46.エメリッヒの映画の本質は、その「生真面目さ」にあると思う。いや、「優等生(おりこうさん)」だというんじゃなく、どこか“バカ”がつくほど「一本気(まっすぐ)」なところがあるのだ。 たとえばH・G・ウェルズの古典SF『宇宙戦争』を現代にリメイクしたなら(『ID4』)、やはり「タコ型(イカ型?)」風のエイリアンを登場させてしまう。あるいは、ファンのひんしゅくを買おうとも、あくまでゴジラの造型に生物的なリアリティを優先させる。さらに『パトリオット』みたく、善玉・悪玉をマンガチックなまでにはっきりと区別するのも、むしろ彼の「真面目さ」ゆえだろう。 その上で語られる「世界観」も、これまたボーイスカウト的(!)な単純さ・一本気ぶり。そこではアメリカ大統領が自ら戦闘機に乗って空中戦を演じ、(スパイク・リ-監督には「黒人奴隷の歴史を美化した」と批判されたが)黒人だけのユートピアめいたコミューンが、奴隷制のアメリカに存在しているのだ。いずれもエメリッヒにとって、「かくあらねばならぬ」という大上段の啓蒙的説教くささとはちがった、「かくあってほしい」という“まっすぐ”な理想として。 今回の映画においても、彼のその「生真面目さ」はいつにもまして発揮されている。ここでエメリッヒは、何よりも“寒さ”をいかに面白い映画に仕立て上げられるか、という一点においてひたすら「真面目」に取り組む。そして人類の危機に直面したとき、国家や人々は「どうあるべきか」ではなく、「こうであってほしい」と謳うのだ。…大国はエゴを捨て、人は最期まで愛と気高さを失ってほしくないという。 それを、あまりに単純すぎると失笑するのはカンタンだろう。というか、今どきそんなナイーブな「生真面目さ」など、ほとんど“バカ”扱いされるにちがいない(事実、エメリッヒ作品を「バカ映画」呼ばわりする風潮が、確かにある)。 けれど、“おりこうさん”ばかりがはびこる中、こうしたひたすら“まっすぐ”な人なり映画なりが存在していることは、少なくともぼくにとっておおいなる「救い」に他ならない。何だかんだ言われても、エメリッヒ作品にかくも観客が集まること自体、きっと多くのひとびともその「すがすがしさ」に惹かれてのことなんだ…と、ぼくは勝手に思うことにしている。 ローランド・エメリッヒ(の映画)は、理屈じゃなく、ただただ愛おしい。 【やましんの巻】さん 8点(2004-06-19 18:31:41) (良:5票) |
45.《ネタバレ》 最初からストーリーよりも、映像重視で観ていました。 津波がNYを襲うシーンではなぜか涙が。。 日本のシーンでは別の意味で涙が出てしまいました。 これはビデオではなく、ぜひ劇場で観てもらいたいです。 【musamusa】さん 6点(2004-06-19 11:58:04) (笑:1票) |
44.《ネタバレ》 あ~、こうなるんだろうなぁ~という先のことが思いっきり読める作品。ってかペニシリンをどう投与したのかかなり謎(笑)映像はすごくよかったけれど、ストーリーは微妙だと思う。とくにラストがあんな気の抜けてていいのか!?あそこまで持っていったのにラストで「…えっ…こんな終わり方?」という感じになった。でも映像美に7点。 私が一番ドキドキしたのは、寒さより、オオカミのシーン。。。。っていうか、あの息子、ファザコンだろ。 【まーこ】さん 7点(2004-06-19 10:46:45) |
43.《ネタバレ》 迫力はそれほど感じなかったが、映像はすごかったと思う。ストーリーは微妙。東京のシーンは笑ってしまった。狼とかタンカーのシーンは別になくてもいいのではないかという感じがした。結局、終わり方も微妙だし。地球規模の氷河期になるのではなかったのか? |
42.見るなら絶対劇場で。てかね、映画はストーリー!と思ってたけど、こういうのもありだと思った。地球について。よく作ってくれたよ。はじめ顔と名前が一致しなかったり、場所がわからなかったりしたけど、そんなことはこの映画ではどうでもいいんだよ。繰り返すけどあの迫力は劇場で見ましょう。 【ネフェルタリ】さん 8点(2004-06-16 20:55:33) |
41.この監督、スケールのデカい映像(CG)を見せることと、群像劇を見せる手腕はなかなかのもんである。ペラッペラの脚本を大層なものに見せたのは監督の手腕によるところが大きい。スーパーフリーズと狼は失笑モノだったが、場面転換のつなぎ方と自由の女神が津波に浸かっていくシーンにこの評価。 【ダブルエイチ】さん 6点(2004-06-16 17:46:16) |
