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ゴジラ-1.0

[ゴジラマイナスワン]
(モノクロ版タイトル:ゴジラ-1.0/c)
GODZILLA MINUS ONE
2023年上映時間:125分
平均点:7.08 / 10(Review 119人) (点数分布表示)
公開開始日(2023-11-03)
公開終了日(2024-05-01)
SF戦争ものシリーズものパニックもの特撮ものモンスター映画
新規登録(2023-07-13)【イニシャルK】さん
タイトル情報更新(2024-11-12)【イニシャルK】さん
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監督山崎貴
キャスト神木隆之介(男優)敷島浩一(戦争から生還するも、両親を失い、荒廃した日本で、典子と出会う。)
浜辺美波(女優)大石典子(焼け野原の戦後日本を単身で強く生きる女性。戦争帰りの敷島と出会う。)
佐々木蔵之介(男優)秋津淸治(戦後処理の特殊任務を請け負う船・「新生丸」の艇長)
山田裕貴(男優)水島四郎(戦後処理の特殊任務を請け負う船・「新生丸」に乗り込む見習い)
青木崇高(男優)橘宗作(戦時中、海軍航空隊の整備部にいた人物)
吉岡秀隆(男優)野田健治(戦時中、海軍工廠で兵器の開発に携わっていた人物)
安藤サクラ(女優)太田澄子(敷島の家の隣人。戦争で子どもを亡くしている。)
遠藤雄弥(男優)齋藤忠征
飯田基祐(男優)板垣昭夫
田中美央(男優)堀田辰雄
阿南健治(男優)
水橋研二(男優)
奥田誠治(男優)
マイケル・アリアス(男優)
橋爪功(男優)(ノンクレジット)
金田明夫(男優)(ノンクレジット)
笠井信輔(男優)爆風を浴びる兵士(ノンクレジット)
篠井英介ラジオのアナウンサー
笠井信輔ラジオのアナウンサー
早織
脚本山崎貴
音楽佐藤直紀
伊福部昭「ゴジラ」/「モスラ対ゴジラ」/「キングコング対ゴジラ」
作詞菊田一夫「とんがり帽子」
作曲古関裕而「とんがり帽子」
撮影柴崎幸三
製作市川南〔製作〕
東宝
プロデューサー阿部秀司〔製作〕(エグゼクティブ・プロデューサー)
山内章弘(協力プロデューサー)
制作TOHOスタジオ(制作プロダクション)
ROBOT(制作プロダクション)
配給東宝
特撮山崎貴(VFX)
渋谷紀世子(VFXディレクター)
白組(VFXプロダクション)
美術上條安里
龍田哲児(装飾)
編集宮島竜治
録音柴崎憲治(音響効果応援)
照明上田なりゆき
その他マイケル・アリアス(劇中モンタージュ監修)
読売新聞社(新聞提供)
阿部秀司〔製作〕(献辞)(ゴジラ-1.0/c)
あらすじ
戦後間もない焼け野原となった東京。特攻隊の生き残りである復員兵の敷島浩一は、空襲で両親を失い、悲しみに暮れながらも一部が焼け残った実家で、偶然出逢った大石典子と赤ん坊のアキコと3人、ギリギリの生活を送っていた。それでも浩一の収入が安定し典子も働き始め、日々の暮らしに明かりが差し始めた矢先、突如東京湾から巨大な怪獣が出現、復興し始めていた東京を蹂躙する。そしてその怪獣は、かつて浩一が南の島で襲われたゴジラに他ならないのだった。軍備も失い、米軍の十分な協力も得られない中、日本国民とゴジラの凄絶な闘いが始まる…。 第96回アカデミー賞では邦画・アジア映画史上初の視覚効果賞を受賞するとともに、山崎貴監督は55年ぶり、史上2人目の同賞受賞監督となった。
ネタバレは禁止していませんので
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99.【24.3.12.追記】アカデミー賞・視覚効果賞受賞おめでとうございます。
個人的には『そうだろうな』と思い、また、『ストーリーも役者さんたちの演技も監督はじめスタッフ全員の心意氣からして最高ですよ』と言いたい作品ですが(笑)。

【以下、レビュー原文】

このレビューを書いているこの時期。全国各地でクマが人間を襲う事件が頻発している事に感情が重なりました。
もちろん現実の猛獣による恐ろしく痛ましい事件と、フィクションのSF映画を同列には語るつもりではありませんが、【人間には叶わない猛獣が明らかな殺害目的で目前まで追い詰めに来る恐怖】が、ふと連想されたわけです。

