74.《ネタバレ》 すごく丁寧にまじめに作られた作品。早雲荘のレトロな作り、本で埋め尽くされた馬締の部屋の中、古くさい辞書編集部の中、神保町の街並み。匂いまでも感じられそうだ。辞書編集部の作業はおそるべき量を、おそるべきアナログさで進めている。見ていて気が遠くなる。そりゃあ10年以上はかかるよ。今の辞書づくりもああなんだろうか。とりたてて予想外のできごともなく、淡々と物語が進んでいくのに、なぜか引き込まれていく。俳優さんたちもみな好演。気持ちよく見ることができる。でも、原作が未読なので、最後まで「舟を編む」ってどういう意味かわからなかった。どこか説明されていたのを私が見逃しただろうか。 【チョコレクター】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2022-12-13 20:06:40) |
73.《ネタバレ》 松田龍平すごい。 彼は現時点で日本を代表する演技派男優に違いない。 真面目で不器用で鈍感な男を見事、演じている。 娯楽性は控えめだが、とても温かみのある人間ドラマだった。 皆で一致団結して辞書の編纂をする。 何か共通した目標に向かって必死に取り組む事の高揚感を、この映画を見ていて共有する事ができた。 ただし、この映画に対して、何か突き抜けないものを感じた。 それはおそらく、展開に卒がなさすぎて、うまく纏まり過ぎているからだろう。 【にじばぶ】さん [インターネット(邦画)] 7点(2021-02-25 23:11:53) |
72.若いうちに自分に向いている職業に出会えたマジメくんがうらやましい。マジメくんのような生きづらい人が生きていける環境があってよかった。でも、最後に紙の辞書を引いたのはいつだろう? 【木村一号】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2020-11-29 17:44:20) |
71.ものすごーく地味でしみじみとした映画でした。 良くも悪くも。 宮崎あおいの透明感や清楚感が際立つ映画でしたが、 思ったほど出番が少なかったのは残念でした。 はすっぱで少し若い黒木華を観れたのも乙でした。 【愛野弾丸】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2020-10-18 18:47:55) |
70.《ネタバレ》 辞書編集という地味目の題材で、見る前は少し不安もあったのだが、見始めるとそれが興味深く、最後まですんなりと面白く見ることができた。また、主人公のマジメ(松田龍平)が自分の意見がうまく言えないようなもどかしい人物なのだが、辞書編集という仕事を通して生きがいを見つけ、変わっていくさまがとても感情移入できるし、主人公の周りの人物もみんな個性的で面白く、それも本作を飽きずに面白く見られた要因ではないかと思うし、松田龍平をはじめ、辞書編集部のメンバーを演じる俳優陣が全員ハマっていたのも良かった。笑いどころも多く、中でもマジメが惚れたかぐや(宮崎あおい)に宛てて習字でラブレターを書いているのにはすごく笑ってしまったが、見ていて同じ三浦しをん原作の「ウッジョブ 神去なあなあ日常」でも強烈な告白シーンに笑ってしまったので、原作を知らないながらここで同じ原作者であることを強く感じた。異動前に西岡(オダギリジョー)が自分の体験から考えた「ダサい」の用例も思わずクスっと笑ってしまう。ただ、15年間の出来事を描いているためか、マジメとかぐやの恋愛やタケ(渡辺美佐子)の最期などもっとじっくりと見たかった部分もあったのは確かで、その辺は原作やアニメだとどうなんだろうと感じてしまうのも事実。演出としては平凡な印象があるが、松本(加藤剛)が亡くなるシーンを直接的に描かなかったのは正解だったと思う。一つの辞書を作るのには細かな作業と長い年月が必要ということがよく描かれていて、そのあたりを知るにはとてもいい映画だ。劇中に登場する猫の名前がなんとも松竹らしい。 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 6点(2019-11-10 17:33:08) |
69.先に原作を読んでからの視聴。 ほぼほぼ原作に忠実に映画化されていると思います。 辞書作りの奥深さ、大変さを、涙あり笑いありの心温まるストーリーに仕上げてあります。 辞書は誰でも一度は使ったことがあるだろうし、興味はなくとも身近なものだし勉強にもなるので、たくさんの若者に見てもらいたい映画です。 【めたもん】さん [DVD(邦画)] 6点(2019-04-26 07:25:29) |
68.《ネタバレ》 辞書編纂という題材もさることながら、笑いあり涙ありで普通に楽しめた。 「右」と「恋文」だね。 【すたーちゃいるど】さん [地上波(邦画)] 8点(2019-02-10 15:05:14) |
