44.ソマリア人がゾンビの如く描かれているという意見もありますが同じ製作者による「パール・ハーバー」よりは全然マシなので気に掛かりませんでした。ただどうも二十分ぐらいの基地のシーン以外は全部戦闘シーンという構成なので「プライベート・ライアン」のような何回も繰り返して観たくなる魅力に欠けていると思います。 【チャールストン】さん 8点(2004-01-10 14:34:12) (良:1票) |
43.《ネタバレ》 要するにこの映画は米国への告発と、そんな米国の体たらくとは全く無縁の、体を賭して戦った無名兵士へのオマージュである。当時ソマリアは無政府状態でたくさんの人民が虐殺されていたのだが、米国民は全くの無関心を決め込み、自国の軍隊がソマリアに派遣されていることすら知らなかった。しかし、この事件で米兵に犠牲が出たため米国内で非難の声が高まり、結局アメリカはソマリアから撤退し、結果としてソマリアを見捨てることになる。最後に流されるあのテロップ・・「アメリカ19、ソマリア1000」という数字は、たった19人死んだだけで大騒ぎしするくせに、ソマリア人が何人死のうが関心を持たない米国の欺瞞と責任を鋭く突く。この映画ではひたすら米兵の視点から戦闘が描かれている。人間らしく描かれ、傷ついて死ぬのは皆米兵で、ソマリア人はまるでゾンビのようである。私はリドリー・スコットが、兵士へのオマージュということ以上に、わざと米兵に観客が感情移入するように描いてると思うのだ。あの最後のテロップを生かすために。 |
42.戦場のモルヒネを使わない開腹手術のむごさが印象的だった。近年、ハリウッドの戦争映画は短時間の局地戦を克明に描き、ことさらその悲惨さを伝えようともがいている。にもかかわらず、まだ戦争を続けられる国もある意味ですごいと思う。英雄になりたいわけでも、戦争中毒でもない、ただ仲間たちのために戦ったのだ という修羅場をきりぬけた兵士の言葉が、いったい、アメリカ的正義ってなんなんだと考えながら、観客席でみている日本人には、重すぎる。 救出にむかった戦闘車両のUNマークがむなしさを一層はぐらかし、徒歩で町を脱出する兵たちを千人以上もの同胞が殺戮されたのにかかわらず、ソマリアの子供たちが鳥の踊いでも演じているかのように先導しているように見えることが、戦争の悲哀・無意味さをよりいっそうきわだたせてくれた。 【TSUTTY】さん 8点(2003-12-11 20:12:37) |
41.《ネタバレ》 アメリカ戦争映画の層の厚さを思い知らされる秀作。並みの国では、戦争映画は「反戦」か「好戦」かでしか捉えられないため、ブラックホークダウンような作品が生み出されることがない。この作品には、悪の親玉は登場しない。主人公も定かではない。最後まで観ても救いがあるわけではない。しかし、無秩序のソマリアを支配する何かを感じとることができる。すなわち、民主主義の正義の刃も、平和主義の対話路線も、まったく通用しない世界があるということである。「兵士たちは何のために死んだのか?」という理由を問うことすら無意味な、すさまじき境地を描くことが出来るのは、やはりこの現代においては、アメリカだけなのだろう。 【ウーフー】さん 8点(2003-12-03 12:35:08) (良:2票) |
40.あえて穿った見方をするならば、これは見事な反戦映画だといえるのではないだろうか。沢山の人がソマリア民兵の描写に激怒し、米軍兵の友情に唾を吐きかけているのだから。そういう私はこの映画を米国賛美だとは感じていない。むしろ米国の無謀な作戦により無意味な死傷者を出した事実を直視する映画である。これを観て「アメリカは正しかった」と思う人はまずいないだろう。全編を埋め尽くすうんざりするほどの戦闘描写はそれだけの説得力を持っている。こんな地獄のような戦場に行かなければならない兵士たちの気持ちはどういうものなんだろう。私には想像すら難しい。自分の命可愛さでは動くことすらできないだろう。気持ちを同じくする仲間の命が脅かされているとしたら、助けに行きたいと純粋に思うものなのかもしれない。しかしその再三に渡る米兵救出劇の中で、ソマリア民兵の被害が雪だるま式に拡大していったのも事実。米軍の采配ミスで泥沼化した戦場を虚しくも忠実に描いた歴史的映画。 【337】さん 8点(2003-12-01 21:54:12) (良:1票) |
