123.《ネタバレ》 脱獄映画といえば脱獄を達成したときのカタルシスを味わうものだと思っていたけれど全然違った。 正直観てる最中は“もう逃げるの止めればいいのに”とか“せめてもっと綿密な計画を立てろよ”と思っていたのだが、最後海に飛び込んだ姿を見て、ようやく理解した。 彼にとっては成功するか否かよりも、脱獄を試みることそのものの方が大事なのだと。 納得できないことに立ち向かわなければ、それは生きているとはいえないという強烈なメッセージが、そこにはあった。 【Trunk】さん [DVD(字幕)] 7点(2015-03-27 00:51:43) |
122.《ネタバレ》 マックイーンのタフさに尽きる映画です。精神的にもタフなら、肉体的にもタフ。やせ衰え歯も抜け落ちたヨボヨボの爺になっても失わない眼光の鋭さは精神的なタフさに裏打ちされたもの。実際のパピヨンは集団脱走を手伝ったご褒美でついでに脱走に加えてもらうような、末端の末端が良く似合う人物だったようです。そういう脇役的な人物だからこそ、実際に会い、見聞きしたタフな囚人の話をミックスして理想のパピヨン像を作り上げたんでしょうね。年月を経ても色あせない名画です。 【kirie】さん [DVD(字幕)] 8点(2015-02-09 20:52:47) |
121.《ネタバレ》 フランクリン・J・シャフナーとダルトン・トランボ、スティーブ・マックィーンが組んだ傑作。 シャリエールの原作では、主人公はその後ベネズエラ市民権を獲得したらしいが、本作の主人公はひたすら「自由」に向かって諦めようとしなかった。 金庫破りと殺人の冤罪で刑務所に放り込まれた「パピヨン」。 蝶のように自由に生きてきたこの男は、監獄という針で標本にされようとしていた。 マックィーンが捕まるのは「大脱走」や「ネバダ・スミス」を思い出す。 だがパピヨンは最後の最後まで諦めない。 隙を伺い、泥を這いずり油虫すら食してひたすら耐えに耐える。 やせ細り、髪が白んでも眼の輝きと魂は灯火を絶やさない。 かつて「大脱走」で見せたマックィーンの不屈の精神! 友情を結んだ「ドガ」をいつも気にかけてくれた情の厚さ、看守を睨む不敵な笑み。 何度でも逃げ、何度でも戻ってくる。 そして最後の最後に「自由」を掴み取る! 基本的には暗く陰惨だが、言葉が通じずとも心で通いあった村人との交流、教会でのやりとりなど見所も多くそれなりに楽しめる。 【すかあふえいす】さん [DVD(字幕)] 9点(2015-01-02 23:16:19) |
120.《ネタバレ》 見ているときははらはらどきどきで最後まで一気に見切れたのだが、振り返ってどこが主題だったのかと考えると、意外に難しい。どちらかといえば、時間をかけて盛り上げている部分よりも、一瞬の切り取りの描写の方が印象に残った。例えば、2回目の独房の5年間を一切描かず、白髪と足腰の弱りだけで表現するセンスとか。また例えば、最後の最後に、割とさらっと発されるホフマンの一言の重さとか。 【Olias】さん [DVD(字幕)] 7点(2014-10-06 02:59:20) |
119.名作なんだと思うけど、飛び抜けてはいない。 |
118.テーマ曲とともに忘れることができない名作です。 【cogito】さん [映画館(字幕)] 8点(2014-08-02 18:59:08) |
117.《ネタバレ》 ○主演二人の演技を見るだけでも価値ある作品だが、内容的に二時間半かけるほどだったかは微妙。○最後にダイバーが見えているのが本当に残念だな。指摘されて気付くレベルならまだしも。 【TOSHI】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2014-01-01 00:34:48) |
116.《ネタバレ》 脱獄を三たび敢行。胸に蝶の刺青のある脱獄王の、実話に基づいた壮絶な人生をスティーブ・マックィーンが体現。まさに魂揺るがす怪演。その傍らには名脇役のダスティン・ホフマン。無実の罪で孤島の刑務所に収監、厳しいムショ生活、ワクワクの脱獄アドベンチャー、なぜか上半身が生まれたままの姿の民族との安らぎのひととき、捕らえられ再びムショへ。それでもなお、海に飛び込み自由を求め行く。 【獅子-平常心】さん [DVD(字幕)] 6点(2014-01-01 00:04:06) |
