2.この映画は日本のSF特撮の歴史を説明するときかならず出てくるし、色々なところで深読みもされてて結構気になり、最近観てみました。普通に今の感覚で観れば、お馬鹿で荒唐無稽そのものな感じ。特撮はおもちゃ丸出し、宇宙人は全然脅威に見えない変な被り物した怪しい集団、ドラマ部分は人の心情がわかりにくく、最後の攻防は単調。人によったら寝てしまうかもしれません。ただ、これが童心にかえり昔の特撮や古きよき空想SFを余裕を持って楽しんで観れば、とたんにおもしろくなります。ロボット怪獣モゲラが登場するシーンとかはその機械音とか巨大ロボットが暴れるという雰囲気がでてて楽しいし、それなりに迫力もあります。宇宙人の洪水攻撃もしかり。自衛隊がちゃんと出てきて、応戦したり、外人もちゃんとでてきて、なんとなくグローバルな感じもするし。それに宇宙人との攻防も、なんかおもちゃで遊んでる感じで(昔のサンダーバードを見てるような)男の子だからか、なんか燃えます。さらに地球をねらう宇宙人が、地球のちっぽけな国の日本にやってきて、半径3キロの土地と女を都合してくれとゆう(しかも名前指定)せこすぎる要求。それに対して問答無用な日本人。なんか微笑ましい。荒唐無稽すぎても映画としてはコミカル路線にはしらず、真面目に描いてるあたりが、逆におもしろい。モゲラがちっと弱すぎで、最初から宇宙人が弱いのにいばってる悲壮な集団にしか見えず、モゲラ二号機が地下から頭だけ出現してモグラ叩きのよーに叩かれ沈んでく様も、この映画のノリではアリな感じがします。とにかく、全編、楽しい空想と突っ込みのあらし。全然退屈しませんでした。これ、もっと若い時に映画館で観たかったな~。