67.主人公のマジメ君がホント自分の意見が出て来ない、もどかしい人なのだが、適任な辞書創りの主任となり成長していく。言葉が詰まって変な間が多いのが、またもどかしいのだが、それも慣れてくると人間味があって良い。面白かった。 【SUPISUTA】さん [DVD(邦画)] 8点(2019-01-10 16:13:03) |
66.《ネタバレ》 何となくいい映画のように見えるが不満な点も多い。 基本的には不器用すぎて生きづらい人生になりそうだった主人公が、幸運なめぐり合わせと相応の自己変革を経て、社会生活と私生活で自分の居場所と役割を固めていった話と取れる。まことに都合のいい話で羨ましい。 社会生活の面では、主人公が特に見込まれて自分の特性に合った仕事につくことができ、またその仕事を通じた能力開発が促された上での成功だったようである。何十年も同じ仕事で済むなら幸せだろうが、しかしその仕事がまるで周囲に偏見を持たれるもののように描写されていたのは共感を削ぐところがある。この映画では年代を1995年(Windows95の発売の年?)から2010年までと特定し、その間の情報化の進展を背景にした物語にしていたようだが、それなら最後は主人公が自らデジタル辞書(大辞林web版のような)を提案するくらいの発展性は見せてもらいたかった。それでこそ当初からの「今を生きる辞書」の実現になり、同時に昔ながらの古臭い仕事という印象の払拭にもつながったと思われる。 また私生活の面では、男女の役割や関係の変化を背景に、主人公の特性に合った配偶者が得られたことが語られていたように見えなくもない。しかし前半の展開が都合良すぎなのはまあいいとして、結局最後まで話が深まらなかったようで印象に残らない。そもそも主人公のような変人が宮崎あおい級のカワイイ系女子と一緒になるのなら、女子の方もよほど個性的なところを見せておかなければ釣り合いが取れないわけで、今どき単に板前志望の女性というだけでは弱い。また終盤に至っても、パートナーがわざわざ作ってくれた雑煮を食わないで放置していたというのは最悪だ。互いの仕事を尊重し合う関係はできていたのかも知れないが、最低限の思いやりも返せないのではいつ破綻するかと気が気でなかった。逆に最後を「面白い」で済ませたのが安易に思われる。 なお映画の後に原作も読んだが、それほど妙な改変もなく誠実に映画化しようとしたらしいことはわかる。ただ「迎えにきてくれたんだ」のところは、原作では言われた方がキュンとする感じだったが、映画では印象が弱まっていて残念だった。映画独自のよかった点として、手紙が読めないといって本気で怒っていた様子は好きだ。また辞書編集部OBが書いた「ダサい」の用例が、まさに「今を生きる」表現だったことを如実に示した台詞があったのは面白かった。 【かっぱ堰】さん [DVD(邦画)] 6点(2018-08-04 13:56:58) |
65.非常にシンプルなストーリー。 冷静になって思い返せば、特にこれといったことは起こっていなかったように思います。 悪い人も出てこれなければ、理不尽なことが起こるわけでもない、、 悪くいえば「雰囲気」で持っている作品でしょうか。 薄っぺらになりそうなところを救っているのは、キャストのおかげか。 松田龍平、見終えてみてこの主人公は彼以上のキャステングはないくらいに思えました。 そして、脇を固める実力派の面々、、、とても心地よい雰囲気に浸ることができました。 【午の若丸】さん [DVD(邦画)] 7点(2017-09-18 21:52:23) |
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64.《ネタバレ》 辞書作りの大変さが垣間見れて、とても興味深かったです。 ラブレターを筆で書いてるところには笑いました。 【へまち】さん [DVD(邦画)] 6点(2017-08-13 18:43:42) |
63.《ネタバレ》 映画としての盛り上がりや起伏のある映画ではないが、静かな主人公に合った静かな物語。中盤までは期待高まるが、中盤以降はあらかた予想通りの展開。 なんともよかったのが、大量の本や資料に囲まれた辞書編集部でおこなわれる社員たちの地道な作業ぶり。おかげさまで、用例採集なんていう独特のワードも頭に残り、辞書編集の裏側をのぞけて興味深い。 松本さんや荒木さんみたいな温厚で器の広い上司の意志を引き継ぎ、辞書『大渡海』の編集を通して人間的に成長する馬締。その仕事場での様子は伝わるのだが、香具矢との交流があまり描かれていなかったため、彼女とのオフタイムでのやり取りはオマケになってしまい、淡々とした勿体なさを感じてやや残念。 この映画内で辞書に対する馬締の魅力が最大限伝わりきったとはいえず、最後の松本から荒木へ宛てた手紙で彼の名前が出てきても、深い感動には至らなかった。 【カジノ愛】さん [インターネット(邦画)] 6点(2017-02-17 01:30:07) |
