155.邦画でこのような作品が作られるようになったことは素晴らしい。池脇千鶴さんは実力派ですね。ありがとう。 【お好み焼きは広島風】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2009-12-23 20:03:50) |
154.《ネタバレ》 そんじょそこらのホラー映画やサスペンス映画に負けないくらい、私にとってはものすごく怖い話だった。彼氏がいなくなったからと「種を撒く」一見清純派美少女(という設定であるらしいことはわかるが…しかし、上野樹里は化けたなあ。ホントに)、その美少女を高みから揶揄するクールな女、軽く恋しちゃう大学生ノリの延長線で重くなるであろう恋に走り、案の定、その重みに逃げ出す男…本当にこの世は魑魅魍魎の住処だなあ。不気味なばあちゃんや凶暴な幼馴染み、変態おじちゃんのほうがよほど私には好ましく思えたが、こういった人々のほうが異端扱いされるのが世の常。普通の人間って怖い。悪意がないから余計怖い。ジョゼとツネオの恋についての感想は人それぞれなんだろうけど、心溶かすような恋が永遠でなく一瞬だと分かっているならば、知ってしまうより、いっそ何も知らないままで海の底の何もない暗闇に延々漂っているほうが幸せなんじゃないかと私なら思う。離れていくツネオの心を眺めているジョゼの、物分りよく諦めの境地に立っているふりをしながら、懸命に「そんなもんだよ」と自分に言い聞かせているであろう心情を思うと、哀しくて哀しくてどうしようもなかった。この映画を前向きとか希望とかいう風に語れる人はきっと大人なんだろう。思い出に生きることもまた幸せだろうなんて、今の私には到底思えない。ただ、これから先、恋をしたら、もう一度観たい映画ではある。いつかは私にもこの味が分かるようになるといいのだが…しかしそれにはあと数年はかかるだろう。なにしろこの強烈な恋愛への恐怖心はしばらく私を支配するだろうから。でも結局はそのくらい、素晴らしい映画だった。 【よーちー】さん [DVD(邦画)] 8点(2009-11-06 23:01:15) (良:1票) |
153.《ネタバレ》 全然普通の恋愛じゃないけど、妙にリアリティが漂う話。恒夫が裸のジョゼを前に「やばい、なんか俺泣きそう」っていう気持ちも本物だと思うし、ジョゼを背負いながら「俺だっていずれは年とるんだからさ」と口走ってしまった後の二人の沈黙も、ラストの恒夫の号泣も痛いくらいリアル。何でもない質素な和食がおいしそうで、思わずご飯炊きたくなる。妻夫木はそのおいしさを見事に無言で表現していて、将来「くいしん坊!万才」のレポーターに推薦したい。池脇はつい男子が拾って宝物にしたくなっちゃうような(でもだんだん邪魔になっちゃうような)痛カワイイ「壊れもの」に成りきっていて、非常に魅力的だった。上野樹里は持ち味が出せない役どころで若干ミスキャスト感があったが、ジョゼとの対決シーンだけはさすがだった。みんなが関西弁しゃべってるけど、なんか東京の風景っぽいなーとずっと思ってエンドロールを確認したら、ロケは関東だったみたいで納得。 【lady wolf】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2009-09-17 12:03:35) |
152.《ネタバレ》 見終わって最初に思ったのは「意外と普通の恋愛映画だったな」ということ。悪い意味じゃないです。妻夫木演じるツネオはジョゼのことを好きになったわけだし、ジョゼも好きだった。障害者ということも含めて、一つの個性として好きになったんだと思う。しつこいほどのラブシーンはそれの表現じゃないかな? ただ最後にツネオは逃げた。さめたって程ではないけど…やはり「逃げた」が正しい表現だと思います。個性だった障害が重荷になったんだろうなぁ。実家に連れて行く、といいつつ「ひるんだ?」と弟に言われて無言で電話を切ったシーンがそれを象徴してるんじゃないかなと思います。確実にひるんでます。最後に元カノとヨリ戻している描写もあるし、ツネオを最低な男だなーって非難するのは出来るかもしれないけど、恋愛はさめちゃうこともあるんだなっていうこと。でも実際ツネオは最低だと思います(笑) ただそういういろんなことを自分で理解してるからこそ、最後彼は号泣するんだろう。