84.《ネタバレ》 社会派ミステリの秀作として本作品を認識していたので「ヒューマンドラマ」としてはなく「ミステリ」作品として楽しんだ。切ない物語ではあるが面白かった。キャストの良さも光るが、特に樹木希林の演技がすごい。組織内での一筋縄ではいかない泥仕合感も、いいね。しかしラストの紅葉のシーンとエンディングの守山直太郎が安っぽくない?ベタ過ぎないか?アザト過ぎないか?と、感じた。致命的と言えなくもない失点。しかし、それでも邦画は捨てたモンじゃないな!と、思った。 嘱託殺人の善悪の是非を問うという、何とも陳腐で的外れな意見が多いようだが、高年齢化が進む我が国に今後蔓延するだろう「アルツハイマー病」という病気に対して私たちがどう考えるべきなのか。それが本作品のテーマなのではないか?そこから先の是非については個人各々の意見があって良いと思うし、討論すべき問題でもある。しかし、本作の評価の場としたここの場所で為されるべきではない。 本作品は「嘱託殺人も已む無し」という主張で撮られた作品ではない。と、私は勝手に思っている。 【aksweet】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-06-11 08:15:24) (良:1票) |
83.これって、ミステリーじゃないですよねぇ 寺尾さんは“キャシャーン”の方が良い演技してる… “半落ち”ならぬ、“腑に落ちん…” 【栗頭豆蔵】さん [映画館(字幕)] 3点(2006-06-09 00:29:37) |
82.愛する人がアルツハイマー病で壊れていくのをみるのは、自分がそうなるより辛い事だと思う。邦画もナカナカやるじゃん。寺尾聡が特に良かった。 【クロ】さん [地上波(邦画)] 8点(2006-05-24 12:12:55) |
81.《ネタバレ》 懲役4年とは温すぎる。こんなん嘱託殺人なんかではないでしょう。明らかにただの殺人だ。自分が楽になるための。殺してくれと言ったから殺してしまった。作品中からもわかるように、アルツハイマー患者の身内なら幾度かは、また幾度も言われることがあるはず。それは当たり前のことなんだ。またそういうことを言われたとしても、殺すその瞬間は絶対無我夢中で暴れるはずだ。そのとき何を思ったのか?「今、楽にしてやるから」か?殺してというその願いが根底から覆されているのにか。また、「妻は2度息子を失った」と。それって自分が失わせていただけ。「折り梅」という映画、見た人ならわかるだろう。ああいう接し方もできるんだ。なのにそれをしないのは、怠慢。介護施設に入れたくないのは魂を失ってく妻を見たくなかった・・・まるっきり自分のため。ただの殺人じゃないわ。悪意ある殺人だわ。多少情状酌量きくにしても、ね。あの姉さんなんかも、気に入らない。「どうして一緒に死んでくれなかったのよ」だって。「どうして殺したの」じゃなく。死んでほしかったんだなぁ・・・。それは仕方ないにしても、自分のその気持ちをカジさんにそういうカタチでぶつけたのが、えらくむかついた。 映画として。カット最低。音楽の挿入の仕方最低。エンディングテーマ最低。配役最低(おっと!樹木希林は素晴らしい演技だった)。原作読まなきゃ本当の良さはわかんないんだろうなー。原作読も。 【透き通るBlue】さん [DVD(字幕)] 3点(2006-02-17 06:08:47) |
80.考えさせられる内容なんだけどそれをイマイチ伝えきれていない。不完全燃焼ってやつ。もう少し期待してたんだけどなぁ。 【ゆきむら】さん [DVD(吹替)] 6点(2006-01-15 12:34:19) |
79.《ネタバレ》 ストーリーは本当に深いものをはらんでいて、一概に何が正しいとかは言えない複雑さがありました。梶さん(=寺尾皓)が「妻は一度白血病で息子を失い、アルツハイマーで再び息子を失いました」といったのは胸に突き刺さりました。アルツハイマーだったとしたら同じような物忘れが何回も起こるはずなので、梶さんの奥さんが息子を失ったと感じたのは2度どころではなかったでしょう。そしてそんな妻を見ていられなくなり絞殺してしまった梶さんを責めることは誰にもできないでしょう。そういった介錯の仕方を肯定するつもりは全くありません。やはり今現在そんなことが起これば世の人達の目には異常と映ることでしょう。しかし、それが実際自分ごとになればそうすることが正しいと思っても仕方ないような気もします。実際自分の妻がそんな風に苦しむのは想像するだけでもいい気はしません。そしてもう一つ映画を観てる間に考えた事は、情報は受け取る側にも充分責任があるんじゃないかということでした。例えばこの映画のように「殺人犯が犯行後歌舞伎町に行ってきた」と聞けば、人は「何を不謹慎な」と言うんでしょうが、やはり本当に何をしに行ったのかを知るまではその人を批判する権利なんて誰にも無いんじゃないでしょうか。