319.私を含め、戦場を生き延びて誰かに会いたいとか、もう一度ピアノが弾きたいとか、主人公にそういう「生きる目的」を期待してしまう人は大勢いるだろうけれど、彼からは全くそういったものを感じ取ることが出来なかった。極限の状況下ではもはや「生きること」そのものが目的であって、「死んだ方がマシ」という甘えた感覚はなくなるらしい。平和に生きてきた私にとってはまったくの未体験ゾーンなため感情移入もへったくれもなく、作品としては(将校とのやりとりを除けば)ドラマティックでも何でもないけれど、こんなふうに「考える時間」を与えてくれる映画というのは好きです。 【ぽめ】さん 7点(2004-08-06 18:48:44) |
318.穿った見方をすると、ホロコースト物は普通に作っても感動的になると思うのだが、その割にちょっと感動が薄かった。あの有名なシーンは、バラード1番じゃなくて2番をやってほしかった。 |
317.これが実話というところに、最大の魅力があるのである。この映画が世界中の人々に訴えかけることはとても大きいと思われる。そして、この映画において一番の主張点となるべきだろう「ユダヤ人」の迫害についてこう見解を示す。小学校では「ベンチ」という物語(一部の教科書)で、中学校ではもちろん歴史の時間に取り上げられるこの事柄。ナチスがアウシュビッツなどで行った悲惨な行為は人類にとって忘れてはならないことである。しかし、第2次大戦中、日本軍(関東軍)も中国の南京で「大虐殺」を行っている事は事実であり、否定できない。そして現在のドイツはこの迫害について学校で半年かけて学習するそうである。さらにこの映画の制作にもドイツは協力している。が、日本はどうであるか考えてもらいたい。一人一人がこの1作の映画から受け取る物は異なるかもしれない。だが、この地球上に生きる人間として、心の中にとどめておきたい一作であることも確かである。 【000】さん 9点(2004-08-05 17:44:38) (笑:3票) |
316.話としては映画なんだから、ある程度は面白い展開になるようには作ってあると思いますが、面白さ云々以前に、この事実を現代に伝えるためにもこの映画は必要だとおオもいます。 【JACK】さん 9点(2004-08-03 23:27:44) |
315.彼は本当に運がいい。観るには痛い映画だった。ドイツ兵の前でピアノを演奏するシーンが一番印象に残ってる。今まで獣のように酷い殺し方をしてきたドイツ兵が唯一人間らしい姿を見せていたから。こいつらも生身の人間なのだなと実感したシーンだった。 |
314.ユダヤ人、ユダヤ人、難しい背景がある。明白には映画のいや戦争の中身は見えてこない。言葉を徐々に話さなくなり、無音と疲労だけが伝わってくる。その中で奏でられるピアノの音こそピアノの音なのかもしれない。 【杉下右京】さん 7点(2004-07-21 05:49:00) |
【rexrex】さん 4点(2004-07-17 12:52:22) |
312.命知らずにはなれずとも、恥知らずにはなれるさね。ポランスキーが撮ってることがなによりのリアリティー。 【ドレミダーン】さん 9点(2004-07-11 15:05:56) |
311.見飽きることのない、よく整った作品だと思います。、、、、、ただ、見終えて、何か素直に感動できないものが残るのです。、、、どうしてだろう。、、、、前半で最も印象的だったのは、集められた広場で父親がビスケットか何かを家族に切り分けるシーンです。それが家族にとって、いわば最後の晩餐であり、戦争と迫害で、何が失われてゆくのかを痛切に感じさせてくれました。、、、、、しかし、その家族について、その先は映像として触れられていません。シュピルマン氏が、家族をどのように思い、どう追悼したのかが描かれないと、どこか綺麗に話しが完結した感じがしないように感じられます、、、、、、。それとどうしてドイツ人将校が、ショパンを弾くユダヤ系ポーランド人を救おうという気になったのか、それもしっくりきませんでした。、、、、、ショパンといえばポーランドナショナリズムの象徴といっても良い存在です。あの緊張した場面で弾きはじめる嬰ハ短調ノクターンは、ポーランドの人達にとっては、国歌にもきこえるのではないでしょうか。、、、、それをどうしてドイツ人将校が許すのか。、、、ドイツ人将校の命乞いのシーンを重ねると、何か、ポーランドナショナリズムの勝利宣言にも受け取れてしまうのです。、、、、、、、、というか、監督や制作者に、ナチスとそれに荷担した人達を、絶対に許さない、という強い意志があり、その攻撃的な強い意志に、どこか同感できない部分が私にあるのかもしれません。 【王の七つの森】さん 7点(2004-07-08 17:21:27) |
310.《ネタバレ》 見ていて辛すぎる映画だった。主人公を助けた人はみな助からない。財産を持ち逃げされ、自身は栄養失調に陥る。それでもなぜ彼は生きようと思ったか。それは、やはり音楽に対する情熱が彼を支えていたからだと思う。ピアノを頭の中で演奏するシーンがあったけれど、実際に弾かなくともああして少しの間空想することで、彼は辛い生活を乗り越えられたんじゃないかと思う。戦争で心優しい人が助かるわけではない。どんなにすばらしい人間であっても、敵国民であるというだけで殺されてしまう。この作品は、そのようなひどい時代を生き抜いた一人の男の奇跡の体験ととらえるべきであると思う。 【トナカイ】さん 7点(2004-07-07 23:36:02) |