猛獣に命を奪われる痛みと恐怖が、過去作品と比べて抜きんでている今作。それに留まらず、心身に傷を負っても尚、生きる人々を描けている。それぞれの立場で生き残ったり、逃げて生き永らえたり、生きなきゃならなかったりした人々が描けている。役者さんたちは皆、本当に見事な演技。キャラクター皆に共感できる。

この映画、登場人物もストーリーも闘いも生き方もゴジラも(ゴジラは戦闘力凄過ぎですが脇役にすぎません)、全てにおいて、観客の心に【肉迫】する映画です。

人間がどう生きるか。どう生きたか。【とにかく生きる人間】とか【それでも生きる人間】をまざまざと描いた芝居(≒ドラマ≒映画)は激烈に大好きでして。それが作り手にでも役者にでも見えれば9点。そこから突き抜ければ10点満点というのが私の採点基準。
これ以上の出来は無理だろうから映画館に行けば良かったと後悔した前作・シンゴジラの反省を踏まえて本作を映画館鑑賞したわけですが、

10点としか言いようがない。
役者の魂さん [地上波(邦画)] 10点(2023-11-06 17:53:51)(良:3票)
98.《ネタバレ》 残念ながら、私には全然ダメな映画でした。やっぱり「山崎貴は山崎貴のまま」としか思えません。
ゴジラが暴れるシーンは悪くはないのですが、その合間のジメジメしたシーンがまあ長いこと。なぜドラマの部分をあそこまでウェットにしてしまうんでしょう。あと、主人公の敷島が乗り込む機雷処理船の乗組員3名の演技も凄く苦手(特に、ちょこちょこ挟んでくる吉岡秀隆の「おどけ芝居」)。
ゴジラが日本へ上陸して破壊の限りをつくしても、民間で対応するしかないという展開についても劇中で納得できる説明があったとは思えません。
とにかく観ている間中モヤモヤしっぱなしで、全然楽しめませんでした。
ebcdic_asciiさん [映画館(邦画)] 3点(2023-11-05 00:00:47)(良:3票)
97.《ネタバレ》 劇場で観よう観ようと思いつつモノクロ版も含めて観る機会なく、遅れ馳せながらアマプラにて鑑賞。いの一番の感想は「劇場で観なきゃダメ!」です。別にアカデミー賞獲ったからどうのこうのということではなく、このビジュアルとサウンドは大画面と大音量じゃなきゃ50%も生きないと思うところです。

そして肝心の作品内容としては、ヒューマンドラマ寄りの物語的には、或いはゴジラの造形的には、元祖以外の殆どについてはリアタイ組のド昭和世代としては若干と言うか相当思うところはありますが、何にせよ圧倒的な視覚効果と音響効果への評価を優先しつつ、美波さんの美しさと可憐さ、アキコ役の子の素朴な演技、サクラさんの脇なのに強烈な存在、重巡洋艦「高雄」の雄姿、幼き頃ハセガワのプラモデルで愛でた幻の局地戦闘機「震電」の雄姿、等々には全ての不満点を忘れさせてくれるものがあり、結果満足した次第です。

この際納得行かないところは書くのを止めます。退屈など全くせずに楽しんだことは確かですから。8点献上します。

(追記)不満点は書くのを止めると言いつつも一点だけ。ラストの美波さんのうなじシーンは要らないだろうなぁ…。まさかのサンダとガイラ状態の続編なんぞは観たくないので、ってあるわけないか。
タコ太(ぺいぺい)さん [インターネット(邦画)] 8点(2024-05-09 11:24:06)(良:2票)
96.《ネタバレ》 米国アカデミーで賞を獲った契機のリバイバルで久しぶりの劇場鑑賞。
同時に、久しぶりのレビューです。

「シン・ゴジラ」は当時の我が国の安全保障体系を皮肉った、やや後ろ向きの映画でしたが、その思想には共感しました。
その後、ロシアが仕掛けたアレを契機に、我が国も(やっと)「侵略」への対抗策を(少しは)マジで考える姿勢をカタチにしました。
未だ改憲に至らないのは、心地良さげな口上だけで存続している野党に賛同する方々も一定数はいることと、
長期政権に胡座をかいた与党のバカ者が原因と理解しています。
おっと、レビューから外れていますな。

