244.《ネタバレ》 この作品は正直に言えばディテールをあまり憶えてなくて、観た時の感想としますが、やはり傑作には違いない。死刑制度や陪審員制度というのはそれだけでもうドラマ(『アラバマ物語』然り)ですよね。死刑なんてのは当時としては陪審員(気まぐれな人達)による"公開私刑"なワケで、疑わしくても縛り首。それが黒人被疑者となると"証拠"なんて慎ましやかなものなんて必要なくて、「殺した気がする」というインプレッションだけで判決となる場合だって多々あったような。だから現在の倫理観からすれば、(特に)死刑判決が予想できる場合は、少しでも疑わしきは罰せずであるべきなんだと、ヘンリー・フォンダは教えてくれているんじゃないかと。処刑の後でやり直しは利かないし。そういう意味では「インプレ判決」というイチモツを心に持っている面倒くさがりな陪審員をヘンリー・フォンダが言いくるめようとしている、と270の方が感じたとしても無理は無いかも知れません。 |
【あしたかこ】さん 10点(2004-08-15 08:24:03) |
242.ラストの涙は何にも変えられない。ヘンリー・フォンダの熱演には脱帽。リメイク版もいいのだが、やっぱりオリジナルは超えられないね。 |
241.まず、一時間半という時間がよい。緊張感を持って映画を観ていられる時間だ。そして、合間合間に挿入される息抜きの場面のタイミングも実によい。監督は観客の集中力に細心の注意を払ったに違いない。こうした監督の巧みなメリハリのつけ方と、フォンダの熱意のこもった演技で、僕自身もすっかりフォンダの論調にすっかりのめりこんでしまった。これから日本でも裁判員制度が始まるというが、その前に是非、みんなにこの映画を観て欲しいと思う。 【デューク】さん 9点(2004-08-10 00:06:10) (良:1票) |
240.個性ある登場人物たちの織りなす精神的攻防、タイトルは「十二人のイカレてる男」に変更だ! 【はざま職人】さん 8点(2004-08-08 11:00:39) |
239.あまりにすごい脚本!どんどん話に惹きこまれ、見終わったあとはあぁ~爽快!!そんな映画でした。このドキドキ感は最近のお金をかけた映画にはきっと出せない・・・そんなドキドキです。 【めめこ】さん 9点(2004-08-01 19:57:21) |
238.せまっ苦しい、エアコンもない部屋、しかも真夏でみんな汗だくになりながら、ツバを飛ばし飛ばし、議論を交わす。なんだこの映画の圧迫感は。50年も前の作品ながら、現在の作品にまったくヒケを取らないこの雰囲気作り。「有罪とは言い切れない」という微妙な主張を終始貫くところも、なかなか共感が持てるところであった。 【アンソニー】さん 9点(2004-07-23 00:56:16) |
237.映画学の教科書があるなら、第一ページで参照されるべき作品だと思います。「映画というと、どうしても目を奪う映像に関心が向きがちであるが、土台となるのは、やはり言葉のやりとり、展開なのだ、、、ほにゃらら、、」みたいな文脈で。、、、、そして政治学の入門書でも、参考とすべき映画として、まずあげられてもよいでしょう。民主主義とはどのようなものかを考える素材として。、、、、素晴らしいのは、人が異なる意見をぶつけ合い、議論する過程で、納得すれば自分の誤りを認めて意見を修正し、合意を形成してゆく過程が生き生きと描かれていることです。これは、ギリシアからの民主主義の伝統といえるのではないでしょうか。そして、この映画の主役は、言葉だ、といっても過言ではないと思います。、、、、、、いやほんと、この頃のアメリカ映画というのは凄い!!!!、、、この映画は、とてもヨーロッパではできないのではと思えてしまいますし、アメリカ社会の強さの秘密を明らかにしているとも考えられます。、、、、、、、、、ただし、その集団の一員なら何も感じなくなってしまうのかもしれませんが、集団の外に身を置いて想像してみると、手放しでは賞賛しにくいですよね。なんか洗いざらい話して、みんなで一つの意見にまとまらなきゃいけないみたいで、、、、。ある意味で宗教的というか、、、、。それにこの映画の場合、ふと気づくと、全員、白人で男ばかりだし。、、、、民主主義にはグロテスクなところもあるのだ、ということで、満点にするのは控えました。 【王の七つの森】さん 9点(2004-07-16 09:02:21) |
236.《ネタバレ》 およそ半世紀も前の、まして白黒の映画がどうしてこんなに高得点を付けているのか余りにも不思議だったので、興味本位でレンタルして見ましたが、ほんとに面白いです。冒頭12人の陪審員による容疑者への判決は、11人が有罪で、1人が「有罪とは思わないが、無罪とも言い切れない」という、死刑判決ギリギリの所から始まり、最後は全ての陪審員が無罪と主張します。人それぞれの考えが違う中、まさにどんでん返しのストーリーが堪らなく良いです。それもシチュエーションは真夏で男が12人入るとむさ苦しいと言わんばかりの部屋の中でのみの展開、シンプルでテンポが良くて何とも言えないストーリーでした。ただ、シチュエーションとはいえ、汗グチョグチョ、タバコプカプカはマイナス点でしょう(時代だから仕方ないけど!) 【みんてん】さん 8点(2004-07-15 23:31:51) |
235.ものすごく惹きこまれました。社会的意義の高い作品ですね。 【ダージン】さん 9点(2004-07-15 14:33:44) |
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234.この真夏の密室劇は凄い。数時間の説得で有罪が無罪にひっくり返る、良くも悪くも危険を伴う陪審員制度のあり方を考えさせられた。 【rexrex】さん 9点(2004-07-13 15:43:50) |