115.いわゆる脱走物ですが、同じスティーブ・マックイーンの『大脱走』では脱走活劇を主軸にしたのに対して、こちらは脱走するまでの人間ドラマや駆け引きが主軸となっています。よって、あまり派手さはありませんが、協力者と組んだり、脱走のためにある人物と交渉したり、裏切られたりといったドラマが展開され、なかなか見どころがあります。ネタバレになるので詳細は控えますが、ある人物の裏切りにより、主人公が独房に入れさせられるシーンは衝撃的でした。極限状態に陥るため、あれまでも食しようとするシーンはかなり強烈・・。 【けんおう】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2013-12-25 19:35:20) |
114.《ネタバレ》 パピヨンの生きる力が凄まじい。 何が何でも生き延びて脱獄しようとする強靭な意志と果敢な実行力。 地獄から這い上がる逞しさに感動を覚える。 諦めずに闘い続ける姿は驚嘆に値し、不屈という言葉が最も当てはまる人物だ。 拷問のような独房生活で、ドガの名を最後まで白状しなかったのも人間業とは思えない。 ドガとの友情は極限状態を共にする戦友を彷彿させる。 S・マックィーンとD・ホフマンの共演はさすがに見応えがあった。 半死半生のパピヨンの夢に出てきたシーンが暗示的。 犯したのは殺人よりもっとひどい、人間としてのの最悪の罪――それは人生を無駄にしたこと。 パピヨンはそれまで人生を無為に過ごしてきたのだろう。 死や拘束に直面して初めて生や自由のありがたみを知る。 ギロチン処刑、ゴキブリ入りの食事、ハンセン病の村、原住民の裸族との交流など、刺激的な画もあって盛りだくさん。 でも、内容が重いこともあって2時間半は少し長い。 冗長にならないように二、三十分カットしたほうがテンポがよくなると思う。 【飛鳥】さん [DVD(吹替)] 7点(2013-12-01 19:36:11) |
|
113.ものすごく期待して見たのですが、思った程でもなかったかな…マックイーンのかっこ良さには感心させられますが。 【カニばさみ】さん [DVD(字幕)] 5点(2013-08-14 16:13:08) |
112.《ネタバレ》 独房のシーンのコントラストのきいた映像は、絵画的な芸術性でもってパピヨン(スティーブ・マックィーン)の生への執念を見せ、ドガ(ダスティン・ホフマン)との長きにわたる友情もよい。 パピヨンが金庫破りではあっても、殺人犯は冤罪であるという複雑な立場も一筋縄ではいかない人間味。 が、一番心に残るのはハンセン病の首領との関わり。 最初は彼の姿をはっきりとは見せず、徐々に観客に慣らしていく。 慣れてしまえばどうということはない。 自分が病から逃れられないのを知っていて、カンパの缶をパピヨンに渡す彼には「せめてお前だけでも自由に」との思いがあったろう。 その気持ちを缶と一緒に受けとったパピヨンは彼の腕をしっかりと握り締める。 首領は他人が感染しないのはわかっていても、積極的には自分に触れたがらないのを知っているだろうから驚いたはず。 そしてパピヨンの体温とともに、久々に病をわすれて人間らしい気分を味わえたはず。 彼がパピヨンに思いやりを示したからこそ得られた、この触れあいの瞬間はとても尊いと思う。 【レイン】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2013-03-11 04:39:59) (良:3票) |
111.《ネタバレ》 パピヨンの執念はよくわかりますが、島の原住民が出てくる件がちょっと長いような。 特別編集版だったからなのかも。前に見たときはもっとテンポがよかったように思えました。 【KINKIN】さん [DVD(字幕)] 6点(2012-03-05 19:39:47) |
110.若い頃見たときはあまりの壮絶さに声も出なかった想いがある。その後脱獄囚自身の自叙伝に基づく映画ということを知り、そのリアルさがただならないことを思い知った。 この映画は男同士の真の友情を描いたものであり、不撓不屈の男のドラマでもある。しかしよくよく考えてみれば、刑務所というものがいかにむごたらしいものであったか、何故に人権が全く存在しえなかったのかという社会派ドラマでもある。DVDで改めて見て、マックィーンとダスティン・ホフマンの演技力に脱帽。 【ESPERANZA】さん [映画館(字幕)] 8点(2011-12-29 22:29:05) |
