9.《ネタバレ》 原作はかなり前に読了。 原作ではまったく感情移入ができなかった石神だったけれど、一人の人間として描かれていたのは良かったかな。それでも、原作もそうだったけど、石神のやったことは一人よがりな愛情を押し付けているようにしか思えなくて、“深い愛情”なんてものは感じられなかった。 靖子にしてみれば、石神が殺人を犯していようといまいと、身代わりになるという結果は変わらないのだから、湯川の推理を聞いて自首するいうのもよくわからない。もともと原作にない雪山のシーンを省いて、湯川の話を聞いてからの靖子の葛藤みたいなものを描いた方が良かったんじゃないだろうか。 それよりも何よりも、どうして石神は死ななかったんだろう。自分が殺したという証拠かヒントになるような物を持った上で事故死に見せかけて死ねば、石神が望むように母娘が幸せになれるようにと思うんだけど…… 【万年青】さん [映画館(邦画)] 5点(2008-10-15 19:54:58) |
8.《ネタバレ》 「不可解ななぞに対する科学的な解明・実証」、がなかったので、ガリレオっぽくない!と思いましたが、他の方のレビューを見るに、原作どおりなんですね。(原作未読なので) 謎解きについては、それも伏線だったのか、あれもそういう意味だったのか、とまんまと引っ掛けられ楽しめました。 ただ、どうしてもあのラストは納得しがたいなと思われました。 二人の出会いの場面で石神が数学の問題について「あの解答は美しくない」と語っていますが、取調室で語った湯川の解答は美しいのか、そんなことを考えてしまいました。 もちろん、松雪泰子号泣シーンで堤慎一は最上級の幸せを得たのだという考え方もありますが、ちゃちいストーリーになってもいいから、誰かがもっと幸せになるエンディングを見たかったです。 【なつこ】さん [映画館(邦画)] 6点(2008-10-15 00:18:42) |
7.《ネタバレ》 公開初日に観てきました。レイトショーだっつうのに観客がいっぱいで期待の高さが窺えました。原作は未読です。テレビ版は大好きで毎週観てました。ガリレオの良さは、湯川が難しい問題を難しい数式を使って解いていき、解決するところにあると思うのです。今回はそれがほとんどない。途中の雪山のシーンも要らなかったのでは?石神はなぜ自殺するほどに追い詰められていたのか?そこが分からない。でも堤真一のすばらしい演技と松雪の妖艶な女性が実に良い感じでそれだけでも見た甲斐はあったかなぁって思いました。ですので少々辛口で6点献上です。コウちゃんの歌は良いですね。 【ゆみっきぃ♪】さん [映画館(字幕)] 6点(2008-10-14 17:40:25) |
6.《ネタバレ》 原作を先に読んでから鑑賞しました。イメージはほぼ原作通りですね。東野作品を映像化した中では、かなりいい方なのでは? 堤真一が石神役だと聞いた時は「ええー、それは違うだろ?」と思いましたが、思いの他ハマリ役。原作ではただのストーカーにしか見えなかった石神が、意外にも好印象でした。役者の演技ってスゴイ! 一方全くイメージが違ってたのは工藤役のダンカン。石神とは対照的に、分かり易いイイ男なんだろうな~と思ってたのに…。石神が靖子に「工藤氏は誠実で信用出来る人物と思われます」って最後の手紙に書いているけど、全然誠実そうに見えないですよ。 あと予告編で気になっていた(原作にはない)雪山のシーン。映画独自の意味を期待したのに、無くても問題なかったような気が…。 それなら工藤と花岡親子の食事シーンを入れて美里の工藤に対する心情を描いた方が良かったのでは?(原作では再婚に反対して自殺未遂までするのだから) 【selene】さん [映画館(邦画)] 7点(2008-10-10 10:34:58) |
5.《ネタバレ》 堤真一が素晴らしすぎる。ベタだが、天井や壁に四色問題を思い浮かべるシーンは泣けた。 この作品はドラマの映画化だからといって、よくある気合入れすぎの空回り演出もなく、抑えた演出が良い。ちなみに冒頭の爆発シーンは許容範囲内。 近年の邦画では一番良いかも。 |
4.《ネタバレ》 原作既読です。正直、意外なくらいおもしろかった。全体をほぼ原作に忠実に再現しており、主役はしっかり堤さん(石神)だったと思う。原作を読んでいるため、いくつかあるポイントでどれぐらい惹きつけられるか、だまされるかが初見の人と同じようには見られなかったように思うが、原作を見た人でもがっかりすることなく見れるのではないだろうか。堤さんは特によかった。キャストだけ見た時は男前すぎると感じたが、劇中にそれを感じさせることはなく、最後は胸がしめつけられた。 不満を言うなら、もう少し石神の背景を詳しく描いてもいいようには感じた。 また、二人が驚くべき天才だと感じさせる力が少し弱いように思う。 エンディングにだらだらとその後の捜査を映す意味は感じなかった。 【コショリン】さん [映画館(邦画)] 8点(2008-10-08 00:12:40) |