40.《ネタバレ》 パニック映画らしい御約束映画だったけど、この歳まで、それなりにいろんな映画を見てきたから、御約束と感じるのかもしれない。狼脱走や、ロシア船の図書館の前での座礁。わざわざ図書館っていうところも、「図書館なら燃やすものには困らないなァ」と思っていたら、やっぱり、まんまだったし。ただ、本作は随所に散りばめられた、環境を顧みない便利生活優先主義への批判映画でもあるし、図書館を選んだのも、そのひとつなんでしょう。日本のシーンも、ある意味、うそ寒いものを感じた。街の作りはね、スタッフには明らかに日本名と分かる人達もいるんだから、「これじゃ、中国か韓国だよ」って言って欲しかったりしたんだけど、サラリーマンの行動形式は、いかにもだった。一杯やって、すぐ携帯電話を手にする。都市部ではもはや、老若男女を問わずに見慣れた風景。今はメールでカシャカシャだけど、まるで外部とのコミュニケーションを断絶するかのように、携帯だけがよすがのように、カシャカシャ。アップになった携帯が、監督が見た今の日本人の象徴なんだろうな。ところで、個人的には、売りであるはずの嵐が荒れ狂う映像自体には、あまり感銘は受けなかった。っていうか、煽ってくれたほど、特撮は凄いとは思わなかった。まあ、こんなものなのかな、くらいだった。ついで、皆様が既にコメントしているように、人間ドラマは薄かった。「インディペンデス・デイ」と比べてしまうと、人間関係のドラマ性は稀薄だったな。これは、前作は破壊された荒野を人々がさまよえるけど、本作は外に出ると凍死するだけに、人間の行動が制限されてしまうからなんだろうな。それでも、エメリッヒは、それなりに見せ所は心得ている監督だと思う。ショッピング・モールで自分から命綱を切ってしまう。吹雪の中、救急隊員が来てくれた。約束通り、父が息子を助けに来てくれた。父と息子が抱き合うシーンは、御約束と分かっていても、ちょっとグッと込み上げるものがあったものね。それにしても、ホワイト・ハウスでは、副大統領が物分りの悪い役だったけど、あそこで、軍高官が「台風の目に核を撃ち込もう」発言をしなかったのが、エメリッヒの良識?米軍人も、自然の猛威の前では、こんなもの?米批判なら、そこまでやって欲しかった気がしたなァ。そうそう。本作では、エミー・ロッサムが、良かった。何げな表情が、大袈裟でなく、とても可愛かった。 【由布】さん 7点(2004-06-16 00:31:21) |
39.《ネタバレ》 設定に無理がありつっこみどころは満載だが、映像だけは十分に楽しめた!大津波がマンハッタンを襲うシーンは圧巻だったなー。 【ぺん】さん 6点(2004-06-14 00:21:30) |
38.映像(CG)がすげぇ!!!これだけでも見る価値あったなぁ。ストーリー親子愛。恋愛もありで泣ける。オチもしっくりきました。あと主人公のデニス・クエイドがなかなかの好演技!!! 【トシ074】さん 8点(2004-06-13 23:37:34) |
37.《ネタバレ》 パニック系映画として「氷河期」に目をつけた点は褒めたいと思うが、如何せん詰めが甘い。突っこみどころも満載である。現代社会に氷河期が訪れるという非現実な設定を納得させるだけのものがない。中盤まではなかなか容赦ない展開で楽しめたのだが、オチが最悪。なぜ父親がNYについた途端、それまで荒れ狂っていた嵐がやむのだ?(このへんの説明が全く無かった)これでは父親の気象論が大ハズレではないのか?そしてNYだけ助かって万歳的なところも甚だしい。氷河に襲われた他国のことはどうでもよいのか?突如あらわれた狼のCGもうそ臭くて失敗している。そもそも狼の存在自体が不要。しかし万が一娯楽として本作を楽しむのなら、潔く映画館で観るか、観ないと最初から決めたほうが良い。DVDで観たら尚更つまらなく感じるはず。 【HARVEST】さん 5点(2004-06-13 19:27:51) |
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36.映像が、寒い(←誉め言葉)。 ドラマも、寒い(・・・^^;)。 【Jimmy.B】さん 7点(2004-06-13 13:34:41) |
35.《ネタバレ》 この映画がはじまる前の映画館の冷房自体はちょうど良かったのですが、映画が進むにつれてどんどん寒くなったような感じがして尿意を堪えるのが大変でした(汗)映画は必ずしも遠い未来の話ではなく、私たちが普段気にしないでいることが原因で地球温暖化現象が起こり、取り返しのつかない事態へと陥ってしまう危険性を見事に描いていると思いました。特に今年私自身の家が集中豪雨のため浸水したこともあって、最近は非常に気象情報については敏感になっているのもあり、他人事を描いているようにはとても思えませんでした(笑)息子を助けようと猛吹雪の中進み続ける父親、父親を信じそれまで生き続けようとする息子、愛する我が子と亭主の無事を祈りながら病院から移動できない患者と静止を共にする覚悟を決める母親などそれぞれの置かれた状況を随所に見せていくところも見ていて寒さに負けないくらいの熱さを心に感じました。特に、デニス・クエイドとジェイク・ギレンホールのどこか不器用な親子関係が、大惨事によって互いを信じ思いやる気持ちに目覚める展開も見ていて涙こそは出ていませんでしたが感動しました。人間いつ死ぬかはわかりませんが、不器用でも伝えたいことがあるなら早めに言っておいた方がいいのかもしれませんね、後悔しないうちに・・・。 【はがっち】さん 7点(2004-06-13 10:31:03) |
