40.《ネタバレ》 本作の70年代後期のF1について僕はラウダの名前しか知らなかった。ジェームズ・ハントの事なんて全然知らなかった。 しかしその当時行われていたF1は今とは考えられないほどに熱く、ドラマチックで、恐ろしい戦いが行われていた。 安全性よりスピードを重視し、死の確率20%の中で行われる死闘。何が起こるかなんて絶対にわからないあのレースの中で彼らは走る。 生き方が全く逆のハントとラウダ。彼らはお互いを認め合いながらも自分の生き方を決して曲げない。 最終戦の二人の選択が印象的だ。ラウダは取れるかもしれない優勝を諦め、ハントは死ぬかもしれないレースを走りきった。 曲げられないプライドが、彼らの生き様がグランプリを終えるごとにひしひしと伝わってくる。 彼ら二人のワールドチャンピオンはお互い認め合い、だからこそ本気でぶつかり合って来たのだ。 この映画はその熱き戦いを、これでもかという美しい映像と、見た事も無いアングルのF1と緊張感溢れる音楽で、本当に過去あった事0を僕らに教えてくれる。 F1に一度でも熱くなった者なら見なければならない至高の一作だ。 【えすえふ】さん [ブルーレイ(吹替)] 8点(2015-11-01 00:58:48) |
39.《ネタバレ》 いやー懐かしい、ティレルの6輪とかJPSカラーとかね、当時小学生だったけど結構ハッキリ覚えてます。奇跡の復活を遂げたニキ・ラウダとライバルのジェームス・ハントを描いた作品で、何十年もたってこの年で観るといろいろな発見や感想やグっとくるものがありますなぁ。そしてよく再現したよね~と感心するF1カーたちがスゴイ。スピーディな展開ながらツボを押さえた進行・構成はさすがロン・ハワード監督、よく分かってらっしゃる。さりげないけど命をかけた男たちの友情とそれを支える女たちの演出(これまたさりげなく美女ばかり)も素晴らしい! 目頭の熱くなるこういう映画大好きです。 【Kaname】さん [ブルーレイ(字幕)] 9点(2015-06-08 11:21:14) |
38.現在と比べると格段に人間臭く、エキサイティングなF1を素晴らしい再現力で映像化した素晴らしい作品だが映画そのもののグレードとしては中の上といったところ。 【おさむ】さん [映画館(字幕)] 7点(2015-05-22 22:06:11) |
37.《ネタバレ》 悪いところがあるわけじゃない。 ただ、車好きではないから?そんなに映画の世界に入り込めなかった。 レース中に、同じようなカット(路面のアングルから撮影したカット) が何度も何度も出てくるのは覚めてしまった。 【たかしろ】さん [映画館(字幕)] 5点(2015-02-05 17:31:04) |
36.《ネタバレ》 1976年は世紀の名勝負を生んだF1シーズン、暴れん坊ジェームス・ハントVS頭脳派ニキ・ラウダ。互いのプライドを賭けた真剣勝負が漢同士の熱い友情を生む、実話に基づいたスポコン・ドラマ。レース中の事故で全身大火傷、それでも闘争本能が漢を戦場へと駆り立てます。それを待ち望んでいたかのように迎え入れるのもまた漢。富士サーキットでの天王山は目が離せませんでした。今年有数の傑作。 【獅子-平常心】さん [映画館(字幕)] 8点(2015-01-04 03:54:48) |
35.《ネタバレ》 フォーミュラレースを扱った映画はそう多くない。古くは「グラン・プリ」、最近(でもないが)なら「ドリヴン」なんかがそうだ。そんな中でこの「ラッシュ/プライドと友情」はフォーミュラ映画の大傑作といっていいと思う。ロン・ハワード監督も音楽担当のハンス・ジマーも素晴らしい仕事をしたと思う。私は1987年のテレビ放送からしかF1を見ていないので、1976年の出来事は雑誌や書籍でしか知らない謂わば「歴史上の出来事」でしかなかった。しかしこの映画を見て、まるで76年にリアルタイムにF1を観戦してきたかのような臨場感に圧倒された。大やけどのあと復帰したラウダがハントに「事故に遭ったのはお前のせいだが、生きる力をくれたのもお前だ」と言ったときも、復帰戦でのラウダの走りにも溢れる涙を抑えることができなかった。主人公のハントもラウダも本人そっくり(でもこの映画でのラウダはデーブ・スペクターにちょっと似てると思った)だし、何しろ当時のマシンが実際に走っている映像が(CGもあるかもしれないが)凄かった。