17.ヒトラー激似のおじさんに興味が湧いて野次馬根性が働いたのは観衆も私も同じことですね。まんまとドツボに嵌った訳です。 笑顔で彼を迎え入れる国民が最初は可笑しかったのですが最後はホラーに。出オチみたいなところは否めませんが鑑賞後にヒトラーが作り上げた一時代について考えさせられます。ドイツ内政事情について知見のある方ならより楽しめると思います。日本じゃ同じ様な作品は絶対にできないでしょうね。 【Kの紅茶】さん [インターネット(字幕)] 7点(2018-01-15 23:23:19) |
16.《ネタバレ》 国中であんなことしてよく逮捕されなかったと思いひやひやしながら見ましたが、最後は論評通りゾっとしました。実験的バラエティやどっきりで笑えるのではなくこれがドイツで現実にあった民衆の反応と知ると恐ろしいです。そして、「彼」もドイツに移り、ドイツ人になったのは成人してから!!ということを忘れてはならない。 【HRM36】さん [DVD(字幕)] 8点(2017-08-03 14:49:24) |
15.もし“あの人”が今の時代に復活したらの“あの人”ですね。 メッセージ性の強い作品と感じるかもしれないけれど、個人的にはとても面白かった。 【イザナミ】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2017-07-06 15:46:53) |
14.《ネタバレ》 この映画を一言でまとめると「ブラック・コメディ」ということになるんだろうが、政治風刺とドキュメンタリーをコメディ映画に仕立て上げる、それもドイツで、ヒトラーをネタにして、というところが凄い。この現代版ヒトラーは言うことと語り方がヒトラーと全く同じ。それが現代の知識を前提に語り始めるとどういう反応が起こるか。 主人公格であるファビアンは妙にキャラが薄いが、他のキャラクター、ヒトラーはもとよりゴスロリの女の子、マリーヌ・ルペン似の女性局長、器小さい系新局長と、とにかく各キャラクターに魅力がある。やはりポイントはヒトラー役のオリバー・マスッチがヒトラーに顔も体格も全く似ていないところだろうな。ここのバランス感覚がないとドキュメンタリーもコメディも成立しない。 このマスッチヒトラー、現実のヒトラーの「表側」を完璧になぞっているが、現実のヒトラーの「裏側」、小心さや生真面目さ、狂気はばっさり切り捨てている。そのかわりマスッチの雄大な体躯、柔軟な理性からくる詭弁、子供のような迷惑な悪戯心、目的不明の不気味さがそれを補っている。要は山の登り方は一つじゃない。ヒトラーひとりに気を付ければいいんじゃないという事をヒトラー役を使って警鐘を鳴らしている。 ただこの映画は後味が悪い。ラスト付近までは本当に政治風刺エンターティメント映画として最高傑作クラスだったのだが、制作している間に時代が追いついてきてしまったのか、EUの現状や映画の反ナチスメッセージを生のまま入れざるを得なかった。つまり現実に負けた。映画は芸術だが、芸術は元々実は造形美だけで存在しているわけではなく現実の社会と無縁ではいられないのだ。 【tubird】さん [DVD(字幕)] 8点(2017-05-07 23:02:23) |
13.ああなるのでは、とか、この伏線がこうなる、とかほぼ予想できるストーリー展開。 街の人達のリアルな表情、どのようにして撮ったのだろう。とても日本では作れない タイプの作品だ。東條英機が蘇える映画作っても、どうやって笑えようか。 【代書屋】さん [DVD(字幕)] 7点(2017-04-27 01:28:07) |
