ピアノ・レッスンのシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。2ページ目

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ピアノ・レッスン

[ピアノレッスン]
The Piano
1993年ニュージーランド上映時間:121分
平均点:6.64 / 10(Review 184人) (点数分布表示)
公開開始日(1994-02-19)
ドラマ音楽ものロマンスエロティック
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2020-08-10)【イニシャルK】さん
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監督ジェーン・カンピオン
キャストホリー・ハンター(女優)エイダ・マクグラス
ハーヴェイ・カイテル(男優)ジョージ・ベインズ
サム・ニール(男優)アリスディア・スチュワート
アンナ・パキン(女優)フローラ・マクグラス
ケリー・ウォーカー(女優)モラグ
クリフ・カーティス(男優)マナ
戸田恵子エイダ・マクグラス(日本語吹き替え版)
樋浦勉ジョージ・ベインズ(日本語吹き替え版)
鈴置洋孝アリスディア・スチュワート(日本語吹き替え版)
坂本真綾フローラ・マクグラス(日本語吹き替え版)
さとうあい(日本語吹き替え版)
田口昂(日本語吹き替え版)
脚本ジェーン・カンピオン
音楽マイケル・ナイマン〔音楽〕
撮影スチュアート・ドライバーグ
製作ジェーン・カンピオン
配給フランス映画社
衣装ウェンディ・チャック(デザイン・アシスタント)
ジャネット・パターソン[衣装]
字幕翻訳戸田奈津子
あらすじ
スコットランドからニュージーランドの島へ…ピアノと共に、エイダは娘フローラを連れ、入植者スチュワートのもとへ嫁いだ。浜辺でピアノを演奏するエイダに魅了されたベインズは、ピアノと土地の交換をスチュワートへ提案。スチュワートはエイダの了解なしに承諾し、彼女のピアノはベインズの物となる。憤怒したエイダはベインズの元へ。すると彼は、“黒鍵の数だけレッスンしてくれたらピアノを返す”と約束するのだった…。
ネタバレは禁止していませんので
未見の方は注意願います!
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【クチコミ・感想】

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164.無知と言われればそれまでですが、そもそもなぜスコットランドからはるばるニュージーランドへ嫁がされたのかがよくわからず。本人が望んだものではないことは、嫁ぎ先のダンナにけっして心も体も開かないことから明らかです。一方のダンナにとっても条件のいい嫁ではないはず。半ば強制的に押し付けられたような感じで、しかもさんざんひどい目に遭わされながら離縁・送還することもできない様子。いったいどんな力が働いているのか。家か、国家か、宗教か、それとも何らかの契約関係か。19世紀ヨーロッパの諸事情など知らないので、結局終始このあたりでモヤモヤしてしまいました。
で、ハーヴェイ・カイテルは芸術などカケラも解しそうにないエロおやじなのに、いつの間にか惹かれていくヒロインの心境も今ひとつよくわからない。女性の性の解放ということかもしれませんが、今日なら立場を利用したセクハラ案件でしかありません。まあ愛と犯罪は紙一重ということで。
もう一つ面倒くさいことを言うと、さんざん潮に晒された簡易ピアノが、あれほどきれいな音を出すはずはなく。あの有名なテーマ曲を、嗄れて音程がズレまくった音で聴いてみたかったかなという気も少々します。
眉山さん [インターネット(字幕)] 5点(2024-05-04 02:09:33)
163.《ネタバレ》  劇場公開前に出たマイケル・ナイマンのアルバムがすごくて観た口で、音楽は素晴らしいです。

 けど他のナイマン作曲のピーター・グリーナウェイ作品なんかを見るとしばしば思うのですが曲と映像が合ってるかというと微妙な押し付けがましい感じもあったりするのがアレだったりはするんですが。

