4.好き嫌いの分かれそうな作品。
本作の物語の主軸は2つあります。
①金塊強奪(金塊の強奪)をする男たち
②金塊強奪をするまで、刺客に狙われる男たち。
②の割合がかなり多くて、(金塊強奪をするだけで大変なのに)主人公たち6人は数多くの辛苦を強いられるようになります。
この②の描写は面白いことは面白いのですが、各エピソードはぶつ切れで、ダイジェスト感が否めないものでした。
金塊強奪の決行までに、これに長い時間をかけるのでフラストレーションがたまる人も多いと思います。
肝心の①なのですが、これはツッコミどころ満載です。
過程にスマートさは皆無、方法は超アナログ、主人公たちはものすごいゴリ押しで金塊強奪をすることになります。
「オーシャンズ11」のような華麗さを期待すると、憤慨すること必死です。
しかし、これらも決して大きな欠点になっていません。
前半の主人公たちの暮らしぶりと、後半の無理矢理な強盗手段では、彼らの退廃的な心情がみてとれます。
このドロッドロの薄暗~い男臭さこそがこの映画の最大の魅力。
「黄金を抱いて翔べ」なんて華麗なタイトルですが、実際は地面にはいつくばって黄金を狙っているイメージなのです。
個人的にはちょっと苦手な作品でしたが、東方神起のチャンミン、妻夫木聡、溝端淳平などのイケメン勢の演技の幅を感じられる作品でした。