88. 10点以上をつけたい作品です。 無事に不時着を成し遂げ英雄視された機長が迎える査問の危機。思いもかけぬ疑惑を掛けられ不安になる主人公に完全に同一化して観ていました。説明する言葉もなく立ちすくむ自分に比べて、主人公は適切な反論を繰り出していきます。その正当性にいちいち感動。これが欧米流の論戦であり公正さなんでしょう。素晴らしいです。日本でこんな事が出来るのかと思ってしまいます。 一通りの選択肢に挙げられた別の可能性を検証した後にボイスレコーダーを再生するくだりがありますがそこで明らかになるのはすべての可能性が検証されていたこと、そして、それまで検討すらせれていなかった緊急時の対応がなされていたことです。ここまで圧倒的に機長の手腕が立証されるとカタルシスです。 気持ちの弱い自分ではこんな査問に耐えられないでしょう。自分を信じ査問に耐え、それがボイスレコーダーでそれが報われる、素晴らしい展開のシナリオでした。 【たこのす】さん [地上波(吹替)] 10点(2023-04-13 17:49:25) |
87.《ネタバレ》 結構最近の事故だと思ってましたが、月日の流れるのは早いものです。機長の英断により多くの乗客の命が救われ、機長はヒーロー、めでたしめでたしで終わったものと思ってましたが、まさか、裏側でこんなことになっていたとは・・・。この知られざる事実が、どうして詳らかになったのかと思ったのですが、機長自身による原作があるようです。和訳はされていません。未読です。テーマに対して素直で、余計な表現がなくて潔いなと思ったのですが、後でクリント・イーストウッドが監督であることを知りました。なるほど、イーストウッドらしい映画です。トム・ハンクスは実際に老けたのか、老け役だったからなのか、これまでとは違う感じでした。 【camuson】さん [DVD(字幕)] 7点(2023-02-27 21:01:23) |
86.良くできた美談と言えばそれまでだが、淡々としながらもコンパクトな上映時間の中で一気に見せる、イーストウッドの抑制された演出とトム・ハンクスの好演が光る。ニュースでは知っていたが、ヒーローとして祭り上げられ、疑惑を持たれた機長の苦悩に焦点を置いた後日談と顛末に釘付けになった。誰一人として死なせないパイロットとしての誇りと責務が重くのしかかる。だからこそ彼の謙虚さが大きく際立つ。 |
85.個人的にはイーストウッド監督があまり好きではないこと、さらにトム・ハンクスの演技があざとすぎてあまり好きになれないということで、見たい映画としては全くチェックしていませんでした。今回TVでノーカット放送されるということで、ついに録画して鑑賞するに至りました。 今回のトム・ハンクスは演技をかなり抑えてくれていたので案外悪くなかったです。でも相変わらずイーストウッドの演出は暗く重たい感じで、途中で何だか疲れてしまいました。ただ、事実の列挙だけでこの映画が成り立っているとするならば、それはそれで非常に素晴らしいなとは感じました。 深く感動するということはありませんでしたが、それなりに映像が綺麗で、それなりに感動できて、それなりに話がまとまっていて、誰に見せても無難な作品ではあります。先ほども書きましたが事実を最低限記録してあるとするならば、事実保存という意味では非常に有意義な作品だと思います。個人的にはチョット地味な映画で退屈する部分もありましたが、奇跡の208秒間の音声と共に着水までの映像が流れるシーンは素晴らしかったのでこの点数にしておきます。 【追伸】TV放送ということで当時のニュースや実際の映像、生還した本人たちのコメントなども併せて放送されていました。これらが無かったら-1点といった感じで、非常に地味な作品なのは否めません。あと、邦題のつけ方は悪くないです。本国でしたら「Sully」といえば知らない人はいないのでしょうが、日本ではなんのこっちゃですから。 【アラジン2014】さん [地上波(吹替)] 6点(2021-08-06 15:04:00) |
84.《ネタバレ》 いぶし銀映画でした。ヘタに感動させようとか、過剰な演出があるわけでないのに機長の苦悩が淡々と伝わってくる。望んでもいないのに勝手にヒーローにまつりあげて落とす世間と航空会社。時間軸が結構とぶけど混乱しないのはすごい。 現場にいる人はその時その時に最良の決断をしようと必死なんだよな~にしてもシュミレーションやった人が●●回目って…;大呆れ; (しかもこれから何が起こるか分かっている訳だし調査委員会ひどい;しかもそれがばれたら機長もちあげてごまかしかい~) 機長は最後まで「私だけでなく、みんながいたから助けられた」と決して奢らない態度が光る。 40年間つみあげてきた経験と乗客を助けたいという自分の行動が間違ってなかったと確信できて本当に良かったです。 命を預かる仕事って本当に厳しい… 【果月】さん [地上波(吹替)] 8点(2021-08-02 17:42:09) |
