120.観てる最中に緊張しっぱなしで、手に汗握った 【なますて】さん [インターネット(字幕)] 9点(2019-12-28 06:17:52) |
119.どうしてこの映画を撮ろうと思ったのか?とツッコミたくなるほどに異質な映画だが、同時に「そんなこたあ言わせねえよ!」と言わんばかりの圧倒的な熱量を持った映画でもある。なんかすげえ。よくわからねえけどなんかすげえ。まぬけだがそれがこの映画に対する感想だ。そしてラストはなんだかんだでハッピーエンドかなと思わせてからのあの展開である。なんなんだ一体!?なんなんだこの映画は!?とりあえずすげえ!! 【ばかぽん】さん [インターネット(字幕)] 8点(2019-11-24 10:36:08) |
118.《ネタバレ》 アンドリューの勇気、決断力、実行力には驚いた。好きになった子には直接告白できるし、人生の帰路に立ったときも迷わず即決でき、彼女に事情を説明して別れることを選ぶ。一見冷たくて自分勝手に思えるが、本当の自己中なら、会いたいときだけ会おうとし、中途半端に彼女を縛りつけるだろう。事務的な別れの言葉でニコルを傷つけたが、自分を守るような偽善はみじんもなく、結果的に彼女は恋人未満のまま最小の痛手だけですんだ。彼のけじめはえらいと思う。 フレッチャーの指揮するウィップラッシュの出だしが素晴らしかった。全ての楽器がずれることなく爆発するような音を奏でた。彼が出だしの音に異常な執着を示すのもうなずける。アンドリューの鬼気迫る激しいドラムは、そうした師に引き出されたもの。無情なしごきに耐え抜いて奏でる音は、常人の領域を超える。たとえ、問題山積みの師弟関係であったとしても。絵画、音楽、その他何であれ芸術至上主義を貫いて表現されるものは、しばし鑑賞者を黙らせてしまう。 昔読んだ有吉京子の名作コミック『ニジンスキー寓話』を思い出す。不安な心を維持しなければ優れた踊りはできないと、気難しい振付師ジャンが舞踊家のルシファを厳しく指導する。常に変化することを強いられ、安住の地に住むことを許されないルシファは次第に精神を病んでいくが、独自の演奏を決行するアンドリューはフレッチャーに呑まれることなく、薄皮一枚で自己をしっかり掴んでいるように思う。 私には、甘さを徹底的に排除した気迫のみの芸術を、どう受け止めるべきかわからない。ただ、名誉欲に縛られているフレッチャーを、無条件ではやはり受け入れられない。例えば、一糸乱れぬ北朝鮮のマーチングは正確無比で素晴らしいが、心のどこかで何かが反発するのを感じる。強いていえば、そんな感覚だ。 フレッチャーが、故蜷川幸雄氏とイメージがかぶって仕方なかった。容姿も、ものをぶんなげるのも、罵声をとばすのも。 でも、蜷川さんには、底辺に深い愛があった。観客に対して、俳優に対して、何より舞台そのものに対して。 フレッチャーは、果たして音楽を愛しているといえるのか・・・・・・? 【tony】さん [インターネット(字幕)] 9点(2019-03-24 10:40:21) |
117.《ネタバレ》 レビュアーの皆様の高い評価に正直驚いています。大変残念ですが、良い映画とは思えませんでした。理由は単純で、あまりに現実のジャズシーンと解離しており、リアリティがなく、またジャズという音楽そのものに対する誤解を与える作りだからです。作中では「次のチャーリーパーカー、バディリッチ」のような表現が随所に出てきます。しかし、現代のジャズシーンにおいて、そのようなプレイヤーは全く評価されません。実際のジャズシーンでは「チャーリーパーカーやバディリッチと違うオリジナリティ」こそが至上命題であり、作中で登場人物たちが追い求めるプレイヤー像は、ジャズの本質的な創造性から最も遠いあり方といえます(実際主人公のドラミングもそんな感じでした)。フィクションと言ってしまえばそれまでですが、もっとミュージシャンにちゃんと取材をしてほしかったです。実際プロミュージシャン数人に感想を聞きましたが、同じ反応でした。 本来のジャズは真摯で、創造的で、作中で描かれているよりも遥かにシビアです。こんな風な撮られ方をするのはとても悲しいです。見せ方は上手いのでしょうが、根本的な部分がズレているので低評価とさせて頂きます。 【なす】さん [DVD(字幕)] 2点(2019-03-02 17:36:48) (良:2票) |
