57.サラリーマンを始めた頃、満員電車に乗り込んだ際の体制が不自然で、もぞもぞと体を動かしたら近接する女性から形容しがたい視線を送られたことを思い出しました。 憤慨したのが警察と検察の取調べのシーン。勉強になったのが日本の裁判制度の実情。最も大きな問題は司法が独立した権力になっていない現実(三権分立の意味を改めてWikipediaで確認してしまった)。出世の為に無罪判決を出さない裁判官って何ですか?! 冒頭から最後まで緊張感をもった展開が続き、周防監督の演出力を改めて確認させてもらった。日本の映画でここまでストレートに社会問題を扱って破綻していない作品はあまり記憶にない。 見ごたえは満点だけど、10点を付けられないのは、やっぱり映画はエンターテイメントであって欲しいと思うからです。 【アンドレ・タカシ】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2008-09-05 03:39:39) |
56.《ネタバレ》 あまりにも理不尽極まりない話ですが、私は男なので他人事では無いと思ってしまいました。冤罪とは被疑者から見るとこうも恐ろしく、無慈悲な結果に終わってしまうと思うと恐ろしく感じます。 ホントこのような事件が起こらない様にするには、車内に監視カメラを設置するくらいしか無い気がします。 【民朗】さん [地上波(邦画)] 8点(2008-08-12 00:29:44) |
55.日本の現代社会なんてこんなものだろと改めて痛感した映画だった。この腐った社会を変えてほしいが某首相はアメリカの言いなり。政界の連中はあほばかり。みんなこの映画を見ろ。 【ばっじお】さん [地上波(字幕)] 8点(2008-06-25 15:23:54) |
54.《ネタバレ》 刑事のずさんな取調べ体質、決して正しい判決が下されるとは限らない日本司法制度の盲点が浮き彫りにされた問題作。無実の罪を問われて厳しい取調べの末に留置場に勾留される痛々しい青年の姿。彼の苦悶の一年を擬似体験することによって冤罪の恐ろしさを肌で感じると共に、司法制度の専門的な知識を知る上で大変勉強になりました。 【獅子-平常心】さん [DVD(邦画)] 8点(2008-06-01 21:48:25) |
53.《ネタバレ》 示談でやってもいないことをやったと認めて生きるのか、やってないと訴え続けて有罪となって刑罰を受けて生きるのか。私なら後者かな。冤罪なのかそうでないのか、それは当事者本人と真犯人がいるなら真犯人との2人しか知りえない真実であって、第三者である裁判官はただ単に証言、状況証拠、物的証拠から機械的に判断することしかできない。それは裁判員制度で裁判員として召還される私達にも言えることであってその際には冤罪を生まないために真摯に検証する必要がある。と言うことを深く考えさせられる映画であった。 【いっちぃ】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2008-05-31 22:09:06) |
52.タイトルの通り『それでもボクはやってない』・・・その一言に尽きる映画でしたね。というかそれしかありません。緊迫感がずっと続き、全然長く感じませんでした。素晴らしいです。とにかく周防監督の素晴らしい手腕と、たまにエルレガーデンの細美に見える加瀬亮の演技に本当に拍手を送りたい気分です。邦画もまだまだ捨てたモンじゃないですね! 【ピルグリム】さん [DVD(邦画)] 8点(2008-03-12 22:41:15) |
51.《ネタバレ》 今後、生きていく為にも観ておくべき(役に立つ?)映画だと思います。2時間超の映画ですが、長さは感じませんでした。主人公は「やってない」としても真犯人が今更、見つかるわけでもないから被害者救済と自分の立場(この映画によると無罪が多い裁判官は国家権力に逆らってるということで左遷させられるらしいので)を優先すればおのずと有罪という判決になってしまうのでしょう・・・。その昔、おニャン子クラブが「おっとCHIKAN!」という「満員電車の中で女子高生がオタクっぽい男子をイタズラで痴漢にしたてて騒ぎストレス解消~!」って怖ろしいシングルを出していたのを思い出しました・・・。(映画評と関係ない話でスイマセン)次の周防作品が早くも楽しみですが(一体今度は何年後?)今度は明るいテーマでお願いしたいです。 【より】さん [DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2008-03-09 02:52:52) (良:1票) |
