《改行表示》489.《ネタバレ》 “American Beauty”邦題まま。真紅の花びらが美しいバラの品種のひとつ。好きな映画で2~3回は観てると思うけど、今回初めて気がついたことがあったので報告!…え?報告? 撃ち殺されるんだけど、キスを拒まれての突発的な殺人だと思ってた。でも血まみれのフィッツ大佐、ゴム手袋してたんだよ。 衝動殺人で、実際撃ってから怖くなって逃げた!とかでなく、最初から警察に捕まる気がないからゴム手してたんだよ。 戸棚のコレクションの銃(※銃の棚と皿の棚は別だけど、同種の鍵がかけられてると思われる。)で撃つんだけど、リッキーはナチスの皿を見るため戸棚を開けられる(※ホントは合鍵だけどリッキーは針金と主張してる)のは大佐は知ってる。 オープニングのジェーンを撮ったビデオ。「僕が殺そうか?」「殺してくれる?」。その後の「今のは冗談よ」は録画されてない。息子のビデオを盗み見る大佐だから、これも観てたかも? 自分の潜在的な同性愛嗜好を隠すために、隣人を殺害し、血の繋がった息子を殺人犯に仕立てたんだとしたら…大佐怖すぎる。 アメリカのごく一般的な中流家庭の白人男性を主人公にした本作。美しい妻。可愛い娘。庭付きのマイホーム。2台のマイカー。高級な家具。家族揃っての夕食。主な登場人物は全員白人。誰もが描く理想的な住宅街の生活と現実。何不自由ない生活の中の不満。 中流家庭。美少女。手に入れてない者には理想的で美しく見えても、手に入れて日常に落とし込んでしまうと、それが美しいものだと気付かなくなる。 いとこのトニーのファイヤーバード。安いトヨタを売ってついに手に入れた車。でもレスターが運転する姿は出てこない。 大量のバラに包まれ、妖艶に誘惑してくる美しいアンジェラ。でもこれはレスターの勝手な妄想。あんなにエロい顔してるんだから、こうであってほしい、彼女とこうなりたい。…って理想のアンジェラでしかない。 さぁ、いよいよという時に処女だと告白するアンジェラ。その時の不安そうな眼差しに、レスターは彼女の本当の美しさに気がついたんだろう。 数年前の家族写真。ジェーン。キャロリン。まだ手に入れてないものだらけで、理想の未来を描いていた写真の中の家族。当時美しいと感じていたもの。42歳の現実は当時の理想とは違っていても、日常では気が付かないだけで、世の中は昔も今も美しいものに溢れている。 【K&K】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2023-08-30 22:25:52) |
《改行表示》488.非常に面白くて奥深い作品ですが、レビューを書こうとすると途端になんとも表現しにくい映画だったりもします。 アメリカの(ちょっと変わった)中流家庭のどうでもいいような日常が描かれている作品ですが、不思議なことにそれぞれの立場なりに結構共感できちゃったりします。精神的に大人になれば今まで経験してきたことの記憶や後悔などから、それぞれの年齢なりの状況がそれなりに理解できるものです。パパのガキっぽさ、ママのめんどくささ、娘のやるせなさ、隣のパパママ息子の異常な状況を他人事のように眺めてしまったり。。それぞれのキャラクターに割と簡単に共感できてしまうのは、やはりこの映画が万国共通認識である「家族愛」や「DNAに組み込まれた人間の感情」を描いているからではないでしょうか。 映画が好きな人間にはリッキー(ウェス・ベントリー)の美への価値観などは判りやすいかもしれません。また、世のおっさん連中にはレスター(ケヴィン・スペイシー)の感情はドストライクかもしれません(笑) アンジェラ(ミーナ・スヴァーリ)が可愛くて、まさかのアノ展開に・・ ありがちといえばありがちですが、最後に大人の感情を見せたレスターには拍手と共に、(本心では残念な私は)なんと大人げないことかと・・ 色々書くと面白さが半減してしまうので、前知識無しで気軽に鑑賞したほうが良いと思います。共感と共に笑えるシーンも多くて見どころ沢山です。どんな人間にも表と裏の顔、表と裏の感情があるものですが・・ でも、シコシコはやっぱり笑えるのです(笑) 【アラジン2014】さん [インターネット(字幕)] 8点(2022-04-23 16:07:38) |
487.おもしろかったです。現在のアメリカが抱えているいろいろな問題を一つの家族に投影してうまく描いていると思います。暗いテーマをコミカル調で仕上げています。アカデミー賞作品受賞も納得の作品です。 【みるちゃん】さん [DVD(字幕なし「原語」)] 9点(2021-11-18 08:06:36) |
