181.《ネタバレ》 それぞれの立場から人間の本質を描いているので重たいです。元アウトローのマニー。本心から逃れられないローガン、経験値の低いキッド、自分流正義の保安官、弱い立場で他人の手を借りてでも仲間の仇を討ちたいと思う娼婦たち。時が経って環境が変わって年齢を重ねても、怒りに昔の自分が出てしまうマニー。クリントイーストウッドが監督として描きたい事は人間の本質なんだと、当時は分からなくても他の作品を見た今は思います。 【zeke】さん [映画館(字幕)] 10点(2015-05-21 01:11:29) |
180.《ネタバレ》 噛ませ犬みたいなあの役にリチャード・ハリス。キャスティングもすごいが、演技もすごい。善悪の彼岸を見つめて、結論を出さないのがイーストウッドの美点。傑作ですね。それにしてもデヴィッド・ピープルズって、出来不出来の差が激しいな。 【Gioachino】さん [DVD(字幕)] 9点(2015-04-20 23:32:31) |
179.《ネタバレ》 主人公と敵対する役ではあるが保安官は決して悪ではない。いや、あの時代からすればものすごく真っ当な正義を執行するものなのだ。保安官自身が「法」であったのだ。現代の価値基準から見れば行き過ぎの感はあるが、あの時代はあそこまでせねば治安の維持は出来なかった・・・。しかしその「行き過ぎ」がキーとなり物語が動く。恨みから殺人の依頼をする娼婦たち、恨みから保安官を殺す主人公。…それぞれに和解する機会はあった。互いに歩み寄り、話し合ってさえいれば悲劇は避けられたのに。しかし、些細な行き違いから憎しみは連鎖する。憎しみの連鎖が生み出した結果に娼婦も若きガンマンも唖然とする。行為が行われるまでは、それが行われれば恨みが晴れてすっきりすると思っていたであろうが、結局は後味が悪いだけだ。殺し合いというものの現実をしっかり考えるべきなのだ。。。。保安官との決闘シーンで爽快感を期待していた”観客”もまた「許されざる者」なのかも知れない。 【まめ】さん [DVD(字幕)] 9点(2015-02-25 17:11:15) (良:1票) |
178.《ネタバレ》 ○久しぶりに鑑賞してみると、改めて骨格のしっかりとしたきわめて単純なストーリーだと感じさせられる。○シーンごとでの映像の対比が素晴らしく、是非映画館で堪能したかったと思わせる。室内はアップで暗いショットが多く、野外は引きのカメラで比較的明るく見せる。○その暗闇の中でライフルを構えるイーストウッドのかっこよさには痺れた。 【TOSHI】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2015-01-17 23:50:37) |
177.《ネタバレ》 現代ハリウッドの歴史と共に生きてきた、もはや生ける伝説と化していると言っても過言じゃないクリント・イーストウッド監督。その代表作と呼ばれるものはだいたい観てきたし、その何作かは僕の感性に少なからざる影響を残してきたのだけど、この数々の権威ある賞に輝く彼の代表作だけはずっと未見のままでした。理由は単純で、ひとえに僕が西部劇が苦手だから…。でも、そんな個人的理由でもしかしたら傑作を観ずじまいでこのまま一生を終えるかもしれない(大袈裟?笑)という懸念を払拭するためにこの度鑑賞してみました。いやー、さすがイーストウッド、シブいですね~。まだ俳優として脂の乗り切っていたころの彼が演じる主人公は、荒野に建てられた一軒の寂れた小屋で子供と共に平凡に暮らす初老の男ウィリアム・マニー。しかし、彼の元を一人の若い賞金稼ぎが訪ねてきたことから、マニーの隠された過去が明らかとなる。彼はかつて無法の限りを尽くした伝説のガンマンだったのだ。