12.《ネタバレ》 イギリスのEU離脱、自国第一主義であるトランプ政権が誕生するなどの現状や、内なるヒトラーは多くの人の心に潜在し、内なる声の積み重ねと社会状況が癒着する事で、第2のヒトラーが生まれる可能性もあるという考えも理解できる。 しかしどうしてもこの映画に乗り切れない。 それが細部を欠き、対象から距離を置いたステレオタイプで楽観的な悲観主義から来るのか、ただ単に自分が捻くれているからなのかは分からない。 ただ現代に蘇ったヒトラーに対して、様々な距離感から様々な感情、言動を投げかけるリアルな市民の姿がそんな自分の溜飲を下げる。 そして、一人真剣にヒトラーに詰め寄る認知症の老婆に心は動かされる。 【ちゃじじ】さん [DVD(字幕)] 5点(2017-03-11 16:42:07) |
11.《ネタバレ》 ヒトラーが一瞬カッコイイではないですか。背が高過ぎのせい?(笑 でも、ズレてるし、ナンセンスだし、折れない一貫性は、コメディアンとして浸透。 大衆心理も揺さぶられ、あっちへ行ったりこっちへ行ったり。 愛国心と民族主義の波紋が広がり始めて、見ている側の不安をよそに ドイツ国民は、笑いながらも変化していく。ドキュメンタリ風の撮影も良い感じ。 それだけなら、タブーを突いた佳作でしたが、終盤の劇中劇のオチと、エンドロールでの タレントとしてのヒトラーへ手を振る市民、それを真っ直ぐ見つめるヒトラーの視線。 最後は恐怖映画のようなゾワゾワしたものが残る構成が素晴らしい。プラス2点! ヒトラーに傾倒しそうになる大衆へ問題提起の映画、といえばそうかもしれないが、 どこかヒトラーに期待してるヤバイ連中が喜んでいそうで、薄ら寒いものもある。 「笑うな! キケン!」 マジです。このコピーに1点。 【グルコサミンS】さん [DVD(字幕)] 9点(2017-02-05 09:50:33) |
10.《ネタバレ》 うわーーー、なんかすごい映画。「もしも」系映画はいろいろあるけども、これはなんともいいがたい、というか笑えないわこれは。現在の世も昔ももしかしたら人の本質は変わらなくて、そこに「優秀」な指導者が現れたらどうなるか・・・・、あ~怖い怖い。すごいものをつくったものでゴザイマスハイ 【Kaname】さん [DVD(字幕)] 5点(2017-01-18 09:11:33) |
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9.《ネタバレ》 ●アドルフ・ヒトラーについてはドキュメタリーなどで度々目にしていましたが、ドイツ人を虜にしたカリスマ性がいまひとつ実感できませんでした。しかし、この映画で理解できたように思います。他人の劣情に訴えて共感を得るやり口が実にいやらしい。●そっくりさんで身を立てる道化ゆえに危険な発言がジョークとして受け流され、いつの間にかオピニオンリーダーとして大衆の上に君臨する。リアリティがあり、恐ろしい。●「ユダヤ人ジョークはやめてよね。笑えないから」「もちろん笑い事ではない」こういう気付く機会があったのにな~というやり取りが随所にあって、それはそれで面白い。 【次郎丸三郎】さん [DVD(吹替)] 9点(2017-01-10 20:28:53) |
8.《ネタバレ》 コメディとはいえ、素直には笑えない映画。独裁者を生む土壌は我々が作っているのかもしれない。アメリカのトランプや我が国の安倍ちゃんに要注意です。 【kaaaz】さん [インターネット(字幕)] 8点(2017-01-07 21:52:22) |
7.ドイツの歴史や現在の社会情勢を知らないと、半分位は楽しめ(?)ないかも。それでもヒトラーという人物に対する僅かな情報しか知らない私でも、この映画の怖さは十分に伝わってきました。平和な時代に生まれ平和な環境下の中で育っていればそりゃあ平和な考え方が理想だと思うでしょう。でも不安定で先の分からなかった時代に生まれ育ってたらどうだっただろう。分からないけど、人の中には誰しも”闇”が潜んでいるから、もしかしたらヒトラーの考えを支持していたかもしれない。ブラックユーモアが人々に受け入れられるのも、弱いけど残酷な人間の本性を、笑ってごまかせるからなんでしょう。本当はすごく恐ろしいのにね。 それにしてもトンデモない映画です。終わり方も秀逸で素晴らしかったです。 |
