49.《ネタバレ》 まず、今から半世紀近く前にこのストーリー・構成を考え、映画化したことに賞賛。近年の映画は、構成を練りすぎて見ていて最初「??」となることが多い。例えば、時間軸をずらしたり、登場人物が複雑に絡み合っていたり。それはそれで面白いし、嫌いではないのだが、今作を観るとシンプルな方がよりストーリーに引き込まれ、臨場感が増す感じもした。エンディングありきのストーリーではなく、ストーリーを追ったあげくのエンディングといった感じがして、好感度も高い。先にシンプルとは言ったものの、途中、2転3転する流れは素晴らしいものがあり、今見ても全く色褪せない。マリオンが失踪する車の中で、会社の社長や取引相手の映像はあえて見せず、会話だけ(まるでマリオンが想像しているかのように)はめ込んだのは見事。効果音もシンプルながら、上手く観る側の恐怖心を刺激する。複雑になりすぎた近年の映画に食傷気味の方には是非お薦めです。 【グングニル】さん [DVD(字幕)] 8点(2007-04-21 21:26:11) (良:1票) |
48.こわっ! 若人あきらみたいなまゆ毛のジャネット・リーの絶叫と瞳孔が開いた演技は絶品です。マリオンはもとより、その消息を辿る者たちを襲う恐怖、という筋書きもゾクゾクします。剥製にしても覗き穴にしても、冷静に考えるとただの物体にすぎないんですが、そこはさすがヒッチコック、白と黒の陰鬱が非常に不気味です。あの黒板をツメでひっかいたような音響も突然鳴るもんだから、「こ、こえーよ!」と、テレビに向かって怒ってしまいました。皆さんがおっしゃる通り、その後のサスペンス映画に多大なる影響を与えたというのがよーく分かりました。サスペンスとミステリーとホラーを3ついっぺんに撮っちゃうなんてスゴイ。古典だろ?なんてバカにしちゃあ、いけません。 |
47.怖いですね~。 ヒッチコック作品で一番最初にこれを見てよかったと思います。 【STEVE-O】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2006-04-16 11:33:26) |
46.《ネタバレ》 例のシャワーシーン、あの状況で襲われる怖さもさることながら、ナイフで刺すシーンの音がまたすごい。サクッサクッとわりと軽い音なのだが、逆にそのせいで一撃一撃が致命傷に思えず、なぶり殺しにされているかのような恐怖を覚えてしまうのだ。怖え! 横領した4万ドルを出発点に二転三転するストーリーだが、最後までほどよい緊張感に包まれているため、観ていて全然油断する隙がない。なかでも、私立探偵の行方を沼のほとりに立つノーマンのワンカットだけで表現してしまうところは本当に凄いです。 【とかげ12号】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-11-22 20:58:47) |
45.地下室のシーンは正直マジにビビってしまいました。ストーリーに無駄もないし、なおかつ緊張感もずっとありました。さすがの一言に尽きる気がします。名作! 【アンリ】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-10-21 14:25:38) |
44.《ネタバレ》 恐いです。一人暮らしの友人に片っ端から見せてやろうっと。小心のユニットバス使用者にとっては辛い。ヒュンヒュンヒュン。 【ラナ】さん 8点(2005-01-15 22:28:06) |
43.以前井筒監督が「オモロい映画はネタバレしてもオモロい」と言ってたけれど、つまりはそーゆーこと。ちなみにワタクシが一番ゾーッとしたのは有名なシャワーシーンでもラストシーンでもなく、マリオンが乗り換えた車の中で、自分がいなくなった後の人々の会話を想像するシーン。車の進行方向と彼女のアップが交互に映されるのだが、最後(「4万ドル全額取り返すぞ」という台詞が聞こえるとこ)のカットの彼女の表情、怖えーったらありゃしない。 【ぐるぐる】さん 8点(2005-01-12 20:24:29) |
42.《ネタバレ》 さすがにオチは読めますけど、だからといって面白くないわけでもない。いやもう、怖いというよりはあんまり唐突に現れては殺して行く姿にちょっと笑ってしまったんですが(^^; 有名なシャワーのシーン、まさかヒロインが中盤で死ぬとは思ってなかったんで、そこは驚きました。 【あさしお太郎】さん 8点(2004-10-05 18:55:24) |
41.昔なんとなくヒマ潰しに観た映画だが、結構凄い映画。ラストは驚いたし、とても想像できませんわ。昔の映画だが、最近の映画に負けず劣らず出来の良いサスペンス映画。 【くうふく】さん 8点(2004-07-30 12:24:34) |
40.オープニングの音楽からドキドキさせてくれます。ところで、あの警官は結局何がしたかったんでしょうかね?モーテルに着くまでの間にもサスペンスを作っちゃうぞ!ということなんでしょうか。 【デューク】さん 8点(2004-06-27 03:01:34) |
