288.《ネタバレ》 車のクラクションに驚く。この行為は普通の人なら当たり前です。「ブブー!!」と鳴って驚かなければクラクションである意味がない。この映画では何度もこのクラクションが効果的に使われていて観客を驚かす。それは肉体的な反射からくる驚きの恐怖です。本来ならこういう音で驚かす場面は好きではないのですが、流石はスピルバーグ、デビュー作にも関わらず即物的なホラーとは一線を画す一級のサスペンスとなっています。 この映画を語る時に既に言い尽くされていることですが、この映画の巨大トレーラーは恐怖映画に於ける怪物そのものです。気が付けば背後に忍び寄り、こちらが逃げるより遥かに速い猛スピードで追いかけてきて、咆哮(クラクション)を上げる。つまりやっていることは『JAWS』や『ジュラシック・パーク』と変わらない。 本作はそんな怪獣映画を実際に我々観客が日常的に体験してしまうかも知れない状況で展開させている点に一番の凄さがあるのではないでしょうか。どんなに映画を観ていてその作品世界に没入しようが、現実世界でサメのいる海に行くわけじゃないし、恐竜のいる島に行ける訳じゃない。でも道路を走っていて、トロい前の車を煽ったり追い越してしまうことは誰でも一度はしてしまったことがあるでしょう(私は逆にノロノロ走っていて煽られる事が多いですが)。そんな些細な行為で、怪物に襲われるかも知れない、その恐怖がこの映画にはあります。しかも怪獣の操り手の顔が分からない点でサスペンスを盛り上げる。 また、観客も主人公も「まさか命までは狙われてないよね?ハハハ……」と心の何処かで楽観視している。余りに理に適っていないからです。それがガソリン・スタンドで電話をかけているときにトレーラーが突っ込んできた時に確信へと変わる。ここからドライバーとの決戦(Duel)に決定的に移る点も見事でした。 個人的なベストシーンはトンネルの暗闇に潜んでいたトレーラーのヘッドライトが「カッ」と光るシーン。怪物が自分を待ち伏せしていた恐怖。主人公の「ヤツが帰ってきた……!」という台詞が正に私の感情そのものでした。あの瞬間、トレーラーは完全に目を爛々と光らせる怪物だった。 唯一の問題点はそれからのスピルバーグとは違い、テーマ性に乏しいということでしょうか。単純にトレーラーに追いかけられる恐怖を描いた映画、それ以上でも以下でもないですから。 【民朗】さん [映画館(字幕)] 9点(2014-12-10 23:30:12) |
287.幼い頃に初めてテレビで観た時に凄く不気味で少しの期間、大型トラックが怖かった記憶がある。大人になってからも観てみたが遜色なく面白かった。これ向こうではテレビドラマだったんですね! 【movie海馬】さん [地上波(吹替)] 7点(2014-12-04 20:26:25) |
286.2度目ですが初観と変わらぬ緊張感を味わえました。 【ProPace】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2014-09-30 20:26:25) |
285.《ネタバレ》 運転手の姿が見えないので、あたかもトラックに命が宿っているような怖さがあった。精神的にも肉体的にも徐々に追い詰められていく主人公同様に見ているこちら側も最後まで気が抜けない展開ですばらしかったです。 【civi】さん [地上波(吹替)] 7点(2014-08-18 15:31:04) |
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283.身につまされる恐怖があります。昨今の作りものの恐怖は、単なる作り物として観るレベルの恐ろしさしか伝わらないものが多いが、この映画は実体験でも、あり得ることが恐ろしい。映像も非常に良く撮れている。 【cogito】さん [地上波(字幕)] 8点(2014-08-03 23:29:03) |
282.《ネタバレ》 何よりも印象に残っているのはエンドロール。主人公のシルエットと夕日、悲しい音楽。怪獣みたいなトラックを命からがら撃退したけど、結果的に主人公は仕事をほっぽり出して家族をないがしろにしてしまったんですよね。現実が一気に襲いかかってくるイメージが強烈です。何よりも怖いのはこのシーンなんじゃないか?と思います。 【カニばさみ】さん [DVD(字幕)] 7点(2014-07-27 20:13:18) |
【Yu】さん [DVD(字幕)] 6点(2014-07-21 00:27:24) |
280.《ネタバレ》 舞台を車中に、今あるソリッド・シチュエーション・スリラーの走りといった感じ。 主人公のダメダメっぷりにヤキモキさせられながらも、疾走感を失うことなく最後まで突っ走るのは見事。 【afoijw】さん [DVD(字幕)] 7点(2014-03-13 00:56:40) |
279.《ネタバレ》 車を運転する者なら誰でも経験するマナーの悪いドライバー。 それがトラブルになって極限までエスカレートするとこうなるのか。 些細なことから偏執的でイカれた人間の怒りに触れてストーカーのような狂気に付け回される恐怖。 この手の人間の厄介さは大なり小なり経験したり見聞きするものなので、とてもリアルで感情移入しやすい。 だから、これ以上ないほどシンプルなストーリーなのに入り込んで最後まで引っ張られる。 【飛鳥】さん [DVD(吹替)] 7点(2014-01-18 21:05:24) |
