70.退屈はしない。欧米人が作った日本ものの中ではよくできていると思います。でもついちゃいけない嘘をついてる気がするんだなあこれが。 |
69.中途半端な印象は拭えませんね。確かに「ダンス・ウィズ・ウルブス」のサムライ版ってところでしょう。武士道などというものをハリウッドが表現できるとは到底思えなかったけれど、そもそもそれを日本人自身が理解していない限り、その評価も推して知るべしです。まぁいろいろと書かれているようにあまりその辺りのことを意識せずに架空的日本国を舞台にした日本人とアメリカ人との「愛と友情物語」として見れば、なんのことはない、従来のハリウッドスタイルそのものなのですね。「サムライ」や「インディアン」というタームは、反近代的なモチーフ、傍流の歴史を理解する為に選ばれてはいるけど、最終的にはアメリカイズムという個人主義にすっかりと回収されてしまっているように僕には思えました。 僕自身が武士道というものをよく理解している訳じゃないけど、武士道って江戸時代の一部の武士階級にとっての特権的な観念であって、ああいう戦国時代のような戦士や半農民的な足軽たちにとっては、日常的に不要の観念だったのではないかな。平和な時代だったからこそ、自らを律する為の観念が必要とされたのです。それに武士道自体を本当に尊ぶようになったのは明治初期でそれも一部の人々の間でしかないでしょう。あと利用されたという意味では太平洋戦争の頃ですか。「葉隠」なんて江戸時代でも多くの人たちはその存在すら知らないわけで、それを日本人全体の精神性かのように捉えるのはそもそも間違い。実際、日本人のすべてがサムライの息子ではないのだからね。 まぁそれはそれとして、ストーリー的にも僕にはあまりぐっとくるものがなかったなぁ。途中で三島由紀夫の描いた「神風連史話」(「奔馬」)が頭をよぎったけど、あの決起と自死の顛末に描かれたものこそ日本人が武士道的なものとして憧れるperfectな精神性ではないかな。その静謐さをハリウッドで描くことは不可能でしょう。 |
68.日本が作ったわけではないので、確かにつっこみどころは多々あります。また、トム・クルーズの役はどういう人格を持った人物なのか分かりにくく、今ひとつ感情移入できないのも惜しいところです。それでも、日本の土地や心がこんなにも美しく描かれているとは予想外でした。日本人がこの映画を見て、「あぁ日本っていいなぁ」と思えるのはすごいことではないでしょうか。そして、キャスティングも見事でした。男性陣はもちろんのこと、小雪もこれまた予想外に日本女性の美しさを魅せてくれましたし、子役も非常に良かったです。見終わった後、日本各地を旅行して、当時に思いを馳せたくなりました。 【づらちゃん】さん 6点(2004-08-09 10:11:41) |
67.「葉隠」に、『恋ひ死なむ後の煙にそれと知れ終にもらさぬ中の思ひは』という歌が理想的な恋のあり方として紹介されています。「葉隠」の著者(口述者)が言うところの「武士道」に通ずるものらしいのですが、だとしたらあの「キス」は彼の言う「武士道」を否定することになってしまいます。ただし、「武士道とは死ぬことことと見つけたり」は彼の有名なことばですが、彼自身主君(もちろんミカドではありません)に殉死することもなく命の危険のないところで、剃髪し隠遁生活を送った・・・う・う・う・・・よくわかりません。 映画そのものは退屈せず見ることができました。なおてぃーさんがおっしゃっていましたが、まさに「日本を舞台にした西部劇」と割り切ってみればすべて笑って済ませます。 【karik】さん 6点(2004-08-08 23:15:55) |
66.なんとなくブラックレインと重なった。何かなと・・・ どちらも日本の準主役の方が個性があり強く魅力がある。 主役がさわりでは英雄なのに、日本では弱弱しく魅力が乏しい。 日本のマーケットを意識し、日本人観客が喜びそうな日本人像を前面に出すとこうなるのか。 日本人の好きな西郷隆盛風、匂いを強く出していると感じる。 ストリーはさておき、鍛錬の場面、戦闘場面等、魅力ある場面も多いが、 前日 韓国の”MUSA武士”を観ており、その迫力と比すると、美しいが弱い。 【ご自由さん】さん 6点(2004-08-08 21:12:17) |
65.《ネタバレ》 上映時間は長いのだけど、内容はそれほど濃くなかったかな、という印象。ハリウッド映画にしては日本の描き方は良い方だと思うんだけど、あの時代の集落(?)ってあんなにのんびりしてのかな~とか、日本人の皆さんが英語ペラペラなのは不思議だな~とか、最後に敵全員が土下座するのは??だとか余計なことを考え過ぎてしまいました。渡辺謙はカッコ良かった。 【ライヒマン】さん 6点(2004-07-19 22:06:54) |