本作を観て感じたことは「フィクション」と云うジャンルの意義でした。
ゴジラの存在自体がフィクションですが、現代の創作物はそれだけをテーマとして成立させるのが難しい。
1954年製作の「ゴジラ」は戦後10年後の銀座を破壊しましたが、本作のゴジラは終戦から3~4年後の銀座を破壊します。
この5~6年の差には意味があります。
戦後復興がある程度は体を成した日本と、暗中模索中の日本の差。
これまで、スポットが当たる機会が少なかったタイミングにゴジラをぶつけることで、
新たな葛藤が生まれ、それが新たな物語になりました。
絶望に絶望を上書きするような存在が本作のゴジラだったと思います。
そんな状況下で、戦争を生き延びた人たちの対応は様々でした。
家族がいるから、と云う理由で戦いを拒否する方々がいます。それがオーソドックスだと思います。
同時に、我々以外にはやる者がいないと、再び戦いに臨む方々もいます。
それは、ドラマを成立させるためのヒロイックな選択にも見えますが、
同種の思想で命を危険に晒す場に臨む方々が実際にいることは、現在のウクライナ報道を見ていると分かります。

「フィクション」の存在意義は様々ですが、あり得ないものや状況を設定することで、
それに対応する人たちの態度を切り分け、強調する道具でもあるとも思います。
映画の大半はフィクションなので、これまでに観た映画のほとんどは上記の理屈で成立しているのですが、
本作には改めてそれを強く意識させられました。
日本人が普遍的に持つ、敗戦に対する感情が刺激されたからかも知れません。

「シン・ゴジラ」でも言及しましたが、本作でも伊福部昭のゴジラ楽曲が大活躍していました。
唐突ですが、先日、70年万博の「太陽の塔」の内部に入る機会がありました。
岡本太郎芸術に感じた「時代を超えた本質感」を、伊福部昭のゴジラ楽曲にも感じました。
本質を担保しているものは後世に残る。
言語表現貧困でちょっと恥ずかしい言い方になりましたが、私はやっぱり伊福部音楽ファンです。

