1.基本的に、原作ありの映画と原作を比べるのはナンセンスと聞きました。ではオリジナルとパート2を比べるのはナンセンスか?いいえ比べるべきでしょう。今回は前作デパルマ監督からウー監督にスイッチしたのだから、なおさらでしょう。結果、早くも今年の期待はずれ作ナンバー1でしょう。もともと、ウー作品は全く好みではなく、「フェイスオフ」など何故あれほど人気なのか、全く理解に苦しみ、「ブロークンアロー」に至ってはしょぼ映画に入る私。そんな私でもとりあえず映画ファンだから、夏の娯楽作だからとりあえず観たわけです。全くの期待すら勿論ありません。はなから、期待をしていない私をあざ笑うかのようなはずしかた。やっぱり所詮ジョン・ウーなわけ。香港時代から全然変わっていない。勿論彼が好きな人はこの映画は随分楽しめる要素があるし、好きになれるでしょう。そんな人はきっと素晴らしいひと時が過ごせるでしょう。がしかしミッションインポッシブルが好きな方はやめましょう!いいアクション映画にはいつまでも頭に焼き付いて忘れられないシーンが必ずあります。「1」では主人公のイーサンが宙づりになりペンタゴンのキーボードを叩くようなシーンであったり(「2」にはオマージュのように似たようなシーンはあるものの、緊張感の欠片も無い)、「ダイハード」ではマシンガンを放ちながら主人公がホースにぶらさがり窓を突き破るシーンなど。果たして「2」ではこの先何十年も風化せず、人々の脳裏に色あせることなく残り続けるようなシーンがあるでしょうか?またお馴染みのあのトリックにいたっては「1」は冒頭に使って観客が忘れた頃の終盤に非常に効果的にトリックを使ってました。それが「2」にいたってはどうでしょうか?もっと効果的に観客までもだまして欲しかったと思います。その上、もともとこの映画達は「スパイ大作戦」じゃなかった?「1」にあった二重三重の駆け引き?陰謀、裏切り、せっかくデパルマ監督が作り上げた(少々分かりづらいが)スパイ映画を、「2」ではウー監督が2丁拳銃とカンフーで粉々に砕いてしまったではありませんか。ではアクション映画として良いところは?連れはバイクのシーン(カーチェイス)を大変気に入ってたようですが、「ザ ロック」や「スピード」と比べて、とても派手な事をしているのに、編集のせいなのか、アングルのせいだかわからんけど全然迫力がない。銃撃戦のシーンに至っては「ヒート」「マトリックス」「リーサルウェポンシリーズ」などには、とてもかなわない気がする。その他文句はきりなくあるけどもこれまでにしましょう。(娯楽作だからね)何しろ所詮、ジョン・ウーだからな。鳩がいい効果だったので3点あげます。「3」があるのなら彼が監督しないことを祈るべき!