点数 6.00点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
5133.33%
6133.33%
7133.33%
800.00%
900.00%
1000.00%

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