 話は、私は結構好きなんですけど、うちの人は子供がぶち切れるところが感情的に受け入れられなかったみたいで、そこがダメなんだと思ったりなんかしました。

 作品の題材とかテーマについては、時代背景がわかってないとわからんだろうなという所はあります。
 1993年て日本ではまだ男女雇用均等法がまともに適用されてなかった頃の女性差別バリバリだった頃で、女性に自発的な意思などないと思われてたし、そもそも女性が性欲を持ってるなんて許されんことだ、なんていう風に認識されてた時代の話、さらに話の設定はもう一昔前になってて自由恋愛とかありえない、という状況で徹底的に反逆する主人公、てところかと思います。

 あの何だろう。ちょっと前にアカデミーを獲った「シェイプ・オブ・ウォーター」で、言葉の話せない主人公が、言葉の話せる普通の人よりずっとある種、饒舌で悪態をつきまくってるという演出がありましたが、その先駆けとなったっていうか正直ネタとしてパクッてんじゃないのか、と言いたくなるようなところもあったりします。で、言葉を話すことができない代わりに言葉以上に饒舌なピアノの音が鳴るっていうわけですよ。

 そんな感じで私的には好きな作品ですが、最後に水中に浮かぶ主人公の亡骸(イメージ)は、ちょっとグロテスクでどうだかと思ったりする作品だったりします。

 そんなところで。
simさん [映画館(字幕)] 7点(2023-04-25 22:49:20)
162.《ネタバレ》 面白い映画だったとは思うのですが、じゃあ細かいトコまでチャンと理解・納得しとんのか?と言われると、そーいうワケでは全くない…としか言えないのですよね。まあゆーて、恋愛なんてある種「理屈じゃない」とは常々思ってるので、コレもコレはコレとして観てゆくしかねーのかな…とは思いますケドね(個人的には、別にソコはそんなに気になっては居ないのですよね)。

前述どおり、その「意味」は確かに好く分からないのだケド、その「観る価値」という点では私自身にとってはごく明確なモノがひとつ在ったのでして、ナニかとゆーと個人的には今作は、シンプルに「ツンデレ」を愛でる映画だったのかな…と思ってますね(もはや死語かも知れませんが)。まあ、ツンデレとゆーよりはツン「エロ」なのかも知れませんが、だから尚更「ツン」が「デレ」るコトに理由など要らない…と思うのでして、またその相異なる二つの要素の共存が産む趣き…という観点からは当然、ニュージーランドのジャングルに降り立った「世紀のツンツン女」ホリー・ハンターとゆーのもシンプルにごく素晴らしいアイデアだったと思いますし、或いは「原始」と「芸術」というトコロのコラボレーションとてまたごく「オツ」なモノだったのではねーでしょーか。重ねて、まあまあ好い映画だったんではねーかな…と思いますね。
Yuki2Invyさん [インターネット(字幕)] 7点(2023-04-25 20:57:39)
161.《ネタバレ》 最近、エロ同人誌で流行ってる寝取られものみたいな内容(この映画の方が先だし、そもそも昔からあるネタであるんだろうが)。
すごい嫌悪してた相手だったのに、一回セックスしたら、いきなり惚れてしまう。多分、そのセックスがよほど気持ちよかったんだろう。
セックスで女を虜に、うーん、女をセックスでエロ堕ちさせるのもエロ同人ぽい(笑)
しかし、このおねーさん、本性は相当なエロエロみたいで、久しぶりのセックスで性の喜びに目覚めちゃってからは、とりあえず近くにいる男の旦那に手を出す。でも、旦那じゃもひとつ興奮しない。やっぱり、あの男とのセックスがいい!ってんで恋文みたいなのをしたためて娘に託す。
性欲だけで行動してんなー。