83.《ネタバレ》 オリンピック放送にやや食傷気味のところ に放送されたので鑑賞しましたが、観る前はどうせ世に知れた 奇跡的着水による全員救出劇が仰々しく描かれているんだろう なと思っていました。 しかし実際には日本ではほとんど知られていなかった後日談と 機長の苦悩が中心であり、最後の聴聞会の場面は結果が分かっ ていたとはいえ非常に引き込まれました。 最後は実際に救出した乗客を出してアメリカ的な演出ではあり ましたが、明るいニュースのない世の中で完璧なハッピーエンド ドラマはそれなりに楽しむことができました。 【キムリン】さん [地上波(吹替)] 7点(2021-08-01 22:49:54) |
82.クリントイーストウッドらしく美しい物語なんだけど、盛り上がりに欠けるなぁという印象でした。 実話をもとにした映画なので変な脚色なく正しいんですけど、エンターテインメントとしては、、、うーん、、、 ドキュメンタリーであれば10点をつけるけど、面白いかという評価基準だと点数が低くなってしまうなぁ 【Keytus】さん [インターネット(吹替)] 5点(2021-04-18 01:56:12) |
81.《ネタバレ》 これみよがしに感動させようみたいな余計なものを一切つけてないのが良いです。 実際にこれ以上ないような奇跡というか、完璧な出来事ですから何も付け足す必要はないですね、故障原因が人的ミスではなく鳥の群れというとこまで完璧です。本当に感動する出来事でそれを忠実に知らなかったことまで見せてもらえました。 メインは機長の判断の是非が問われた事故後ということで、結果はわかっていながらも惹き込まれます。 トム・ハンクスの抑えた演技がいいですし、何本かの映画でハイテクを盲信しない人物を演じたイーストウッドらしく、実際の経験からの適切、適材適所な柔軟な判断、臨機応変さはコンピューターには無理、人間にしかできない、みたいなことがしっかり描かれています。 同時多発テロの傷も癒えず、リーマンショックと暗いことばかり続いた中で起きた明るく希望が持てる出来事だったんだなあと。 しかしアメリカとアメリカ人。良いこともそうでないことも映画みたいなことが起きる、やってのけてしまうんだもの。はい、底知れない国です。 【envy】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2021-01-23 14:38:06) |
80.《ネタバレ》 最初から最後まで飽きることなく見ることができました。 淡々とした演技も素晴らしいトム。 トムの映画の中で一番トムがハンサムに見えた映画でした、白髪似合いますね。 中だるみの全くない映画です。 最後はトムたちが正しかったことが証明でき、すかっとします。 見たあとに実話だと知りびっくり。 着水して全員生還、本当にすごい。 機長は最後の最後まで乗客を優先してましたね、本当に素晴らしいです。 パイロットは本当に人の命を運んでいると実感する映画でした。 【ブリーバンデカンプ】さん [インターネット(字幕)] 7点(2020-12-20 11:40:47) |
79. 実話に基づく再現ドラマで、機長サリーの人間性を描くのが主眼。感動の実話に、ミニ「十二人の怒れる男」的な逆転劇という付加価値をつけた社会派映画だったね。 公開当時、新聞広告で機長に対する世間の風当たりが英雄視から180°変わったかのように宣伝していた。気になって当時の新聞広告を再読してみると、「9.24実話」「隠された真実」として、「厳しく糾弾され追い詰められ」「非難され一瞬にして犯罪者に仕立て上げられ」等の文字が躍っている。事故時の機長の判断が適切だったのかがポイントだが、そもそも事故後にNTSBの厳しい追及があったのか?実際にはそのようなことはなかったとのこと。 実話を描く場合、本質的な部分以外で虚実綯い交ぜはざらにあることであり何とも思わないが、本作ではドラマを盛り上げるため核心の部分が誇張されており素直に評価できない。事故の再発防止・安全のための徹底追及はあって当然であるし、機長判断の正しさと両立させるならば、むしろ実名など使わず実話をモチーフにしたフィクションドラマとした方が良かった。 戦争映画などで「史実と違う」という声をよく聞くが、この作品の「事実と違う」部分に、そういう声はないのかな? 【風小僧】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2020-09-27 11:56:49) |
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78.《ネタバレ》 ヒフミンが藤井くんを称した言葉、「AIを過大評価する一方で、天才棋士の頭脳のきらめきやひらめきを、そもそも軽視しすぎの世の中ではないかと歯痒い想いがする」となにかしら重なる映画でしたね。シュミレーションのパイロット役の人たちの淡々さが印象的でした。トム・ハンクスの抑え気味の演技は逆に人間味を感じられたり。イーストウッドさんは構成うまいなぁ。時系列の前後する流れもテンポがあって効果的でした。役者と監督をこんなに両立させちゃった人って他にいるのかしら。 【jetter3】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2020-09-06 11:31:59) |