そんな今や落ちぶれてしまった老元ガンマンの過去を回想形式で描くのかと思いきや、そこには一切触れず、あくまで金のために再び銃を手に取り賞金の懸かった悪逆なカウボーイを殺すために荒野をゆく彼の姿を淡々と追った、シンプルでありながら深いストーリーは見応え充分でした。賞金首である、女の顔を切り刻んだカウボーイよりも、強大な権力欲を糧に街を支配する悪辣な保安官を最大の悪役に設定したところもお話に奥行きが拡がり良かったです。そんな治安維持に関しては惜しみない情熱を注ぐ保安官に、愛する妻の尽力により立ち直った老ガンマン、人を殺すことを単純に格好良いと思う血気盛んな若者、金のことしか頭にない娼館の経営者、男の暴力に怯えながらも娼婦として生きざるをえない女たち…、それぞれに許されざる者がいて、誰もが単純に正義でも悪でもないという、そんな登場人物たちの深甚なる人物造形はさすがイーストウッドですね。人は誰しも自分本位なエゴを抱え、その感情のぶつかり合いの果てに様々な悲劇が巻き起こされるという、現代社会にも通じる今作のテーマは、それまでの勧善懲悪の娯楽西部劇への彼なりのある種の総括ともとれると思います。うん、やっぱり僕の個人的に苦手なジャンルである西部劇ということで、彼の数々の名作群の中では若干落ちるとはいえ、素直に観て良かったと思います。良作。 【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 8点(2014-08-24 22:59:12) |
《改行表示》176.《ネタバレ》 最近イーストウッドの出演作、監督作を観始めてその流れでこれも鑑賞。 些細な事(彼にはそうは言えないか?)から暴力が振るわれ、連鎖が起こり、否応なしに巻き込まれた人々が次々に死ぬなんて、画面も暗けりゃ話も暗い。脚本が凄いのか、一連の暴力沙汰への登場人物の巻き込まれ方と末路が生々しい。他の選択肢があるかもしれないけど現状や信念からそれはできない、みたいな。それぞれの過去への言及も含みがあっていい。どれが本当の事でどれが嘘なのか。おおよその見当はつくけれど、全てがはっきりとは断定できない。面白いキャラだがあっさり退場しちゃうイングリッシュ・ボブは象徴的。リチャード・ハリス、もっと見たかったなあ。 人はみな罪人、みな許されざる者。だけど一方で善や正義の顔も持つ。 なんだか自分がこの映画を全然咀嚼しきれてない感じが凄くするので、時を置いてまた観たいです。イーストウッド監督作、癖になってきました。 【マッイヤ~ン】さん [DVD(吹替)] 8点(2014-07-14 23:38:22) |
《改行表示》175.《ネタバレ》 リアルな人間像が印象的な、西部劇らしくない西部劇。 立場によって許されざる者が違ってくるのは現代にも通じるところ。 それぞれが自分なりの正義にしたがって行動する。 敵役の保安官からすれば自らの残虐行為も町を守る職務を遂行するため。 保安官に蔑視される娼婦たちは、二人のカウボーイのうち暴挙を止めようとした誠意ある若者のほうまで殺害対象とする。 誰もが正しく見えそうで、誰もが間違っている感じ。 善悪がはっきり分かれた勧善懲悪ものではなくリアルな社会を切り取ったドラマになっているが、それが西部劇に求めるものかと言えばそうではないのでスッキリとはしなかった。 【飛鳥】さん [DVD(吹替)] 5点(2014-04-11 20:25:58) (良:2票) |