あの涙は上手い。いろんな感情を爆発的に表現しています。 「結婚なんてあり得ない」とか言っていたジョゼ。「いつかは別れる時がくる」と思いながら、一時のデートを思う存分楽しんでいるジョゼ。覚悟を決めながら恋愛してたんだなぁと思うと悲しくなります。海で写真撮るシーンもどことなく顔が悲しそうだったのは、別れを予感したからかもしれません。「いつかあんたがおらんようになったら、迷子の貝殻みたいにひとりぼっちで海の底をコロコロコロコロ転がり続けることになるんやろ。」ってのもラブホで言ってたし、彼女の哀しいけれどそう考えなければ生きていけない人生観がにじみ出ていました。でも最後のシーンでは何となく希望が見えます。一つの恋愛を通して成長していく、という一種普遍的なテーマを変わった角度から眺めた良作です。 【Balrog】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-07-12 18:42:08) (良:1票) |
151.これは、実は「束の間の恋」の話だと思う。実はもう彼も彼女も運命が決まっている。彼には上野樹里ちゃんが、そして彼女はあの息子扱いのヤンキーの兄ちゃんと結ばれることになるのだろう。これが、この物語の大前提になっているんだと思う。でもしかし、その”束の間の恋”によって、ジョゼは見ることが出来ないと思っていた「虎」を見ることが出来、また、水族館が定休日で入れなくても、ホテルで「魚たち」を見ることが出来たのだ。それは、自分の人生に対する”わだかまり”から解放される魔法だったのだ。だからこの”束の間の恋”は、2人が各々本来の人生に戻っていくための入り口だったんだろう。一見「残酷で正直な現実」を表した話のようではあるけども、実はとてもハッピーなエンドを持つ話なのだと思う。 【メロメロ】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-07-12 01:09:23) |
150.《ネタバレ》 なぜ、女性にモテて性格も良く何の不自由もない恒夫が、その真逆の位置にいるであろうジョゼに惹かれたんでしょうか。結局数か月で自分から別れることになった恒夫の中では、その時あったのは愛ではなく、同情・憐み・好奇心の類いだったんでしょうか。相性が良くみえたのに・・・。そう簡単なことではない、ということなのでしょうか。人生の輝きを見せつけれてから、また深い海底へと潜ることになったジョゼを考えると、いたたまれないです。 【VNTS】さん [DVD(邦画)] 7点(2009-06-16 19:03:42) |
149.きたないものや、目を背けたくなるものを、隠すわけでもなく、美化するでもなく、そのまんま描いている作品。すごく日本的なのだけれど、ヨーロッパ発のミニシアター系にあるような雰囲気を帯びていて、素晴らしい作品だと思う。こういった映画が日本で作られたことはすごいなと思うし、池脇千鶴も妻夫木聡も、自然な演技でちゃんと上手で、ああいい俳優だなと思う。 【ともとも】さん [DVD(邦画)] 9点(2009-04-05 20:35:49) (良:1票) |
148.《ネタバレ》 この映画をどう観るかはその人が今までどんな恋愛をしてきたかによってかなり異なると思う。私にとって、この映画は非常に「哀しい」映画だった。そして、同時に「正しく」生きていこうと決意するきっかけになった。 まず、筋はありえなさそうでありえそうな、日常の中の非日常といった感じ。若者向けのメルヘンとしては良いところを衝いている。その後の展開も特におかしな点は無かった。 キャストの面から見ると、妻夫木も池脇もとても良い演技をしていたと思う。妻夫木はイケメンだが普通の大学生を、池脇はエキセントリックな中にも可愛げのある女の子を好演していた。板尾の自然な演技も光る。関西弁はよく分からないが、上野が不自然で池脇のが可愛いと思った。博多弁はちょっといただけない部分もあるが、まあまあ合格点か。 さて、何が「哀し」かったかだが、やはりラスト付近の妻夫木の嗚咽だろう。「守る」と決めた人間を守れなかった口惜しさ、彼女に対する罪悪感、自分に対する慰めなどの全てが詰まった涙だったのではないか。彼を責めることは容易い。しかし、私にはそれはできなかった。自分も他人を捨てたことがあるから。