64.《ネタバレ》 自国の美学をテーマにして外国に映画造られるという事実が既に嬉しくて、映画としての評価はどうでもよくなってる雰囲気が嫌いです。 【キュウリと蜂蜜】さん 6点(2004-07-18 16:33:52) |
【k】さん 6点(2004-07-12 00:08:02) |
62.「サムライ」「ブシドー」への憧憬をそのまんま映画にしたような・・・。でも、美化されまくった「サムライ」達の姿はゾクゾクするほどカッコ良かったですよん。 【あさ】さん 6点(2004-06-19 18:25:57) |
61.《ネタバレ》 「サムライ」をハリウッドエンターテイメントに昇華・・・そう考えれば全体としては充分成功してると思う。ツッコミどころはあるけどリアリティにこだわったらとてもこの規模で映画なんか作れない。無茶な設定も許容範囲。途中までは感情とか精神をすごく微妙に繊細に描いていて好感が持てる。無闇にチャンバラに走らないのもいい。トム・クルーズと渡辺謙ら日本人俳優が違和感なく画面に収まってたのはちょっと驚き。小雪とのロマンスも全然OK。キスシーンだって軽いものだし(ディープキスだったら引くけど)。そりゃ女だもん。夫が死んで人恋しくもなるよ。夫を殺した男に惹かれるところが逆にせつなくていいじゃない。武士の妻としての割り切りと、愛するものを殺された憎しみと、本能としての恋しさと・・・そんな繊細なお話も後半にいくにしたがってどんどん単純になっていく。特に戦のシーンのアホらしさにはもうポカーンと。それに国とか天皇とか大きな話に持ってく必要はなかったでしょ。武士道ってつまり人間の生き方の話だよね。「何のために生きるか」ではなく「どう生きるか」みたいな。決して天皇が声高らかに叫ぶものじゃない。しかも英語で・・・どこが武士道なんだよ。あとほんとによくあることでもううんざりなんだけど、ハリウッド俳優に無理に日本語をしゃべらせる必要はありまへん。日本語はそんなに簡単じゃない。日本語なめるな。 【まこと】さん 6点(2004-06-12 21:31:35) |
|
60.この映画観て損はありませんよ!戦闘シーンは迫力ありますしねえ。桜も美しい。・・・主役は強運ですな。まさにラッキーサムライです。あと大村が終始ムカつきストレスがたまったのと日本語も字幕にして欲しかったです。 |
59.《ネタバレ》 役者のキャスティングは完全にミスだなぁ。 まず、小雪。演技とか以前に、スタイルが良すぎ。昔ながらの日本人女性には全然向いてない。 それから、小山田シン。もうこの人の演技についてはコメントのしようがない。 まあ、内容はまあまあ面白かったし、渡辺謙演じる勝元も良かった。 最後の合戦シーンも凄かった。 実際は、CGを駆使したり、馬に転ばせる特訓をしたりとかして大変だったらしいが、あの場面は凄い迫力があって良かった。 【夏目】さん 6点(2004-06-12 14:23:53) |
58.《ネタバレ》 最初は全然見る気がしなくて、こういう話は好きじゃなかったので見なくていいや~って思ってたんですけどやっぱヒットしてるから見る事になってみたらまぁまぁ良かったです☆途中で殺される所が結構泣きそうになりました!! 【ロシナンテ】さん 6点(2004-06-11 21:58:04) |
57.《ネタバレ》 映画館でみましたが、少しがっかりしました。鎌倉時代を思わせる重装備な鎧武者が登場したかと思うと、変な外人と(妙に英語のうまい)変な日本人。「義のために死ねるのがサムライ」と思います。が、真のサムライは決して犬死はしません。勝元(完全に主役でした)があれほどの将であれば、勝つために戦いを挑むであろうし、もしかなわねば切腹してでも同士の血を流さぬのが武士の道理。最後の無策無謀ともいえる突撃シーンには目を覆いました。まるで犬死。来るべき時代を読めなかった戦国時代末期の武田騎馬軍団の最後をみるようでした。 【杜子春】さん 6点(2004-06-10 17:05:59) (良:1票) |
56.映画館で見たときは、大感動。渡辺謙とボブのかっこよさにしびれた。・・・でもなぁ、重要なシーンなのに、桜の前でオルグレンと勝元が話すところ、桜の色がやばすぎる。リアリズムうんぬん言うなら、あんな造花ばればれの使うより、本物の桜の時期まで待ったほうがよかったんじゃないかな。もちろん、ヤシノキと、トム&小雪のちゅーシーンは<こらぁ!んなワケあるかぁぁぁ!>と、劇場でツッコミいれてた(心の中でだけど)。ツッコミどころは多々あれど、及第点は余裕であげられる作品でした。まぁ、釈然としない薄い内容だったけどね。 【ちー】さん 6点(2004-06-08 13:50:58) |