《改行表示》174.《ネタバレ》 いかにも1992年に撮られた映画、という感じ。いわゆる「西部劇」を期待して観てはいけません。 西部劇お馴染みの銃・馬・カウボーイ・駅馬車・保安官・名ガンマン・復讐・酒場…等は登場しますが、その中身というか主張内容は全く違うものとなっています。それらの道具を使って現代の価値観に合わせて作った、という感じ。黒人差別を全く描かず、触れもしない点、銃を構えてからぐだぐだ喋る点、教育的?というかメッセージ性が強い点などがやはり違和感がありました。 この映画の設定が「もし2013年が西部開拓時代だったら」とかいうものなら「現代の価値観だとこうなる」というのが通りますので、良い作品だったと思います。 また、馬や銃の扱い方ももうちょっと練習してくれよ・・・とも思いました。 スタッフやキャスト的な面では、まさにイーストウッドだな~という感じ。映画終盤までは地味~に立ちまわっておいて、最後にドカンとかっこいいシーンをもってくる、みたいな。パーフェクト・ワールドとかグラン・トリノに通じるものがありますね。 【53羽の孔雀】さん [DVD(字幕)] 5点(2014-04-06 00:43:08) |
173.イーストウッドらしい渋さ、男らしさは出ているけど、それはどの作品もそうな訳で。この時代の殺って殺られてという場面が多い中、それを躊躇するキッドが印象的。 【noji】さん [CS・衛星(吹替)] 5点(2013-12-30 11:59:55) |
《改行表示》172.《ネタバレ》 本当にメインキャストすべてが許されない人たちでした。 正義は勝つ!というカッコいい西部劇に対し、これはまさにリアル西部劇(リアルな西部劇は知りませんけど^^;)。 若造のハッタリ君を使って、そのドロドロした世界を示してくれたという感じです。 ただ、そのハッタリ君も自分の手を汚して「許されざる者」の仲間入りをしてしまいましたが・・・ イーストウッドはもちろん、憎まれ役のハックマンの存在感が光っていたと思います。 【午の若丸】さん [DVD(字幕)] 6点(2013-12-22 17:28:01) |
|
171.《ネタバレ》 リメイク版から興味をそそられての鑑賞。びっくりする程忠実にリメイクされていたオリジナル版でした。話のつまらなさもそのまんま。イーストウッドから謙さんの気魄は感じず。一点だけ違った「その後商売で成功したらしい」には怒りがこみ上げます。「お前だけ幸せに暮らせると思うなよ」 |
170.《ネタバレ》 個人的には保安官が一番許せない。いつの時代も権力を振りかざすやつは嫌われるのである。しかし西部劇の映画というのは古臭さを感じることなくお洒落に映る。 【いっちぃ】さん [地上波(吹替)] 7点(2013-10-12 02:40:23) |
169.出てくる全員 許されざる者でしたね。イーストウッド側から見ればジーンハックマンは許されざる者ですがジーンハックマンから見ればイーストウッドはとんでもない悪人ですから・・ 【東京ロッキー】さん [地上波(吹替)] 6点(2013-10-04 09:11:00) |
168.説明がしづらいんだけど心にしみるものがあった。最愛の妻を得て改心したんだけど、やはり業というのか、逃れることができない運命というのかにしばられてしまう悲しみみたいな感じ。ジーンハックマンモーガンフリーマン二人の名優もクリントイーストウッドの名作に華をそえた。賞獲りになったはやっぱり映像演出面の評価をもらったような気がする。レトロをうまく現代風にアレンジして違和感無く観客を引き込ませるとこなんか。 【タッチッチ】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2013-09-23 13:31:54) |
167.《ネタバレ》 許されざる者が誰なのかを最後まで考えさせる作品でした。出てくる人達は娼婦達も含めて全員何らかの罪を負って生きているように見えます。しかし監督としては主人公のマニーを最も許されざる者として描きたかったのでしょう。それは「普通に生きる」というだけでは駄目で、「罪に向き合って生きる」のでなければ贖罪にはならず、結局「本性は許されざる者でありつづける」という厳しい指摘のように思いました。苦しめられた主人公が最後にバンバンと悪をやっつけてカタルシスを得るのが従来のイーストウッド主演作のパターンですが、最後にバンバン殺して「自分が一番悪い奴です」という落とし方は見事というか、見る人を考えさせる作品にしています。晩年の彼の映画の作り方はけっこう好きです。 【rakitarou】さん [DVD(字幕)] 7点(2013-09-18 21:42:04) |
