11.この映画見て「しまった!」と思いすぐさま宮部みゆきの原作を読んだのだが、この小説が90年代後半から次第に姿を現した「理由なき殺人」を怖いぐらい冷静に予言していたことに驚き、また映画「理由」がこの小説と内容だけでなく構成も同じものにしたということは観る前から知っていたが、両者から感じるものはまったく違うことにもまた驚いた。同じ卵を使って同じ調味料、手順で作ったのに宮部のオムレツは硬くて噛み応えがあり、大林のオムレツは軟らかくて口に広がるような感じだ。大林は登場人物に優しい。過剰に演出させることで情を生み出しているのでそれがフィルターになっている。逆に言えば内側では何を考えているかわからない。100人以上に及ぶ「ふつうの人々」はある意味で、あの家族たちよりもグロテスクだったりする。だから優しさは残酷の裏返しとも言える。八代祐司がどこにでもいる時代だからこそ、このオムレツができた(できてしまった)のだろう。この映画はかなり面白い。 が、サスペンス的な楽しみは期待できない。 【Qfwfq】さん [映画館(字幕)] 7点(2006-06-02 21:10:56) |
10.正直おもしろくなかった。もともとの小説ではきっと素晴らしくよくできた作品だったんやろうな…っていうのは分かるけど、映像化に意味を見出せなかった。すばらしく複雑なストーリーなので、160分ストーリー説明のために演者がしゃべりっぱなし。正直きついし、演者の個性も結果的に殺してしまってる。こんな事ならやめとけばよかった~っていう監督の顔と、撮りあげた事への安堵の顔が目に浮かぶ。 【ハッシーふりかけ】さん [DVD(邦画)] 1点(2006-04-18 03:29:08) (良:1票) |
9.なかなか面白いのですが、いかんせん長すぎます。原作に忠実なのですが、なにかと鼻につく役者達の演技満載で、若干興ざめ気味・・・。そして最後のエピローグ・・・全く必要ないのでは。原作のパワーか監督の力量か、長い割には退屈しない作品です。 【タマクロ】さん [DVD(字幕)] 5点(2006-01-29 17:52:35) |
8.真っ先に思ったことはベストセラーだし原作は面白いんだろうという事か。気になることはインタビュー形式で徐々に浮き彫りにされていく真実という事より、インタビュー形式であるため必要以上に不自然に映る芝居がかった演技。演技や台詞回しのためか昭和と現在が入り混じっているのかと錯覚した。それが昭和的家族像をもった下町の家族と今の時代を現すマンションの偽装家族との対比であるとしても上手くいっているとは思えない。偽装家族の中に芽生える家族性をもう少し描いても良かったのではないでしょうか。 【亜流派 十五郎】さん [DVD(字幕)] 5点(2005-11-19 22:09:38) |
7.とりあえず、日本の俳優の層の薄さを感じた2時間半だった。 【k】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-10-24 22:50:51) |
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6.おもしろくなかったのでこの点数です。セリフ棒読みや演技オーバーな役者が多かった。 だがDVDの特典は映画作りの大変さ等がよく伝わりいいと思う。 |
5.異質な小説を忠実に映画化、という物だけに、通常の展開ではなく見ていて大変疲れた。しかし新しい映画の形として成功していて面白かったと思う。人の生き方も考えさせられる内容でもある点も良かった。 【六爺】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-05-21 14:42:22) |
4.《ネタバレ》 凄い衝撃を受けました。テーマがズシーンと心に残ります。このような映画は大好きです。 バラバラになってゆく現代の家族。けれど、最後の歌にあったように、たった一つの殺人があれだけの人とのつながりを持っていたこと。暖かい家族で育った娘が一人の男の決意を変えたこと。うーん、うまく文章に伝えることは出来ませんが、色々考えさせられます。 見ごたえのある作品だと思います。 【シュシュ】さん [DVD(字幕)] 10点(2005-05-07 11:43:56) |
3.実は宮部みゆきの本は短編も含めてかなり読んでるねん。てゆーかファンやねん。宮部みゆきの本て、戦慄のサスペンスタッチでドンドン読んでて引き込まれるねん。でも、それでいて人間の深みもきっちり描いたりしてて、ドキドキするけど涙がでちゃう、みたいな感じやねん。んで俺が宮部みゆきの本にはまるきっかけになったのが、この「理由」。色々な家族の形が一つの事件を中心にして描かれる。読んだのはかなり前やけど、今でも「理由」って聞くだけで、頭にイメージが浮かんでくる、それくらいはまってん。んで、それの映画化やろ?あの「模倣犯」が、かなりバカバカしい映画にされてゲンナリした手前、これにも全然、期待してなかってんけど、この映画は俺の頭の中の小説のイメージそのまんまやった。それくらい原作に忠実に作られてると思うねん。雰囲気も。だから小説読んでない人には、おもろいと思うねん。ちょっと長いけど。ただオチがわかった後の終わり方とラストの歌は、ちょっと不満。特にあの歌、なんなん?あんな歌でいーの?ちなみに宮部みゆきの「長い長い殺人」もおもろくて好き。 【なにわ君】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-05-07 10:30:53) |
2.大林宣彦監督の或る一面を端的に表現する言葉に、とかく当たりハズレにバラツキの多い人だという通説がある。それは私個人にも感じるところで、映画史に残るほどの傑作を放ったかと思えば、箸にも棒にもかからない凡作を連打するという極端ぶりで、なかなかコンスタントに水準作を残せないという特徴がある。しかしそこが大林監督作品の魅力ともとれ、出来が良いか悪いかは観てみないと分からないといった、作品に接するヒヤヒヤ感そのものがミステリアスなのだ。何が飛び出してくるか分からないという意味で、私などは大林作品を“闇鍋的な面白さ”と表現する事にしている。余談が長くなったが、本作はそう言った、いかにもの大林ワールドの凝縮された面白さに満ち溢れた秀作に仕上がっている。驚かされるのが、よくもこれだけ集められたと思うほどの演技人や著名人の数。きっと大林作品のファンでもあり出演依頼には快諾した人たちばかりであろうと推察されるが、それにしても贅沢な話である。そして多数の証言を巡る物語という性質上、なくてはならない彼ら登場人物すべてが事実上の主人公だと言えるのではないだろうか。時間軸を奔放に交差させながら複雑に絡み合った人間関係を解きほぐし、サスペンスを盛上げていくという構成は、長尺の作品にもかかわらず見事に整理されて解かりやすく、観る側へ最大限の配慮がなされている。一杯の味噌汁に下町人情の温もりを感じさせ、人々の様々な思いを、つっかけの音に凝縮させたシーンには情感が溢れ、余韻を残す。それだけにエピローグは不要のような気もする。語り過ぎることは必ずしも得策ではないという事である。 【ドラえもん】さん [映画館(字幕)] 8点(2005-05-04 16:41:40) |
1.監督ゆかりの俳優とかがいっぱい出てた。映画を原作と比較するのは御法度だけど、原作は面白そうだ、と思った。 【じふぶき】さん 5点(2005-01-17 15:29:02) |