別れの予感があるにもかかわらず一度は受け入れ、そして切り離すのはあまりにも残酷な行為ではないか?彼も私も残酷だったということだ。池脇が「帰れと言われて帰る奴は帰れ!」と妻夫木を詰りながら、背中に縋って泣くシーンがあるが、私は心の中でずっと「帰れ!帰れ!」と叫び続けていた。映画として成り立たなくなるけど。「帰れ」と言われて、いったん帰ろうとする人間には相手を救うことなど結局は出来はしない。そもそも「救う」という考え方が心の中に入り込んでいる時点で非常にその恋愛は難しくなる(と思う)。それが出来る人を私は尊敬する。私も含め大部分の人間はそれが出来ないのだからそういう恋愛をする権利は無い。だが、1回目は分からない。私のように傲慢な人間は本気で救えると勘違いする。しかし絶対に繰り返してはならない。ちょっと長いけどこう思った。 映画に戻るが、ラストの料理のシーンは救いだ。だが、病んだ私には彼女の神々しい背中は彼岸のもののように映った。 【枕流】さん [DVD(邦画)] 9点(2009-03-26 22:29:44) (良:2票) |
147.邦画独特の切なさに溢れていて、良い。池脇千鶴ファンとしても、良い。 【たっけ】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-03-24 21:43:48) |
146.いい意味で恒夫の心情が観ていてわかりやすかったせいかラストもなんとなく読めた。また上野樹里の今では想像つかない感じの役どころがおもしろかったです。 【しっぽり】さん [DVD(邦画)] 7点(2009-01-29 01:27:37) |
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145.くるりだけ良かった印象。主人公やら周りのやってることは普通といえば普通だけど、それを見せられても困る。 【デフォルトモード】さん [DVD(字幕)] 3点(2009-01-23 19:14:39) |
144.主人公がジョゼのどこに惹かれ、なぜ別れたのか、という部分にとても共感できました 【アンドレ・タカシ】さん [DVD(邦画)] 9点(2008-11-30 07:17:28) |
143.妻夫木のキャラも池脇のキャラも微妙だったので映画としても微妙でした。 【すたーちゃいるど】さん [DVD(邦画)] 5点(2008-09-07 19:48:48) |
142.《ネタバレ》 ライトな恋愛が身上(?)の恒夫には、ジョゼはヘビーすぎたのかな。 だから、柄にも無く親に紹介しようとしたりなんかして(笑) でも、付き合っていくうちにやっぱり肩にずっしりきちゃって、そのまま終わったんでしょうね。付き合いはじめからこうなることはふたりともうすうす感じていたけれど、それでも突き進んだのはそれだけジョゼに魅力があって、恒夫も本気ですきだったからでしょうね。 【とけいだい】さん [映画館(邦画)] 7点(2008-08-25 22:30:31) |
141.《ネタバレ》 池脇千鶴のコテコテの関西弁が独特すぎて笑えると同時に、その容姿とのギャップによってなぜか好感を持ってしまう魅力があった。 最後はかなり現実的な結末だったと言えるだろうが、何か自分自身の現金な態度を見ているようで軽くヘコんでしまった。 最後に妻夫木聡が選択した行動。 これは、「普通の若い男・現実を見つめるフツーの男」だったら、かなりの確率で同じ選択をすると思うのだが。。。 そう分かってはいるのだが、しかしなにか煮え切らない気持ちでエンドロールをハメになりました。。。 【Omonpacal】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2008-08-19 21:13:11) |