ともあれ、アカデミー賞受賞、おめでとうございます、
と心からの賛辞を送らせていただきます。
アンドレ・タカシさん [映画館(邦画)] 8点(2024-03-17 21:59:10)(良:2票)
95.《ネタバレ》 あのテーマを背景に東京で仁王立ちするゴジラの姿にはかなりグッときた。これぞ怪獣映画という感じ。それだけで劇場に来た甲斐があったというものなんだけど、ドラマパートはイマイチ。他のレビュアーも書いてるけど、ウェットすぎる。戦争で死にぞこなったけどカラッと痛快に生きてる主人公だったらよかったな。しかも、気弱だった主人公は後半だいぶキャラ変したよね。ラクス・クラインかとオモタヨ。典子の「コウさんの戦争は終わった?」ってセリフも陳腐だったなー。ゴジラが暴れる所はすごくよかったんだけど。
センブリーヌさん [映画館(邦画)] 6点(2024-01-25 23:59:03)(良:1票)(笑:1票)
94.《ネタバレ》 一度観て、うなった。もう一度観たいと思いながら時間が経ち、二度目の鑑賞。
いや、二度目でもちゃんと面白かった。むしろ二度目の方が良かったかもしれない。
戦後間もない時期という時代設定が、今あるもので立ち向かおうとするやってやろうぜ精神に火をつけてくれる感触。だってとどめを刺すのが震電なんだから、心が震えない訳ないじゃないか。
配役も抜群だった。無駄な登場人物が全くおらず、素直に映画の世界に入り込めた。
中でも佐々木蔵之介。演技がくどいんだけど、彼のくどさが映画をピリッとさせていると感じた。ゴジラが倒せず、誰もが絶望的になった瞬間に無音にして震電を突っ込ませるくさい演出とか、爆風で吹き飛ばされたノリコが実は生きてたとか、そんなのも含めて、日本のSF映画の可能性を感じさせてくれた映画だった。
これがゴジラだ、ハリウッド。
roadster316さん [映画館(邦画)] 9点(2024-01-02 18:48:16)(良:2票)
93.口コミを見て(別なサイトでしたが)、映画館で迫力を味わうべきだと。確かにゴジラの造形は見事でしたが、分量的に物足りません。それに比べて、風景や機械等の絵は意外にチープに感じました。
人間ドラマも頭をひねる箇所が満載です。ゴジラの接近を予見できた主人公は東京から離れない、直近で報道を続けるクルー達、一緒にもつれ込まず浮き飛ばして主人公だけを救うヒロイン、etc.etc.。
特攻という路線が贖罪意識含めて気に入りませんが、脱出装置で助かるというのも綺麗ごとで不満が残りました。どっこいヒロインが生きていたというのも、ありえないでしょう。じゃあ、自分はどんな作品だったら満足するのかと、もやもや感が残りました。
エンドロールの音楽も伊福部からオリジナルに移行するならもっと壮大に締めてほしかった(できないなら手を出すなよ)。
傲霜さん [映画館(邦画)] 6点(2023-12-03 21:10:57)(良:1票)(笑:1票)
92.《ネタバレ》 ようやく、まともに見れる日本の「ゴジラ映画」ができました。
モノクロの1作目のカリスマ的な価値と比べるのはやめまして、今回は初めてリアルな
国産モンスターパニック映画の成功例として、讃えたい。
へんな地球防衛軍とか出てきませんし、ゴジラの戦闘力も控えめで、人間側にも分があるバランス。
こういうのでイイんです。どこにも弱点が無いと、勝つために荒唐無稽な絵ばかりになる。
米軍が傍観者になり、軍隊の無い敗戦直後の日本に何ができるのか? ゴジラが強すぎないから
こその、リアルな闘いの絵になる。
人間側の物語に、敵前逃亡した特攻隊員の苦悩と、身を寄せ合った疑似家族の絆を中心に
戦後の復興期の昭和の世界観をこれまたリアルに描いていて素晴らしい。
三丁目の夕日のあの昭和ノスタルジーに存分に浸れます。
特攻から逃げた男の、名誉挽回のラストシーンは、予想通りですがコレしかないでしょう。
とにかく、今回は絵も音も迫力があり、見ごたえのある映像に大満足でした。
浜辺美波ちゃんの、昭和的女優感も素晴らしい。この時代設定の作品には打って付けでしょう。
主演の神木君が自身の境遇に打ちのめされて苦悩する役処は、以前なら吉岡秀隆氏の得意な分野ですが
今回は、ゴジラを倒す策を練る学者を演じていて、神木君に任せた様相。 これもアリでしょう。
事前に見た予告編では、ゴジラとどんな戦いになるのか、全然読めませんでしたが、「シンゴジラ」の
電車爆弾作戦とか、薬物飲ませる作戦とか、どこか滑稽な絵ずらを心配しましたが、神木君の特攻に