166.自分を真人間にしてくれた死んだ妻との約束も破り、幼き子ども二人を残し人殺しの旅に出る男の心境がどうもわからない。単なる賞金稼ぎなのか、売春婦を傷つけた(どうしてもかすり傷にしか見えないが)ならず者に正義の剣を振るうためか。これでアカデミー賞とは恐れ入る。所詮、米国人のための米国映画だ。現在公開中の渡辺謙主演邦画を見るために見たのだが、見るべきか迷ってしまう。 【ESPERANZA】さん [DVD(字幕)] 3点(2013-09-17 22:47:38) |
《改行表示》165.《ネタバレ》 初見の時はえらく感動したものです。 弱い立場の女性のために立ち上がった男たちの正義の鉄槌に! って、改めて見直してみると一体何を見てたのでしょう、全然話違うじゃーん! 娼婦に暴力を振るう男、独裁的な保安官、オーバーに言って殺しの依頼を吹き込む娼婦の仲間たち、その話に乗っかってワラワラ集まってくる賞金稼ぎたち。 クリント・イーストウッドや仲間のモーガン・フリーマンも所詮は賞金稼ぎ、つまりは人殺しなわけです。 さてそーなると許されざる者とは一体誰のことなのでしょう。 初見の時はそりゃもう元凶の、女に暴力を振るった男だと思ってたんですけどね。 どうやらそんなに単純ではなかったようです。 所見の時の印象のままだと、ちんちんの小さい男が許されざる者になってしまうところでした(ソノ事を笑われて暴力に至ったので)。 ともあれ主演のイーストウッドは依頼を果たし、今度はフリーマンの仇討ち。 そして最後はお説教。 こんなもん完全に極悪じゃないですか。 完全なる許されざる者です。 やり過ぎとはいえ職務を全うした保安官のジーン・ハックマンのほうに正義はありましたね。 ただ一点、伝説の殺し屋とも言われたイーストウッドが序盤、亡き奥さんによって改心したはずなのに意外とあっさり賞金稼ぎの道に戻ってしまったのはよくわかりませんでした。 これ、日本版でリメイクされるみたいですが、どーなんでしょうね? 【ろにまさ】さん [地上波(吹替)] 8点(2013-09-14 23:05:06) (良:1票) |
《改行表示》164.《ネタバレ》 初めての試写会で鑑賞した作品で、ドンパチ西部劇だと思って観に行っていたのものの良い意味で期待を裏切られ楽しめました。【追記】邦版を前にしてTVでやっていたので再鑑賞、印象的なシーンが無かったんですけどカットされているのかな?他の作品と勘違いしてるかな?ブルーレイ買って確かめようかな。。。 【ないとれいん】さん [試写会(字幕)] 7点(2013-09-14 08:06:44) |
163.リメイク版の試写会に行くことになったので、久々に見ました。以前と変わらず、おもしろいとは思えませんでした。しかし、演出の良さやセリフ回し、短期間で用意された町のセットなどがとても完成度の高いものであったことに気付くことができ、見なおしてよかったな、と思いました。DVDの特典映像がとても充実しているので、そちらも見る価値あり。 【カニばさみ】さん [DVD(吹替)] 6点(2013-09-02 23:33:20) |
162.《ネタバレ》 数年ぶり2度目観賞、日本版公開に向けての復習。クリント・イーストウッド監督・主演の渾身西部劇。やはり物語の主旨が分かりづらいです。元殺し屋と甥、その相棒、保安官、娼婦、賞金首など様々な立場それぞれの善悪をありのままに描き出すことで、正義と悪は紙一重ということを伝えたいのでしょうか。米アカデミー作品賞受賞作。 【獅子-平常心】さん [地上波(字幕)] 6点(2013-05-27 00:17:28) |