特にそれが人の一生に関わるようなものであれば、なおさら。ついこの間起きた福知山列車脱線事故でも、オレはいくらメディアで運転士の批判がされててもしっかりと事実が公表されるまでは絶対批判はしないようにしています。まあメディア、マスコミ嫌いってのもあるんですが。もしこれが一転して彼に全く責任が無いことがわかったら人間としてその行為は許されないと思うので。そのへん各メディアはこの後自体が一転しても何事も無かったかのように掌返すんでしょうね。まあ言いたいことはつまり、真実を知りもしないで勝手な考えを述べるなってことですかね。そんな考えをする人がいるから警察とかの組織の上層部もいちいち情報操作したくなるんだと思いますよ。「邦画のレベルは・・・」っていちいち洋画と比べられる昨今ですがそんな風に言われてるのはやっぱ一部の映画・ドラマだけなんですよね。ここんとこ洋画もおもしろくないなぁ~っ人はこの機会に是非邦画に走ってみてください!邦画も悪くないですよ!特にこれはお奨めです!! 【TANTO】さん [DVD(字幕)] 10点(2005-11-02 01:01:46) (良:1票) |
78.主人公を取り巻く人は、ヒステリー演技で紛らわす拙さを感じさせる人が多かった。犯行の動機が最大の焦点なのですが、隠す理由がうまく伝わってこない。横山秀夫原作は人間の広い意味での色気はないけど、警察内部の策謀などはさすがにうまく描く。どんな組織も大変だ。 【チューン】さん [地上波(字幕)] 6点(2005-08-24 01:46:12) |
77.マスコミは反権力と言いつつ、単なるノゾキ根性を倫理観や正義感といった大義名分により、強大な権力を行使します。(本社への栄転期待から?)自身は不倫をしつつも、警察には倫理を求めて説教し、夫婦愛の事件記事を書く厚顔無恥は見事です。また、警察や検察だけでなく、一般企業にも隠蔽体質はあるので、まあこれは組織においては普通の事でしょう。舞台は地方都市で、そこに左遷された検事の苦悩や、本社へ戻りたい新聞記者、イソ弁を脱却するために売名行為で営業する弁護士、義理弟に介護を押し付ける姉等々、東京志向・野心・保身等々「自分かわいさ」にまみれた言わば普通の人々がこれでもか!ってぐらい登場します。もちろん私も「自分がかわいい」人間なんですが、これだけ見せ付けられると憂鬱になります。折角の映画ですから観客は普通じゃない人を観たいわけです。本作では、妻の介護のためにエリート警察官の道を諦める男と出世より真実を求める刑事ぐらいでしょうか?かと言ってこの2人に特別な清涼感を感じるわけでもなく、救いの無いまま終わってしまった感じです。それにしても、死にたいと思ったり、生きたいと思ったり、殺したいと思ったり、助けたいと思ったり、人間とは厄介なものですね。 |
76.「命とは、人間とはなんぞや」という、一見ありきたりに思えるテーマが主体だが、起こった事件とは関係の無い部分を問題として掘り下げ、警察、検察、弁護士、さらに審判を下す裁判官の心情まで肉付けしたドラマには恐れ入った。ただこれはそれだけ原作にパワーがあったということで、映画の印象となるとTVの2時間サスペンスとどっこいの作品に思える。泣かせるシーンはポチポチ有り、カッコイイ男も複数出てくる。でもどうも「守りたい人は…」のくだりなんてくどすぎるし、種明かしされたそれにサスペンスの醍醐味も感じられない。ラストの銀杏並木で涙しながら「で、刑事ドラマだったんだっけか??」と軸がぶれていることにそっと気付いてしまった。惜しいな、俳優さんは好み揃いだった。 【のはら】さん [DVD(字幕)] 6点(2005-07-23 01:56:07) |
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74.《ネタバレ》 痴呆性老人やアルツハイマー専門病院の看護士さんから「感動した!」って言われたので、スゴスゴと鑑賞。確かに全てに理由が弱いですね。殺人の理由、空白の2日間、実刑の理由etc…。淡々としています。しかし、アルツハイマーによって若い人が母親と今日会った事も忘れたり、痴呆老人に噛み付かれたり、叩かれたりとアザの絶えない前出の看護士さんの話を聞くにつれ、家族の苦悩と本人の苦しみは、私たちが考える以上に小さなきっかけで行動に移れるものなのかもしれないなぁと思ったのも事実。だけど、それを映画だけで表現できていれば良かったんですけどね^^ 【クルイベル】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-06-28 08:43:56) |
73.《ネタバレ》 原作を読んでいるものとしては、梶がなぜ自首してまで51才の誕生日を迎えたのか?という謎の答えが薄かったのでアウト(辛うじて鶴田真由が聞いてはいるが)。そんなことよりもエンディングで突如流れる森山直太朗の「ハァ~ヌゥァ~トゥワァグゥァァ~~~(※注意歌詞は「あなたが~」らしい)」という歌声には脱力させられた。 【よっふぃ~】さん [DVD(吹替)] 4点(2005-06-23 13:31:35) |