しびれました。クライマックスの絵として、これぞ映画の醍醐味でしょう。
リアルだリアルだと褒めちぎってますが、残念な点もいくつかありました。
熱線を吐く前に、尻尾から背びれ、トサカまで光が流れるのはいいのですが、ロボット動作みたいな
スライド動作は頂けません。急に生物感が遠くなりました。
で、その熱線の破壊力があり過ぎです。 もう少し押さえといた方が、ねえ・・。
と言うわけで、いくつか惜しい点が無い事も無く・・9点としました。 それでも二重丸ですよコレ。
グルコサミンSさん [映画館(邦画)] 9点(2023-11-19 23:40:07)(良:2票)
91.《ネタバレ》 ★太平洋戦争直後の日本にゴジラが現れるというシチュエーションは面白かった。ただ自分は直接的にヒロシマ・ナガサキでゴジラの誕生・出現となるのかと思ったんだけど、そういう流れではなかった。 ★どころかゴジラの存在の意味は劇中ではまったく語られない(放射能というワード、核爆発を思わせるゴジラの熱線、米国の核実験の映像など連想させるモチーフはちりばめられてるが)。 ★なのでゴジラは本作では核ではなく戦争そのもののメタファー(と言うには終戦直後だから随分直喩なんだけど)と思える。それを主人公らが否定する。「今度こそは人死にを出さずに克服した!」そういう物語。 ★先ほど「存在の意味は語られない」と書いたが、まあ記号的な意味での「倒すべき敵(あからさまなどこかの国でなければ)」であればゴジラでなくても何でもよかった気がする。「宇宙戦艦ヤマト」における「ガミラス帝国」みたいなもの。 ★前作シン・ゴジラが庵野監督らしくミリタリー&集団(チーム)劇(オタク方向)へ全振り、人間ドラマは皆無だったのに対し、本作はチーム・集団劇はそこそこで主人公敷島の弱さ、葛藤、ゴジラへの復讐心など(ありきたりではあるが)個人に焦点を当ててドラマとして面白かった。戦いの決着も読めはするがハッピーエンドで素直に良かったと思えた。 ★過去作、ゴジラの倒し方もいろいろあったけど、試作機「震電」の特攻で爆弾で頭吹っ飛ばされてぶっ殺されるってのもなかなかインパクトあり。 ★核兵器のような威力を持つ熱線を吐き、深海の水圧やそこからの急浮上にも耐えれる怪物が口内爆発で一撃ってのはどうかと思うが(さすがにそれで片付いてくれなきゃ物語的に困るというものの)。 ★そしてエンドタイトル直前のお決まりのシーンも「敗戦からの復興」という物語には蛇足。 ★CGはきれいだしゴジラは怖かったし、それと昔の軍艦や戦闘機が戦うというビジュアルも面白かった。シリーズ中でも良作だと思う。
wagasiさん [映画館(邦画)] 7点(2023-11-18 22:55:46)(良:2票)
90.《ネタバレ》 山崎貴。あのスペースバトルシップのイメージが先行する監督でしたがゴジラなんだから見るしかない。
個人的にはドラマシーンの感情説明過多でわかりやすい演技に終始ノレませんでした。おかげで「早くゴジラさん来い…もうここにいる奴ら全員叩き潰せ…!」とさえ思ってしまいました。そんなドラマシーンの代わりにゴジラさんは非常に活躍しており、大暴れっぷりを発揮。人間を潰し、食っては投げ飛ばし、戦艦は壊すし、街はめちゃくちゃにするしで大活躍でしたね。しかしゴジラの強さ的には怖そうな割に水圧と震電の爆弾を食らった程度で爆散してしまうので今思えば、「実はあのゴジラさん弱いのでは…」と思ってしまいました。そうじゃないと平成テクノロジーの結晶であるスーパーXやMOGERAたちの立場がありません。(最初からない)でもラストのバトルシーンでは可愛らしい浮き輪姿も披露してくれたので満足です。
そんな具合で最新作は苦しいドラマパートと楽しいゴジラパートのアンバランスさが目立つ一本でした。
えすえふさん [映画館(邦画)] 5点(2023-11-12 23:16:10)(良:1票)(笑:1票)
89.《ネタバレ》  VFXに関して良い評判が多かったので、これは観なければと行って来ました。期待どおり、というかそれ以上の物を観させられ震えました。一方、人間の描き方については、主人公の性格が後ろ向き過ぎてイライラする、というような声も聞いていたので、おーこれが巷で有名な後ろ向きで演技が微妙な神木君か、確かに後ろ向きだねえ、と思いました。帰還兵って、金銭的補償とかは何も無いのでしょうか。ふらっと帰ってきていきなりホームレスみたいになって、憎まれ口をたたかれる。そりゃあきついでしょう。トラウマとか多くの人の死とか貧乏とかで、とにかく生きていたくなくなった訳です。