189.《ネタバレ》 うーん、サスペンスとしては一級でしょうね。序盤こそ2人の大暴れにガッカリしましたが、トムがフィリップの服を着て真似をするあたりから持ち直しました。フィリップ殺害後に船が波と風に翻弄されるところはとてもよかったです。それからはフィリップになりすましつつあちこち場所を変えて半逃亡生活を送るところが、サスペンスものとしては定番ですがうまく作っていたと思います。ただ、トムのいる場所がどこの街なのかよくわからなかったり、それぞれの街の位置関係もわからないのでどれくらいの時間で移動できるのかも不明ということで、ちょっと戸惑うところもあります。 ただ、犯罪ものとしてはどうでしょう。トムは全然変装していないので、アパルトマンのおばさんにでもフィリップの写真を見せれば、偽者だというのはすぐばれるでしょう。普通その程度の確認はすると思いますが。指紋についても、まったく問題にしないのかと思ったら警部が言及していますし、どう扱っているのかよくわかりません。 この映画が名作とされているのは、やはり最後の死体が引き上げられる場面、あそこのインパクトが大きいのでしょう。たしかにアイデアはすばらしいですし、意外性もあります。しかし問題点もあるので、全体としては普通のできでしょうか。 【アングロファイル】さん [映画館(字幕)] 7点(2010-07-25 20:02:42) |
188.《ネタバレ》 個人的にはサスペンスの最高峰とも思える作品。 サインの練習、身分証明書の偽造、顔見知りの視線をかわして完全犯罪を成し遂げようとする過程の緻密さ。結末を知らぬアラン・ドロンの陶酔した表情とニーノ・ロータの旋律・・・いつまでも哀愁の余韻を残すラストシーン。 【きーとん】さん [ビデオ(字幕)] 10点(2010-07-18 00:13:30) |
187.《ネタバレ》 トムが最初の殺人を犯した直後、荒れた海と風に翻弄される姿が、彼の戻る事のできない道を暗示し、二度目の殺人を犯した後、虚ろに眺める窓の外の幸せな日常の風景と部屋の中の食べ物と死体が転がる非日常の光景の対比が、その行く末を暗示して。トムが進んだ道は、貧しさや育ちのせいとか、フィリップへの復讐心のせいとかいうよりも、なんて言うのかな、渇いた心を満たそうとしてずっと満たされないままに破滅の道を進んだ、みたいな感じを受けました。そして、そんな物語を、フィルムに焼き付いたヨーロッパの深く青い色の海と空の空気感が、アラン・ドロンのナイフのようなシャープさが、ニーノ・ロータの音楽が、奇跡のように美しいアンサンブルになって一本の名画を成立させているんだなぁ、と。多少のアラ(撮影している船が立てる波やカメラマンの影が映ってたり、捜査上で写真や指紋による本人確認が行われなかったり)なんてどうでもいいと思わせるくらいに強力な素材に恵まれた映画だったのですねぇ。 【あにやん🌈】さん [映画館(字幕)] 8点(2010-05-03 14:40:09) |
186.《ネタバレ》 子供の頃、映画雑誌で絶賛されていたこの映画、避けて通れまいと鑑賞したモノです。ヨット上での殺人あたりまでは、結構引きつけられましたが、それ以降が長い。「指紋」に関することはない前提で作っているんだな、と思ってみていたら、100分過ぎたあたりのリコルディ警部の台詞にびっくり。古びない映画があることを、このサイトで教えてもらったワタシですが、この作品に関しては、「懐かしの映画音楽」で楽しむだけでいいもの、としか言いようがありません。 【なたね】さん [DVD(字幕)] 3点(2010-05-01 21:45:34) |
185.ほとんど予備知識なし。アラン・ドロンの出世作らしい。日本でのジャニーズ系映画みたいなもんか。でも監督さんは名匠なのかな。ニーノ・ロータって人の名はよく聞くなあ。この程度。 そういう低い期待のもとこの映画を見たせいか、悪くないと思った。 主人公は殺人犯で詐欺師であるにもかかわらず、だんだんと感情移入していく。警察が追えば、「逃げろ」と言いたくなる。 地中海と海辺の町並みも美しい。 アラン・ドロンの、一種のすごみを感じさせるような美貌。世の中に完全なものがあるとすればこれではないかと思うような、顔と体。当方男だが、この映画のドロンには見る価値があると認めざるをえん。 【佐吉】さん [DVD(吹替)] 7点(2010-02-08 00:32:56) |