233.レビューが高得点なんで納得いかなかったらボロクソ言おうと思ってましたがやられました。面白い!!! 【ムート】さん 10点(2004-07-12 03:06:56) |
232.《ネタバレ》 昔々、夜のTV映画でみた、とても気になった映画。たしかあれは陪審員物で、ひとりの男が真実を解明する、だったかな?。長く題名が分からなかったのですがこのレビューで判明しました。映画を見直したら男は、先入観や偏見を持たずに疑問を疑問として討論を続けたのでした。ひとりまたひとりと覆ってゆく評決の行方に、固唾を呑んで見守ることになり...、やはり見応えのあるとてもいい映画でした。/しかし気になったことが2つ。1)もちろん評決は無罪!。では真犯人は?、こっそりその子に本当のことが聞きたい。2)みんなたばこを吸いすぎ。肺癌になるぞ! これじゃ良い子に見せられない。(追;リメイク版をちょっと見ました!あっ、たばこ、みんな吸ってませんよ。ガムになってました。- これならママもオッケイさ ー) 【杜子春】さん 9点(2004-07-09 17:39:54) |
231.映画を先に見たのか、劇を先に見たのか忘れたが、どっちにしろ、面白い。高校の時に、日本人が熱演する劇を見たのだが、引き込まれていった。映画もホント良かった。最初みんな有罪なのに無罪に覆してしまったのが凄い。とにかくお薦め☆邦画版も良い。 【スマイル】さん 10点(2004-07-06 21:07:26) |
230.「~評決のとき」を見て、再度、オリジナルを見ました。映画の師匠である母に、中学生ぐらいの時、勧められるままNHK(たぶん)で見たのが最初だったと。私の映画人生を左右する一本だった。是非、多感な少年少女に見ることを進めるべきだと思う。大人を信じられず反抗期の彼らにとって大人とはこういう汚い面もあるけれども、・・・というものを深く知り、妙に感動してしまったことを今でも思い出す。自分が知らないところで、自分のことを考えてくれる大人がいるかもしれないということがとても嬉しかった。今、思うと映画ってこんな捉え方もあるんだなあということに驚く。見る年齢や性別、人種などなどによって、映画の捉え方は千差万別だということを私が実感できた映画。 【蝉丸】さん 9点(2004-07-04 08:45:05) (良:1票) |
229.こちらで評価が高かったので、モノクロだけど観ようかな、と思って観たのですが、ほとんど同じ室内で討論しているだけだというのに、この面白さはなんなのでしょうか? 本当に観てよかったです。 【チャコ】さん 9点(2004-06-30 20:53:45) |
228.確かにフォンダの説得はかなりいきあたりばったりですが、なんとなく納得したような気分にさせられるのがすごい。映画としてとても秀逸ですが、やはり舞台には敵わないということで8点。 【金子淳】さん 8点(2004-06-29 12:18:13) |
227.《ネタバレ》 映画としての出来は非常によいと思います。面白い。しかし、陪審制度を盲信するアメリカ人によって不当に評価が高められているという印象があります。(日本においても、陪審制を神聖視 する一部の人たちによって、同じく評価が不当に高められていると思います。)ただ考えて欲しいのは、「たった一人の言説(それも法的に考えると証拠をかなり我田引水している)によって無罪になった」ということです。これは反対側に向くと「たった一人の言説(それも証拠を我田引水した)によって有罪になる危険もある」ということです。こういった危険性を一切示していない点は大きな疑問です。戦前の日本の陪審制は、その点をクリアできず、「被疑者が陪審制を信じられず忌避したために」全く機能しなかった、ということも鑑みて欲しいです。ただ、映画としてはストーリーはかなり疑問ですが、魅力はあると思います。 【ふにゃっこ】さん 5点(2004-06-28 23:50:13) (笑:1票) |
226.もちろんこのホームページでこの作品を知りました。みなさんのレビューどおりの名作、見ごたえあるわテンポはいいわ、自分も友人に勧めたくなりました。 【コジコジ3】さん 9点(2004-06-27 11:32:08) |
225.初めて観た時にはぶっ飛んだ。 これってほぼ全編通して密室劇なのだが、シナリオでグイグイ引っ張っられる。 やっぱり社会派といえば、シドニー・ルメットだ。 この人の右に出る社会派監督って今時いるのだろうか? フリードキンのアメリカTV用リメーク作品は未見であるが、フリードキンがどこまで やれたんだろうか?というよりも、何よりも観る意欲は全くわかない。 これをリメークしてさて、どうなんだろう?って感じだ。 あっちはジャック・レモンだっけ? 同じことが、ルメットの「未知への飛行『フェール・セーフ』」にも言える。 未見であるが、やはり、アメリカTV用にジョージ・クルーニーがリメイクしていて。 こいつは焼き直しでもなんでもなく、全編モノクロでオリジナルの再映像化だと聞く。 じゃあ尚更リメイクの必要ないだろ? というか、クルーニー、あんたにルメットが超えられるとでも思っているのか? そんなのは昔のフィルムを定期的にリマスタリングして、バンバン流せばいいんだよ。 ルメットはアル・パチーノ主演の「セルピコ」も絶品だし、法廷モノではポール・ニューマン主演の「評決」も素晴らしい。 こんな監督はそうそういないのだ。 【あむ】さん 9点(2004-06-13 20:42:59) |