1.《ネタバレ》 前編ダイジェストが終わり本編に入ると、何やら強制捜査らしきシーンなのだが、暗い屋内で照明は最悪。
おまけに不必要にカットを割りまくるので見るに耐えない。
その見苦しい照明と、バランスの悪いシネスコサイズのレイアウトは最後まで続く。
三浦側と長谷川側が対峙する中盤シーンの人物配置など、かなりいい加減だろう。
世界観の謎解きはかなりつまらなく、
映画の被写体にはまるで見えぬ相貌の主人公はひたすら意味不明な喚き声を上げ続けるばかり。
クライマックスは壁面が舞台だというのに、高低の恐怖感も巨人の巨大感もまるで演出できず。
勿論、飛翔シーンの爽快感など微塵もない。
兵器自体は様々に登場するものの、弓矢もロケットランチャーも遂にアクションとしての見せ場にはならない。
大団円が夜明けならば、そこへ向けて夜明け前の時間推移を描写して欲しい、というのも高望みのようだ。
かつての『ガメラ2』にはそれがあったのに。
主人公とは違う意味で喚き、弾ける石原さとみ以外、ほとんど褒める点がない。