とりあえず、他の人の感想にもあるけど、おねーさんの行動は、ちょっとわがままで思いやりがないように感じる。なのでどうにも話が楽しめない。
旦那は確かに自己中心的であったから、おねーさんが彼のことを好きになれないのはわかるけれど、ピアノをダシにして性的関係を強要してきたオッサンになびくのも、嬉しくない展開だ。
最後はピアノとともに過去の自分も死に、新たな人生を歩むということなんだろう。あそこで「死んだ」過去の自分とはピアノでしか自己表現をしようとしなかった自分であり、それがピアノとともに海に沈むことで、新しい彼と笑顔で過ごせるようになった。それはなかなかに詩的で美しいラストだ。
とはいうものの、全体を通しては、結局三角関係で揉めるだけで大した筋書きではない。なんでこれが数々の賞を獲得できるほど評価が高いのかは不思議。
映像に関しては、とにかく引きのカメラシーンが少なく面白みにかける。また、彼らが住んでるところの全体像が最後まで把握できない。けっこう人がいるみたいだけど、どういう集落が構成されてんの?最後まで全然分からないんだけど。ニュージーランドの自然の映像美みたいなのも楽しめない。
海辺に放置されたピアノや、それを弾くシーンは素敵だなあ、と思った。
ま、全体としては、ビミョーな映画だった。
椎名みかんさん [インターネット(字幕)] 3点(2023-04-22 04:49:01)
160.《ネタバレ》 -The Piano- 世の中に沢山ピアノがあり、演奏技術のあるエイダは当然どんなピアノでも弾けます。このタイトルの“The”は定冠詞と言うそうで、どのピアノの事を言っているか、視聴者に特定できるようにする表現です。
劇中、確か3台のピアノが出てきましたが、この映画のタイトルは“あのピアノ”で良いと思います。

“あのピアノ”はエイダの声であり、自分の体の一部であり、心を開放する手段でもあるようだ。
稲光の走る鉛色の曇り空と、荒波の海岸に放置されたピアノのダークな美しさ。 渋々案内した海岸で、ピアノを弾くエイダの開放感溢れる表情を見たベインズが、自身の財産である土地と引き換えにあのピアノを、ピアノを弾くエイダを“手元に置く権利”を手に入れたくなった気持ちがよく解る。マイケル・ナイマンの『楽しみを希う心』の何と美しいことか。

スチュアートが時間を掛けて、エイダとの距離が縮まるのを待つ気持ちは解るし、一般的には正しい手順だと思う。だけどエイダはあのピアノを弾いている自分、心を開いている瞬間の自分を好きになった、ベインズの方に惹かれてしまった。
ベインズに会うことを禁じられたエイダ。スチュワートの気持ちを考えると穏便な措置だけど、駆け落ちをするでなく、娘のフローラを通じて鍵盤を届けるということは、今後は心を閉ざして娘とともに生きていく。ということだろう。まさかのフローラの裏切りは、子供のすることとはいえショッキングだった。