39.基本的に戦争モノは好きじゃないのですが昨日WOWOWで放送されていたのを主人が観ていたので私も。でも、あ~やばい、やばい、あの人やられるぞ、という予感がすると見てられなくて席を立ったりしながらの鑑賞でした。 観終わって思ったことは、このソマリアへのアメリカの軍事介入というものはただただ人が死んだだけ。アメリカの高慢さが出ていましたね。 気の毒なのはソマリアの市民と命令に忠実に任務を遂行しようとした米兵士たち。リドリー・スコットはやはりイギリス人だからでしょうか、アメリカを正当化しようとするものは感じなかった。「ソマリアでの出来事はこうだったんだ、あなたはこれをどう思う?」と問いかけられてるようでした。度々思うことだけどリドリー・スコットはアーチストタイプの監督さんですね。キャストがよかった。次々と出てくるひいきの役者にワクワクしました。ジョシュ・ハートネットはその中には入ってないけど。 ずいぶん前に投稿したのを無作為にツラツラ見ていました。 この映画のどこをどういうふうに観たら「アメリカ万歳」になるんでしょうか。これってすごく真面目に戦場の兵士たちを描いていると私は思いますよ。 「プライベート・ライアン」はあんなに絶賛の嵐の高評価なのに・・・あっちこそ第二次世界大戦を題材にしたふざけた戦争娯楽作品と思う私がおかしいのかしらん。 【envy】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2003-11-24 22:45:14) |
38.いやはや、なんとも凄まじく、まさに混戦を描いており、ストーリーもなにもぶっ飛んでしまってます。米国はソマリアのために介入しているに、そのソマリア人に、死亡した米兵士が晒しものにされるというあの有名なシーン。実際、国連軍はソマリアでいろいろしてしまったみたいで、極めて強い反感を買ったことは周知のこと。軍事介入がいかに難しいか強く伝わってきます。今般の自衛隊派遣についてはちゃんと議論が要りますね。 【ぴよっち】さん 8点(2003-11-24 21:52:29) |
37.とてもよい映画だったので、つい「楽しかった」と言ってしまったが、決して楽しい内容ではない。見終わった後のやるせない気持ちが、戦争をよりリアルに表現していた証拠だろう。アメリカの武力行使に関しては賛否両論だろうが、最前線の兵士たちは任務を忠実に遂行していく。私たちのような平和にどっぷりとつかっている人間の世論とは関係なく、まぎれもなく映画で描かれている戦場が現実に存在した。何の意味がそこにあったのか、戦争とは何なのかを問うという意味では、この映画の価値はあるのではないか。それほどリアルに戦場の悲惨さが表現されている。内容は?という意見もあったが映画に面白さやストーリーを単に求めてはこの映画は語れない。敢えて言うなら、人物を把握しずらいので次は吹き替え版で見てみようかと思う。とにかく良い作品。 【めんず】さん 8点(2003-11-17 21:06:36) |
36.ほぼすべてが戦闘シーンなので、好みが別れるとは思いますが私は結構面白い作りだなぁと思いました。 【ばん】さん 8点(2003-11-11 16:55:51) |
35.クールな戦争映画だ。手に汗握る展開というのがなく、淡々と戦闘が続き、簡単に兵士が倒れていく。一種異様とも言える位の客観的視点がこの作品の最大の魅力。それは登場人物すべてを同じ距離感で描き、観る側に不必要な感情移入をさせてない換わりに戦争自体の虚無感を強く与えている。「なぜ、外国にまで行って戦争するのか」~アメリカ国の為?家族の為?ソマリア民衆の為?正義とは?…行き着く所は「友の為に戦う」という不毛の論理。 【つむじ風】さん 8点(2003-10-15 03:09:39) |
