15.時の流れがとても印象的な作品!マニキュアのこぼし跡、部屋の汚れ具合、髪の伸び方、明の変化・・・・他にも色々とあるけど、この時の流れがある種のやるせなさを一回りも二回りも大きくさせてくれた。子育てにかかわらず、本当に無責任な大人が多い近頃。どうしたらよいか、問題はまだまだ続いて行っているんだという終わり方のようにも感じ、考えさせられますね。押し付けがましくもなく、物足りなくもない。人に何かを伝えるってのはこうやるんだな、としみじみ。うまい。本当にうまい。 【とむ】さん [DVD(字幕)] 9点(2005-12-04 18:35:22) |
《改行表示》14.これだよ、これ! まさに時代を映す鏡の様な作品ですよ。 実話を題材にしててもちっとも違和感がない。 見てて悲惨云々より終始頷きっ放しでしたね。 実際に街の借家住まいなんてこんなもんです。 隣りに住んでる人とは挨拶を交わす程度しか会話がないし 下手をすると一度も顔を見ないまま年を越したりとか 正直どんな人が住んでるのかさえ判らない始末。 ホント世の中荒んでますなぁ・・・というのが私の感じた所。 実はこの観客一人々々の様々な捉え方を逆手に取った 問題提起の作品というのが本作品の真の狙いなのだと思いますな。 メッセージ・社会性等とは掛け離れた所に 本作のテーマが存在してるのだと思います。 目を背けてはいけません。これが現実なのだから。 |
13.とても考えさせられる物語でした。 子供達の痩せ細り荒んでいく姿は、作られた物語なのか?、実はドキュメンタリーではないのか?と思えるくらいリアルです。 誰を憎み、誰を哀れんでいいのかさえ分からなくなってしまうほど、私の心情は混乱しました。子供を持つ親だからでしょうか?それとも親をもつ子供だからでしょうか?複雑な感情が湧き出て、何故かずっとドキドキが止みませんでした。 その後どうなってしまうのか気になって、この日はなかなか眠れませんでした。 【smiLey'70】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2005-08-06 00:21:29) |
12.重いです。とりあえず、これから親になる人には観てもらいたい作品です。4人の子役に各2点、監督に1点 |
《改行表示》11.見終わって、何とも表現が難しい後味でした。 感動するではなく、色々な事を考えさせられるというか・・・ 時間がたっても音楽や映像が頭に残りました。 特に明がゆきを連れて、帰ってこない母親を駅まで迎えに行って、戻ってくる際に「キュッ、キュッ」というゆきの靴の音が物悲しく響くシーンが印象に残りました。 2回目に見たら1回目と違いストーリーが分かっている分、悲しくなり、涙が溢れてきました。 人それぞれ、何かを考えさせられる映画だと思います。 【ジム】さん [映画館(字幕)] 9点(2005-03-13 10:28:40) |
10.実話と言うこともあり、この物語から伝わってくるものは凄いものでした。もちろん、映画ということで実際の事件とは違う部分もあるんだろうけど。けれど、映画全体の静けさとYOUが演じる母親の明るさのギャップが凄い怖さを出していたような印象を受けました。とにかく、この作品は怖く、見終わってからもなかなか頭から離れませんでした。そして、子供達の力強さ、もろさ、そして、周りの大人たちの無力さなどがとてもよく表現されていたと思います。どう感じるかは自由だと思いますが、是非、現代に生きる色々な方に見てもらいたい作品だと思います。 【シュシュ】さん 9点(2005-01-10 02:22:26) |
