665.下にある「N列23番」さんの感想が非常に正直だと思ったので、それを受ける形で私なりのレビューをしてみたいと思う。もはや本作は、映画本来が持つ力からは離れてしまった所に位置されている作品だと思う。つまり、「ショーシャンクの空に」という名前だけが一人歩きし、ブランド化し、記号化されてしまってる。夢や希望といったヒューマニズムがあり、それでいて人生の苦味もあって、バランス感覚が優れている作品ではある。派手でバカなハリウッド映画でもないし、至極難解な哲学的映画でもない。役者陣はだれも力があって、カメラワークも悪くない。全体的に「良い」作品だ。しかし、本作高評価の背景にあるのは、こうした「映画的なバランスの良さ」からではなく、もう一つのバランスが作用してるからではないかと思う。すなわち、超メジャースターが出ておらず、アカデミー受賞作でもない。ほどよく知的で、ほどよく娯楽性もあるという、観る側のセンスの良さをアピールできるバランス感覚だ。ミーハーでもなければ、マニアックなオタク趣味でもない。前評判の高さも手伝い「ショーシャンク」は見る者のハートをくすぐる。「ショーシャンク」の名は、こうしてある特定の意味を象徴する記号となり、無批判なブランド化を生んでしまったのではないか。であるならば、きわめて不幸な作品と呼ぶこともできると思う。 【給食係】さん 6点(2004-02-01 22:09:24) (良:14票) |
664.ヒューマンドラマでしかも3時間もあるからダレるかと思いきや、終始集中していられる作品でした。ラストが素晴らしい。 【亜空間】さん 8点(2004-02-01 13:17:44) |
663.アレクサンドル・デュマの「モンテ・クリスト伯」(あらすじしか知りませんが)をスティーブン・キングがやるとこんなイイ感じになるんですね。希望というテーマで、ラストもハッピーエンド。最初から最後までじっくり観賞させて頂きました。 【SAMO】さん 8点(2004-02-01 11:26:08) |
662.《ネタバレ》 妻の不倫、そして変死。自由の世界に絶望し死を決意した主人公が、皮肉にも自由を奪われることによって、生きる希望を新たに求めるようになる。しかしその胸中は複雑であっただろう。迎えてくれるはずの愛しい妻は、天国にさえいない。ただ求めるものは”記憶のない海”での再出発だけだ。しかしラストの青い海は確かに皆に向かって”YES”と語りかけているようだった。この映画は、話の展開自体はよくある一人のスーパーマンによる奇跡の物語だが、本当のメッセージは、「必死に生きる」ことの尊さである。しかしその提示を受け止めた時には、一方で我々自身の自由世界で生きることの厳しさをも同時に思い出さされ、一種重苦しくすら感じた。現実世界のざらざらした感触をを麻痺させるような、いわゆる現実逃避型の映画とは一線を画す作品であると思う。だからこそ鑑賞の価値は大であると思う。一番印象強いのは、ラストシーンでうっすらと涙を浮かべて笑っている自分の顔だった。 【神谷玄次郎】さん 9点(2004-01-31 19:53:05) (良:2票) |
661.国際線の上映で見た。となりの外人さんから「素晴らしい映画だ!この時間を異国人の君と共有できて良かった!」とかなんとか言われて握手を求められ、映画の出来以上に気持ちが引いた・・・。 【mimi】さん 5点(2004-01-30 21:47:40) (笑:6票) |
【腸炎】さん 9点(2004-01-30 17:03:00) |
659.この映画を世間とは隔離されて情報も何も無い山奥で見たとしたら、僕はこの点です。 偏屈で付けているのでもなく、純粋な自分の感想です。 悪くは無かったです、僕は刑務所物の映画も好きですし。 でも10点連発の意味が未だに自分の中で分析不可能です。 で、2回見直してみました、ごめんなさい、僕には届きません。 そういう意味で、世間の広さ、自分なりの感性というものを、考えさせられた作品でした。 【N列23番】さん 6点(2004-01-29 22:28:44) (良:3票) |