55.《ネタバレ》 アメリカで創られた日本を舞台にした映画だが、たいてい、日本人からすればこっけいな作品が多い中で日本の文化を予想以上に表現されていた。侍の精神は新渡戸稲造の武士道だね。 まさかこれがアメリカでつくられるとは、以外や以外だ。不甲斐ないなジャポ!がんばれ日本映画。 勝村が英語を話せるのは、どこで習ったか知らないけど、英語を理解できる人にとっては話せた方が観るものにとって伝わりやすいだろうね。 侍はやっぱいいなと観ていたら、終わりかたがきにくわない。 戦で土下座はやりすぎだ。トムさん死なないし…勝たないだけましか。 ってトムクルーズさんよ!小雪のとこに帰ったら武士道の意味ないじゃん、表現されてないじゃない。あぁ~ぁ、納得いかね~。トムさんだけハッピーエンドじゃん。 と、まとめるとこんな見方しかできない映画かもしれないです。 【杉下右京】さん 6点(2004-06-08 03:59:47) |
54.そもそも侍魂とはつまり愛国心である。 そんなもの現代日本人の中にどれくらい残っているのか? 観客も、制作者たちも、侍魂を「命を懸けて自分の意志を貫く」くらいのシンプルな構造で 捉えているのだろう。だから勝元たちの戦う理由がわからない、という根本の空洞が生まれる。 「国の行く末を案じて命を懸ける」という感覚は、完全な個人主義に染まってしまった 今の日本では理解できないものだろうし、理解しろというのが無理な話である。 敗戦国の日本は戦勝国の米英によって、愛国心を抜き取られる教育を受けてきたのだから。 では日本の観客が「侍魂に共感した」と勘違いしたものの正体はなにか? それは渡辺謙や真田広之の魂ではないか。彼らの奮闘に感動し、彼らの死そのものを悲しんだのではないか。 散っていく男の美学。日本人をカッコよく描いてくれてありがとう、という感謝の涙。 私はこの映画をその視点で観たし、その意味ではよい映画だったと思う。 しかし米国人に侍魂を教わるほど腐ってはいない、と胸を張って言える日本人で私はありたい。 日本人のアイデンティティーを口にするだけで煙たがられる現代日本において、 こんなレビューを書いている私は、ただの異端なんだろうな。 【337】さん 6点(2004-06-04 22:16:33) (良:2票) |
53.全体的に一貫性がない気がします。武士道を立ててるので日本人としては、とても気分のいい映画でしたが、脚本が好きになれません。武士道を表現するのに、わざわざ外人が侍と接触を持たなくてもいい気がします。そのおかげで何となくですが、一貫性がないというか、ストーリーの純粋さが欠けている気がします。あと、日本だけでなく、世界中の人がこの作品を見ているわけですが、例えば韓国や中国の人がこの作品を見て、日本人と同じように良かったとは思えない気がします。武士道を重んじてた戦時中の日本の兵隊が、三光作戦などの、悪事をたくさんして来たわけですから。そういう意味で、日本人としてではなく客観的に、映画としてこの映画を評価するとしたら、個人的には6点です。 【カジ】さん 6点(2004-05-31 21:56:54) (笑:1票) |
52.途中から「ダンス・ウィズ・ウルブス」とどうしようもなく重なって来て、入り込めなくなってしまった事が悔やまれます。 外国から見た日本の解釈としては今までで最も近かったのでは?ただ最後にあの状況で、日本人ならましてや侍なら、笑顔で村には絶対に戻れないぞ、と思いました。 【うこっけい】さん 6点(2004-05-23 21:48:51) |
51.私には、どうしてもこれが自分の国の話という気がしませんでした。そう、どこか日本に良く似た違う国の話。あまりにも観念的な「侍」のとらえ方、勝元の国のまるで生活感、現実感のなさ。侍は毎日剣術の稽古と、茶道や読経しかしてないじゃないですか。「異境の地で活躍するアメリカのヒーロー」というパターンのひとつとして楽しむだけなら、悪い作品じゃないですけど。こんな辛辣なこと言うのも、最近私が観たふたつの映画、「コールド・マウンテン」とこの作品の、平均点が逆ではないのかな、と思って。でも、ほんとに謙さんは良かったですよ。 【とらおとめ】さん 6点(2004-05-23 10:41:10) |