金の為に危険な仕事に就き、過去のトラウマと再会するというご都合主義も、これは運命と受け止めます。今度こそアイツと戦って前に進むぞっってなって、砲撃の腕前も生かされます。銀座のアイツはとにかく絶望的に恐ろしく、戦争からは難を逃れた街並みが、無惨に破壊されます。それがアメリカの原爆が投下されたのと同じように、木っ端みじんなのです。ようやく戦後復興に向けて歩み始めた当時の敗戦国日本人と、平和にのほほんと日々暮らして大画面で映画を鑑賞している私たち現代人の前に、その絶望感が一気に押し寄せ、辛く悲しくなりました。せっかく戦争を終わらせたばかりなのに、まだこの国に大きな試練が与えられるのか。そこで立ち上がった元海軍兵と技術者、学者が奮闘します。先の戦争では、特攻だお国のためだと命を無駄にし過ぎた。戦闘機には脱出装置さえ装備されていなかった。今度は生きる為に戦おう。彼らにとってのゴジラが、得体のしれない怪物から、打倒すべき敵になりました。海神(ワダツミ)作戦も、現代のヤシオリ作戦と比較すると断然力業で、これまたかっこ良かった。東洋バルーンの人達も、好きでした。とまあ、ゴジラの凄みのある造形と、それが迫り来る恐怖感などはもちろん素晴らしい出来栄えでしたが、一般に微妙といわれる人間物語の方も、とても良かったと思います。昔の人って現代人とは違うんだから、きっとああいう喋り方してたんでしょ、って思えば。他にも書き尽くせばきりがない程ですが、三丁目にT-REXが突如現れたみたいな感じが、とても良かったです。褒めてます。
ちゃかさん [映画館(邦画)] 10点(2023-11-06 16:05:28)(良:2票)
88.《ネタバレ》 毎年のように、国内・海外問わず映画だったりアニメだったりと何らかの新作が作られているIPで、実際これだけいじくり倒されてるIPって他にないんじゃないかって思うほど、ありとあらゆる人にいじくり倒されてるゴジラ。
それだけに、ゴジラのあるべき論とか、これは違うとかあれは違うとか言い出したら、じゃああの作品はどうなのさ?とキリがないし、意味がないと思うので、もう純粋にその作品が楽しめれたらラッキーだし、楽しめなかったらその作品・監督の趣向に合わなかっただけ、という風に割り切るしかないと思わざるを得ないぐらい、いじくり倒されてるゴジラ。
そういう視点で、ここ20年ぐらいのゴジラ作品で視聴を完走したのはシン・ゴジラぐらいで、昨今の海外発ゴジラもアニメゴジラも一応見始めるけど、どれも完走できなかった。
安売りしすぎだし、作りすぎだし、怪獣・モンスター同士がわちゃわちゃやってるのも正直面白いと思えなかった。
その中で、ゴジラマイナスワンは、いろいろ言いたいことはあるけれど、映画館で見るのに十分に値する作品になってると思う。
ゴジラが出ているシーンのゴジラは、自分が見た関連作品の中では最もカッコよく、少し怖くもあった。
浜辺美波の電車のシーンも、実際にああいう事態になったらあれぐらい抗って生き残るぐらいの精神力があってもいいよねのお手本で有りだと思う。
所詮和製CGだよね?ってことは無く、VFXは優秀で臨場感・迫力があり良かった。船のCG好き。
惜しむらくは、脚本があらゆるものをストレートに表現・セリフで発言しているが故に、作品の深みや登場人物の機微、考察ポイント等が限りなく薄まってしまったんじゃないかと感じることかな。
ここら辺がリピート視聴、何度見ても楽しめる作品、語り継がれる作品として重要になってくると思うんだけど、ちょっと弱いかなと思う。
ゴジラ、昔は見てたけどなーとか、最近見なくなったなーって人には是非見てみてもらいたい。
初めてゴジラ作品を見るひとであれば、可能なら1954ゴジラだけでも見てから視聴するとよいかも。
2023.11.12
7点→9点に変更。
初回IMAXで鑑賞してからどうしても我慢できずに2回目を4DXで鑑賞。
空や海が舞台で船や戦闘機といった乗り物が4DXとの相性抜群で、映画の臨場感爆上がりで非常に楽しめました。
ゴジラの足音や街を破壊する映像との相乗効果は言わずもがなで、今年1番楽しめたという意味で9点に変更。
2023.11.21
俳優さんの過度すぎる感情の吐露や、ちょっとオーバー気味な演技も、
もしかしたら海外展開を見据えて、日本人の感情を字幕で正確に伝えるため、
だとしたら納得かも。
Luckyoさん [映画館(邦画)] 9点(2023-11-06 00:22:31)(良:2票)
87.すぐに見に行くほどファン度高めの皆様は高得点が多いですね。
夫も高得点でした。
 