ロン・ハワード監督はこの映画を撮るまでF1の事をよく知らなかったそうだが、F1ファンも納得のカメラアングルでマシンの魅力を引き出してくれた。あと、細かいことだが、ワールドチャンピオンが決まるF1世界選手権イン・ジャパンでの富士スピードウェイのストレートや第1コーナーもよく再現されていたし、出場したTyrrell P34のデカールが「たいれる」「しぇくたあ」となっていたのもファンにはポイント高し。 【MASS】さん [映画館(字幕)] 9点(2014-12-29 00:26:28) (良:1票) |
34.F1に興味がなくても楽しめました。本作のハントとラウダでは、ラウダが格好良いという人が多いのではないでしょうか。しかし、ラウダは存命中なので欠点が描かれていない気がします。レース部分がただ走ってるだけで、TV中継のようで微妙でした。堂本剛・堂本光一の吹き替えのままソフト化されて残念です。 【DAIMETAL】さん [映画館(字幕)] 6点(2014-11-29 21:58:15) |
33.《ネタバレ》 ニキ・ラウダの名前くらいは知っている程度の前知識で鑑賞したが、レースそのものよりも二人の天才ドライバーの生き様に焦点を当てられている。実話をもとにしていることもあり、F1という世界を知るきっかけとしても適した作品になっている。1回のレースで25人の出走者のうち、2人平均で命を落とすといわれる当時のF1。その一種異常な世界でトップを目指す人間の葛藤が二人のライバル関係を軸に描かれる。破天荒で自己の楽しみを追い求めるハントと、クールに割り切るラウダ。作品ではラウダが語り部であり、自身の大事故が大きなイベントとして描かれるものの、ラウダが主役というわけでもなく、全体を通して2人に同程度のスポットを当てられており、対照的な二人の生き方への共感度を観るものの感性に委ねている点がよかった。それにしても70年代のF1レースを再現することは容易ではなかったと思われるが、音響面や細かいガジェットまでしっかり作りこまれているのは好感をもてた。その意味で映画館で見た方がより楽しめただろう。 【田吾作】さん [DVD(字幕)] 7点(2014-11-01 14:11:22) (良:1票) |
32.彼らのことを何も知らずに見ましたが、良質のドキュメンタリーを見ているようで面白かったです。 ふたりの正反対の生き方は、どんな風に行きたいか、生きられるかの選択にも思えます。が同じものを目指しているところ、目指すものがあるところが興味深かったです。うらやましく思えてしまいました。 【omut】さん [試写会(字幕)] 7点(2014-10-25 19:17:18) |
31.F1に全く興味がないからそれほど映画の世界に入り込めない。 残念。 |
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30.《ネタバレ》 フジが地上波放送をやめてからここ2年ほどは多少遠ざかっているが、F1はセナ・プロスト時代から数十年来の大ファン。そのバックグラウンドがあったからすごく楽しんで鑑賞したが、そうじゃない人にはちょっと辛い内容だったのかな? 現在のマシンはかなり安全が確保された車体になっているが、当時は本当死と隣り合わせだったのか。「雨の中嶋」なんて呑気なことは言ってられないなあ。 【kaaaz】さん [レーザーディスク(字幕)] 7点(2014-09-23 00:17:25) |
29.モデルとなった実在のF1レーサーを二人とも知らなかった。 トップドライバー同士の確執は他にもいろいろあるのだろう。 実物のニキ・ラウダが本当にネズミ男みたいだったのに思わずニンマリ。 何もかも対照的な二人だが、反発しながらも認め合っているのがわかる。 実績では論理的でストイックなニキのほうが格上だけど、イケメンで奔放なハントのほうが人生楽しそう。 【飛鳥】さん [DVD(吹替)] 6点(2014-09-21 20:55:33) |