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278.《ネタバレ》 スピルバーグが監督だとわかっているからの贔屓目があるけれど、ただ車が煽られてる話がとんでもない緊張感の、鉄の塊に殺されかけてる緊張感いっぱいの話になっていた。車のビジュアル選びもだけど、センスがあるんだなぁと改めて。カメラワークがとにかくうまい。運転手は手と足元しか見せない演出も良かった。私が撮ったら、こうはならないな、と(笑)流石スピルバーグ! 【ネフェルタリ】さん [DVD(吹替)] 7点(2014-01-10 14:11:13) |
277.スピルバーグの初期の作品だけど、既にこの時点で超一級のサスペンスに仕上がっていますね~。内容としては、クルマを追い越したら、腹を立てられて追い回されるといった、非常に些細でいたって単純明快なんだけど、こうした事って非常に現実味があって怖い!誰でもあるよね。追い越し・追い抜きをして、煽られた経験とか。普段真面目だったり大人しかったりするけど、ハンドルを握ると豹変する人がいたりとか。そうしたごく身近に潜む狂気を、見事にドラマチックに映画化した作品ですね。一切顔を見せない犯人も、恐怖感を増幅させてなお良い!ジョジョの奇妙な冒険にも似たようなシーンがあった覚えが。腕までしか見せない犯人や、踏切のシーン等、確実に様々なメディアで影響を受けていますね。 【けんおう】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2013-12-29 03:24:57) |
276.《ネタバレ》 超シンプルな映画。わけのわからんトラックが追ってきて、わけのわからんままに逃げるというただそれだけ。ほうら時間に間に合ったでしょう?とか実は誰も乗ってませんでした(途中でちょいちょいドライバーが見えるからありえんけど)とか何らかの一捻りされたオチがあるかと思ったら、そのまんまシンプルに終わった。しかし、面白かった。 【53羽の孔雀】さん [DVD(字幕)] 7点(2013-12-17 01:26:18) |
275.《ネタバレ》 他の方のレビューにもあったが、ストレートなテーマで90分見せるのがさすがだなぁ…と。 台詞に頼らない(というか必要ない(笑))場面が多く、字幕に気を取られず純粋に映像を楽しめた。 狂気に巻き込まれると被害者か加害者、どちらかが破滅するまで終わらないのかな… 自分も普段何気なく、道を歩いていて肩がぶつかったり等しているが相手が「マトモ」だとは限らないので、自分の理屈で“これぐらい大丈夫”だと思うことでも気をつけねば…と思わせてくれた(笑) |
【RTNEE USA】さん [DVD(字幕)] 10点(2013-09-04 12:59:43) |
273.《ネタバレ》 子供のころ、テレビで見たときに比べると、どうしても点数が下がってしまいますね。 今の映画のテンポに比べると、じれったい気分になる。 犯人が最後までわからないところに恐怖を感じるとジョン・カーペンターも言ってましたが、悪人がどんな顔してたのか、やはり知りたいですね。 そういえば、私も経験があります。スクーターに乗ってて、車とぶつかりそうになったんです。乗ってたドライバーに「コラ!」と言ったら、相手はヤクザでした。もちろん急いで逃げました。 【クロエ】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2012-12-01 19:54:43) |
272.《ネタバレ》 世界のスピルバーグ、弱冠25歳時に監督した伝説的カーパニック作品。脚しか映らないドライバーが操縦する獰猛なストーカー・トラック。逃げて逃げて見事激突、大破させて幕。89分にうまくまとめています。カメラワークにまだ未熟さ、緊迫感の弱さを感じることのできるSF巨匠初期の貴重な作品です。 【獅子-平常心】さん [DVD(字幕)] 7点(2012-10-10 01:49:25) |
271.《ネタバレ》 かなり評価が高いので期待して観たのだが、全く面白くなかった。主人公が何をしても待ち伏せされているのはバレバレなので、またかと言う感じ。しかも、その繰り返ししかないので眠たくなる。 【TOSHI】さん [DVD(字幕)] 3点(2012-10-08 10:29:19) |
270.《ネタバレ》 当時25歳のスティーヴン・スピルバーグ監督が劇場用映画監督デビュー前に撮ったTVムービー。 トロトロと走っていた大型タンクローリー車を主人公が何気なく追い越したところ、その車に執拗に追い回されるハメになる…映画の序盤から終盤までその展開だけなんですが、かなり怖いです。後ろでクラクションを鳴らされまくり、道を譲ってもまた前でトロトロ、猛スピードで抜いても超猛スピードで追ってくる…。もうやめてください… 【nyaramero】さん [DVD(字幕)] 7点(2012-04-24 14:26:13) |
269.スピルバーグ初期の傑作。 久しぶりに見たけれど、古くなっていないのはシンプルだからかな。 相手の顔が見えない分「ヒッチャー」より怖いし、心理的・物理的両面で主人公を圧迫していく過程が秀逸。 デニス・ウィーバーは快活な「警部マクロード」とは全然ちがったヘッピリ腰で怯える演技が上手く、シャツの汗ジミなど小技も効いています。 あのタンクローリーも油じみたボディといい、映画史上もっとも演技派な大型車両かもしれない。 電話ボックスのシーンは、望遠レンズを使い迫り来るモンスターを大きく見せて迫力を倍増していそう。 ラストは原題どおり迫力あるデュエル(決闘)。 監督は後年になっても「ロスト・ワールド」「宇宙戦争」を撮っているし、恐怖演出が生来の嗜好としてありそうです。 【レイン】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2012-02-13 01:13:35) |