184.素晴らしい作品です。太陽よりもアランドロンが眩しかった。彼が金持ちを憧れるように僕は彼の様なイケメンに憧れます。 【関白宣言】さん [DVD(字幕)] 10点(2010-02-04 16:18:12) |
183.誰もが認める美しいアラン・ドロンだけれど、どこか品と知性に欠ける感じがする。でも、そのどこか「野卑た」感じが、この作品ではピッタリ来る。浅薄な企みにいずれ露見することも読めずに突っ走るトムが痛々しい。こんなに捻くれたのは育った環境だけじゃなくて、本人の持って生まれた性格も大きく作用しているんだろうな、とアラン・ドロンの風貌を見ていると思えてくるのだ。美しく生まれてしまったがために・・・。サインを何度も練習するシーンが印象的。そして何と言ってもラストシーン。マルジュのようなタイプは同じ女性として好きではないが、どこまでも卑屈なトムにはフィリップの持っているもの全てが眩しかったんだろうなぁ。何度見てもスリリングで嫌悪感を感じさせてくれる逸品。 【すねこすり】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-09-17 11:43:24) |
182.《ネタバレ》 同じ男として人間としてこうも違うものか・・・という気すら起こさせない程のアラン・ドロンの美しさ。観る度にもうこんな人は出てこないのではないかと思わされます。上流階級への憧れが殺意に変わる、その動機となる出来事が短い間に丁寧に積み重ねらていく。その後も常に緊張感を持続しながら、あの悲しくも驚きのラストまで決して急がず、ドタバタもせず、作品の雰囲気や魅力の全てをゆったりと楽しみ、堪能できるとても丁寧に作られたサスペンスです。そして今更言うまでもなく作品と見事に調和するニーノ・ロータの控え目ながらも甘く切ない音楽もいつまでも心に残る。そんなアラン・ドロンの魅力とニーノ・ロータの旋律に青い海、真夏の太陽の日差しをいっぱいに受けた映像は50年の時が経過した今に見ても全てが美しい。 【とらや】さん [DVD(字幕)] 9点(2009-09-13 15:35:55) |
181.《ネタバレ》 アランドロンの美しさがこれでもかと襲い掛かってくる映画。リプリーを観た後に鑑賞したので、尚更素晴らしさを実感した。普通の見方と違って、こっちのほうが全ての展開が読めていたにもかかわらず、手に汗を握って最後までドキドキしっぱなしだった。正直食わず嫌いだったが、この映画を機にアランドロンの名作をいくつか観てみた。コレが一番よかったかな(笑) 【りんす】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2009-08-03 12:56:27) |
180.《ネタバレ》 何十年ぶりの鑑賞だろうか? 今回リマスターDVDでの鑑賞だが、画質がどうであれ、子供の時に観た時の印象は全く変わりない。 殺人を犯した主人公の行動を追いかけながら「いつまでも誤魔化せる訳ないだろう…」と思ったのも、あの時と同じ。 恋人も奪い取って、砂浜でサングラスを掛けながら陽射しを受ける主人公の姿は映画史上に残る名シーンだと思う。 コレクターズ・エディションを手に入れたので、死ぬまでにあと何回か鑑賞したい。 ところで最近鑑賞した殺人映画のほとんどが、金持ちに妬みを覚えた貧乏人の犯行というのが現代の無差別殺人とどことなく繋がっているようで怖い。 【クロエ】さん [DVD(吹替)] 9点(2009-08-03 05:14:59) |
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179.ビールを飲みながら鑑賞を初め、ワインに移行して、ウィスキーで締める。結構深酒をして翌日はけだるい思いで昼近くに起きる。「あぁ、太陽がいっぱい」だ、と思い、会社に「体調不良で休みます」と、メールを入れる。 【あげどん】さん [DVD(字幕)] 9点(2009-07-14 13:05:05) |
178.アラン・ドロンの美貌がこの人物に覆いを掛けているのを見ていていい気持ちはしない。こうした作品には心酔できないのでよく出来た犯罪物という以上の感想は持っていないし、自分の好きなドロンの映画はこれではない。 【レイン】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2009-07-07 01:11:23) |
