68.《ネタバレ》 先日のオームの平田容疑者が出頭する直前にレンタルしてたということでワイドショーで取り上げられていたのを観てなんとなく興味を持ち見てみました。この監督さんは心の距離を描くのがテーマなんでしょうかね?以前見た他の二作品もこの作品と同じように男女が離れ離れになってしまう作品だったので。全編に渡って詩的な情景などこの監督の繊細な描き方はすごく好きなのですが、主人公があまりにも活力がなさすぎなうえに自己陶酔しすぎていてちょっと共感が出来なかったですね。SFだったらこんなキャラでも問題なく受け入れられましたが、現実の世界ではちょっと浮世離れしすぎているようで気持ち悪く感じてしまいました。逆に1話めの電車が動かなくなった時に相手のことを考えたりして不安で押し潰されそうになるところはすごい共感できました。終盤の秒速5センチメートルのタイトルが出て山崎まさよしの「One more time one more chance」が流れるプロモーションビデオのような部分だけなら10点満点です。ハッキリ言って他の部分は蛇足のように感じました。 【映画大好きっ子】さん [DVD(邦画)] 7点(2012-06-22 23:33:18) |
67.ネタバレとは言えない程度に最初のシーンを紹介すると、ヒロインが突然主人公を誘うように走り出し、踏切ごしにブリッ子的ポーズをとりながらブリッ子的声でこう言う。 「来年も一緒に桜…みれるといいね」 …ウゲー、と思った。このクッサいシーンを白けた顔で見ながら私はこの映画のすべてが分かったような気がした。そして我慢しつつ視聴して、この予感が当たっていた事を確信した。例えるなら自作の黒歴史ポエムをウットリしながら朗読してる人を見たような気分。顔を背けたくなるような恥ずかしいシーンとセリフのオンパレード。加えて背景見せたげに無意味にポンポン切り替わるカメラ、死んだ魚のような目をしたキャラクター達、気持ち悪い声優の演技にうんざり。思い出語り的進行とはいえ心情を口で説明しすぎてるのも☓。見所として挙げられる背景も確かに綺麗なのだが、配色と光を誇張してリアリティがなく、綺麗に描きすぎていると思った。正直シネマレビューで酷評する気マンマンで見ていた。 が。観終わった後に妙な感情が湧いてきた。学生時代の事を思い出しながら自分もあんなだったなあと、ちょっとした感傷に浸った。綺麗なだけに見えた背景も、そういや思い出の中の風景ってあんなだよなあと評価が変わった。内容にしろ風景にしろ、自分の思い出とリンクして、何かいいものを観たような気がするのである。不思議だなと思った。 が、やはり観てる間苦痛だったのは間違いないので、この点数にした。大変惜しい映画だと思う。どっかで見聞きしたような表面的で薄っぺらい「カッコイイ」「キレイ」「感動的」な表現を捨て、真正面からモノを捉えて映画を撮って欲しい。 【sinbo】さん [DVD(邦画)] 5点(2012-04-20 01:58:33) (良:1票) |
66.なんとも童貞を拗らせたような、誇大化したマイナスの妄想。しかし胸が痛いのはなぜだ?俺も不幸ぶりたいのか、こいつよりましだと思いたいのか、やっぱり学生の頃の恋ってのは特別なもんです。 |
65.《ネタバレ》 第一話からまさやんの曲がメロディだけでこっそり流れており、最終話のクライマックスに歌詞付きで来た時には、「うぉおおおお!!」と滂沱の涙(笑)そりゃ反則だわ。画は相変わらず綺麗。これでしばらくお花見に行かなくて済みそう。第二話にはリンドバーグの曲がかかっていたと思うが、この監督は自分と同世代なのかな?どおりで感覚的にちょっと通じるものがある。前作、前々作を観た上での感想だが、陳腐なSF的設定を排し、60分という中篇に仕立てたことでちょうど良い塩梅になった。 【フライボーイ】さん [DVD(邦画)] 7点(2012-02-14 09:51:47) |
64.《ネタバレ》 映像が実写並みに美しく、ストーリーは最高にせつない。山崎まさよしの曲が流れ始めてからあのラストはいい意味で反則的な演出。 声優もいい意味で声優っぽい声ではなく、とてもよかった。 誰もが共感してしまうところが必ずあるはず。 【eureka】さん [DVD(邦画)] 8点(2012-01-20 23:34:34) |
63.内容知らずに見たのだが、えらいこっぱずかしいもん見てもうた。なるほど共感というか郷愁は感じなくもない。男って引きずるよなって。しかも自分ではうじうじとは思ってなくて、どこかナル入ってて。青いのを大人になっても引っぱってて。あーやだやだ。こんなの静かにキレイにまとめんなよ。と思うのは自分の青さへの苛立ちか。電車が何時間も立ち往生しちゃうって所はなかなかドキドキする場面なのだが、画面がドキドキさせているわけではない。それは単に私がそういう過去を持ってるからに過ぎないのだろう。今ならケータイですぐ連絡着くもんなーと思いながら見た。種子島のファンタジーな空は良かった。 【R&A】さん [DVD(邦画)] 4点(2011-12-21 13:34:19) |