62.原作を読んでいるけど、あんまり映画向きとは思えなかったが、意外に良く出来ている。 すごく地味だけど。 WEBで調べられる時代に、紙の辞書はあまり使わないよなぁ。もちろん、持っているけど、最近いつ使ったか覚えていない・・・ 【あきぴー@武蔵国】さん [DVD(邦画)] 7点(2016-11-14 22:59:40) |
61.《ネタバレ》 辞書編纂の話であらすじと内容だけなら5点くらいですが、個性的な愛すべきキャラ達と役者さんの演技で高得点になりました。序盤は情けなく冴えない馬締君ですが生きがいを見つけてから活き活きと輝き出し、先輩社員ともコミュニケーションを取ろうと頑張る姿は笑えるしほっこりします。下手な役者さんではわざとらしくなりそうな難しいキャラだと思いますが見事に松田龍平さんが演じきって非常に魅力的な人物となっています。あとは先輩社員の西岡は、真面目で淡々としがちなこの映画のいいスパイスになっていて、馬締ととってもいいコンビになっていくサマも微笑ましいです。かぐやちゃんも大家さんも職場の面々もいい味を出しています。何度も見たくなるのは、基本的に悪い人間が出てこないので安心して見られるからかもしれません。人生をかけられる仕事を見つけた馬締君を羨ましくも思いますし、また職場にいる冴えない後輩達を「もっと輝ける場所があるのかも?」とも感じるようになりました。年に一度くらい見たくなる映画です。 |
60. 地味な映画ですが、良いシーンがたくさんあります。映画の内容と同じく、スタッフが丁寧に映画を作っている気がします。 【海牛大夫】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2015-12-28 22:13:08) |
59.《ネタバレ》 まず、「辞書編纂」をテーマにした作品というだけで興味をそそられました。 そして、その地味ながらも崇高ささえ感じる辞書編纂の作業、そして言葉というものの奥の深さを感じました。 もちろん、映画としても良くできていて、辞書完成までの長い時間の移り変わりを流行やファッション等でうまく表現していたり、辞書だけでなく主人公の成長もはさみ込みながらのストーリー展開といった工夫も効いていました。 【TM】さん [地上波(邦画)] 8点(2015-11-26 00:48:28) |
58.《ネタバレ》 普通に良く出来ていると思ったが、ブラック企業的な働き方を「綺麗なもの」として描いているのが不満 徹夜で泊まり込みで作業するのが感動、ってそれは違うだろ… |
57.《ネタバレ》 惜しい。石井ちゃん惜しいですよ エンディングにクリスタルキングの楽曲を持ってこれるほどの強心臓とセンスを持っていたなら確実に9点投じていたんですがね 大渡海の成功願ってゆえの 大都会だとか。 【3737】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2015-05-08 21:27:43) |
56.《ネタバレ》 まさにマジメな映画。優等生みたいな映画で退屈でした。悪くないけど最初から最後まで、これといって特に何もおこらない。すごい大変な作業なんだな、ってのは伝わってきた。 【虎王】さん [DVD(邦画)] 5点(2015-05-07 00:00:50) |
55.今どき15年もかけて1つの製品を作るというと、リニアモーターカーか三菱リージョナルジェットぐらいしか思いつきません。「ペイするのかよ」というのが最初の疑問です。そこそこ大手の出版社のようなので、マジメ他1名の正社員の年収を600万円とすると、合計で1200万円。加えて加藤剛や小林薫や伊佐山ひろ子の非正社員組を合計800万円で安く買い叩いたとして、都合2000万円。15年間の人件費だけで、ざっと3億円です。しかも発刊するまでは、一方的な先行投資でしかありません。それに、仮に定価1万円で売ったとして、出版社の取り分を7000円、そこから印刷代等の経費を引いて6000円の利益を得られたとしても、5万部売れてようやく人件費とトントンです。今どき、新規の紙の辞書にそれだけのニーズがあるでしょうか。せいぜい既存の辞書の改訂版で十分ではないでしょうか。 折しもこの15年の間に、少なからず競合するであろう紙版の『imidas』も『知恵蔵』も廃刊になりました。そういう現実を踏まえるなら、企画自体を見直して傷口をできるだけ小さくしたほうがよろしいかと。経営判断のできない経営陣のおかげで、血眼になって働く現場の労働がかえって赤字を生むという、実際によくある悲劇にならないことを願うばかりです。 もっとも、マジメの私生活の部分はあだち充風味のメルヘンでした。15年ががりの辞書づくりも、現実離れしたメルヘンと捉えればそれなりに面白いかな。 【眉山】さん [インターネット(字幕)] 4点(2015-04-19 18:47:33) |