50.そもそも論であるが、公平な裁判制度が実施されている社会であればこの様な映画は創られずに済んだのである。何故我々が当事者の身になって考え、電車に乗る度に思い出し、冤罪になった場合を恐れながら生きていかなくてはならないのであろうか。大体裁判官に一般常識が無いのが多すぎるから、裁判員制度が創られる訳だし、いい加減にしろと言いたい。役人は正義に反しても罰にも問われない、という仕組みが問題である。映画自体は出来が良く、世間に知らしめた功績は大きい。しかし、結局どうしたらいいのか全く出口が見えてこない。我々がもしそういう立場に陥った場合、一番気に掛かるのは裁判費用など金銭についてではないだろうか。勝った場合・負けた場合を含めもう少し分かりやすく示して欲しかった。役所以下出演者の言葉は実に重く心に響いた。今回の場合、元凶は鉄道会社であるが、告訴を取下げなかった被害者の女性にも問題がある。絶対の確証が無ければ彼女自身も一生悩む事になる訳だし、反対に訴えられる事もあり得る。主役の疑われた時の対応が悪すぎるとしか言いようがないが。そして、絵に描いたような悪者役人の登場であるが、私なら先ず「おい、言葉使いどうにかならんか」から始まり、後は理攻めで捲し立てるだろう。実際、もっと酷い警察のでっち上げによる冤罪のニュースを最近良く聞く。とりあえずトップの「冤罪」という言葉の意味も知らない”友達の友達はアルカイダ”だけは即刻どうにかして欲しいものである。 【まさサイトー】さん [地上波(吹替)] 8点(2008-03-08 17:36:45) |
49.裁かれたのは痴漢行為ではなく、やっていないのだから「やっていない」とあくまでも主張してやまない西洋的近代個人主義精神なのである。そしてさらに左遷という形で裁かれたのは自分自身の判断で裁判を行う裁判官の西洋的近代個人主義による精神なのである。つまり個人の本心にもとづいて行動するアイデンティティはこの国では排斥され、場の空気を読め、と常にみんなが期待する役割を演じることが強制されるのである。だから交通事故をおこしたら被害のない方が、悪くなくてもまず謝り、不祥事を引き起こした省庁は、関係のない新任の大臣がまず国民に謝るのである。そもそもこの国の裁判制度は、もし無罪が乱発されたら、みんなが裁判で決着をつけるようになり、そうなると制度的に機能しなくなる貧弱なつくりになっているのである。そもそも西洋の正義なるものは未だに通用していないのに、形式的に西洋の正義が機能しているふりをし、学校でもそのように教えながら、実は個人を徹底的に圧殺する場の空気が支配する人権後進国なのである。年金さえ自国民の政府では管理できず、役人たちが食い散らかしてしまう公認汚職は裁けない社会制度後進国なのであり、ごまかしだらけのGDPによる偽装先進国だったのである。だから個人が個人の良心にもとずいて声を上げる精神は、制度の根幹に関わるとして統治機構により圧殺されるのである。よくできた脚本なので社会的示唆に富む映画になっていると思う。 【マンフロント】さん [映画館(邦画)] 8点(2008-03-07 22:28:25) (良:1票) |
48.裁判員制度が施行される前ですから、こういう裁判を扱った映画の価値は高いと思います。有罪率が99.9%という数字が結構ショックでした。これをきっかけにちょっと裁判について知りたいと思いました。 あと被害女性が嘘をつく動機に関しては「示談金目当て」というのが有力だと思うのですが、全くその言及がなかったのは意外でした。この映画の事例では被害女性の勘違いであったというのでもいいと思いますが、「高い有罪率→高い示談率」を利用して、金目当てで虚偽被害報告をする女性がいるのも事実です。 法廷外のシーンで取り上げることがあっても良かったと思います。 【くろゆり】さん [地上波(邦画)] 8点(2008-03-07 13:35:45) |
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47.それが全てではないだろうけれど、裁判の恐ろしさや正義とは何かとかいろいろと考えさせられました。 【frhun】さん [地上波(吹替)] 8点(2008-03-06 14:49:17) |
46.《ネタバレ》 いい映画だと思う。映画というのはそもそも主観的で恣意的なもの。中立である必要性は全くないし、そうあるべき意味もない。 この作品を一方的な見方で糾弾することは簡単だけど、これってそんな簡単な作品なのかな? ものごとを単純化してしまうと本来そこにあるはずの多様性を感じることができないと思う。中立であるべきなのは僕らであって、必ずしも作品の方ではない。 僕は多少首をかしげるところもあったけど、概ね作品の流れには感心した。主人公は痴漢をしたのか、していないのか、それを真実と言うのならば、結局のところそれは主人公以外に分からない、ということが最後に分かったのである。判決はあくまで有罪であり、それが事実の結果なのだから。ラストの宙吊り感は作品に深みを与えていると思う。 【onomichi】さん [映画館(邦画)] 8点(2008-03-06 02:01:08) (良:2票) |
