3.《ネタバレ》 原作ファンとしてはキャラとエピソードの省略が残念。時間の制約上しかたがないところもあるけれど、原作での重要な位置のキャラクター、エピソードを思えば、「なんとしてでも入れて欲しかった」ことがたくさんあります。映画では兄弟が夢を持つまでの説得力と、兄弟に向けられた多くの人の感情が見えにくくなってしまっています。母親が「ハッピーバースデーわったし~」とか歌うシーンは絶対いらなかったしなあ・・・。
◆ラストも唐突に思う方が多いでしょうが、個人的には好きでした。
何故なら、ヒビトとムッタがやったことが、人類初の月面歩行や、スペースシャトルの打ち上げなどと同系列の、宇宙の歴史として描かれていたからです。
だからでこそ、ガガーリンの見たような「青い地球」に圧倒され、兄弟の誓いである「胸に手を当てる」シーンで切り上げたのだと思います。
◆宇宙飛行士のバズ・オルドリンさんが本人役で出演されていました。
彼はニール・アームストロングとともに月面に降り立った人物です。
秀逸なのが、初めに月面歩行をしたのはアームストロングさんであり、彼は「2番目」であること。
ムッタの、(日本人初の)「月面歩行を他人に譲った」ということにおいて、同じなのです。