140.《ネタバレ》 本作はとても考えさせられる作品だ。 相手の女性が障害を持っている、それがきっかけで愛するようになった。 そして、少なくともある期間は、相手を本当に愛した。 だけど、やっぱり重荷に感じた。 そして別れを決心した。 ただ単純に捉えれば、好奇心で近寄った女性を、飽きたから捨てたということになるだろう。 でも果てして、そんなに単純か? 男が障害を持つ女性に惹かれたという事実、そこに嘘はない。 先まで読んで、それで付き合うか付き合わないかを決める。 確かにそれが一番賢明な考え方だろう。 でも本当の愛にそんな打算が必要か? 本当に愛しいと思ったからこそ、後先考えずに女性を好きになったのではないか? そう考えると、この男の心情もとても良く理解できる。 かくいう私もこの男を好きになれない。 だけど、どこかで理解できる。 殊に、男女間の恋愛というものは、理屈では整理しきれない部分がある。 そういった問題を、本作はうまく問題提起している。 物事をただ一面からしか捉えなければ、ただ肯定的もしくはただ否定的な解釈ばかりが浮かんできそうだが、より客観的にこの男をみれば、何が絶対に間違っているとか、こうしなければならないとかの結論は出ないように思う。 こういったことを観る者に投げかけ、観た後にも考えさせられる。 これは映画としての、大事な魅力の一つではなかろうか。 ただ楽しければでいいといった様な娯楽作品だけを観たければ、本作は観ない方が良い。 逆に、映画から色んなことを考えさせられ、自分の人生観などと比較し、人間的に幅の広い考え方を持ちたいという人にはオススメしたい作品である。 【にじばぶ】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2008-07-31 00:51:22) (良:2票) |
139.《ネタバレ》 原作は知らず、くるりが好きだったのと、一枚の写真(サントラのジャケットかな?)に惹かれて見ました。池脇千鶴のジョゼ役はすばらしかった。「活字の世界を抜け出したら、きっと実際こんななんだろうな」と思えた程。切な過ぎる妻夫木聡との関係。ふたりの結末は賛否を禁じえないです。ジョゼの存在が重くなってしまう、今ここに居る自分の気持ちは愛情?同情?恒夫の最後の号泣は、溢れ出た言葉にならない想いは、上手く説明出来ないけど男として分かる気がする。自分だったらどうしただろう?今問われても、やはり答えることはできません。俳優自身「ジョゼの存在を現実で引きずった…」とも。脇役陣でここでも良々、また板尾がいい味出してたな。そして言わずもがな音楽、くるり。こじつけかな?でも「(ジョゼ、さあ)飛び出せハイウェイ」みたいな。アコギのストロークがそう、乳母車でもゆっくりと、しっかりと…と言った感じ。あれはジョゼの歌でした。 【乳時雨】さん [映画館(邦画)] 8点(2008-07-30 17:43:52) |
138.《ネタバレ》 障害者=いい人の根本を打ち砕いてくれた作品。あの終わり方はものすごいリアルだった。ジョゼは恒夫を失ったけど、「外の世界」を手に入れた。最後のジョゼのダイブと一人でも颯爽と買い物に行く姿は見ててすがすがしかった。 物事に100%はないんだろうな。 恒夫の最後の号泣には胸が痛くなった。あれはどのような涙だったのだろう?想像しかできないのがちょっと悔しい。 関係ないけどツマブキ君、普通のどこにでもいる調子のいいダメ男の役うまいよね。ヘタレ役がすごいよね、ツマブキ君。またあんな役してほしいな。 それと、上野樹里はこの頃から演技うまいですな。 【Shiori】さん [DVD(邦画)] 9点(2008-05-26 22:03:38) (良:1票) |
137.この映画は池脇さんが好きなのでみましたが、この映画は池脇さんが全てですね。脱ぐ必要はあったんでしょうか。声の出し方もいつもと違って低音でばあさんみたいなしゃべり方してて熱演してます。ただ、そこらへんはともかくストーリー自体は特に、といった感じです。なんか映画の雰囲気と、やたら多いベッドシーンが噛み合ってなくて、どうもしっくりこない…。 【すべから】さん [DVD(邦画)] 5点(2008-05-12 18:07:26) |
136.何だかんだで3度見てます。普通の兄ちゃん役の妻夫木は、力みのない演技に好感が持てて感情移入出来ます。普通ではない役の池脇は、この他にはビールのCM以外では見た事ないんですけど、この映画では個性的な演技ですね。他ではどんな演技をするんでしょう?のだめちゃんは、この時何歳?決して、ムッチャ面白いっていうタイプの映画ではないんですが、テレビなんかでやってるとまた見ちゃう。いい映画ですよ! 【wa】さん [DVD(邦画)] 8点(2008-05-05 20:18:25) |