あのピアノは彼女を海に引きずり込む。果たして彼女がピアノを必要としていたのか、あのピアノが彼女を必要としていたのか。
エイダの生きたい気持ちが、あのピアノを振り解き、海面に上がる力を与えた。
最初「原住民に釜茹でにされたほうがマシ!」と断った“北の町”での新しい暮らし。義指を付けて普通のピアノを弾き、徐々に声を取り戻し、ベインズに微笑むエイダ。彼女にはもう、あのピアノは必要ない。
K&Kさん [インターネット(字幕)] 6点(2022-04-19 22:40:21)
159.匂い立つ様なニュージーランドの景色や温感、音楽は素晴らしかった。
けど主人公がただの面倒くさい女に見えてしまって好きになれなかった。
Kの紅茶さん [インターネット(字幕)] 5点(2019-02-24 10:25:24)
158.《ネタバレ》 主人公の存在と、どんよりとしたニュージーランドの空の下、海岸に取り残されたピアノの姿がマッチしていて「やられたー」とひれ伏してしまった。
ゆっきーさん [DVD(字幕)] 9点(2018-04-23 10:55:44)
157.レッスンのシーンはなかなか緊張感があり、ドキドキするんだけど、ちょっと主人公の行動や態度は好きではない。いつも無表情だったので、ラストの笑顔がとても可愛く見える。
nojiさん [CS・衛星(字幕)] 5点(2017-12-16 23:58:22)
156.《ネタバレ》 フランス映画らしく、男女の浮気やら恋愛やらセックスやら全開なので、内容という内容は殆ど無いが、映像と音楽の美しさのお陰で、思った以上に楽しんで観ることができた。
特にピアノレッスンのテーマ曲は秀逸で、下手な古典クラシックよりも優れた音楽であると言えるだろう。
魅せるところが違うので、ストーリーにあまり深く突っ込んでも仕方がないのだろうが、嫌いな男に強制的にセクハラ~セックスまでいっただけで、相手と生涯を共にするほどの感情が生まれるものだろうか?それも、アイデンティティーであったピアノ以上に。
カムイさん [ブルーレイ(字幕)] 4点(2015-11-28 22:55:17)
155.《ネタバレ》 美しい撮影に美しい音楽、俳優による渾身の演技と、ポテンシャルの高い映画であることは認めるのですが、私としては共感できる点が少なかったため、評価は低めです。
主人公・エイダは聾唖者ではなく、6歳の時に話すことをやめて音楽での表現にすべてを委ねたという設定。そんな彼女にとってピアノは体の一部なのですが、一方スチュワートはエイダにとってのピアノの重要性を理解できず、また理解しようともせず、重いピアノは家まで運べないと言ってピアノを海岸に放置した後、勝手に土地と交換してしまいます。ここでエイダのスチュワートに対する感情は致命的に悪化します。一方、ベインズはピアノを所有した直後に自発的に調律師を呼び、それまで野ざらしだったピアノのコンディションを整えます。また、興味本位でピアノを雑に扱ったりせず、このピアノを扱えるのはエイダだけであるという態度を示します。エイダはここにグッときたわけです。一家の大黒柱としての責任を果たしてくれるが、その価値観は狭く固定されて奥さんの感情に寄り添えない男と、社会的には不安定だがちゃんと配慮してくれる男と、どちらがいいですかという話です。
そんなエイダの気持ちは分からんでもないのですが、じゃあ、あなたはスチュワートの気持ちや立場を理解しようとしたんですかという点が引っかかりました。エイダは嫁いだ当初からスチュワートを毛嫌いする態度をとっていた上に、娘が分身のように寄り添っているため、夫婦の営みどころかキスすら交わせないという有様。夫婦とは、夫婦らしい行動をとり続けることでその関係が作られ、維持されるという側面があるのですが、エイダは初っ端からそれを拒絶していたわけです。「慣れるまで待ってあげよう」というスチュワートの気遣いを裏切ってベインズに走るという行為は、さすがに受け入れがたかったです。浮気がバレた後には、一応、夫婦関係修復の態度を見せるものの、「お触りはなしよ」という業者チックなルールを設けたもんで、「ベインズは本番OKだったのに、俺には無しかい」とスチュワートの自意識を余計に傷つけます。
その他、家の前で子供を待たせて浮気相手と事に及んだり、身動きがとれない場面では子供を伝令に使ったりと、浮気に子供を巻き込んでしまう点も受け付けませんでした。そこにいちいち噛み付くべき映画でないことは分かるのですが、人の親としてはどうしても気になりました。
ザ・チャンバラさん [DVD(吹替)] 4点(2015-08-04 14:24:12)
154. 海とピアノがこんなに似合うとは。
JFさん [DVD(吹替)] 6点(2015-06-25 20:37:04)
153.《ネタバレ》 私はヒロインに完全同意だ。感情移入度100%である。

私はピアノが大好きだ。 だが21でデキ婚した夫(実はデキる前に、自己中心的な性格により別れを考えていたが、予定が変わってしまって流れに任せて結婚することに)はピアノに興味はなく、いやむしろ敵視している。

引っ越しするたびに膨大な別途運搬料金がかかるとか、置く場所がないだ、圧迫感があるからジャマだといって、私の意に反して、親がムリして何十年ローンで買ってくれた3歳から使っていたアップライトピアノをある日勝手に売り飛ばしてしまったのだ。