658.アンディーのクールさがとても気持ちいい映画でした。かなり長い期間にわたる話しなのにほとんど老けていかないのに少しひっかかりながら観ていましたが、まぁいいでしょう。アンディーとレッド一味が仲良くなる契機となった屋根でのビールがとても美味しそうだった。いい作品なのだがパンチが弱いかな? 【epitaph】さん 7点(2004-01-28 20:56:50) |
657.申し分無い、今現在自分が生きていて、そしてこの映画を見れて良かったと、感謝しています。他にも自分的に10点の作品がありますが、この作品は別格。12点でも15点でも100点でも120点でもあげたいです。にしても、これアカデミー作品賞じゃなかったんですね、エー!!!!ウッソー! 【イチヨウ】さん 10点(2004-01-28 06:57:44) |
656.いい映画と呼ばれる作品の一つの完成形でしょう、7.8年ぶりに見ましたが、なんだか純粋な気持ちになりますね。 スティーブン・キングが原作って事を知らなかったので(完全に忘れてただけかも)ちょっとビックリ。こういう本が書ける人は 単純に尊敬してしまいますね。ただ、ここまでいくと人情的には冤罪を証明してあげたいですが…まぁ、そうすると 作品全体の絶妙ななバランスがメチャクチャになるので、無理も言えませんし、映画はフィクションで現実とは違うわけですから、 それも含めて魅力なんでしょう、自分もそうですが、ついつい通ぶって細かい矛盾を指摘してしまいがちですが、 娯楽なんですから見た人が楽しめればそれがその人にとっての理想形なわけで、一つの到達点に達していると感じます。 【HLB傭兵】さん 10点(2004-01-27 16:46:18) (良:3票) |
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655.《ネタバレ》 これぞまさに理想の映画である。観る者に希望や爽快感を与え、じんわりと何年たっても感動を思い起こすことができる。地道に壁の穴を掘り続け、ついに脱出したティムが嵐の空を仰ぐシーンが忘れられない。最後まで希望を捨てず決してあきらめない彼の姿は、我々に多くの勇気を与えてくれる。 【HARVEST】さん 10点(2004-01-27 03:39:28) (良:3票) |
654.工場の屋上で仲間にビールを飲ませるシーン、フィガロの結婚を刑務所全体に響かせるシーン、ラストの美しい砂浜、青い海ジワタネホ。大好きなシーンです。 【marsplay】さん 10点(2004-01-25 23:15:44) (良:1票) |
653.映画の面白さについては、ケチの付けようがないです。多少腑に落ちない展開(刑務所の壁ってそんなに簡単に掘れるの?とか)はありましたが、そんな小さな粗はどうでも良いくらい良く出来た映画だと思います。はっきり言ってラストシーンには感動もしました。私にとっての問題はこの映画自体にあるのではなく、この映画のスタイルにあります。つまり「結論明示的」で「鑑賞者を意識した映画」というスタイルです。鑑賞者に迎合することを第一義に考えているため、作家性というものがあまりなく、作り手の顔が見えないわけです。この手の映画ばかり評価されるのは、映画自体の可能性を制限してしまっているように感じます。絵画や文学などと違って、映画はそもそも大衆娯楽として誕生しただけに仕方ない部分もありますが、例えば同じような過程を辿ってもっとスタイルが多様化しているポップミュージックのように(ブリトニーからレディオヘッドまで、ロギンス&メッシーナからピンクフロドまで)、映画ももっと多様化して欲しいものです。 |
652.「必死に生きるか、必死に死ぬかだ。俺は必死に生きるぞ」とレッド。かっこいい。何度も観た作品だけど、やっぱりいいものはいい。大好きな作品。「希望はいいものだよ、何ものにもかえがたい」 【アンソニー】さん 9点(2004-01-25 00:32:25) |
651.この投稿数でこの点数は驚異的ですねー。確かに良く出来た映画だと思いました。主人公は頭切れますね。でも自分があの立場だったらと思うと辛くて仕方がなかったです。しかし告発やロックアップとかもそうですけど刑務所長っていい人いないんですかねぇ。 【ヒューマンガス】さん 7点(2004-01-24 14:32:53) |