34.《ネタバレ》 ん~。寒かったw。映像はすごかったかな。オオカミ、結局どうなったんだろ・・・。 【海賊】さん 5点(2004-06-13 00:43:55) |
33.普通におもしろかったです。泣けるところがあると聞いていたのですが、どこで泣けるのか全く謎。アルマゲドンのような人間愛みたいなものはほとんど感じられず(親子愛はあったけど胸にぐっとくる感情はなかったので・・・)、単なるパニック映画という感じ。寒そうだからなのかCGの迫力なのか寒気で鳥肌立ちました。いや~圧巻でした。 【はなこ】さん 8点(2004-06-13 00:13:14) |
32.パニック映画の面白いところは、人間が理性を失って他人を押しのけ、自分だけは助かろうと必死にあがき、人間の本性をさらけ出してパニックに陥るところだと思うのだが、本作品では皆冷静で、皆理性的で、皆善人で面白味に欠ける。少年の恋敵や主人公と共にNY向かう人や政府関係者等々がいつ豹変するんだろう?と待っていたのだが、何も起こらなかった。アメリカ国家を自虐的に描いているが、結局はアメリカンピープル万歳映画になっている気がする。 |
31.《ネタバレ》 盛り上がりに欠けた。自然だから耐えるしかないのか・・・。アメリカ批判っぽいのがあったのはID4の記憶があるので驚いた。しかしあの東京はないよなあ~。日本語もおかしかったし。 【Piece】さん 6点(2004-06-11 22:52:02) |
30.R・エメリッヒの映画に内容を期待する、なんてことはないので予想通りではあるんだけれど、やはり映画館で見ると迫力があるという映像を見る作品だった。 竜巻や大洪水、氷河期が立て続けにくるっていうてんこ盛りの自然災害の大サービス(失礼)だが、さすがにその映像は見ものだった。やはりこれは見世物映画というのがふさわしい。 今までの宇宙人や隕石より地球の温暖化による自然災害というのはかなり現実的だが、主人公達に都合のいい雑なストーリーは相変わらず薄っぺらくて突っ込みどころも結構ある。 ただ今回面白かったのはすでにanemoneさんや他の方も言われてるように、そこかしこにアメリカに皮肉を効かせた作りになってることで、 アメリカの避難民がメキシコ国境をめざしあまりの大量難民に流入拒否されると各国の債務を放棄、それでアメリカ国民は無事難民キャンプに、、 また京都議定書離脱など環境問題に冷たかったことを反省、非常時に助けてくれた南アメリカ諸国などに感謝するなど唯我独尊を反省、協調姿勢を見せているところ。(ホントにこうなりゃいいけど、、) アメリカ難民がメキシコに殺到って爆笑ものだった。ひょっとしてこれはブラックコメディ映画? 【キリコ】さん 6点(2004-06-11 17:42:03) |
29.なかなか楽しかったです☆でも、この迫力とCGを感じるためには確実に映画館で見たほうがいいですね~。アルマゲドンやツイスターなどでは人間の力でもどうにか自然に打ち勝ってきたけど、やっぱりここまで来るともう無理なんでしょうね。。温暖化のテーマもふまえて、あらためて自然の恐ろしさについて考えさせられる映画だったと思います。(なんじゃあの日本は!など突っ込みどころは色々あるものの・・)現実にも、2060年にはりんごの適正気候帯が青森から北海道へ、みかんが和歌山から関東以北へ行くと言われていますよね。この映画のような事がこの先起きないことを切に願いつつ、見終わった後、ふと飲んでたペットボトルとふたを分別してみました(笑 この映画のおかげで、少し地球がクリーンになるかも? 【akoako】さん 8点(2004-06-11 00:17:10) |
28.テンポよく話が進んでいきおもしろかったです。凄く迫力がありました。ロスを襲う巨大ハリケーンやNYの街が瞬時に凍っていくシーンは恐かったです。デニス・クエイドが渋かった! 【ギニュー】さん 8点(2004-06-10 21:10:40) |
27.《ネタバレ》 とても面白い映画ですよ。海洋コンベヤーベルトがあれほどの自然災害を招くのかどうかと疑問を持つ方もいらっしゃるかもしれない。しかし、氷河期の気温は今と3,4度しか変わらないらしい。恐ろしいことです。 単純なストーリーだからこそ災害に目がいきます。自然界が狂っていく映像は圧巻です。鳥肌もの。10点じゃない理由は笑うしかない日本ととってつけたような狼・・ |