116.《ネタバレ》 終始手に力が入りっぱなしでした。 自分がこんなにボロクソに罵られたら耐えられないな。 最後は、んなアホなって思いつつもノリノリになってるフレッチャーにちょっと熱くなったw 観客そっちのけで自分たちの世界に没頭する。 この二人は人を満足させるためでなく自分たちが満足したいがために音楽をやってるということなんだろうね。 一人は技術を高めたい。もう一人は天才を生み出したい。 周りからしたらただ迷惑なだけなんだけどw 【Dry-man】さん [インターネット(字幕)] 7点(2019-02-25 02:33:41) (良:1票) |
115.鬼気迫るシーンの連続に手に汗握ったが、最後で視聴者に判断を委ねるのは逃げだと思った 明らかに教授は投獄ものだし、きちんと決着をつけて欲しかった これでは犯罪を助長するだけの作品になっている 【Ren】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2018-11-25 00:52:01) |
114.映画史上でも屈指のサド演技なのではないだろうか。芸術とは狂気。プレイも狂気で、教えるのも狂気。 結局、許されるかどうかって愛があるかどうかなんだと俺は思う。それが教え子に対する愛なのか、芸術そのものへの愛なのかは判断難しい時もあるんだろうけど。 愛がなくて、自分の名誉/金銭欲とか ストレス解消とか 本当にピュアなサディズムとかが 非難されるべきなのかなあと思う。 【くろゆり】さん [CS・衛星(吹替)] 8点(2018-10-05 14:51:00) |
113.《ネタバレ》 大学をジャズ研でどっぷりジャズに浸かって過ごし、その後の人生も音楽に捧げている身としては、かなり共感できる部分もある。 だがね、、、あんなリーダーの下でそもそも音楽をやるという状態が「あり得ない状況」だし、そしてそれに応えるように血みどろで練習する彼の狂気は見ていてとても共感できるものではない。もちろん多少はそんな狂気な部分も音楽人生にはあるけどね。体壊しちゃおしまいなんだよ。 |
112.《ネタバレ》 大声を出したり暴力をふるったり威圧的な態度で恐怖を与えることが指導だと言えるのか。 それで生徒の才能を伸ばす結果に繋がったにしても、必ずどこかで歪みが生じる。 彼の指導を受けたプレイヤーが心の病となり自殺したというエピソードが示すように、否定的に描かれている。 が、映画全体を観て結局のところ何が言いたいのかが分からない。 大学を追われた仕返しをするためにわざわざバンドのドラマーをすげ替え、主人公に恥をかかせるというシーンはあまりにも非現実で正視できない。観客や他のメンバーに対し失礼極まりないし、そんな人間が音楽をやる資格などない。 その後のドラムソロシーンもは?という印象。こんなものは音楽じゃない。二人でどっかの倉庫でやれよ。 インパクトはあるが、なんら感動も得ず胸糞が悪い。 【banz】さん [インターネット(字幕)] 2点(2018-08-27 19:33:11) |