《改行表示》486.特別面白くもないのに なのに退屈もしない みてるうちも、見終わった後も、脳内を軽くひっかく不協和音な感じ あれがオチかって言うと違うようなラスト 正直、意味わからん・・・ だけと見て損したとは思わない けど人にはすすめない なんて微妙で不思議な映画なんだ・・・ 【スズメッキの魔女】さん [CS・衛星(吹替)] 6点(2021-07-07 23:42:38) |
485.《ネタバレ》 どこか変わった人たちが誰にでもある日常に対しての怒りや不満を爆発させる作品です。最後は優しく収まりそうだったんですが、そうはいかないようで。平凡な日常も幸せなのだと再認識させられます。 【いっちぃ】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2021-04-24 18:19:48) |
《改行表示》484.《ネタバレ》 これは、空を飛んだり蜘蛛の糸を出したりといった超能力を使わず、また家族を誘拐されたりテロリストといきなり戦うといった特殊な事件を必要としない、誰にでもできることにこだわったヒーローものではないか。 職場での抑圧、妻との確執、娘の反抗、、、私ぐらいのおじさん世代にありがちな悩みを、良い意味でも悪い意味でもアメリカらしく吹っ切ってしまうレスターの「解放」後の表情や行動の変化はすがすがしい。 それでいて娘の友人が「初めて」と白状した時の父親らしい優しさは、社会や家庭にとらわれず奔放にふるまいつつも弱きを守るという一線をくっきり描いており、これまたヒーローらしい。 殺されることが最初から明白であるが、後半は誰に殺されることになるのか疑問を抱きながらストーリーが進む。 そのクライマックスで、隣人の息子と性的関係にあったことで父親から殺されたのかと思ったが、他の方のレビューを読んで、そうではなさそうということに気付いた。 隣人の父が実はゲイでありそのキスを断ったことで、恥をかかせたから、か、あるいは、ゲイであることを隠すための口封じなのか。 このあたりがよくわからないまま終幕となりやや消化不良であった。 【チェブ大王】さん [インターネット(字幕)] 8点(2021-01-10 23:50:19) |
《改行表示》483.《ネタバレ》 かなりぶっ飛んだ映画で、本当ならあまり好きなジャンルではないんだけど、凄くおもしろかった。ケビン・スペイシーの演技力の賜物とも言えるとは思う。 ところで、映画の内容とは関係ないけれど、この映画には編集ミスが多く見つかることで有名らしい。事前に何も知らずに見ていたのに2個も見つかった。 【めたもん】さん [インターネット(字幕)] 7点(2019-11-22 23:38:13) |
《改行表示》482.織りなす変態が錯綜するドラマ 最後の一撃で綺麗にまとまった感じではある 【Ren】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2018-11-19 15:29:01) |
《改行表示》481.《ネタバレ》 自分の本当にやりたいことがあるなら、理想の自分になりたいのならそれに見合った対価を払え、と言われてるようにしか思えなかった。アメリカ人だけでなく日本人の私たちが見ても感じるところのある映画なんじゃないかと思う。実際「会社辞めて日本一周したい~!でもそのあとの生活が…いやいや、やりたいことをキッチリやったなら、後の人生が残りカスでも幸せなんじゃ…」と毎日葛藤している私にも刺さりまくったしな。 それにしてもケビン・スペイシーはいい役者だと思う。何考えてるかわからないキ〇ガイみたいな惚け顔と聖人みたいな穏やかな笑顔を見比べると同一人物だとはとても思えない瞬間がある。トビー・マグワイアも同じような系統の役者かな? 【池田屋DIY】さん [DVD(字幕)] 6点(2018-04-11 10:35:46) |
《改行表示》480.《ネタバレ》 2007.3月、7月鑑賞。 2017.06/22 3回目BS鑑賞。原題のAmerican Beautyはどういう意味なのか? 何でも許容する大国アメリカの意か? 調べると「アメリカン・ビューティー」とはバラの品種の一つで色は真紅。映画の中でこのバラは様々な意味を持っている。例えば「豊かな家庭の象徴」として庭に赤いバラを栽培し、「官能の象徴」として妄想の中で赤いバラの花弁が登場している。 また、アメリカの中流家庭の崩壊を描いた中に「アメリカの美」という題名をつけアメリカ社会に対する強烈な皮肉を利かせているとあった。強烈な皮肉であれば納得 【ご自由さん】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2017-06-22 23:01:45) |