45.《ネタバレ》 これだけ頑張っても無罪を立証できないんだ・・・ 【juju】さん [地上波(邦画)] 8点(2008-03-04 21:57:41) |
44.正直驚きました。裁判で勝利を勝ち取ることがこれほどまでに困難なことだとは。巷にはたくさんの裁判ドラマや映画がありますが、これほど考えさせられた映画はありません。おそらく観た人全員が日本の裁判制度に対して不信感を持つことでしょう。でもこれが現実なんですね。被害者の女の子が悪いわけでもないので、なんだか救いようがない… とにかくガッカリ感だけだ募る。 そういや、お金目当てで罪もないサラリーマンに対して「この人痴漢しました!」なんてことを平気でやってる女子高生がいるらしいので、女子高とかだったら学校でこの映画見せた方がいいね! 【ライトニングボルト】さん [地上波(邦画)] 8点(2008-03-03 19:03:39) |
43.もう怖くて満員電車には乗れません。無実でも逮捕、送検されればほぼ有罪になってしまうなんて・・・。刑事裁判って本当に怖いですね。また、裁判官が無罪判決を出すと左遷されたり、不利益を被るという件には改めて衝撃を受けました。 【クロ】さん [地上波(邦画)] 8点(2008-03-03 16:16:51) |
42.《ネタバレ》 まるで加害者のように描かれる被害にあった女性と、無罪なのに有罪になる被害者の主人公。裁判官とか刑事は自分の職務を全うしているだけなので、加害者側のように描かれているものの被害者ではない。結局、一番最悪なのは二人を不幸にした、実際に痴漢した人間。 田口浩正がチョイ役ながら出てきているのがメッセージなのか?(違うかな?)。 【やぶ】さん [地上波(邦画)] 8点(2008-03-03 07:35:08) |
41.《ネタバレ》 いい映画でした。ただ、見ていて幸せな気分になる映画ではありません。どちらかというとつらくなる。でも、細部にまで神経が行き届いていて、よくできています。それぞれの役者の芝居も、やりすぎず、ツボをおさえていてすばらしいです。一番最後の、主人公のモノローグと画面に出るメッセージが、余計です。あれでちょっと安っぽくなっちゃった。映画自体が完璧なだけに、残念です。 【コウモリ】さん [地上波(邦画)] 8点(2008-03-03 00:45:55) |
40.自分の意志・感情・思惑と関係なく、淡々と進行していく裁判。それぞれの人間がそれぞれの勝利のためだけに発する言動・行動。一人の人間として、裁判というものに関わらずに一生を全うしたい、と素直に思った。 【ハラミ定食】さん [地上波(邦画)] 8点(2008-03-02 18:25:51) |
39.6000万人超の全男性諸君は、電車内での行動を常に気をつけないといけないと警鐘を鳴らしてくれただけでも十分存在意義のある作品になったと思う。正しい証言をしても再現ビデオで立ち位置等を立証しても、目撃者に証言してもらっても「男性の痴漢容疑=原則クロ」という風潮があるので、奇跡でも起きない限りは無罪放免にならない。勿論その裏には本当に卑劣な犯罪を起こしてる男性、その被害に遭われて辛い思いをされた女性も多くいると思う。 内容が内容なだけに、女性の方の中には不快に思われた方もいると思う。しかし「男女平等、法の下の平等」という側面で考えた時、少なくとも現在痴漢犯罪は、被害者女性の証言が圧倒的に有利であり、それは必ずしも法の下で平等では無く執り行われているという現実を見せたという意味で、周防監督の10年ぶりの本作は、裁判制度、検察の姿勢、警察の取調べ方、裁判官、被害者容疑者の存在、そしてなにより世間の風潮に何かを問いかけるきっかけを作ってくれたと思う。 勿論痴漢は許されない。しかし無罪の人間が誤って処罰される事も決して許されてはならない。主役を演じた加瀬亮さんが、日本アカデミー賞最優秀主演男優賞クラスの素晴らしい演技をしているのも見所だと思う。 |
38. 電車に乗るのが怖くなりましたが、よく考えてみると電車だけじゃないですもんね。うーん、大丈夫なんでしょうか、この国は。 【海牛大夫】さん [地上波(邦画)] 8点(2008-03-02 12:46:09) |