111.《ネタバレ》 高い評価もうなずける。名作といわれるのも理解できる。 実際、" Not quite my tempo!!"のシーンは苦笑いを堪えることができなかった。 音楽をテーマにしながら、濃いサスペンス劇のような造りになっているのは斬新だ。 では、この作品、面白かったのか? 私には面白くなかったのだ。はっきり言って個人的には実に不快な映画だと感じた。 これは私が音楽を少し齧っていたことに関係がある。 主役二人の音楽に対する向き合い方は、とてもではないがプロのミュージシャンとはいえない。 バンドメンバーとの協調無し、指揮者とドラマーの二人で自分たちの世界に没入、そして観客は置いてけぼり(これが一番ひどい)。 どんなに協調性がなく、独裁的なミュージシャンでもプロならばさすがに客をほったらかしにはしない。自分にお金をくれるお客さんを楽しませてコンサートは成立するし、お客さんを楽しませるために熱のこもった演奏をする。 そういうスポーツマンシップならぬミュージシャンシップをまるで放棄して、二人だけの世界に没入するさまを見せ付けられても、感動を覚えるどころか逆に不快感しか覚えなかった。たとえ音楽の神様がいたとしても、こういう輩は迷惑なだけだろう。 たぶん音楽を齧ってなかったら、迫真の演奏シーンに圧倒されて自分も高評価をしていたとは思う。 …それでもこういう独善的な連中の狂乱ぶりを、音楽の神様が降りている!とか最高の音楽映画!とかって持ち上げたくはないなぁというのが正直なところ。 【nakashi】さん [映画館(字幕)] 4点(2018-08-25 14:49:54) |
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110.《ネタバレ》 個人的オールタイムベスト2位、スタッフロールの入り方がカッコイイ映画1位の映画。 全体的にテンポが良くて無駄なシーンが一切ない。彼女や父親とのやりとりも、すべてがラストシーンの為の伏線。 ラストの最初の反撃は予想できたが、更にそこからの怒涛の畳みかけには圧倒されてしまった。 最後の二人の笑顔から、どれだけ憎しみあう二人でも音楽の神様の前では平伏し手を取り合うしかないのだと、そう感じた。 【Nig】さん [ブルーレイ(字幕)] 10点(2018-08-19 22:36:58) (良:2票) |
【ケンジ】さん [ブルーレイ(字幕)] 6点(2018-07-15 00:10:36) |
108.楽屋ネタ的に行くのであれば、「撮影所で鬼監督にダメ出しされ続ける主人公の新人俳優」ってことになるのでしょうが、それだとストレート過ぎますわな。で、音楽。 結局のところ、オバケだの妖怪だのよりも、この世で一番コワいのは鬼教師、ということで。だって、なんであんなに怒ってるんだか、わかんないんだもん。ああ、ホント、コワい。 この映画、アップが多くて(背景が見えづらくて)ちょっと辟易する部分もあるのですが、それにしたって、カッコ良すぎる。ので、満足です。 リミットを突破する、突き抜ける快感。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2018-06-19 21:13:09) |
107.《ネタバレ》 まあ、すごいですよね。見終わった時、映画で過去に味わったことのない感覚を覚えました。 こういう種類のカタルシスがあるのかと… 鬼教官の時折見せる人間らしさが、狂気を引き立たせるだけでなく、この先どうなるんだろうと気になっていきグッと映画に入り込ませてくれます。入り込んだまま、息もつかせずあのラストの展開。 忘れられない1本です。 【ハービィ】さん [ブルーレイ(字幕)] 9点(2018-06-10 00:12:16) (良:1票) |
106.《ネタバレ》 2回鑑賞したけど、やはり見応え抜群ですね! キチガイVSキチガイ。 理想の音楽性を追求しすぎたキチガイ指導者と、同じく伝説のドラム奏者に憧れた若き青年。 車で事故ったあとからの展開、そして再会を果たしてから演奏直前のステージ上で「俺をあまりナメるなよ」、この2つの衝撃は他の映画でもなかなか味わえないスリルだったと思います。 【アーウーマンデ】さん [インターネット(字幕)] 8点(2018-04-13 07:34:51) |