あれから20数年、アップライトほど大きくなくて「ジャマだ」だと言われなそうなスピネット型の中古ピアノ(ボールドウィン製)に一目惚れし、中古を知人からタダで譲ってもらったのだと言って自腹で買ったのだが、その後も「床が抜けるぞ」「家が壊れるぞ」といちいちピアノを敵視する。実に、この映画のエイダの気持ちがイタイほど分かる私なのである。

そんな私がハーヴェイみたいな男と出会ったら、惚れないワケがない。

実際、ピアノを通して知り合えた相手はいないが、映画やアートといった芸術の分野で話が合った男の何人かと、サラリと不倫も普通にしていたし。

倫理観がない女だと思われるかもしれないが、この映画を楽しむことができたから幸いだ。
ついでにテーマ曲の楽譜を入手して弾いて楽しんだり。

不倫映画を毛嫌いする人も多いが、それを否定してたら楽しめる映画も楽しめない。
不倫映画を楽しむために不倫しようとかそこまでは言わないけれど、禁じられた恋に走る人間の心と同調させられるくらいは心をニュートラルにできたほうが、いいと思う。

「昼顔」やら、「失楽園」みたいな、ベッドシーンありきな近所で起こってそうな昼ドラっぽい不倫映画は大嫌いだが、「ピアノレッスン」のように、テーマがピアノ(品格あり)で、ヒロインの相手が典型的なイケメン&ナイスバディじゃなくて(いわゆる昼ドラテイストではなくて)、舞台が原始的風景の残る荒野のニュージーランド(非現実的)という、作品として独特のカラーがあるものは、感情をとことん移入して没入できて、本当に素晴らしいと思う。

特に、なによりもピアノを自分のアイデンティティとして命より大切にしていた感のある彼女が、愛する男と島を出るための船が危険になったときに「ピアノを捨てて」と、そう、ピアノより男を取った、その瞬間もグっときた。
でも、そういいつつピアノとの絆を断ち切れそうにないゆれる心をあらわすかのように、ピアノとつながっていたヒモに足をつっこみ、自らピアノと共に海に入水したが、やはり最後にはブーツを脱いで彼の元に戻る、なんていう場面も、グっときた。

それに、セックスシーンも実はよく確認すれば分かるが、そればっかりをカメラでがっちりとらえて延々と流しつづけるような下世話なものではなく、必要最低限のものであり、露骨に裸がくんずほぐれつしてハアハアするみたいなものでもなく、また、娘が穴からちょっと覗いたら見えちゃいました、みたいな、個人撮影の盗撮みたいな(笑)よく見えない映像もあったり、個人的には猥褻さをあまり感じないものだった。

いってみれば、”雰囲気エロ”。

人間で一番いやらしい場所は脳だといわれているが、その脳でいかにこの映画の”雰囲気エロ”を、体じゅうをめぐるるエロ熱に変換して楽しむかも、鑑賞者にゆだねられている。


ただ、エイダがラブレターみたいに白鍵を1つ外して彼のもとに届けた行為だけは、ちょっと・・・って思った。

子供を巻き込んで、大変なことになったから。じゃなくて、だってあの白鍵がなくなったらその音だけ弾けなくなっちゃうじゃない。ヤマハみたいにお買い上げのあとのお客様フォロー窓口があって、抜け落ちた白鍵を1本注文して修理してもらうとかだってできないじゃない。(心配するのがソコとか、きっとやっぱり私は普通の女じゃないわなとあらためて思う)
フィンセントさん [DVD(字幕)] 10点(2015-05-04 13:44:51)
152.《ネタバレ》 彼女の翼を奪っても彼女の心まで奪うことなど出来やしない。
男は暴力でしか自分を正当化できないのだった。

自分の翼を奪われた後のエイダの何とも言い難いあの表情が目に焼き付いて離れない。
彼女は何を思うのか、これでやっと自由になれるという希望と、もうピアノが弾けないのではないかという絶望の入り混じった、複雑な感情を旨く表現していたのではないか。見当違いだったらゴメンなさい…。