109.前半までのエピソードだけで2時間弱でまとめてくれれば、満点の脱獄劇。マックィーンの不屈の精神に圧倒され、D・ホフマンとの深い絆に心揺さぶられ。不可解な原住民が登場するあたりから、緊迫感に急ブレーキがかかった感じがして戸惑った。実話に忠実に制作したんでしょうが・・。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-11-19 01:10:57) |
108.《ネタバレ》 シスターをはじめとする溢れる裏切りに苦渋を舐めるばかりのパピヨンが、心身ともに粉々に踏みにじられても、ドガの名を口にしない姿、崩れかけたけれど踏みとどまり紙を食べた姿にひれ伏すばかりでした。悪魔島で豚に名をつけ、トマトを植え、ベランダを作ろうかと思案するドガを見るにつけ、老いた状況で楽しい事があるかどうか定かではない脱獄を命をかけてする必要があるのかと思ってしまいました。しかし、犯していない罪を償う理不尽さは受け入れられないという一念を貫かない後悔より貫いてする後悔を選んだのでしょう。見送るドガもその事を承知しているやに見えました。切なさに身を捩るラストシーン、不屈の生き様に圧倒されるラストシーンでした。 |
107.脱獄ものというと、娯楽映画をイメージしてしまうが、友情に重きを置いた、 人間ドラマの要素が強い作品。原作では主人公は金庫破りで捕まり、 仲間内の様々な容疑を被せられたらしいのだが、本作ではそういったシーンは削除され、 主人公が刑務所に送還されてくる場面から始まる。「俺は無実だ!」とは語っているが、 真相はこちら側にはわからないので、そのあたりの描写を入れたほうが、 彼の行動にも説得力が出て、もっと感情移入ができたかと思う。 劇中でもキャラのまったく違う、マックイーンとホフマンの役者対決が見所。 静かながらも、火花を散らせるような熱い演技を見せてくれる。 ヒューマンドラマとしても、中々の良作。 【MAHITO】さん [DVD(字幕)] 7点(2011-09-24 23:28:30) |
106.《ネタバレ》 公開当時はスティーブ・マックイーンの映画は必ず観に行っていたのですが、本作だけは例外。そのわけは、マックイーンがゴキブリを食べるシーンがあるという情報が宣伝にあったから。というわけで遅れること38年で初鑑賞、なんてことはない、観てみればそんなシーンはどこにあったの、って感じだったので拍子抜けしちゃいました。 でもさすがに泣く子も黙る悪魔島、あの独房暮らしはホント苛酷ですね~、独房入り2年だなんて凄い刑罰がほんとにあったんですね驚きました。思ったよりどぎつい描写は少なく、自由を奪われた人間がどんどん尊厳を失ってゆく過程は観ていてほんと恐ろしいものです。よく観てみれば脚本書いたのは“不屈の男”ダルトン・トランボなんですね、こりゃ彼にはピッタリの題材だったわけです。 とにかく、マックイーンと名優ダスティン・ホフマンのただ一度の共演がフィルムに残されただけでも感謝です。 【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-06-18 09:38:07) |
105.尺が長かったけど、その分じっくりとした時の流れを感じることができた。パピヨンの自由への渇望がその演技の気迫を通じて実感できる。ダスティンホフマンの演技もよろしい。理詰めでもエンターテイメントでもないけど、感じるものを残せる作品。 【タッチッチ】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-06-12 17:35:20) |
104.《ネタバレ》 なんといっても独房シーンのインパクトが凄まじい。それはまさに籠に入れられた蝶のようで、心身とも衰弱していくが、それでも生きることに執着する様子は怖く感じて直視するのが難しいほどだった。 ラストは独房で夢想した「人生を無駄に過ごすことは有罪」の通りパピヨンは真の自由を求めて死をも恐れず大海原へ羽ばたき、反対にドガは平凡な生き方を選んだ。どちらが正しいかは分からないが生き方について考えさせられる。 あの音楽が気に入っていて、聞くと蝶を採るところとラストの流されるところが目に浮かぶ。 【さわき】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2011-06-01 15:58:06) |