私はゴジラというか巨大な何か好きなのでゴジラ露出が足りないのと吉岡さん&佐々木さん演技苦手が勝ってしまいました。
 
ただ山﨑ゴジラのビジュアルは好きでした。動きがもう少しスムーズだとなお良し。
movie海馬さん [映画館(邦画)] 4点(2023-11-05 00:20:00)(良:2票)
86.《ネタバレ》 正直「そこまでやるか!?」と思いましたが、これが山崎監督の出した『最適解』なのでしょう。傑作『シン・ゴジラ』の次という『貧乏くじ』を引き受けた監督の並々ならぬ覚悟というか自棄糞というか、兎に角凄い「心意気」をしかと受け取りました。ドラマチックはリアリティを凌駕する。大・大・大拍手です。ただ、オチの付け方に注文を。首筋のアレは個人的には必要なく、エンドクレジット前の数秒のシーンは絶対に要らないです。
目隠シストさん [映画館(邦画)] 9点(2023-11-04 12:20:00)(良:2票)
85.《ネタバレ》 シン・ゴジラ後の実写ゴジラを作るのは大変だろうなあと言うのが前作を3回劇場で鑑賞してからの感想だったが、結果としてはシンに勝るとも劣らない出来映えになった。敗戦直後という時代設定、その時代を描くのに三丁目の夕日シリーズで「あの頃」の描写に於いて右に出る者がいない山崎貴監督の起用(三丁目第2作でゴジラは経験済みだし)、朝ドラ主演コンビの再登場(撮影はこっちが先だそうだけど)など、作品作りも話題もシンと同じ土俵で勝負しなかったことが良かった。シリーズものにありがちな「前作から○年後」「主役交代してもあらすじは似たようなもの」というハイハイそうですか的展開は一切無い。明るい映画ではないのでさすがに何回も通えはしないが、余韻にひたりながら劇場を出られる作品であることに疑いは無い。
昭和シリーズなら「東宝自衛隊」が超兵器を携えて出動するところだが、警察予備隊も自衛隊も無い終戦直後、まして旧軍も解体され国民を怪獣災害から守る組織がないから民間中心でゴジラに立ち向かわなければならないという状況こそがこの作品の白眉だ。東京湾のゴジラ掃討作戦の説明を聞いて「降りる」民間人を描いたのはある意味新鮮だった。コロナ禍を経て同調圧力の息苦しさを経験した観客は大義に殉じることが義務、美学、美徳とされることへの反発がある。吉岡秀隆演じる技術者が明日のための戦いだ、全員生きて帰ってくることが大事だ、と説く場面は散華することを美しいとする昭和の価値観との決別だった(それでいて舞台はまごうかたなく昭和なのだけれど)。一方で「(この間の戦争は決死だったけど)対ゴジラ作戦は生き残れる(勝ち目はある)んだよな!」と鼓舞する者、やってやろうぜと気勢を上げる者はお決まりで、こういう方々がいなければ話も進まない(笑)が、このような場で死にたくない、怖い、逃げたいという人も少なからずいることをはっきり描いた最初のゴジラ映画かもしれない、と感心した。
テレビの特撮ものは別として、ゴジラ映画はもうCG無しでは成立しないところまで水準が上がった。それはゴジラ映画が大人の鑑賞にも堪えられるテーマを内包するために欠かせない条件になったからだ。それを支えるのが佐々木蔵之介、青木崇高、安藤サクラなどの助演陣のリアルな演技だった。みんな「この間の戦争」で理不尽に家族を亡くし、やり場のない怒りを押し込めて生きていることが切々と伝わる。戦争に行かなかった若者:山田裕貴が軽率な軽口を叩いて神木:主人公敷島に胸ぐらを掴まれるシーンは象徴的対比だ。ゴジラは滅ぼされていない、という不吉なラストシーンで物語は幕を閉じるが、劇中の世界で生き延びた人たちが今度こそ希望を持って生きていってほしいと思った。
rinzouさん [映画館(邦画)] 9点(2023-11-04 11:23:56)(良:2票)
84.《ネタバレ》 ゴジラと人間の対決が主軸でVFXもドラマも見応え充分。
ゴジラの背びれのギミックがちょっとアレな感じ(背びれが動く水鉄砲が欲しくなったのはワタシだけ?)だが、
映画をダメにするほどではないか。
わだつみ作戦開始時の音楽使い方(自分の記憶が定かなら、ゴジラのテーマとされている曲は、元々ゴジラに対する防衛隊の活躍の讃えるもので、今回はその通りに使われている)が良い!
そして『太平洋奇跡の作戦 キスカ』ばりの駆逐艦の映像。
曇りの空は、まるでVSシリーズの頃の特撮大プールのホリゾントのよう。
そんな昭和ジジイの大好物はさておいても、『ゴジラ×メガギラス G消滅作戦』からこっちで、一番楽しめた作品でした。
『ゴジラVSビオランテ』『ゴジラ×メガギラス G消滅作戦』、自分が好きなゴジラ作品は興行成績がイマイチなので、
本作はそんなことが無いように祈っています。
でなわけで、もう一回観に行く!!
こんさん99さん [映画館(邦画)] 9点(2023-11-04 08:32:40)(良:2票)
83.ゴジラ映画というジャンルと、個人的な人間ドラマとの、噛み合わなさ、ってのが元々あって、正直我々もその辺りは「言わない約束でしょ」ということで諦めてたフシがあるのですが。
ついに、そのどちらからも逃げずに、しっかりと噛み合わせてきた山崎貴監督。まずは、ありがとうと言いたいです。シン・ゴジラが完全にゴジラ映画を再構築してしまった後で、あるいはレジェンダリーピクチャーズがいかにも「CG大作」風のイメージを作り上げてしまった後で、それらのハードルをしっかりとクリアしつつ、この分野ではまだ誰も到達したことのないところまで、人間ドラマの領域に踏み込んでみせてくれました。『永遠の0』『アルキメデスの大戦』とも微妙な距離を保ちつつ。
そりゃ、正直言えば、見ながら「もっとセリフを絞ってくれたら!」とは思っちゃうんですけどね。
だけど、ゴジラと神木隆之介、絶対に成立しないと思われたダブル主演が、ここではどちらが折れることなく、その共演をちゃんと成立させている。国を護る、ということのヒロイズムと残酷さをも、両立させながら。
国を護ると言っても、それはもちろん、時の政府を護る、という意味では無くって(そういう意味での「国」に対しては佐々木蔵之介の口を通じ呪詛が並べ立てられる。ちょっとしゃべり過ぎか・・・)。神木隆之介演じる主人公には家庭があり、「妻」と「娘」がいるけれど、この3人には血縁も姻戚関係もない、いわば赤の他人の集まり。そういう仲間の集合体としての国を護りたい、護らねばならない、のだけど、実際に主人公を動かしているのは、かつて仲間を救えなかった罪の意識。自分は生きてていいのか、という後ろめたさ。ヒーローがヒーローとして死地に赴くのではない残酷さが、そこにはあります。マイナス1.0というタイトルのごとく、大戦を通じて負のエネルギーに支配されてしまったこの国、その呪縛から抜け出せるのかどうかが、呪縛を象徴するゴジラとの戦いを通じて描かれます。
戦後まもなくの、警察予備隊すらまだ無い頃。早くも始まった米ソ冷戦の兆しも物語に織り込み、戦後残されたわずかな軍艦(高雄、雪風…)や本土決戦用に温存された戦車でゴジラに立ち向かわざるを得ない、という設定が、作品のリアリティに繋がる以上に、悲壮感を感じさせます。さらに登場する、「あの」秘密兵器(隣の席で見ていた息子は、話の流れから「もしや登場か?」と予感してたらしく、覆いが外されるか外されないかのタイミングで早くもノケ反ってましたが)。
かつて仲間を救えず、ゴジラを見上げるしかなかった主人公は、ここではゴジラと肩を並べ、真っ向から立ち向かっていく。この場面、どこかの山間部みたいなところで、申し訳程度に散在するわずかな民家をゴジラが破壊してて、いかにも着ぐるみ撮影時代の「ゴジラあるある」なシーンになってますが、それも含め、味わいのある場面です。
佐藤直紀の音楽も魅力的ですが、ここぞという場面では定番の伊福部メロディが登場、特に例の「ゴジラ登場のモチーフ」はこれでもかとテンポが落とされて、ゴジラの威容とともに、見る者を圧倒します。
劇中、いくつか違和感を感じたような気もするけれど(銀座のシーンで突風の向きが逆になったような気がしたが、気のせい?あるいは理由あり? すみませんよくわからんかった)、忘れました。ははは。まあ、些細なことです。
鱗歌さん [映画館(邦画)] 9点(2023-11-04 07:02:36)(良:2票)
82.山崎貴という人物を知らないが、作家性や脚本への拘りが一切なく
視聴者に文化資本の有無を問わない分かりやすさに重きを置いた
「商品」を作り出すプロデューサーとして考えると腑に落ちる点が多いし
そんな映画監督は広告代理店やスポンサーにとって有り難い存在だと思う。

