99.《ネタバレ》 この監督は変に真面目でシリアスなものを撮らない方がいい(と私は思う)
アビエイターやタクシードライバーよりずっと、
このホラー風サスペンスやイエスの逸話の「最後の誘惑」のほうが面白く明るい。
この作品は私にとってはただ、ジュリエット・ルイスが出てるから観たい映画だったのです。
もともと中性的で理知的な女優さんが好きなのですが、
特に彼女は白雉役もできるし何でもできる演技派みたいなので、
他の作品も観てみようかなぁと興味を持っています。
最近好きになったマシュー・モディーン(もちろん男)にルイス嬢が似てると確信し、
借りて確かめたところ・・やはり年齢不詳性別不明なところが似ていた(笑)
いや、完全に出演者の中でも一番の存在感で、
アクの強いデ・ニーロさえも食っていました。
舞台でのやりとりなどの目の表情などは完全に食ってました。
この映画全体にエロシズムと暴力的な描写が多いのに、
なぜか暗く感じず恐怖よりもおかしくて笑い通しだったのは、
私がホラー好きだということもあります。
しかし根本的には復讐劇なのですから恐怖や嫌悪感は感じないといけない。
・・あまり感じなかったのは娯楽が勝っていて最終的には、
デ・ニーロ出すぎ!
どこからいつ現れるかという見えざる恐怖なんて無視(爆)
もうひらきなおってホラーとして見ましたよ。
家政婦の姿ですでに室内に潜んでいたところなどは、
恐怖なんかよりも大爆笑もので「悪魔のいけにえ」のレザー・フェイスか!?
逃亡する車の底に張り付くデニーロはおかしすぎるし、
最後のほうなんかもう「13日の金曜日」ですよ。
あるいは「JAWS」状態で全く怖くも後味の悪さもない。
だからある意味楽しめたのです。
J・ルイスがセリフを言ったあとクレジットが流れますが、
最後まで観て聞いてゆくと・・
悲鳴が聞こえるんですよ。
そしてなぜかアンブリン(E.T.のマーク)
うわぁ~アンブリンなのこの制作って・・
これは・・おかしすぎて大うけしてしまったのです。
復讐劇の怖さや哀しさを味わいたいならば、
「ダークマン」のほうがお勧めです(サム・ライミ監督)