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479.《ネタバレ》 20年近く前の映画なのに、今日のように描かれる普遍性。娘の親友に欲情する父親に、敵視する同業者と不倫しちゃう妻、娘はビデオオタクの隣人と駆け落ちを企て、ゲイに嫌悪する隣人の父親は実は・・・という感じのブラックコメディ的構成でありながら、最後に行き着くのは「失って初めて気付く当たり前のもの」ということ。赤いバラで彩られた夢想シーンはエロティシズムで美しいが、灰色の風景に舞うビニール袋も美しい。前者は手を伸ばしても届かない甘い夢でしかなく、後者は無味無臭の世界に何かを見出せればそんなつまらない人生も悪くないかもしれない。目先のものに囚われ、隣人を巻き込んで崩壊していったある中流家庭の物語は、一歩間違えれば自分達もそうなるかもしれない警鐘を鳴らしている。 |
《改行表示》478.クソみたいな価値観に蹴りをいれる痛快な映画。 登場人物の各々が裏の顔があって、誇大な部分はあれども現実感もある。そんな見えない現実のことを表示するのも映画の面白さなんだと分かった。 【さわき】さん [CS・衛星(吹替)] 6点(2017-03-01 18:02:36) |
477.まともな奴が一人も出てこない。でも、まともって何なんでしょうね。たった一つの言動で全てが失われてしまう怖さ、危うさをひしひしと感じました。まあ、あまりに極端な例ですが。ケビン・スペイシーはダメ親父を演じていたのにカッコよく見えてしまいました。 【Kの紅茶】さん [地上波(字幕)] 7点(2017-01-22 01:53:07) |
476.地位、名声、注目、愛、性、承認、登場人物それぞれの欲求が面白可笑しく伝わってきますが、本音と向き合うにはやっぱり開き直りですか。成功と破滅は紙一重ですが。 【ProPace】さん [地上波(字幕)] 7点(2016-12-27 22:21:48) |
《改行表示》475.おそらく、この時代と国を表現している映画。 本当の自分で社会を生きるのは難しい。それでも最後にはその本当の自分で死ぬことが出来るのか、それが重要なテーマとして浮かび上がる。 単純な感動は提供されないが、諦めと幸せを感じる。 【simple】さん [地上波(字幕)] 7点(2016-12-23 23:32:19) |
《改行表示》474.ブラックなコミカルさは嫌いじゃないけど、まあ品の欠片も無い。 アメリカ社会の家庭問題を描いているというけれどマリファナ、銃殺、不倫、ロリコン、ゲイ等。 大げさだとしてもこんなものが身近なの?映画では見慣れていても少々恐ろしい。ケビンスペイシーはさすがの名演技。 |
《改行表示》473.これはシリアスな人間ドラマとして観たら駄目だと思う。 基本ブラックコメディーだから、半分笑いながら観るのが正解。 それでいて、登場人物それぞれの心理描写がとにかく巧いので引き込まれた。 私はケビン・スペイシーが無敵になって車の中で「アメリカンウーマン」を熱唱するシーンが1番好き。 最高に笑えるし、ここまで吹っ切れてくれたら逆に清々しい。こっから応援するぞ!って気になる。 【ヴレア】さん [DVD(字幕)] 8点(2016-07-14 23:03:11) |
472.自分を誤魔化して生きたらダメですよって事ですね。でも犯罪はダメ、絶対。 【movie海馬】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2016-04-26 18:55:50) |
471.共演者全員が異常である。人生、成功・失敗はちょっとしたきっかけで左右する。毎日の生活が怠惰なものとなると、こんな感じになる可能性は誰にでもあるのかなと思わせる作品。 【SUPISUTA】さん [DVD(字幕)] 8点(2016-04-16 08:27:54) |
470.《ネタバレ》 要はこれ、最初は主要人物たち全員がなにかしらのウソをついてる状態だったわけですね。レスター夫妻は偽りの仮面を被った夫婦を演じ、娘はサイコな男に気がありつつも友人には否定し、その友人も処女であることを偽っていた。サイコな男も父親に隠れてマリファナをやっており、その父親もゲイである自分を偽ってゲイを否定していた。しかし、レスターが道徳を破って生きる活力を取り戻していくことをきっかけに、そのウソは次々引っぺがされていく。レスター妻は浮気で欲求不満を解放し、娘はサイコの怪しげな魅力にみるみる惹かれていく。友人は最後には純真な心で処女を告白し、サイコも父親への不満を露にし、その父親もたかが外れレクターにキスをする。混沌としたラストには、謎のカタルシスが感じられると同時に、己の欲望や不満に対し正直になるには道徳や通念を破らなくてはいけないのか、という虚しい余韻も感じられます。結局最初からウソをついていなかったのは、レクター家のお隣のゲイのカップルだった、というのはなんとも皮肉です。 |