3.《ネタバレ》 「容疑者Xの献身」 映画化されたと聞き先に原作を読んだ。 感動! 流石に直木賞。 さて映画はどうなるのかと配役を見ると、 何!? 容疑者は堤真一に松雪泰子? これは違うぞ。 堤真一は格好良すぎ、 松雪泰子はエレガント過ぎる。 でもそれは俺の間違いだった 役者ってすごいなぁ 特に堤真一。 ダサくてショボくてオタクっぽい数学教師を好演。 歩き方で倦怠感を 無表情の中に喜び悲しみ苦悩を微妙に表現する。 最初から最後まで彼の演技に引き込まれた。 主役堤真一と言ってもいい映画。 とは言え福山も決して悪くはない。 ドラマのガリレオとは違い 友情や愛という非論理的なものに 意外にも振り回されている。 「実におもしろい」 何かにふと気づく彼の表情はチャーミング。 堤とのやりとりでも魅せてくれる。 脚本もよくできている。 出だしのクルーザー爆破と 登山のシーンは原作にないもので 、 違和感はあるが 、 全体的に原作に忠実。 むしろ要らない部分を削ぎ落とし テンポよく描かれてた。 ラストの堤と松雪の絡み、 最大の山場。 原作でも泣かされたシーン。 かなりの感動である。 最初、原作を読んだとき 石神の咆吼は献身的な愛が 結果、報われなかったからなのだと思っていたが、 ひょっとしたら逆にこれで報われたのかもしれないな とも思わせた。 たぶん松雪泰子が石神の献身愛を理解し それに応えるような演技を見せたからだろ。 文字では見えてこない世界だ。 エンドに流れるシーン。 これも原作にはない。 俺的には微妙。 せっかく二人感情が通い合ったシーンから 現実の世界に引き戻された。 その後の取り調べ、 今後の容疑者たちの裁判の進み方まで、 想像させてしまう。 だが二人で罪を償うのだから それはそれで良いのかもしれない。 そこで流れるKOU+の主題歌が切なく素敵。 【虎鉄】さん [映画館(字幕なし「原語」)] 8点(2008-10-06 13:19:42) |
2.《ネタバレ》 ドラマからの映画化なんで、あんまり期待してなかったんですが、良かったです! 容疑者Xにはしてやられた><ドラマの湯川より、映画の湯川の方が人間味あるというか、いつもと違う湯川が見れました。 感動もする作品になってました、涙腺弱いので涙が・・・ 二人が同い年?にはちょいと無理がw 【O-Ⅱ】さん [映画館(邦画)] 7点(2008-10-05 22:52:30) |
1.《ネタバレ》 最初のクルーザー爆破事件、あれ一体なんだったんでしょうねぇ? どう本編に絡んでくるのか、ずっと待ち構えてたらエンドクレジット出てきちゃって、じゃあ最後の最後に、と思ったら終わっちゃいました。福山の論理も本編の推理に符号してないですしねぇ。でも、本編自体はテレビシリーズを全く見ていない私でも楽しめました。主役が堤真一と松雪泰子の方で、福山雅治と柴咲コウは脇役だったりするために、お約束みたいなので固められていないのが良かったのかもしれません(テレビ版が好きだって人には逆に物足らなく感じられるかもしれませんが)。ビスタサイズで始まって、自然にシネスコになる導入部(テレビ画面から始まるので、テレビから映画に来た、っていうのを見せたかったのかもしれませんが)から、ドラマを見せるための映像表現がなかなか上手くて、表面的なスタイルではなく、必要な画をどう見せようか?って苦心している感じがして好感持てました。1つの殺人事件をめぐる悲劇のドラマは、下手をすればテレビのサスペンス劇場レベルのスケールのハナシなのですが、魅せるカメラと、そして堤&松雪の堂々の演技とで劇場のスクリーンでもしっかりと堪能できるものになっていました。堤が過去、死にたいと思うに至った背景、松雪が地獄の生活からなんとか逃げ出して掴んだ小さな幸せ、そこが類型的でうっすらとしか見えてこなかったので、やや薄めな印象は否めませんでしたが。あと、両者「天才!」というほどのレベルではない工作と推理に思えたりもしましたけど。トリックはワリと早期に見えてきますよねぇ? 山登りも唐突だし。でも、ともあれ、ドラマの安直な映画化って作りではなかったので安心して見られる映画でした。 【あにやん🌈】さん [映画館(邦画)] 7点(2008-10-04 20:48:19) |