9.かんじんの事件の部分がすっぱり抜けてるんで「この事件を忘れないでほしくて」という事を言っているらしいと見る前に聞いていたので、そういう目的ならむしろ舞台を変えてでも「その部分」を語るべきでは、特にこの主犯の少年は今は私と同じ30歳ちょっとらしい、同じ時代に机を並べていたかもしれないのに全く事件を知らなかったということもあって最初はそう思ったのだけど、「xxに捧げる」の一言で済ましてるものも多い中、むしろそんな一言もいらないくらいの作品。廃棄分の弁当を分け続ける店員、話を聞いても「そうなんだ・・」で終わってしまった店員、「俺ちゃんと避妊したから父親じゃないよ」は笑うとこじゃないような気が。きっと言い訳逃れな大人の象徴。大家に友達にそしてあの少女に。何か事件が起こるたんびにこう思うはずだ。隣人や近しい人たちのインタビューや話を聞いて、この人たちはなんで何も出来なかったんだろう、なにか気づいたはずだろう、どうしてこうなるまで・・ この周りを取り囲む人々に絶対自分はならないと言い切れるだろうか。私にも自信がないからこそ、「兄弟で一緒に暮らしたいから」と語る長男に惑わされちゃいけないと思った。それが彼らのためだと思いたい。なんてこと言うんだと思われても・・ 知っていても何もしなければ「誰も知らない」「何もしてない」のだと一緒。この問いかけに、時間を忘れた2時間ちょっとでした。 |
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8.すごく良かった。これが率直な感想です。映画のテンポがたまらなく好き。ゆっり時間が流れているようだけど、実際には子供たちの体力はどんどん消耗されていき、精神的にも限界に近づいていると気づかせる、その映画全体の月日の流れの伝え方がとてつもなく上手いなと思いました。小道具も上手い。例えばマニキュア。お母さんがいなくなってから床にこぼれて固まったマニキュアを指でなぞる京子のシーンとか脱帽です。こんな風に名シーンを挙げていたらキリがないのですが、とにかく本当に良いんですよ!柳楽くんの演技は素直で好感が持てます。お母さん役のYOUさんもハマってるし、キャストもほとんど文句なし。そして私がもうひとつ気に入っているのは音楽。主題歌の『宝石』はあのコンビニのお姉さん役を演じたタテタカコさんが歌われているようなのですが、本当に切ない曲で最後の電車に揺られる2人のシーンのバックで流れている時とか私は泣きまくりでした。本当にこの映画にピッタリな美しい曲だと思います。もうこの映画を見てから3ヶ月近く経つのに、すべてが鮮明に蘇ってきます。本当にまた素晴らしい邦画に出会いました。 【未歩】さん 9点(2004-12-01 22:05:12) |
《改行表示》7.★実際にあった事件を元に作られた映画であるが、酷い部分は違う展開に置き換えられているし、いつか訪れるはずの結末も見せないで、綺麗な映画に仕上がっている。(心が痛くなるお話であるが、実際の巣鴨子供置き去り事件はもっと悲惨) ★脚本も良いし、子供達の演技も自然で素晴らしい。しかも全員平成生まれだよ、コンチクショウ。(若さへの僻みです。気にしないで下さい) 【flyhigh】さん 9点(2004-11-30 17:08:24) |
6.《ネタバレ》 いろんな情報から絶対大泣きすると思ってタオル持って観に行ったんですよ、でも泣かなかった(not 泣けなかった)。登場人物に過剰な演技、台詞一切ありませんよね。現実には人ってこういう反応をするんだと思います。特にコンビニの店員の女の子が、明に「警察とか福祉事務所とか…」といったときに「離れて暮らすのいやなんだ、前にそんなことあったし…」と返されたときの演技、嘘くささが全くなかった。ということで、これはテレビマンユニオンお得意のドキュメンタリードラマですね、三つ子の魂百まで。そして現代にはそぐわないものを削ぎ落としていったと。是枝監督の作品はドキュメンタリードラマ的手法ばかりなのですが、今回はフィクションではない分それがより生きています。