144.これはもう脚本の勝利です。ヘンリーフォンダが惚れこんで作ったらしいですね。12人の座る位置から、何から何まで計算されつくしていて、どこか神様が作らせたような印象さえあります。真実と事実は違うということ。人が人を裁くことの怖さ。陪審制度万歳の映画じゃないんだよね。いや傑作です。 【ひろみつ】さん 9点(2004-01-08 14:40:53) |
143.ほぼリアルタイムの二時間チョットの間の中に人間の宗教や差別の問題、親子の問題、そして何よりそれらすべてをひっくるめた、人間の普遍的性質。その他、ものすごく大きな、たくさんの問題を盛り込めているのがすばらしい。僕はこの作品を演劇で実際に演じたが、演じた私自身、この作品にたくさんのことを教わった気がする。それと、恐ろしいほどの緊迫感。ほんとにすばらしい。 【野次られLOW】さん 10点(2003-12-30 00:11:15) |
142.《ネタバレ》 高校の公民の時間に初めてみました。他人に流されず真実を求める大切さ、勇気を教えられた気がしました。それから約20年後、おっさんになってから見ると、今度は陪審員ひとり一人の持つ人の弱さに心を動かされました。高校の時は、スカッとした思いをしたのですが、今回はそんな単純な思いではありませんでした。いつ見ても、いろんな発見がある大変素晴らしい映画です。DVDを買うことをお勧めします。 【KAZU】さん 10点(2003-12-27 14:30:44) |
141.え?え?ある一室とそこに居る12人の会話だけでこんなにエキサイティングな映画が作れるもんなの?すっかり捕りこまれてしまった。面白い。 |
140.《ネタバレ》 最初は一人の反対意見。しかし、その男の括弧たる信念の訴えかけにより「単に人の意見に流される者」は簡単に無罪という意見に傾く。また、「証拠や目撃談を信じる者」も実験や分析などから生まれた矛盾点を指摘されると意見は無罪へと変わっていく。ただ、最後まで意見を変えなかったのは「偏見を持つ者」であった。偏見による差別的な感情が、実は一番根深い問題なのだということを教えられた。 |
139.《ネタバレ》 こんなに面白い映画あったんだ~という感じだった。終わり方もてっきりみんなヘンリーフォンダのとこに集まって、「お前すげ―な」とか言うのかなって思ってたら、来たのはじいさん一人でしかも名前を聞いただけ、これがさっぱりしていて良かった。変にこのあとどうなったかみたいな展開があったらさめてたと思う。 【ボーリック】さん 10点(2003-12-18 00:32:44) |
138.高校生のとき国語の先生がとても話し上手で授業がよく脱線していろんな話をしてくれました。その延長かどうかわからないけど、この映画を授業中にみた。ヘンリー・フォンダがパンドラの匣の希望にみえたなぁ。因みにもう一本授業中にみた映画はとなりのトトロです。 【ケジーナ】さん 9点(2003-12-16 20:49:57) |
137.好対照の二人の陪審員(H.フォンダとE・G・マーシャル)の感情に押し流されない姿は見事だが、陪審裁判の怖さを見る思いもする。 【Mr.MONK】さん 9点(2003-12-16 02:39:47) |
136.多すぎる登場人物、ごく僅かしかない場面転換。脚本家にとってこれだけ不利な条件で、なぜこれほどの傑作が作れたのだろう。この作品には神を見る思いだった。 【K】さん 10点(2003-12-15 23:37:42) |
135.密室での短い間の出来事。それなのにこれだけ起伏に富んでいて面白く、スタイリッシュですらあるのは、この映画が決して「密室」を描いているわけではないからだと思う。12人は、まさに世の中にいがちな男性の典型を引っ張って来たような顔ぶれ。人が人を殺すという、この世で最も深い罪。そして、人が人を罰することが可能なのかという、永遠のテーマ。密室でいながら、実はこれ、広い広い世界について描いているのではなかろうか。この脚本を書いた人の鋭い観察眼と、それを生かしたキャストとカメラワークに、ただただ感嘆するばかりです。名画! 【ともとも】さん 9点(2003-12-14 17:30:59) (良:2票) |
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134.スピード感が良いですね。まるでミステリ小説の終盤に、探偵が犯人に詭弁でまくしたててるような、そんな勢いで全編美味しいシーンの連続で凝縮されてる感じがしました。話が逆転していく様は見ていて爽快。実に面白い。 【VNTS】さん 9点(2003-12-13 04:42:48) |