官能的でどろどろの愛憎劇が描かれるのだが、それと対比して自然の映像が詩的で美しい。ピアノの旋律もとても心地好い。この作品を初めて観た時はそのピアノの音色があまりに心地好かったのか、エイダが島に着いた所で熟睡し、気づいた時には島から去るシーンだったという…何が起きたのか全く分からない状態でした。あははは。

最後、ピアノを棺桶代わりに身を投げるエイダでしたが、そのまま死ぬか誰か助けに来る2択しかないだろうと思っていたら意外な結末で意表を突かれました。
ああハーベイ・カイテルが飛びこんできてエイダを助け、「ザ・ビーチ」ばりの水中ラブシーンが展開されたりしなくて良かった~。
ヴレアさん [DVD(字幕)] 10点(2014-10-16 18:12:32)
151.最後の沈むシーンが好き。
黒ネコさん [DVD(吹替)] 7点(2014-09-05 19:59:55)
150.キレイで静かな映画。あともうちょっと何かがあればもっとよくなる感じ。
aimihcimuimさん [DVD(字幕)] 5点(2014-08-22 23:25:35)
149.《ネタバレ》 映像はきれいだけれど、ストーリーに引き込まれない。
不倫ものの昼メロを格調高く文学的にしてみました、という感じ。

犠牲に耐えるのは家族として当然だとして、エイダに犠牲を強いるばかりでエイダの思いを理解しようとしない夫。
それに対して、エイダのピアノへの思いを理解し、ひたむきな愛をぶつけるベインズ。
エイダの心が夫から離れてベインズに傾くのは自然の流れだろう。
エイダがあんなに拘っていたピアノを手放そうとしたのは、自分をあくまでも尊重してくれるベインズに犠牲を厭わない気持ちになれたから。
それは共に生きようとするための自発的なものであって、強制のような苦痛を伴わない。
女性の視点から描いた映画で、同じような思いを抱いたことがあるならどっぷりハマるのでは。
飛鳥さん [ビデオ(吹替)] 5点(2014-03-31 18:49:09)
148.20年前の作品やっと見ることができ、そしてサントラがほしくなりました、ホリー・ハンターが自分で弾いているんですね、すばらしすぎる。彼女の声がすきなので、ナレーション以外ほとんど聞けず残念なのですが、手話や目で言葉以上の演技でしたね。アンナ・パキンにも驚かされました。
HRM36さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2013-12-17 17:21:45)
147.《ネタバレ》 ●屋外の撮影が、けっこう美しい。●‥‥しかしいったいなぜ、ニュージーランドのマオリ族などを持ち出してしまって、そこに西欧起源の楽器を持ち込むなどという、まさに侵略主義的な視点がしのびこんでしまうようなあぶない物語にしたんだろうと、ちょっと疑問に思ってしまう。どうもここは、一方がことばをしゃべれない、そしてもう一方は字を読めないというかんけいをつくりたかったのだろうというのと、やはりラストにピアノを海に沈めたかった、ということなんだろう。
●海に沈んだピアノはたしかに美しいファンタジーだし、物語ぜんたいもファンタジーとして読みとってほしいのかも知れないけれども、どうもやはり、生々しすぎるところが気にはなる。‥‥男として、この物語のふたりの男のことを考えると、たしかに正当な夫であるサム・ニールはピアノを海岸から動かそうとしなかったし、どうもどこかうわべだけの「いい人」でしかなかったようには受けとめられる。一方のマオリ族の男のハーヴェイ・カイテルは、とにかくはヒロインのホリー・ハンターにはピアノがひつようなのだ、ということは理解していたわけで、そのことを「駆け引き」の材料にするという気概はもっていた、というか。もしかしたら、ホリー・ハンターにしてみれば、「駆け引き」をもちかけられるということに、自分の存在を承認し、求めるという行為に惹かれたところもあるのかも知れない。ハーヴェイ・カイテルが彼女と関係を持ったあとに、「あなたを娼婦のように扱ってしまった」と、悔いるところがいい。
●ホリー・ハンターは、前半と後半でまるで顔がちがってみえる。前半からの筋張ったきつい表情はハーヴェイ・カイテルとの関係を持つことで和らぎ、ラストでは笑顔までみせるようになる。サム・ニールにはかわいそうな映画、だった。
keijiさん [CS・衛星(字幕)] 6点(2013-06-29 12:42:16)
146.《ネタバレ》 もう、もろ17世紀のヨーロッパの小説だとか絵画だとか音楽だとかの持つ雰囲気を奇跡なまでに二時間の映画に纏め上げた秀作。それでいて画面には一向に古さが感じられない。それが監督のセンスなんだろう。特に、指を切られたあと、一人森に佇む主人公の姿は印象派の絵画のように素晴らしい。あと、マイケル・ナイマンの繊細で美しいサントラも忘れられない。
かたゆきさん [DVD(字幕)] 8点(2013-03-27 13:41:56)
145.《ネタバレ》 映像と音楽は荘厳な雰囲気だが、要はウェルメイドな皮を被ったスイーツ映画ですな。口がきけない主人公にとってピアノはコミュニケーションツールであり、それを理解し受け入れた男との関係を通じて癒される話なのは分かる。しかし、そこまで切実にピアノの重要性が描かれているとも思えないので、そこに固執する主人公の身勝手な振る舞いには終始イライラさせられる。前夫を事故で失った事や望まない縁談を押し付けられた事には同情するが、じゃあ精神を病んでおれば何をしても許されるという事なのだろうか?どうもそんな手前勝手な甘えたメンヘラ思考がこの映画全体を覆っている様に思えてならない。まだ百歩譲って不倫までは許せるとしても、自分の子供を不倫のダシに使う所とか最悪。自分だけで貫徹できないのなら最初から不倫なんかするなと言いたい。人を(しかも自分の娘を)巻き込むな。しかも失敗してるし。嫌がる娘に無理矢理メッセンジャーをさせる→怒った娘が夫に不倫をバラす→激昂した夫が主人公の指を切断、までの流れはコントかと思った。そして何より終盤の船上での自殺未遂(疑惑?)のシーン。だから他人様を危険に巻き込むんじゃねえよバカ。死ぬなら独りでこっそりと死ね。そこからラストへの展開は予想通りだったが、スタッフロールまで舌打ちが止まらなかった。本来なら映像と音楽1点ずつで合計2点と言いたい所だが、「あんなところ生きて通れねぇ」の空耳とハーヴェイ・カイテルの全裸に免じてプラス1点で合計3点献上。
オルタナ野郎さん [CS・衛星(字幕)] 3点(2012-12-08 12:08:41)
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【点数情報】