77.事故の報道はかすかに覚えているが、美談としての内容しか覚えていない。 裏で事故調査委員会がこういう動きをしていたのは初耳だったので、それが知れただけでも収穫だった。 まあでも この映画も脚色はしてあるんだろうし、事故や事件の真相なんて 当事者達にしか分からないんだろうなあと再認識。(場合によっては当事者にさえ不明なこともあるだろうし) 【くろゆり】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2020-08-16 18:11:22) |
76.乗客155名を救ったパイロットの英雄談かと思ったら、事後にこの様なドラマがあったのですね。 文句なしに清々しい良いお話しです。 最後、公聴会のシーンで感動させた後、副操縦士のジョークが最高でした。 イーストウッド監督、あいかわらずいい仕事してますね。 トム・ハンクスも重厚感があってこういう役柄がぴったり合います。 【とれびやん】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2020-08-14 15:07:50) |
75.コンピューターやデータ分析よりも生身の人間の経験や勘が大事。というイーストウッドが追求しているテーマが実話として題材にあったので作品化したのだろう。合理主義に流されがちな現代人への警告なのだろうが、あまりにKKD的な反合理主義だとそれはそれで悲惨な結果を招くので何事もバランスが重要ではあるが。 ところで、日航ジャンボ機墜落日にあわせてNHKは放送したんだろうか?と勘ぐりたくなるのだが、もしそうだとするとちょっと趣味が悪い。たまたまなのかもしれないが。 |
74.機長が本当はどう考えているかの見せ方がうまい。まったく逆の展開を描いてもおかしくない映画の入り方だった。感情を抑えた演技のトム・ハンクスも渋い。 【ラグ】さん [インターネット(字幕)] 7点(2020-07-04 00:33:03) |
73.こういう実話ベースの映画って長尺になりがちなんですが、この映画は実質90分以下にスパっと抑えていてきっちりカタルシスがある、それがいいんですよね。 この事故はもちろん知っていましたが、この映画を観てあらためて、墜落じゃなくて不時着水までわずか3分という時間の中であれだけの決断をして実行したこの機長はすごかったんだな、とあらためて思いましたし、非常時のパイロットは本当に重大な責任を背負わされるんだな、という事を実感しました。 個人的にいろんな飛行機事故の記事を読む事があるんですが、ちょっとしたパイロットの思い違いや判断ミスで墜落してしまっているケースが実は結構あります。 しかしそれは外部で後から検証してそうわかるんであって、事故の当事者からすれば多分どうしようもない事だったんだろうな、と改めて思います。 【あばれて万歳】さん [インターネット(字幕)] 8点(2020-06-26 19:13:07) |
72.流石はクリントイーストウッドという映画。 長さもちょうどいい。 栄光の裏での葛藤と疑惑。 非常に良くできていて、面白かった。 【シネマファン55号】さん [インターネット(字幕)] 8点(2020-04-30 18:36:10) |
71.楽しめた。話の展開のもっていきかたが上手い。 【ホットチョコレート】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2019-08-25 05:47:35) |
70.いい映画でした。でも中盤まではちょっと冗長かな。トム・ハンクスの演技が抑えすぎて、機長の感情や考えがいまいち伝わらないのが残念。 【noji】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2019-05-12 10:54:16) |
69.うーん、話は分かりやすいけれど、全体的に冗長というか淡々としているというか・・・。 クリント・イーストウッドやトム・ハンクスの作品は好きなものが多いのですが、 この映画はイマイチ。 10年ほど前に実際に起こった事件をベースにしていて、 映画制作にあたって、関係者にいろいろ協力をしてもらっているから、 そういうところに気を遣ったのかな? そんな印象を受けるほどでした。 ただひとつ勉強になったのは、 「人の命を預かる仕事というのは、本当に大変だなあ。」 ということでしょうか。 【2年で12キロ】さん [インターネット(字幕)] 4点(2019-05-04 20:40:36) |