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39.元祖。今となってはそこまでだけど敬意を表して。 (ビデオ) 【zero828】さん 8点(2004-03-27 12:21:51) |
38.《ネタバレ》 ゾックゾックきました~。甘い評価かもしれませんがすごくおもしろい。古き良き作品。二重人格という設定にも何の疑いもなく「そうだったのか!」と驚き。ハクセイなんかも気味悪くていいですね。きわめつけはあの音楽で…こわー。 |
37.《ネタバレ》 何だか観終わった後、心がざわざわとする映画でした。前半の車で逃げるシーンのカットや構図が、得意とするところの「不安」をつのらせ、中盤から後半のモーテル内のシーンで爆発させる運びなどは、さすが職人芸。カメラワークもよく考えられていて、有名なシャワーシーンはもちろん、刑事が階段踊り場で殺される場面、車が沼から出てくる場面等は、ゾクッとせずにはおられません。モノクロがこれだけ、冷たい印象を与える色だとは、この作品で知らされた気がします。 【映画小僧】さん 8点(2004-03-03 12:44:00) |
36.主人公と思しき人物であるマリオンがアッという間に殺されます。シャワー室での惨殺シーンはあまりにも有名だが、実は40秒ほどの短いシーンなのですね。私にはもっと長い時間に思えるぐらいの描写力でした。 アンソニー・パーキンスが良い味を出してますね。目がおよいでいるような虚ろな演技は、精神分裂的な人物像を非常に上手く表現している。彼はこの作品での印象が強すぎた為に他の作品からはオファーが来なかったようですね。それぐらい印象的でした。 個人的にこの作品がヒッチコックの中でNO.1だと思うのですが、特に印象に残るのはやはりラストシーンですね。ライラは地下室でミイラとなった母親を発見。すると突然背後から母親に紛争したノーマンが襲いかかる。その不気味さといったらこの上なしで、効果音も効き過ぎるぐらい決まっている。この怖さには他に類を見ないぐらいの衝撃が走りました。 |
35.《ネタバレ》 シャワーシーンとラストが凄いだけではなくて、あらゆるシーンに細心の注意が払われているから、そのメインの場面が輝くのです。探偵が電話からモーテルに戻ってくるシーン。ノーマンは何か作業をしているっぽいが、その表れ方がごくさりげない。しかもそれは、その前の会話で、今からその作業をしますと言っていたとおりのものだ。だからこそ、ミスリードとして機能している。そして、探偵が上の家にたどりつくと、母親が襲ってくる。途中で事務所を捜索しているから、時間的・空間的なつじつまは合っている。あと、序盤でマリオンが車の中から社長を見つけるシーン。ここは、何気ないことでも恐怖に感じるという彼女の緊張の心境を表すと同時に、後で失踪が明らかになった際、事件性を否定する根拠として機能している。そもそも、横領から始まる導入自体が、捜査に警察の関与が入ることを否定する根拠となり、作品の重要な前提を構成しているのだ。ここまでいろいろとつじつまが合っている脚本って、あまりない。 【Olias】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2004-02-02 01:28:51) (良:1票) |
34.《ネタバレ》 精神異常犯罪というテーマをここまで掘り下げて、サスペンススリラーに料理してしまう手腕はすごいですね。映画史的には、このテーマを内包した作品はこれ以前にもあったと思いますが、この作品の後、サイコスリラーが量産されたことを考えると、その価値の高さも納得です。使い古されたという感もしなくはないですが、それだけ多くの映画人がこのテーマを描いてきた証拠でしょう。シャワーシーンに顕著に示されるように、ヒッチ監督の見事なモンタージュがこの作品でも効果絶大です。カットを細かく割って、テンポを上げていく手法もありますが、この作品ではむしろ逆です。細かいカットをつないでいきながら、時間は経過させない。キャメラを何度も何度も似たポジションに戻す短いショットの連続。まるでスローモーションのように時間を長く感じさせて緊張感を出していきます。構成もいいです。主人公が死ぬわけないと考えて、安心しているところでシャワーシーンですから、「えっ。死んじゃったの?」って感じで、やっと主人公すら取り違えていたことに気付く。こんな調子ですから、最後の最後まで安心はできないというテンションが持続していきます。ノーマン・ベイツを演じたアンソニーパーキンスも名演で、テーマの先見性に目がいきがちですが、これらの「演出された」恐怖がなければ、金字塔どころか、時代に埋もれていた可能性も否定できないでしょう。もっともスリラーとは往々にしてそうゆうものなのかも知れませんが。 【スロウボート】さん 8点(2004-02-01 11:29:44) (良:2票) |