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309.戦争映画としてはやや迫力にかけるが,「ライフイズ・・・」と比べれば全然まともでした. 【マー君】さん 6点(2004-06-30 13:48:11) |
308.いやーよかった。想像以上でした。ユダヤ人を取り上げた映画はこれが始めてだったけどけっこうすんなり受け入れられた。個人的には助けてくれたドイツの兵隊さんとの再会がみたかった。 【LYLY】さん 6点(2004-06-26 17:33:52) |
307.俺は観る映画は大抵「こいつヴァカじゃねーか?アフォじゃねーか?」とか色んな突っ込みを入れながら鑑賞するワケですが、本作にしてはそんな考えは一切無かった。いや考えられなかった。2時間半近くもの間、暗く重い空気が全編を支配し、まるで戦争そのものの存在を示してるかのように思えるし、主人公のシュビルマンの虐殺が続く街で「生きたい」の信念が画面を通して観ている俺にも痛烈に感じ取れる。後半でシュビルマンが、荒廃した街に佇む姿を見て「もし俺の生まれ育った街がこのようになったら」そう考えると不意に涙が出そうになった。もちろん俺は戦争なんて経験したことが無かったんですが、本作で主人公を一般人にした事により観ている自分自身にも戦争の恐怖が今まで以上にリアルに思えたし、感情移入するのにも難しくなかった。この「戦場のピアニスト」は自らも収容所で母を亡くしたと言うポランスキー監督にしか作れない魂のこもった傑作だと俺は思います。 |
306.ピアニストでなくてもいいんじゃないかなぁ?もっとピアニスト特有の心情とか行動とかあるんじゃないかなぁ? 【cheerio】さん 3点(2004-06-22 18:10:43) |
305.ナチス、アウシュビッツものの中で、イチバンです。冷気、将校の前で白い息を吐きながら想い、ピアノを弾くシーンには時間が止まり涙が出そうでした。人の命がゴミみたいに消えていく時代。こんな時があったなんて信じられないっていつも思います。観ていてツラかった。どんなホラーやスプラッターものに比べても、こういう戦争再現映画のほうが怖いです。しかし、ナチス将校がピアノのよさをわかる人で良かった。 【★ピカリン★】さん 9点(2004-06-21 20:33:14) |
304.ドイツ人将校の前で弾いたピアノの旋律が耳にこびりついている。ピアノを弾きたくてしょうがない衝動、しかし家族を亡くし、更に自分も毎日が生死との狭間での壮絶な精神状態の中で弾いたあの曲は、聴いているうちに自然と涙が出てきた。はじめは鍵盤のひとつひとつを試すかのように次第に感情的にダイナミックに・・・そういえばラ・カンパネラをフジコヘミングが弾いているのを最初に聴いたときも強烈な印象で、自分の受けた感覚が同じだった。まぁとにかく戦争なんていいことありません!! 【だんぼ32cm】さん 8点(2004-06-19 01:03:33) |
303.最後近くにピアノを弾くシーンのみでいきている映画。それ以外は評価し難い。戦争の悲惨さ無意味さは伝えられている。しかし主人公の生き様が主軸からはずれている感があるため違和感を覚える。極限状態においてさえもピアノの旋律が心を打つものであることは記憶に留めておきたい。 【俵星現場】さん 2点(2004-06-15 22:50:40) |
302.かなり完成度の高い作品だと思うんだけど、 個人的には、最後に助けてくれた軍人になんかしてやって欲しかったなぁ。 【夏目】さん 8点(2004-06-13 16:13:20) |
301.辛い現実から目を背けない、例え目の前で何かとてつもない酷いことが行われようとそれをただ見ているだけになってしまう、それが出来なければ自分の生が守れない。とても悲しいことですよね。ただ実際ああいう状況になってしまったら、綺麗ごとは言ってられないのかなという感じがします。必死の思いで極限状態で生き残り、その後に日の当たる場所へ出られたらまた何かを人々に伝えることが出来るのか(伝えて欲しい)と思いました。何人かの方が原作の件を書かれていましたが、私もなぜ将校があの時助けたのか気になるので見てみようかと思いました。ただビデオの最後で宣伝してたってことはちょっとせこいなと思ってしまった 【にゃん♪】さん 8点(2004-06-12 20:01:03) |
300.様々なドキュメンタリーで、ユダヤ人虐殺の映像は目にして来た。そこには更に生々しくショッキングで残酷な映像がある。この映画は歴史に刻まれた真実の再現フィルムである。収容所に移送される人々、強制労働の日々、道に横たわる死体の様子などは、ドキュメンタリーと比べても忠実に描かれているように感じた。一人のピアニストの目を通して、民族の根絶という狂気に晒された数年間を追体験させる。民族の根絶、こんな表現がまかり通る時代があったという事実を忘れてはいけない。これを観てから数日間、私は寝不足に陥った。虐待とか戦争とか生と死とか、ひいては自分の存在とか、いろいろな思いが頭の中をよぎり、気づいたら明け方になっていたこともあった。相当心に刻まれた作品であることを認めるしかない。 【やすたろ】さん 7点(2004-06-12 17:11:53) |