6.《ネタバレ》 コメディと聞いて見に行ったけど、全く笑えなかった。劇場で笑っている人はいたし笑える場面もあったけど、ブラックユーモアな部分はとても怖い笑いである。現在ドイツ事情や日本のこの先どうなるか不安感の中で、この映画が出てきたことの重要性を考えるべきと思いましたわ。 【Banjojo】さん [映画館(字幕)] 8点(2016-10-06 23:39:36) |
5.ただのコメディ映画だと思ってました。ところが、ものすごい社会風刺映画でした。ドイツの人達が抱える悩みというか、葛藤というか、社会的な問題点を知ることができた貴重な体験でした。コメディ映画としては平均点でしょうか。初めは笑えたのですが、だんだんシビアな内容が多くなってきて、笑えなくなりました。 【shoukan】さん [映画館(字幕)] 6点(2016-08-05 23:57:55) |
4.なんか中途半端な気がしました。 二回目は無いかな。 【fujicccoo】さん [映画館(字幕)] 5点(2016-07-20 09:21:17) |
3.《ネタバレ》 街並みも美しく知的で冗談のわかるドイツがとても羨ましいです。ヒトラー役のオリヴァー・マスッチは観る前は似てないと思いましたし身長が193センチもあってデカ過ぎますが、神が宿ったかのような演技やアドリブにぐいぐい引き込まれました。ヒトラーが急速に現代に適応していく様はお見事だし、リストラされたディレクター(マーティ・マクフライの格好)、副局長(ジョブズ似)、司会者(ビーン似)の小物臭も対照的で良かった。市民の数々のガチなコメントも素晴らしいし、こんなにも知的でユーモアに溢れた映画はそうそうないと思われます。 【DAIMETAL】さん [映画館(字幕)] 10点(2016-07-03 00:37:27) |
2.《ネタバレ》 もし、ヒトラーが現代にタイムスリップしたら? 誰もが思いつきそうな題材を、そう来たか、こんな方法で調理するとは。現代ドイツの社会問題と矛盾を劇映画、ドキュメンタリー、さらには同名の劇中劇と虚実入り乱れた構成で鮮やかに切り取り、あれがドイツ国民の本音だとは信じたくない。ヒトラー(を演じる男優)と一緒にスマホ写真を撮っているんだもん。この閉塞感の前に絶対的なカリスマにしがみつく弱さと、不安を煽るマスコミに振り回される愚かさを目の当たりにし、シリア難民流入のニュースとシンクロする演出にゾワっ。認知症の老婆と真実を知ったダメ男の言動にも皮肉を感じた。コメディはコメディでも、ただただ真っ当にシリアスな、笑えないコメディ。あまり笑えなかったが、自分だったら大衆(マジョリティ)とダメ男(マイノリティ)のどちらの側に立ち、どちらがガス室に送られるだろうか? |
1.《ネタバレ》 タイムスリップしたらしいヒトラー(オリヴァ―・マスッチ)が軍服で街中をふらつくゲリラ撮影的シーンで通行人たちが様々な反応を示す。 それがどこまで仕込まれたものなのか、完全なアドリブなのか当初は判然とせず、フィクションとドキュメンタリー的画面が せめぎ合う中、現在の人々が彼との対話の中で示すリアクションに強く興味を惹かれていく。 白眉はNPD本部に突撃しての党首との対論だろうか。 御本人なのか俳優なのか、畳みかけるオリヴァ―・マスッチの饒舌とその迫力に強張る党首氏と取り巻きの表情に、こちらも息を呑む。 ふと『ゆきゆきて、神軍』を思い起こすシーンでもあるが、そうしたリスキーな対話シーンが度々登場してくるのが面白くもありスリリングでもある。 そこだけとっても、監督や主演俳優の果敢さは大いに評価されていい。 そのフィクションとドキュメンタリーを転倒してみせるラストも唸らせる。 【ユーカラ】さん [映画館(字幕)] 8点(2016-06-26 22:15:06) |