133.高校の時の社会の先生が映画好きで、授業を潰して観させられました。この映画を観て、映画に対する考え方が変わりました。派手な演出や特撮なんて映画の本質ではなくて、発想と脚本と役者の演技が重要なんですね。 |
132.三谷幸喜の「12人の優しい日本人」を先に見ていてとても面白かったので、オリジナルはどんなもんだろう、と思って見ました。こっちのほうが凄かった。最後の一人の最後のシーンがとても胸に迫ってきた。満点以外の点がつけられない。 【コダマ】さん 10点(2003-12-05 04:10:24) |
131.《ネタバレ》 月に1、2回この作品の陪審室のようなシチュエーションで会議をする機会があるのだが、議事によってはコレと同じように一人づつ意見を伺うことがある。熱くなればなるほどそれぞれの性格や概念というのが見てとれて十人十色だなあとつくづく思う。この作品はその十人十色改め十二人十二色が解かりやすく描かれており、また一人たりともお飾りにはせずに描ききっているところが素晴らしい。ひとつ難を言えば弱冠2名の無罪転換がどうも納得いかない。メガネの人は理論派なので有罪の確固たる証拠に疑念があれば当然無罪に、というのは解かるが一番最後まで有罪を主張していた人と、偏見に満ちた発言により皆から総スカンをくらった人は感情論で語っておりそういう人は例え間違いに気づいても1時間や2時間程度では主張を曲げることは無いと思う。もちろん陪審員たる者がそんなことではいけないのですが。ラストの屋外のシーンは十二人が特別な人ではなくどこにでもいる普通の人たちなんだと改めて思わせるのに的確な描写だと思う。 【R&A】さん 7点(2003-12-03 18:06:03) |
130.《ネタバレ》 あの狭い陪審室での議論を見るだけでこれほどの感動を与えられるとは… 強力な論者が一人いれば11対1からでも逆転無罪となること、野球に行きたくて多数者の意見に従っていた陪審員の存在、は陪審制の問題点だ。 【ぐれーん】さん 9点(2003-12-03 15:17:11) |
129.個人の意見は往々にして、集団の中に埋没してしまう。集団の中でひとり異を唱えることは信念が必要で、誤魔化しの効かない責任が伴う。ヘンリー・フォンダもトイレの中の密談で責任を問われる。12人の陪審員全員の責任であるはずの評決が、ここではフォンダひとりの肩にのせられてしまう。こんな場面が社会にはそこかしこに転がっている。セミナーという商品にまでなったくらいだ。個人の中に降りていけば必ず、その人だけの意見がある。しかし時間に追われる私達にはそれが億劫だ。そんなことよりも蒸し暑いこの部屋から早く出たいし、今夜のナイターを見逃したくない。だから右へ倣えで責任を集団の中へ捨ててしまう。 また、自分でも説明ができない感情の原泉にまで人を踏み入れさせたくもない。まして自分の意見がステロタイプな社会的刷り込みによる偏見に支配されていることなんか認められようか。アイデンティティの崩壊である。 この映画が面白いのは、事件を読み解く過程で男たちの持つ価値観も読み解かれていくところにある。人は完全な客観には成り得ないことを踏まえた上で、努めて事実を探ろうとすることの大切さを観客に訴えかける。事件の焦点をわかりやすく区切り、ひとつひとつQ&Aで決着を見せていったのも万人向けでよかった。 【337】さん 9点(2003-12-02 11:26:14) (良:3票) |
128.観ているだけで汗が出る。人の生死を賭けた12人の男達のぶつかりあい。取り扱われる事件自体は大したものではないが、陪審員達の票の流れが変わっていく緊張感。ワンシチュエーションでこれだけ画面に釘づけさせるとは・・・さすがルメット。個人的には笑いのある三谷版パロディの方が何度も観たいと思える。しかし、それは本作の緊迫度が凄まじく、俺が怖じ気づいてるからだろう。 【恭人】さん 10点(2003-11-29 20:16:21) |
127.私が陪審員制度にかけられたときは、あの11人の陪審員だけは遠慮したい。 99%殺されてしまいます。 【花守湖】さん 8点(2003-11-27 20:01:10) |
126.「間違えられた男(ヒッチコック作)」を見ると、ヘンリー・フォンダの疑い深さの「謎」がわかりますよ。 【STYX21】さん 8点(2003-11-24 20:07:55) |
125.《ネタバレ》 どこかしっくりこない映画なので評価はふつうだった。一人一人 の個性はあると思うが、一人の無罪主張から最後に全員無罪一致にもっていくまでの過程が急ぎすぎてる感じがした。時間がもう少しあって、真相があればもっとおもしろくなると思いました。でも、いい味でてたので個人的にはイーブン評価。 |