72.《ネタバレ》 話題になったから、期待したのに。 寺尾のまわりの人たち、新聞記者、検事、弁護士、裁判官までが、魂が壊れた人間を殺していいのか?と考えるのだが、本当に考えているのか・・真剣さが感じられなかった。たまたま裁判官の父が同じ病気で、なんて・・しかもあんな若い裁判官が、法廷であんなこと言ってるとは想像できない。つくりが安易だ。息子を病気でなくすってだけでおいおい泣いてしまいましたが、時間の無駄でした。 【A_sui】さん [地上波(吹替)] 2点(2005-06-11 02:32:51) (良:2票) |
71.主題歌がとてもいい歌だった。それがすべてという気がする。 かたくなに自分の行動を打ち明けようとしない元刑事の態度の理由が判然としない。もちろん、映画の最後には明かされるのだが、別に言うのを拒まねばならないような種類の理由ではないと思う。一番のテーマは、苦しいながら、妻を殺すと言う選択肢を選んだ警官の苦悩である。裁判官がいうように、「魂がなくなった」ら人ではないというのは、僕は本当だと思うし、自分が壊れる前に殺して欲しいと願う妻の気持ちもよく分かるのである。この映画はとても重要な問題提起をしているとは思う。だがしかし、映画としては失敗作だと思う。 |
70.梶被告がなぜ頑なに2日間の空白を隠そうとしてたのか、どうにも理解できないまま終わってしまった。そりゃもちろん映画の中で説明らしきものはありましたよ。骨髄移植で助けられた少年をマスコミから守るって。確かにベラベラしゃべるこっちゃないけど「あなたには守りたい人がいますか」っていう台詞に見合うハナシじゃないしテーマとしちゃあ希薄すぎるんではないか。 現職警察官による嘱託殺人と警察内部の苦悩、報道のあり方、介護問題、人が人を裁くことの限界などなど盛りだくさんでしたが消化不良のまま垂れ流した感が強い。 【kazu-chin】さん [DVD(字幕)] 6点(2005-04-23 00:13:23) |
69.時間が足らないよな…枠に収まってないというか。テーマがイマイチ絞りきれてないのか?かなり惜しい気がします…役者人もなかなかだったのに少し残念です。 |
68.正規の時間より13分少ないテレビでの鑑賞。夜にテレビでやっているワイドショーを見ているようだった。「セカチュー」と併せ、こんなにも触発されているのに、未だに骨髄バンクに登録してない自分に、あきれる。 【mhiro】さん [地上波(字幕)] 5点(2005-03-31 20:17:47) |
67.全体に漂う緊張感はあるが、映画としては弱い。 「尊厳死」や警察の「隠蔽工作」の問題を多くの人に考えてもらいたいということでの映画化には賛成だが、 動きが少なく、映像化には不向きな作品である。というか映像化するのであれば、もっと視覚的な演出を心掛けるべきだと思う。 「演技しない演技」にあまり過大な評価をするべきではない。 【カタログ】さん 6点(2005-03-29 19:53:22) (良:1票) |
66.題名の通り私も「半落ち」の感動。 あれだけ大げさに謎があるような感じでひっぱっておいて、ミステリー好きには、なんか全然物足りないラストではないでしょうか? 原作もなんか正直読む気になれないです。 吉岡秀隆の妙に法廷内に響く声にぎくっ! 【JEWEL】さん 5点(2005-03-25 23:37:59) |
65.《ネタバレ》 白血病・アルツハイマーという社会問題を、中途半端な作品としてしまった感が強い。演出があざと過ぎるのと、豪華役者の多用が相まって、どうしても話があっちに行ったり、こっちに行ったりで感情移入出来ない。特に吉岡、このキワモノキャラは色が強すぎてどんな作品にも馴染まない気がするし、あの演技は見ている此方の方が恥ずかしくなる。どう考えても裁判官失格である。樹木希林は相変わらず素晴らしかったが、残念な事に原田美枝子と姉妹には見えない。主役の寺尾聰であるが、終盤まで無表情でいただけでは無いか。アップがやたらと多かったが、話が進展しない中、全然先が見えないのであれでは途中からはイライラするだけである。そして真相、「空白の二日」「何故妻を殺害したか」のどちらも説得力が弱く、特にアルツハイマー患者を「心が死んでしまう」と決めつけてしまうのは如何なものか。結局尊厳死という問題になるが、それでも必死に奇跡を願い看病している人は大勢いる訳で、あの様に言ってしまっては希望も何も無い。唯一「ドナーの期限まで生きる」という所だけは考えさせられた。臓器カードは携帯しているが、ドナー登録はどうしてもめんどくさいというイメージがあり、それが最大のネックだと思う。 【まさサイトー】さん 4点(2005-03-25 18:20:43) |