エンディングでカタルシス(意味わかんない人は調べてね)がないのは、あくまで主人公の子供たちの視点、感情がメインということで、観客が何らかの意味で納得することに比重をおかない演出意図だと思う。やり場のない感情ってみんな持ってるじゃないですか。ま、映画にはそれを昇華させる効用ってのもあって、アクション映画や昔のやくざ映画ってモロにそれなんですけど。冒頭にモノレールシーンを持ってきて、すぐに引越シーンに移行するところで明に経過した1年という長さがすぐわかるし、定点カメラの映像から様々な変化が見て取れるし、映像的にも優れてると思います。ベタな感動を求めるべき作品ではありませんし、第一カンヌでしかもタランティーノが評価したものにそんなもの期待するほうが間違いでしょ。 【shintax】さん 9点(2004-09-30 17:36:00) |
5.願った。コドモたちが幸せになることをひたすら願った。自分の無知、甘さが身に染みた。 【ダージン】さん 9点(2004-09-19 02:05:09) |
《改行表示》4.《ネタバレ》 私達の過ごしている“当たり前な日常”が、なんて幸せなことなんだろう、と。 これが、映画を見終わって思った感想です。 私達にとって“当たり前の幸せ”が、あの子達にとっては“最高の幸せ”なのだと。 いえ、本当は私達全員がそうあるべきなのに、みんな忘れてしまっているんですね。 そんなことを気付かせてくれました。 子供たちが笑うたび、涙が溢れてどーしょもなかったです。。。切ない…! しかし私は、母親が許せなくて仕方ないです。 大人は勝手だよね。 「じゃあ、私は幸せになっちゃいけないっていうの!?」 で、ホントもう胸が締め付けられそうでした。 子供にだって幸せになる権利はあるのに…。 あーもう上手く書けないや;; とにかく、本当に心に残る映画でした。 タランティーノも見る目あるじゃん!(笑) 【Ronny】さん 9点(2004-09-05 23:53:53) |
3.話自体はホントに救いようのない話。私自身、つらい話の映画は嫌い。けど、なぜかこの映画には惹かれるものがあって、見に行った。はじめは、ホントにつらくて「なんで見に来たのだろう」と後悔したけど、映画の中にドップリつかってしまっていたのは事実。最終的に見終わった後の気持ちは「穏やかな幸福感」と「どうしようもないやりきれなさ」が入り混じった感じ。凄く傷付いているのに、何故か幸せ。不謹慎かもしれないけれど、私はこの映画に暖かさとか日常の何気ない事の幸福感を感じてしまった。精一杯生きている彼らの強い目、笑顔、そこには悲しみだけじゃなくて強さみたいなのを感じたから。「誰も知らない」子供達だけの時間を少しだけ共有できたみたいな。私って、ひねくれてるのかなぁ。。。(^^; 【コウ】さん 9点(2004-08-26 02:15:19) |
2.歌すごく効果的。静かに進むのに釘ずけになった。 【ヒロヒロ】さん 9点(2004-08-12 14:40:58) |
1.学校へも行かず、そもそも戸籍上存在しているのかどうかもアヤシイ4人の兄弟姉妹。でも4人は確かにこの世に存在し生きている。逃げる父親、誰かすら判らない父親、幸せになる権利があると叫ぶ母親。そんな無責任な大人達に愛想を尽かしながらも、法にも守られない存在だとしても、法を守り最低限の社会性も保ち、社会の中に懸命に存在し続けるようとする子供達。都会の街の中で野生化して強く生きていく彼らは「助けてください」と叫ぶことも捨て、何より4人の家族の絆を選ぶ。こんなニュースを聞いたとて、無責任な親だの無関心な世知辛い世の中だのと思うだけだが、大人は、社会は、何よりもまず子供を守る義務を本当に果たしているのだろうか。子供を大人の都合にばかり合わせて生きさせてはいないだろうか。「長屋紳士録」的日本は死滅してしまったんでしょうか。 【亜流派 十五郎】さん 9点(2004-08-10 17:48:28) |