105.《ネタバレ》 暴言は吐くわ、物は投げるわ、こんな教師が実際いたら、今ならアカハラに体罰にと、問題だらけで即刻クビもののクソ教師ということになろう。 こんな無茶苦茶な指導が許されるのか?許されるわけがない。 ……などとこの映画をことの善悪で見ていたら面白くも何ともない。 天才を育てるべく狂気のレベルにまで激しい指導をする教師、天才になりたくて狂気のレベルにまで修練を積む生徒。そのふたりの姿が凄まじい迫力を持つ。 そうしたお互いの努力も虚しく天才は生まれなかったのだが、最後の最後でそれが結実することになる。 あの教師が本当に、生徒を密告者と勘違いし復讐をしかけたのか、それとも才能を開花させるためにあえて課した試練だったのか判断に迷うところではあるが、最後はお互いの意識がぴったりと合いボルテージが上がっていくシーンは圧巻である。 2時間、見るものを圧倒し続ける壮絶な映画である。 【椎名みかん】さん [インターネット(字幕)] 7点(2018-03-27 08:14:57) |
104.ちょっと前にあった、日野皓正による中学生ひっぱたき事件を思い出します。私はひっぱたいて当然派です。だからこの作品には、嫌悪感ばかりが募りました。 最初のうちは、「どんな世界もプロの道は厳しいね」と好意的に見ていました。ところが午前6時の寝坊に始まり、他人の譜面紛失と妙な便乗、大怪我をした状態での登壇など、その非常識ぶりに驚くばかり。いずれにも共通するのは、周囲の迷惑を顧みない「自分さえよければいい」という姿勢です。しかも、いい音楽を追求したいというわけでもなさそう。ただ自分が叩きたいだけ。認められたいだけ。世間一般の常識的感覚としては、こういう主人公に対して何らかのしっぺ返しを期待するところですが、ほぼスルーだから余計に腹が立つわけです。こういう間違った世界観を許容してはならんと。 おそらく制作者の意図としては、「こうなるんだろうなあ」という観客の常識的感覚への挑戦だったのでしょう。たしかに、「必死に努力しました。成功しました。最後には鬼教官も褒めてくれました」という展開では陳腐なだけです。しかし、共感も同情もできない主人公を見せられるのは、苦痛なだけです。 この主人公は、もっと若いうちに日野皓正に出会っておくべきでした。 【眉山】さん [インターネット(字幕)] 3点(2018-03-05 01:56:32) |
103.映画としての出来はいいと思いますが主人公もフレッチャーも気持ち悪くてどうしても好きになれませんでした。ああ言う教え手は害悪にこそなれ、何かプラスの作用をもたらす事は無いと思います。ラストはフレッチャーの裏切りではなく主人公への単なるカンフル剤だったのでしょうか。覚醒した主人公を見つめるフレッチャーの眼差しが羨望に変わっていく様がまた気持ち悪かった。 【Kの紅茶】さん [インターネット(字幕)] 5点(2018-02-26 15:03:34) |
102.《ネタバレ》 映画の中で語られる音楽観と、奏でられる音楽が受け付けない。バディリッチとチャーリーパーカーを連呼する権威主義にもゲンナリするし、そもそも相反する音楽観の二人ではないだろうか。演奏が伴っていたら映画としては勢いで成立するけど音楽パートがかなり残念な出来。 あのドラミングが良しとされてしまうのは違和感しかない。ただ音楽パート以外は良い。逆張りの連続の嫌な話なのに上手く見せて映画の進行にストレスがない。この監督はたいそうなテーマや音楽を扱わずにもっと娯楽に徹した映画を撮ったほうがええのではないだろうか。 中学生往復ビンタ事件でこの映画を思い出した人は多いはず。 【CBパークビュー】さん [DVD(字幕)] 5点(2018-02-10 21:10:15) |
101.《ネタバレ》 みんなが「持って行かれた」ってことになってる最後の演奏がね、さほどとは思えないんですよ。盛り上がってるけど、全部クリシェじゃん。少なくとも、あの教師のやってきたことや主人公との対立をチャラにするほどじゃない。上映時間が短いのが勝因かな。映画としては。 【Gioachino】さん [DVD(字幕)] 5点(2017-12-13 13:21:52) |