62.ディテールに拘った緻密な映像、背景や空の色にまで主張をかませる画作りには感心させられるが、それで満足しているような印象。 最近のアニメに多い、背景など無機物の描画能力が向上したたのは良いが、人物の表情などはどうしてもリアルではない、それをすると気持ち悪くなるからだが、そこを上手く処理してアニメにしか出来ない、観る者の想像力で補うストーリーを作らないとアニメの良さが活きないと私は思う。 つまり、この話は実写で良いのだ、CGを使って幻想的なシーンを盛り込み、カメラを振り回せば、普通に染み入る映画が出来ただろう。 ラスト、山崎まさよしの曲に合わせて短いシーンを繋いだプロモーションビデオの出来の良さに確信した。ストーリーも演出も映画の評価を上げるには至らない。 この監督の作品は初めてなのだが、まだまだ若い才能なのだとしたら今後に期待。 【カーヴ】さん [DVD(邦画)] 5点(2011-11-21 09:52:25) (良:2票) |
61.1時間程で見終わる青春映画。 その余韻からは1時間では現実世界へとは帰っては来れない。 帰り道であの頃の恋心を見つけてしまったから。 【がらんどう】さん [DVD(邦画)] 8点(2011-11-13 20:50:13) (良:1票) |
60.詩集のような映画なので、リアリティなんて度外視なんだろうけれど、それにしても第3部には不満が残る。けど、第1部と第2部は好き、ここもリアリティはあまり感じられないのだけど、心に深く刺さってくるものがある。誰しも、過去の学生時代の思い出を美化しているところがあって、そんな美化された心象風景とこの映画の第1部・第2部はうまくシンクロするのだと思う。 【ashigara】さん [DVD(邦画)] 7点(2011-07-09 16:22:24) |
59.第一章「桜花抄」の完成度はすさまじく、台詞のタイミングから音楽の休符までが計算されつくした美しさを感じさせる。このレビューを書くのは2011年。公開から4年が経過している。それでも「うだるような暑さ」というキーワードで、この物語を思い出してこのレビューの執筆のためにキーボードを叩いている。これは傑作のしるしだと思う。会えないつらさに共感を抱かない男子はいないだろう。ただ最後に駅を出た二人がキスをして納屋で一夜をすごすというくだりでいっぺんにリアリティを失う。それはないだろ。そして第2章「コスモナウト」になるとメッキのはげがめだちはじめる。映像の美しさがこの映画の構成要素の重要なファクターだが、2章では人物のラインの未熟さが目立っているのだ。それと結局恋愛が成就しない理由は主人公(つまりは監督)がもてないせいなのだが、2章の存在は「いやいや違う。もてなかったわけじゃない。」という言い訳に見えてしまうのだ。 【承太郎】さん [インターネット(字幕)] 8点(2011-07-05 02:02:23) (笑:2票) |
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58.基本、新海誠の完全コントロール下に置かれたアニメであるという所での完成度の高さはピカイチですが、ドラマ自体の完成度が低すぎます。単なる主人公の移ろう姿を桜の花びらの落下速度やロケットキャリアの速度に重ね合わせているのは判るのだけど、物語としての結末を自らが提示出来ていないというのはこの映画の一番残念な部分だろうね。こうした完全に自我丸出しの映画の場合、観ている側は作者の行き着いた先をちゃんと見たいと思う筈だけど、そこをすかしてしまっているから、ポカンとしてしまうしかないのがこの映画だと思います。映像の綺麗さ、美しさとかに、あたしら見ている側は捉われがちだけど、必ずしもそうしたものだけを期待していない人だっているという事を、製作者は理解していなければいけないと思うんだよね。その意味では物語や演出に主眼を置いている人達は完璧に置いていかれたと思います。あたしもそのひとり。自分の好きなように作って公開する、というのはある意味、製作者の理想かもしれないけどね。あたし自身はこの映画を見てちっとも楽しめなかったし、この物語に映像の美しさが必要とも思えませんでした。日本のアニメには基本高い点を付けたい所ですが(あ、最近のジブリ作も駄目ですが(笑))、残念だけどこれが精一杯。 【奥州亭三景】さん [DVD(邦画)] 4点(2011-06-30 12:24:13) (良:1票) |
57.3部構成で、第1話が中学生時代、第2話が高校生時代、第3話が大人になってからの話となっている。特別に感動的だとか、面白いとか、そういう訳ではないが、新海作品の特徴である作画の美しさに魅せられた。静かで切ないストーリーもさることながら、それ以上に画そのものが訴えかけてくるようで、最初からしんみりモードに入る。尺は約1時間だが、十分に満足感がある。というか、これが2時間続いたら疲れてしまうことだろう。唯一残念なのが第3話の手抜きっぷり。消化不良を起こす。 【リーム555】さん [DVD(邦画)] 8点(2011-06-12 11:05:12) |
56.ストーリーがなかなか現実的でいいと思った。種子島、いいですね。 綺麗な作品です。 自分の中学高校時代は作中のようなことなどとはほとんど縁がなかった。 もっと精神的に幼かったなあ。 【アンダーソン君】さん [DVD(邦画)] 8点(2011-05-28 23:16:00) |