650.かなり周りの評価が高かったので期待しすぎて、いまいち面白くなかった作品のひとつ。映画だから仕方が無いかも知れないが『はい、また数年の月日が経ちました・・・』の様な時間の重みの無さの多いカット割りで興醒め。(特にモーガンフリーマンはあまり歳をとったように見えなかったし。)しかし最後の海のシーンは爽快なので見ておくべきかも。 【わーる】さん 4点(2004-01-24 11:46:48) |
649.私が知人に聞きまわった限りでは、この映画は、半分位の人が「素晴らしい!こんな映画は他にない!」と思っていて、半分位の人が「確かにいい映画だと思うけど…つまらなくはないけど…そこまでいいかなあ?」と思っているようです。誰が見ても「つまらない」という評価はまず下さず、多数の人が「面白い!」と思うところにこそ、この映画の評価の高さの秘密があるのかもしれません。私は最初観たときに「そんなにいいかなあ…」と思いましたが、好きな人に「一番好きな映画」と言われ、あわてて見直しました。でも、それでもやっぱり、「そんなに…」です(笑)。この映画ほど、人の感性の不思議を感じる作品はありません。 【IKEKO】さん 6点(2004-01-24 04:46:19) (良:3票) |
648.初めて観た時はこんなに有名だと知らず、直前に『告発』を観たせいもあり、私の中で「後味悪い最悪映画」でした。巷のあまりの評判の良さに今回もう一度観直しましたが、やはり同じ。確かに途中まではひきこまれて観れるし、M・フリーマンはめちゃいい味出してます。だけど一番の問題(冤罪)が解決されないままなのは許せない!“希望"が「無実の真実」から「脱獄とネコババ」へと変わってしまったのが悲しい。これと言い、『グリーンマイル』と言い、私はダラボン監督と冤罪とは相性が悪いようで、腑に落ちない気持ち悪さが残るー。正しいことは正されないと主人公は良くてもこっちの気分は晴れません。 【桃子】さん 5点(2004-01-23 14:52:14) (良:2票) |
647.いやぁ、じんわりきた。これ見てモーガン・フリーマンを好きになった。ティム・ロビンスもね。こんな友達いたらいいな 【くそったれバカ】さん 8点(2004-01-22 00:42:07) |
646.映画史に残る傑作中の傑作。これほど映画を見終わった後に清々しく腹一杯になる映画があるだろうか?小説を映画化することはよくある話しだが、原作を超える脚本と言うのはほとんど存在しない。それは読み手のイマジネーションによって各個人の頭の中にそれぞれの世界が描かれる小説と違って、映画はある一人の脚本家によって創られた世界を悪く言えば押し付けられるからである。もし自分の思い描いていた世界と映画の内容が違えば自分の解釈のほうがいいと思うであろう。しかしこの映画はどうだろう。たとえ自分の想像と違っていたとしても気分を悪くするする人はいないはずである。また、原作を読まずにこの映画を見た人もこの映画の完成度に驚愕するはずだ。それだけこの映画の脚本は強い説得力を持ち、それを高い完成度で仕上げた監督兼脚本家のフランクには脱帽である。スティーブン・キング好きか小説好きでない限り一生読むことはなかったであろうこのすばらしい物語を世界中の人々に広めたフランクにただただ感謝するのみである。単純で派手なエンターテイメント色の強いハリウッドの中で刑務所という重い場面設定と希望という古臭く説教臭いメッセージを持つこの映画は非常に珍しいかもしれない。しかし観客が映画に求めているものというのはまさにこの映画のような強いメッセージ性と多くの伏線をもつ複雑で高い構成力である。これ以上にないキャスティングと彼らによる最高の演技(特にモーガン・フリーマン)はこのすばらしい物語に生命を吹き込み、映画の理想型というものを具現化させた。ラストシーンには賛否両論あるかもしれないが、あれはフランクの原作に対する一つの解答であり、あの青くてどこまでも澄みきった太平洋はフランクから観客への最高のプレゼントである。映画が好きでよかった、この映画に出会えてよかった、そう思わせるすばらしい作品である。 |