海上戦の演出はよかったです。

点数は一個人の感想としてつけさせていただきました。
Donatelloさん [インターネット(邦画)] 1点(2024-11-16 19:18:45)(良:1票)《新規》
81.私がゴジラに求めている物とは違った
ストーリーに引き込まれることもなく
映像も洋画に比べれば見劣りしてしまう

低予算は観る側には関係ありません。
メメント66さん [インターネット(字幕)] 5点(2024-06-19 11:25:10)(笑:1票)
80.《ネタバレ》 自分はゴジラをはじめとするモンスター映画のファンというわけではないのですが、
本作はそういう人たちにも素直にお勧めできる、万人が楽しめる内容になっているなと思いました。
これまでのゴジラ映画って言ってしまえば「人間が出てこなきゃもっといいゴジラ映画になってるのにな」と
思ってしまうものばかりでしたが、本作はその逆で、人間が出てくるからこそいい作品になっている。
アカデミー賞視覚効果賞も納得のVFXで、特に波とか水しぶきなんかがよく出来てたなと思うし、
制作費が1500万ドルとのことでえらいこっちゃなと思います。アメリカなら桁が一つ変わるのでは、、、。
そしてそのVFXシーンは一つ一つとても印象に残る。序盤の島に上陸して人を食べるのでなくぽいぽい投げ飛ばすゴジラ、
飛沫あげながら木造船を追いかけたり重巡洋艦に襲いかかるゴジラ、東京に上陸して電車を襲い、歩くだけで大地が捲り上がるゴジラ、
背びれが順番に盛り上がってとんでもない熱線を吐き出すゴジラ、そのどれもが印象深い。
やたらと派手なのに印象には残らないアクション映画とは対極にあるなと思ったし、
それは恐ろしさを描きたくて作り上げてる映像だからこそなんだろうなと感じました。
あと音楽もすごく良かった。ゴジラ映画のマスターピースです。
あろえりーなさん [インターネット(邦画)] 8点(2024-05-28 18:26:21)(良:1票)
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【点数情報】

Review人数 119人
平均点数 7.08点
010.84%
121.68%
210.84%
332.52%
465.04%
575.88%
62117.65%
72420.17%
82218.49%
91915.97%
101310.92%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 7.78点 Review14人
2 ストーリー評価 7.77点 Review22人
3 鑑賞後の後味 7.72点 Review22人
4 音楽評価 8.22点 Review22人
5 感泣評価 7.22点 Review22人
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【アカデミー賞 情報】

2023年 96回
視覚効果賞山崎貴受賞 
視覚効果賞渋谷紀世子受賞 

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