177.《ネタバレ》 切ない話です。このアランドロンの演じた男は孤独な男です。金持ちのボンボンといい女の情事を窓から見ているシーンはつらいものがあります。こんな友達ともいえない関係なんかさっさと切って、自分と相応の友達作って、ちょい悪な遊びでもしてた方がずっと楽しかったろうに。金の為とはいえ、ここまで自分を貶めるような環境はさっさと抜け出した方が良いのです。気の毒な話でした。ニーノロータの音楽が寂しい人生を言いあらわしてました。学生の頃、映画談義でこの「太陽がいっぱい」の曲と「ゴッドファーザー」の曲や「ロミオとジュリエット」の曲の出だしを間違わずに歌えるか、なんて事、やっていた事を思い出しました。ニーノロータ最高! 【トント】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2009-06-02 19:18:24) |
176.《ネタバレ》 本作をたまたまテレビ鑑賞したことがきっかけで映画の世界に引き入れられ、アラン・ドロンに中学生になるまで夢中になりました。約40年を経ての鑑賞です。当時は理解できなかった「太陽がいっぱいだ」という一言から満ち足りた表情で電話の呼び出しに向かうラストシーン。夢と命の終焉を告げる音楽はやはり切ない響きがありますが、「願いが成就した時が終わりであること」の幸福さを感じました。陽の光を浴びたいという狂おしい程の一念を青い瞳に宿したアラン・ドロンは今観ても一世一代の名演技でした。 2024.8.19追記 ドナルド・サザーランド 88歳、アヌーク・エーメ 92歳、ジーナ・ローランズ 94歳、アラン・ドロン 88歳 皆さん逝ってしまわれました。 悲し過ぎます。 合掌。 |
175.すべての要素がサスペンスに集約されていて、ラストにかけては特にすばらしいです。悲しいドラマです。 【kagrik】さん [CS・衛星(字幕)] 10点(2009-04-30 19:09:00) |
174.《ネタバレ》 僕はリメイクの「リプリー」を先に見てめっちゃ面白かったのでオリジナルのこちらにかなり期待しました。結果、オリジナルとリメイクは別物だというのが正直な感想です。これはアランドロンのかっこよさを楽しむ映画だと思います。ラストはまさに砂上の楼閣でしたね。満足げな顔をして「電話」をとりに行くシーン。シビれました。 |
173.キリ番の200レビュー目なので昔から好きだった映画にしておこっと。やっぱドロン。ドロン。ドロンですがな~~(すんません)。最初に観た時はまだ小学生だったと思うが、やられた。あの上目遣いに手のひらにキスするシーンなんて背筋がゾクっとした。本当の色男って言うのはこういうのを言うんだなあ。やっぱりこの時のこの人ってのは単なるハンサム君じゃないんだよね、私なんか好みでいえばスティングやサム・ニール系の顔だもん。でもやられてしまったし。これはフェロモンってやつか?ヒロインとか魅力なくって、「ドロンのプロモーション映画として撮られた」ってのにも納得してしまうのだが、実は!ちゃんと映画としてもすごく面白かったりする(ってもう名画の誉れ高いので、実は、でもなんでもないんだけど)。ああばれちゃうよう、逃げ切ってくれ!!というハラハラ感もあるし、破滅の直前で終わらせるラストなんか実にいい。原作には「リプリー」の方が近いらしいけど、これはもう別途に完成された作品。音楽も名曲、邦題も秀逸、名画にふさわしいと思う。 【あっかっか】さん [地上波(吹替)] 9点(2009-03-28 11:16:30) |
172.完全犯罪成功か?っと思ったのにね!!傑作です! 【白い男】さん [地上波(吹替)] 9点(2008-12-20 12:44:16) |
171.自分が子供の頃、二枚目俳優の代名詞だったアラン・ドロンの出世作。確かにその二枚目ぶりには説得力がありましたが、さすがにストーリーは古臭く感じます。最後に流れるテーマ音楽は哀愁があってやっぱり良いですね。 【アンドレ・タカシ】さん [DVD(字幕)] 6点(2008-08-24 01:08:11) |
170.公開当時に観たら面白かったかも。流石に今じゃ古臭く感じます。 【真尋】さん [地上波(吹替)] 5点(2008-07-28 02:30:50) |