33.うむむむむ。すごい! と、うなってしまった。本当にうなっちゃった。 【ぷりんぐるしゅ】さん 8点(2004-01-22 20:19:08) |
32.《ネタバレ》 有名なシャワーシーンはそんなに怖いとは思いませんでしたが、そこに至る過程がジワリジワリときました。まるで蜘蛛が巣を作って蝶が舞い込むのを待っているような、そんなおどろおどろしさがベイツ・モーテルにはあります。やっぱり鳥の剥製が並んだ応接室の不気味さといったら……。剥製に囲まれたノーマン・ベイツがマリオンに「君って鳥みたいだね」と言うシーンには、ホント鳥肌ものです。実際はつぶやいただけなんですが、どうも舌なめずりをしているような空気が伝わってきて、それだけで固まってしまいました。また、怖さの演出という点においては、鼓膜を裏返されるような効果音がすばらしいですね。音楽だけでも神経が逆撫でされて、冷静ではいられなくなってしまう。しかも舐めるようなねちっこい映像とからまって、ゾーッとするような恐怖感が(汗)。マリオンが街から逃げるため、豪雨の中、車を走らせる場面も緊迫感がありました。これが映像だけだったら、フロントガラスに叩き付けられる雨をワイパーが猛スピードで拭い、視界は極度に悪く、たまに対向車のヘッドライトが見えてめまいを起こしそうになるっていう単調な場面なんですよね。あのキーキーとした効果音に、見事にやられてしまいました。他にも些細なシーンでゾゾッとした怖さ、皆さんも仰っていますが、日常の中の狂気のような怖さ、アンソニー・パーキンスの好青年っぽさが怖かったりとかしますよね。ただ、不満なのがラストシーン。ラストに余計な説明が入っているのがちょっと蛇足気味で、もったいないような気がしますが、多重人格物がメジャーでない時代、説明的な台詞が必要だったんでしょうね。 【元みかん】さん 8点(2004-01-21 06:26:27) (良:1票) |
31.《ネタバレ》 すごくハラハラしちゃったわー。 昔見たことあるのに。 ホホ。 これって話の意外性とかオチの斬新さとか、そういうので売ってる映画じゃないと思うのよね、アタシ。 特に精神異常を扱った映画が氾濫してる今では、そこまで目新しい感じもしないだろうし。 でもね、内容がわかってても思わずドキドキさせられちゃう、それがスゴイと思うの。 ヒッチコックって人は人間の心理ってものをよく知ってたんだろうなあって思うわ、アタシ。 こんなに思い通りに観客の心理を手のひらで転がせる監督さんが今はたしてどれだけいるかしら? 人間の心理ってものに鋭い感覚と強い興味を持ってた彼だったからこそ、こんな昔にすでに二重人格なんていう精神の異常を題材に扱った作品を作れたんじゃないかしら。 それに彼は観客の目線てものをよく知ってたんだと思うわ。 たとえば「4万ドルはどうなったの!?」って思ってると、必ずあの新聞紙にくるんだお金を映してくれるの。 まるで自分があの部屋にいて、実際に自分の目で見てるみたいに。 だからこそ余計に映画の中の世界にのめりこんじゃって、結果としてさらにドキドキさせられちゃうんじゃないかしら。 あとアタシ、ヒッチコックってきっとすごく怖がりだったんじゃないかなあと思って。 だってけっこう日常的な短いシーンひとつとってもドキドキさせるじゃない? 監督自身がすごく怖がりだから、見てる人にとって日常の中のなにが怖いかってのが手に取るようにわかるんじゃないかしら。 もちろんそれがわかっただけじゃダメで、それを映像化する技術も必要なわけだけど、ヒッチコックはその技術と恐怖に対するセンスとをバランスよく持ってたのかなあ、と生意気にも考えてみたりして。 でも…どうでもいいわね、そんなこと。 とにかくハラハラドキドキさせられたわ。 それで十分ね。 【梅桃】さん [地上波(字幕)] 8点(2004-01-21 00:23:44) (良:1票) |
30.初めて見たのは中学のときだったか高校だったか・・。こわくてこわくて、最後のあたりなどは、ほとんど薄目で見て、2度目か3度目に見たときやっとしっかと見た覚えがあります。ただ正直なところ今見たらどうなんだろ、やっぱりショボイんではあるまいか、と心配でたまらない。そもそも実は、ヒッチコックがそう好きじゃないから、ガッカリしてもいいや、とも思うんだけど、最後までトニ・パキにつきまとい、彼をうんざりさせたこの映画に、かつてのファンがガッカリしちゃったら、彼がかわいそう。何かのきっかけで偶然見てしまったら仕方ないけど、今後も自分から積極的には見ないだろうなあ、と思います。それにしても、新しい映画を作ったヒッチコックはやっぱり大したものだとは思いますが、これの製作にゴーサインを出した責任者は、もっと偉かった!と思います。昔の斬新な映画を思い出すとき、最近一番思うことは、それですね。お金を出した、製作を決定した、という人がいなかったら、どんな映画だって世の中には出てこれなかったわけですもの。 【おばちゃん】さん 8点(2004-01-14 23:22:33) |