28.《ネタバレ》 やはりロン・ハワードは素晴らしいなストーリーテラーですね。性格的にも、レースに対する挑み方も全く正反対の二人。ひよっこの時から宿命のライバルだった二人とのことで、序盤はそんな二人のいがみ合いといいますか、言い合いが度々あって、それを傍観する感覚でそれほど面白味は感じなかったのですが、ニキが生死の境をさまようほどの大事故にみまわれる展開からぐっと面白くなるわけです。彼の火傷、そして肺への手術シーンなど、凄くリアルで痛々しい。そしてまた心配する妻。いやがおうにも、ニキと妻に感情移入しちゃいます。んで、あれだけの傷を負ってもすぐにレースに復活するわけですね。これが凄い。彼の負けん気とか、闘争心の凄さ、それはもう相当なものですよね。復帰した彼の顔を見て表情が変わるハント。そしてニキに失礼な質問をした記者をボコボコにするシーン。もうね、ほんとぐっときたね。それまで、単に言い合ってただけに思えたのに、あの事故で二人の関係に変化が生じる。真のライバルであり、狂おしいほど嫉妬する関係であり、かけがえのない親友となる。ニキはレース中、妻の顔が思い浮かびリタイアしたけど、悔いはないという言葉に嘘はないでしょう。今まで見たレース映画で一番良かったです。 【あろえりーな】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2014-09-01 10:01:46) (良:1票) |
27.《ネタバレ》 仲間とワイワイやりながら戦果を挙げていく天才タイプの戦士と、人を寄せ付けないほど技術や鍛錬にこだわる職人タイプの戦士(たいてい良家の出身)。矢吹丈vs力石徹、孫悟空vsベジータ、纏流子vs鬼龍院皐月、マーベリックvsアイスマンetc…古今東西、非常にありがちな構図なのですが、この陳腐とも言える素材を、本作は驚くほど面白いドラマとしてまとめています。カッコいいのはニキ・ラウダの生き方だが、共感できるのは凡人の感覚を残したジェームス・ハントの方であり、観客がどちらの人物にも感情移入できるよう調整された脚本が絶品です。本作の脚本を手掛けたのはピーター・モーガン。現代史における大事件にフォーカスし、その渦中にいた人々が当時何を感じていたのかを推測しながらドラマを組み立てることを得意とする脚本家であり、その手法には「映画としては面白いが、歴史の捏造に繋がるのではないか」との批判もあるのですが、本作ではニキ・ラウダが存命中だったこともあり、余計な批判を受けずに済んだようです。。。 ロン・ハワードによる演出も絶好調で、両主人公に対してほぼ均等に見せ場を与えて二つのドラマを丁寧に描写しつつも、上映時間を120分程度に収めてしまうという見事なバランス感覚を持った娯楽作として仕上げています。力点の見極め方が実に素晴らしいのです。歴史的に確定した事実を描く作品である以上、「レースでどちらが勝つか」にこだわっても仕方のない題材であるため、そうした対決の要素はほとんど切り捨てています。レースシーンの迫力は素晴らしいものの、そこを追いかけ過ぎていないのです。監督があくまで重視したのは正反対の生き方をする男たちの仕事観や人生観を描くことであり、邦題の「プライドと友情」という要素すら、それほど重くは扱われていません。そのためにスポーツ映画としてはやや弱くなっているのですが、男の生きざまを描いた作品としては、掛け値なしの傑作として仕上がっています。この辺りの大胆な取捨選択は、本当に見事だったと思います。また、KinKi Kidsによる吹替も悪くなかったですよ。特に堂本光一は、プロの声優と遜色ないほどうまかったです。 【ザ・チャンバラ】さん [ブルーレイ(吹替)] 7点(2014-08-23 00:39:19) (良:1票) |
26.余計なものを削ぎ落とし、ただひたすら二人の男に焦点を絞って描ききった点は良い。ただなんだろ~な~、上手くは言えないんだけども、どっちにも感情移入できなかった。なぜだろう。自分の性格的にはハント寄りなんだけども、特に彼に対して熱くなるものもなく、最終決戦でのレース展開も、さほど胸の鼓動が高鳴ることはなかった。スポ根ものによくある、逆転勝利の歓喜を全くもって感じなかった。だから二人の男のドラマを、終始蚊帳の外で見ているようで物足りなさが残った。悪くはないけど良くもない。そんな映画。 |
