6.《ネタバレ》 ホメ言葉として『60年代の特撮映画』のテイスト、というか60年代のSFテイストを感じる作品でした。
というのは、この作品に良心的な意味での「科学万能主義」がしっかりと息づいていること。
火星探査、その事故からの生還の為に、全てのイデオロギーを超えて人々が力を合わせる姿が描かれていたからでしょう。
中国の協力が描かれていることを指してるんじゃないですよ。
NASAが情報公開を必須として活動していること、NASAに関わる人びとの人種、宗教の雑多さが描かれていること。
さらに理性を失わない科学者たちの姿を描いていることで、バラ色の未来を無邪気に夢見られていた頃のSF映画っぽさがしたのだと思います。
人種問題も宗教問題も解決し、国境がなくなり、戦争もなくなっている。そんな未来を夢見ていられた頃は幸せでした。
どうしてそんな未来をイメージできなくなってしまったんでしょうね。
火星に取り残された主人公のように、希望を失ってはいけないんでしょうね。