55.この監督の作品は全て見ているが、とりわけこの短編集は好き。 短編集といいながらも、登場するキャラクターは同じ。 キャラクターの性格の変化、成長などを描いている。 個人的にはラストの秒速5センチメートルが一番好き。 5分位の短い作品だが、新海監督の集大成のような気がする。 本当に、音楽に合わせた映像が上手い。 |
54.はがゆくてせつなくて好きです。もしあの時にどうこうしていたら違う未来になっていただろうという紙一重なところも。 宇宙船のコスモナウトが「ほしのこえ」の作品にも出てきていたのもよかった。 【BOW】さん [DVD(吹替)] 8点(2010-12-15 11:38:24) |
53.音楽は物語を際立たせるためのアイテム。料理で言えばお皿です。良いお皿は料理を美味しくします。でも『秒速5センチ』では、山崎まさよしの楽曲が主役でした。『One More Time~』を愛でるために物語が盛られているような。本作がプロモーションビデオといわれる所以です。コース料理の1品目、2品目と料理の味を吟味していたところ、メインの3品目で皿が主役の料理が出てきたらどう感じるか。そりゃ戸惑います。あるいは皿に負けぬ料理だったら気にならなかったかもしれない。『One More Time~』が本作のために書き下ろされた楽曲ならば監督の手柄だったのですが…。新海監督の描く世界はポエムなので、好き嫌いが分かれてしまうのは仕方がないところです。 【目隠シスト】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2010-12-12 19:29:00) (良:2票) |
52.《ネタバレ》 作画は綺麗だけれど、内容がね……。1>2>3の順で内容が悪くなっていく。 1話をもう少し膨らませて、他は後日談的に付け加えて1本の映画にしたほうが良い作品になったんではないだろうか? 高校はともかく、社会人になってまで初恋の思い出に浸っているのは、情けなさ過ぎ。 しかも最後は山崎まさよしの歌が主役になっちゃってPVを観ているかのようだった。 【万年青】さん [映画館(邦画)] 4点(2010-11-23 13:16:02) (良:1票) |
51.《ネタバレ》 良い意味で空間がある映画でした。テーマを一点に絞っているからもの凄く入りこめるなぁと思いました。多感な時期の揺れ動く気持ちを空間で表して、でもテーマは時間。 日本人独特の間を大事にしてる所に心が揺さぶられました。ストーリーは、見終わった後よくよく考えると切ないよりも、「男の方が女々しいし、弱いね」とかなり厳しい現実感タップリなお話。最初に切なく泣かせて、最後に現実を見せ付ける。このオチにはやられました(笑)残念なのは美術は凄いけれども人物が‥‥。美術が凄い分人物が浮いてしまって見える所があるのがおしいです。あっ。声がやばいくらいぴったりハマっていたので関心しました。 【じゅっこ】さん [DVD(邦画)] 8点(2010-05-12 04:44:47) |
50.《ネタバレ》 作画のクオリティーはものすごく高くて良い。特に空がきれいだ。「コスモナウト」で描かれている種子島は秒速(ryでは一番の良作だと思う。彼が描く日本の風景はどこか切ないと私は感じる。そしてそれが天門の音楽と絡み合って感傷的な雰囲気を作り出していく。これが言うなれば新海作品の魅力だと思う。 しかしいまいちストーリーが良くない。何というかありきたりなドラマティック過ぎる。天門の音楽がそれをまた加速させようとするするから少し気色悪い。独り言が多くて、少し世界に入り過ぎていると思う。その癖にそこまで進まない。肝心な部分が抜けている。寝ている間、夢で見るなら丁度いい話だと思う。翌朝は鬱だがな。 多分、監督がインタビューで言っていた、作りたい作品にはなっていたと思う。しかしストーリーが悪ければただの山崎まさよしのPVである。次に期待。 【とむ】さん [映画館(字幕なし「原語」)] 4点(2009-12-28 12:53:41) |
49.《ネタバレ》 思春期の危うさを上手く作り上げたなという感じです。孤独を装ってるナルシスティックな感じが本当に思春期の男の子ですよね。そもそも、距離を題材にするっていうのは素敵な発想だなと思います。秒速5センチってものずごくゆっくりだけど、確実に離れて行くんですよね。ゆっくりと遠ざかっていって、これからもう交わることがないのだけれど、最後に一瞬だけ近づけて・・・・だから、奇跡だと感じるし、もうそれで十分だと感じられたんでしょうね。桜花抄で「きっと大丈夫」とヒロインに言われた言葉を、「秒速5センチメートル」で自分で自分に対して言えたことで、彼は1人の大人として立てるようになったのかな。その引き換えに純粋さや健気さは失ったのだろうけど、それが大人になるってことですよね。。。。それにしても、まさよしさんの音ハメがすごかったです。最後の電車が通りすぎて誰もいない踏切のシーンは、まるで通り過ぎた電車の風がふわっと感じられたような気がしました。。 【キャラメルりんご】さん [DVD(邦画)] 9点(2009-11-14 11:12:05) |