Review人数 184人
平均点数 6.64点
010.54%
121.09%
242.17%
352.72%
42111.41%
52312.50%
62211.96%
74222.83%
82614.13%
9168.70%
102211.96%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 7.36点 Review11人
2 ストーリー評価 7.45点 Review11人
3 鑑賞後の後味 6.36点 Review11人
4 音楽評価 8.60点 Review15人
5 感泣評価 6.25点 Review8人
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【アカデミー賞 情報】

1993年 66回
作品賞 候補(ノミネート) 
主演女優賞ホリー・ハンター受賞 
助演女優賞アンナ・パキン受賞 
監督賞ジェーン・カンピオン候補(ノミネート) 
脚本賞ジェーン・カンピオン受賞 
撮影賞スチュアート・ドライバーグ候補(ノミネート) 
衣装デザイン賞ジャネット・パターソン[衣装]候補(ノミネート) 
編集賞 候補(ノミネート) 

【ゴールデングローブ賞 情報】

1993年 51回
作品賞(ドラマ部門) 候補(ノミネート) 
主演女優賞(ドラマ部門)ホリー・ハンター受賞 
助演女優賞アンナ・パキン候補(ノミネート) 
監督賞ジェーン・カンピオン候補(ノミネート) 
脚本賞ジェーン・カンピオン候補(ノミネート) 
作曲賞マイケル・ナイマン〔音楽〕候補(ノミネート) 

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