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34.ソマリア側からの視点で作った映像も見てみたいですねえ。アクション映画として観ると最高に面白いんですが・・・アメリカ人はどう観てるんですかねぇ、「軍人かわいそう。」て思うんですかねぇ、こわいですよ。 【もりしげひさや】さん 8点(2003-07-08 14:54:08) |
33.編集の素晴らしさ、匠のカメラワークで評価し満点!満足な気分か? ‥というとそうでもないから-2点。名前だけで客が集まる監督だと思います。 【ビックルT】さん 8点(2003-07-01 19:22:02) |
32.皆さんのご意見を読ませていただくと、なんだか反戦や反米で頭をいっぱいにして、それから自由になれずに映画をみておられる方が多いようですねー。もっと素直に楽しんだら?これはすごい作品でした。ドラマ性の薄いところにちょっと物足りなさがありましたが、その分戦闘描写の凄まじさと、映像表現のすばらしさに驚きました。とくに映像は見事で、オープニングから引きこまれました。この映画にはこれといった女優らしい女優は出てきませんが、そのかわりヘリコプターが(笑)実に美しく撮られていました。まさにメカニックな硬質の美です。そう、リドリー・スコットにはこうした甲殻類的美しさへの嗜好があるのかもしれませんね。「エイリアン」「グラディエーター」などにも言えそうです。 |
31.アメリカの軍隊は、昔から、仲間を見殺しにはしないんだなあって、改めて思いました。仲間を助けるために2次被害、3次被害を引起しても、救いに行く。素晴らしい軍隊じゃないですか。戦前の日本軍なら、完全に見捨てますね。軍艦が沈んだら、元気のいい者から助ける軍隊ですから。 【クライ】さん 8点(2003-05-23 00:00:57) |
30.予備知識の無い人には退屈な映画ではないでしょうか?あと、音響設備がショボイとBHDの魅力は引き出せないでしょう。DTS5.1チャンネルのミキシングとMAはアカデミーの最優勝音響賞を受賞しているだけはあります。ストーリー性が低いと思うけど実際に戦場で血を流した兵士はそんなことは関係ありません。目の前にある死と直面したとき兵士は何を思い何を感じたか?そんなことは台詞にはそう表現できません。だから見る人によって感じ方は様々でしょう。リドリー監督も「この映画に答えを求める人には無意味かも」と言ってましたからね。ただ私なら戦場で戦う味方を救うのに政治なんかは関係ありません。同じ飯を食った戦友が危険にさらされているなら助けたい。そういう一兵士の視点から見れば面白いでしょう。いや「面白い」というのはあの紛争で命を落とした人たちに失礼なのかもしれないですね。 |
29.すごかった。見た後は脱力。ソマリア民兵がゴミ同然に扱われていたが、別にソマリア人に思い入れなんか全く無いから別にどうでもいい。アメリカらしい友情と戦争の怖さを表現してたと思う。市街戦怖そうでした。ただ、アメリカ側の被害を強調しすぎてたよね。最後のテロップで「19人しか死んでないの?」って思ったのはおれだけじゃないはず。 【aaa】さん 8点(2003-04-18 18:34:20) |
28.観終わった後、なんかいろいろ考えさせれた映画だった。この映画ははっきりとした結末がないのだけど、それはきっと戦争がこうしてまだ続いている以上、この映画にも結末がない・・というメッセージがこめられているような気がする・・。う~ん。重たいけどいい映画だったと思う。 |
27.戦闘シーンはとにかくすごい!!一見の価値はあると思いますよ。でもアメリカ側からの視点でしか描いていないからちょっと残念。 【チョコボ】さん 8点(2003-04-02 17:23:47) |
26.戦争は恐ろしいですね・・・見る価値はあると思います 【kupo】さん 8点(2003-03-27 14:46:22) |
25.よかったと思います。でも、好き嫌いがすごいありそう。途中ですごいナマナマしいところがあるんで・・・出演者がめっちゃ豪華。オーランド・ブルームが「ロード・・・・」では金髪のかつらをかぶっていたけど、今回は地毛で出てますね。でも、ちょい役だなぁ~ 【ナホ】さん 8点(2003-03-19 17:38:55) |