25.《ネタバレ》 映像は迫力があります。素晴らしい。物語もいい。複雑な心境を主演の二人が表現できているし、ラウダが復帰した時の会話は感動して泣いてしまいました。ただ、日本GPから演出が変わってしまったことが不満。なぜスローモーションを連発しちゃうのー?ジョニー・トーのスリを思い出しました。雨、傘、スローモーション、極限の緊張感。ただ、この使い方は緊張感を削ぐ。もう一つ不満な点があり、史実ものの映画にはつきものなんだけど、GPの決着がもたついててイマイチ。引っ張りが下手なんじゃないですかねー。 【カニばさみ】さん [映画館(字幕)] 7点(2014-07-11 00:00:34) |
24.《ネタバレ》 F1好きだからこそこの点数ですが、当時のあこがれていただけに映像化はうれしく納得の再現力だと思います。 【はんにまる】さん [映画館(字幕)] 8点(2014-05-05 10:27:23) |
23.《ネタバレ》 当時をリアルに知る世代では無いですが、ニキ・ラウダとジェームス・ハント本人にしか見えないくらい見事なキャスティング。 ストーリーも綺麗にまとまってて、どこまでが実話でどこから装飾?とか考えるのはどうでも良いです。レースものとかって映像とかダサくなりがちだけど、これは全く問題なし。 ハントの嘔吐のシーンは、そこまで描写しなくていいんじゃね?という感じだったけど、最後まで飽きずに楽しめました。 【とんちん】さん [映画館(字幕)] 9点(2014-04-06 22:53:17) |
22.《ネタバレ》 文句無しの10点。 胸熱くなるシーン多々有れど、私の一番はオンボロ車を妻となる女性の一言で別物の様に速く走らせるシーン。実話なのかどうか判らないけど、車好きの男として好きにならずにはいられない。 【たくわん】さん [映画館(字幕)] 10点(2014-04-05 22:21:57) |
21.デジタル化が進んだなかで、映画は何でもありというか、映像で表象=再現できないものはない(と、自負する)次元にいたった。が、昨今のアメリカ映画を見ていて思うのは、もはや過去の映画や映画人たちが遺してきたもの(それは「技法」であり「法則」であり何より「精神」というべきものだ)が、どうやらすっかり顧みられないというか、失われてしまったということだ。なるほど、往年の名作や巨匠たちの一場面やタッチを想起させ、あからさまに「引用」する場面にでくわすことは、最近の映画にあっても珍しいことじゃない。けれどそこにあるのは、その名画や巨匠たちの映画的な「記憶(それを、「愛」と呼んでもいい)」ではなく、単なる映像的な「コンテンツ(!)」として“再利用”するものでしかないだろう・・・ そのなかで、たぶんロン・ハワードは、今なお「記憶」によって映画を撮り続ける数少ない存在だ。この『ラッシュ プライドと友情』にしても、2人の伝説的なF1ドライバーのライバル関係を描きながら、まるでアニメ『トムとジェリー』の猫と鼠よろしく“仲良くケンカ”しあう両者に、思わずぼくは『港々に女あり』のヴィクター・マクラグレンとロバート・アームストロングを連想してしまう。さらに、“ああ、ダニエル・ブリュールは『ハタリ!』におけるハーディ・クリューガーのようじゃないか!”などと思ったりしてしまうのである。というか、そもそもこの映画自体が、『群衆の歓呼』や『レッドライン7000』といったカーレース映画の精神的な「リメイク」ではないのか? ・・・等々、そこにハワード・ホークス監督の諸作品をダブらせずにはいられなかったのだ。 もちろん、そういった見方があまりにシネフィル的なものであり、何も語ったことにならないことは承知している。ただ、ホークス作品の男たちが「意地」と「心意気」のためだけに生き、時には死んでいくという“単純さ”ゆえに輝いていたなら、このロン・ハワードの映画もまたその“単純さ”こそを継承しようとしている。そしてそれが、どれだけデジタル技術が発達しようが表象=再現しようもなかった「(アメリカ映画の)精神」を、2人の主人公の生きざまを通してぼくたちに見せ(=魅せ)得たのだ。 とどのつまりは、「ロン・ハワード(・ホークス)万歳!」。以上。 【やましんの巻】さん [映画館(字幕)] 10点(2014-04-05 15:58:05) |